シークレット・アイズ

シークレット・アイズ

アルゼンチン映画「瞳の奥の秘密」のハリウッドリメイクらしい。そっちは見たことないので、比較はできない。13年前と現在が交互に描かれるが、時々どっちなのかわからなくなる。めまぐるしく行き来するより、過去は最小限の描写ですませ、その分ちゃんと説明した方がよかったのでは?監督は「ニュースの天才」や「アメリカを売った男」のビリー・レイだから、変な作り方はしないはずだが・・。題材から言って明るくなるわけないが、それにしたって暗い。・・と言うより辛気くさい。みんなして深刻な顔してポソポソしゃべって。レイ(キウェテル・イジョフォー)は元FBIで、今は警備会社にいる。毎晩パソコンとにらめっこし、執念で見つけたのがマージン(ジョー・コール)。13年前同僚ジェス(ジュリア・ロバーツ)の娘キャロリンをレイプして殺した犯人だ。検事補クレア(ニコール・キッドマン)らに協力してもらって逮捕したが、釈放されてしまった。それと言うのもマージンは、テロ対策チームのシーファートが使う情報屋だったからだ。当時は9・11テロのせいでレイプ殺人よりテロ対策の方が重要視されていたのだ。レイが退職したのは行きすぎた捜査のせいか。ロバーツは化粧っ気なしで、娘をなくしてからはほとんど無表情。見開いた目が黒い穴のように見える。キャロリンの年齢や、その後13年たっていることを思えば、ジェスは50を過ぎてるはずで、老けていて当然だ。逆にキッドマンの方はあまりはっきりうつさないようにしているみたいだ。明るいシーンでもフィルターがかかっているみたいな感じ。レイは感情的になって暴走していて、これじゃうまくいかない。クレアがマージンの自白引き出すところは、冷静に計算されている感じでなかなかよかったと思う。オリジナルや原作知らなくても、そのうちジェスが怪しく思えてくる。死刑じゃ軽すぎる、終身刑で長く苦しめたいと言っていたくせにあっさり射殺?・・と思ったら・・ここは意外でした。結局レイはジェスに協力して死体を埋め、クレアも口をつぐんでいることにしたのかな。ジェスが隠していたせいで、レイはこの13年間無駄な労力費やしたし、シーファートは死ぬはめに。復讐や恨みは何もいいこと生み出さないってことだ。検事役でアルフレッド・モリーナが出ていた。