刑事モース~オックスフォード事件簿~ シーズン4

14 死のゲーム

待ちに待った(たぶん)モースの新作。今シリーズから新米取れてる。秋だし・・って違うがな!前回ジョアンが家出したため、サーズデイもウィンも気落ちしている。いなくなってから二週間たってるらしい。冒頭から水のイメージがあふれてる。モースは昇任試験を受けたけど不合格。答案用紙が紛失したという、ありえない理由で。当然彼は怒るが、ブライト警視正はちゃんと調べてくれたらしい。用紙がなくなったのはモースだけ。この三年間に彼は大物を敵に回してしまった。ここにいる限り昇進は無理。彼がいなくなるまでいやがらせは続くだろう。ブライトはここを離れることを勧めていたけど、意地っ張りのモースはかえってここを離れまいと見越してそう言ったのかな?一ヶ月前に失踪したニールセン教授が溺死体で見つかる。自殺のように思える。おりしもソ連のグラデンコ教授と、オックスフォードのエモリー教授のチームが開発したコンピューター、ジェイソンとの間でチェスの試合が行なわれている。ニールセンもチームの一人だから、てっきりチェスの試合絡みだと思っていると・・。カウリー・バスの個室でポールフリーという女性が溺死しているのが見つかる。その次はエディソンという黒人青年がプールに浮かんでいた。ポールフリーはチェスをやるし、エディソンも強かったらしい。で、ますますチェスに、試合に、コンピューターに関係しているのだとこちとら思うわけ。そのせいで、この後の流れにはちょっとアレレ。実の妹に異常な愛を抱いた兄の犯行だったとなっても、びっくりするより当惑するのだ。チェスは関係なかったの?ジェイソン開発の予算に関する疑惑じゃなかったの?いろんな人が出てきて誰が誰やら。いかにも怪しく描かれるギブス、ミック、ケントなどはこれまでの例から見て犯人じゃないだろう。出番が少なく、目立たない人が犯人の可能性大。サーズデイは食欲もなく、昼間から酒を飲む。モースの意見にも耳を貸さない。エディソンの後頭部に打撲傷があって、事件性が疑われるまで、やる気を起こさない。後半になって、やっといつものサーズデイらしくなる。ウィンの方は働きに出ることにする。家にいても気が滅入るだけ。

死のゲーム2

今回モースの私生活はほとんど描かれない。エモリーの娘パットとか、新聞記者のテッサとかと出会うけど何もなし。ジョアンのことが忘れられないのか。見ている人はたぶんどうしてトゥルーラヴのよさに気づかないのかと思う。でも、何の問題もない誰にとっても好もしい彼女より、ややこしいジョアンの方に引かれるものなんだろう、男って。人間の裏の部分、醜い部分にだいぶ精神が侵食されているモースだが、トゥルーラヴはまだ影響受けてない。彼女にはこのままでいて欲しい。毒されて欲しくない。警官だから当然だが、彼女はいつもきちんとした身なりをしている。不合格になったモースをさりげなく慰める。今回はいろいろな能力があることもわかる。フランス語ができる。チェスのことをよく知っていて、捜査に役立つヒントをくれる。彼女のようになかみの充実した女性は珍しい。でも、モースとは今以上に親しくなって欲しくない。だって悲しい結果になるのは目に見えているから。彼女には悲しい思いはして欲しくない。さてジェイソンは元々は郵便番号システムのために開発されたらしい。今ではすっかりおなじみで、郵便番号がなかった時期があったなんて思いもよらないだろうけど・・。郵便番号と言えば・・私は昔郵便局員だったのだが・・客の中には絶対に郵便番号を書こうとしないのがいたな。機械化に対する反抗と言うか、わざと局員の手をわずらわせることに生きがいを感じているような人が・・。まあそんなことを思い出すくらい、内容そのものはおもしろくないです。絶対に口外するなというブライトの厳命にもかかわらず、モースはテッサに情報もらすし・・。このテッサは上昇志向で、特ダネをものにしてのし上がってやれというタイプ。ドロシアのこともバカにしている。たぶん犯人におびき出されたのであろう、四人目の犠牲者に。サーズデイが「かわいそうなテッサ」と言っていたけど、全然かわいそうじゃない。自分は危険な綱渡りをしているのだという自覚が彼女には不足していた。その後ドロシアが五人目になるところだったが、危ういところで救出。犯人の自殺も、モースが食い止める。

15 嫉妬の讃美歌

今回も誰が誰やらわからん。まずミセス・ペティボンというのがいて、テレビや無線(ラジオのことらしい)で流されている毒について抗議の演説をして回っている。ワイルドウッドというロックグループが来ていて、若者達は熱狂するが、ペティボンから見れば神を冒涜しているような存在。彼女に脅迫状が来るのは珍しくないが、今回のは今までと違うというので、モースが警護につくことに。ワイルドウッドの方はマリファナ吸引の疑いがあって、マネージャーのラルフはもみ消しに必死だ。モースはロックグループには無知で、トゥルーラヴがいろいろ教えてくれる。パブの裏でレンガ職人バリーの死体が見つかる。絞殺のように思えたが、絞められた時にはすでに死んでいたという妙なことに。バリーはワイルドウッドが滞在しているメープルウィック・ホールで仕事をしていた。次にペティボンの支援者、ゴーライトリー牧師が毒殺される。プレゼントのチョコレートはペティボン宛てだったが、甘党の牧師はつまみ食いし、それが命取りに。バリーは以前聖歌隊にいたらしい。牧師は10年前オックスフォードにいたらしい。・・と言うことで「はは~ん」となるが、予想を裏切ってはずれ。ダッドリーという怪しい男がウロウロしている。以前いかがわしい雑誌を出していてペティボンに訴えられ、雑誌社はつぶれ、破産する。前科がついたため、どこにも雇ってもらえない。破滅させられたのを恨み、乏しい生活費をやりくりし、ペティボンの講演について回っている。野次を飛ばすなどいやがらせをするが、あくまでも平和的な(←?)攻撃。ペティボンの命を狙うなんてとんでもない。このダッドリーの行動がいっぷう変わっていておもしろかった。とは言え彼の考えがそうでも、まわりから見れば・・。現にサーズデイはダッドリーを疑っている。もちろん見ている我々はダッドリーが犯人だとは思わない。彼には彼のやり方がある。ペティボンへのいやがらせが生きがいだから、死んでしまったのでは元も子もなくなる。ペティボンの娘ベティーナは母親のことが好きになれず、今の生活から逃げ出したいと思っている。隠れてタバコを吸ったり、口実を設けてモースを部屋に呼び、酒を勧めたりする。

嫉妬の讃美歌2

それに気づいたペティボンは、(警視正を通り越して)本部長に抗議。モースは警護の仕事からはずされてしまう。その後ベティーナがモースのアパートを訪ねてきたりするが、迷惑をかけたことを反省しているように見えて、実は自分をここから連れ出してくれないものかと当てにしている。モースもいいかげん学習しろよ。やさしいから冷たく突っぱねるってことができないんだけど、いつも割をくうのは自分なんだからさ。そのうち脅迫状はペティボン自身が出したものとわかる。ベティーナはもうがまんができないと母親の元を去る。彼女が愛していた父親の死は・・母親のせいだ。父親は表沙汰にできない理由で自殺したのだ。「娘は戻ってくる」というペティボンの言葉に、サーズデイは(自信を持って)「戻ってこない」。そりゃまあ経験者ですから。ワイルドウッドの方はよくわからない。バンドのメンバーは最後まで誰が誰なのか区別がつかなかった。ニックが発見されるあたりも、うつし方のせいで何がどうなってるのかさっぱりわからない。ああいうミュージシャンは誘惑が多いと思う。お金、クスリ、アルコール、女のコ。今回は出てこないけど、ギャンブルやスピード運転もある。まだ若くて体力もあるから無茶をする。死なんか遠いことと無鉄砲なことをする。売れ始めるとメンバーの中での力関係、音楽の方向性などでもめたりする。クリストファーには妻アンナがいるけど、人気が落ちないようファンには秘密にしている。このアンナ役の人はなかなか美人だ。裸で日光浴していて、話を聞きにきたモースが困惑しているのが微笑ましい。最後の方ではモースはクスリを盛られ、大ピンチ。彼はマリファナとか、全くやったことがないらしい。モースは幻覚剤の力を借りなくたって夢想の世界に飛べるし、気分がよくなりたきゃビールがある。「キノコは食べるものです」「ビールは頭の栄養です」・・いかにもモースらしい。ラスト、ジョアンらしい女性から電話がかかってくるが、すぐに切れてしまう。こういうのを見て普通の人は彼女のこと心配するんでしょうか。あたしゃ全然。何かトラブルに巻き込まれてまわりに迷惑かけるんだろうなあと思うだけです。

16 呪われたベッド

これは前に一度見たけど、その時は感想書けなかった。あれやこれやいっぱいで、頭の中が整理できなかった。今回はちゃんと書くぞ。カウリー総合病院のフォスディック病棟で、グリーリーという患者が死ぬ。翌朝回診でそれを知ったマーリン卿は、順調に回復していたのに・・と納得いかない様子。彼の名声は高いが、パウエル医師はいいかげんにやめればいいのに・・と思っている。何かあると自分のミスにされるのが腹立たしい。この病院に、服役中のベイクウェルが移送されてくる。彼の証言によってマシューズ・ギャングとやらが不利になるので、殺しに来るおそれがある。それで交代で見張りをつけることに。他にミセス・ザッカリーデスが死体で見つかる。デヴリンの見たところでは自然死に思えるが、彼女の娘の話によると、夫人は夫が病院で亡くなった際、私物の一部がなくなったと言い立て、もめていたそうな。シスター・マクマホンは、もう終わったことと言いきるが、夫人はその件で手紙を受け取っていたらしい。マクマホンはナースを束ねる立場にあるので、厳格な態度を崩さない。ナースにはフローラとミルズ、実習生のデイジーがいる。困ったことにみんなおんなじ顔をしている。私には誰が誰だか区別がつかない。このうちデイジーは、パウエルと付き合っている。さて、グリーリーがいたのは10番ベッド、今はベイクウェルがいる。この病院の常連タルボットによると、この10番は不吉なベッドで、もう何人も死んでるそうな。マクマホンは全く取り合わないが、モースには気になる。決まって順調に回復していた患者が、突然死んでしまうらしい。モースは病院で思いがけない人と再会する。一人目はキャロライン。夫のエドガーが入院中らしい。このキャロラインの娘スーザンと、モースは結婚するはずだったようだ。彼女はモースが許せず、かなり辛らつな言葉を浴びせる。いや~モース、スーザンと結婚しなくてよかったわねえ。もし結婚していたら、こういうお姑さん持つことになって、さんざんいやみ言われていたはず。ろくでなしとか、かい性なしとか。いやもちろん娘を悲しませた相手なんだからさんざんいやみ言って当然なんですけどさ。モースの方が結婚という現実に向き合えなくて逃げ出したんだろうからさ。しかし年月がたち、スーザンのことは若き日の思い出となり、今更どうとも思わない。

呪われたベッド2

二人目はモニカである。何と彼女ここに勤めていたのだ。気まずく思ってるのはモースの方。「幸せかい?」なんて尋ねちゃって、そんなわけねーだろうが!でもモニカは「次の人は幸せにして」とだけ言うのだ。これと言った説明もなしにモースの方から離れていって、モニカは本当に傷ついたと思うよ。でも恨み言も言わないし、怒ったり泣いたりもしない。だからって「お久しぶり~」なんて笑ったりもしない。だって彼女にとっては笑い事じゃないんだもん。だから聞かれたことだけしゃべる。いやホント、自制心があって偉い。そう言えばジョアンにも再会してたな。娘がいなくなったせいでウィンは抜け殻状態。夜は眠れないし、外にも出られない。サーズデイにはどうしていいかわからない。彼だって悩んでいるけど、仕事をしている間は忘れていられる。ジョアンは何の仕事してるのか不明。2号さんらしいのがモースには気になるけど、どうしてみようもない。さてベイクウェルのところへ殺し屋が来るが、失敗。そのせいか早々と殺される。だからその後のベイクウェルの死は殺し屋の仕業ではない。ベイクウェルの尻には注射のあと。どうやらインスリンを打たれたらしい。次に10番ベッドに移されたのはブライト警視正。消化性潰瘍で緊急手術を受けたのだ。それにしても・・誰も家族見舞いに来ないなあ。いるんでしょ?家族。この10番ではすでに九人死んでる。さすがのブライトもいやだけど、聞いてもらえるはずもなく・・。モースは死んだ患者を調べる。担当はパウエルだ。昔彼はモリーという少女を死なせたことがあったが、マクマホンの証言のおかげで助かった。ミスをなすりつけられた実習生は自殺。このモリーのいとこのジョー・べスが、何とナースのミルズだった。彼女は復讐のためパウエルを陥れようと、今またブライトを殺そうとする・・。しかし間一髪、ブライトは一命を取りとめる。パウエルのオフィスからザッカリーデスの私物が見つかったようだけど、ちょろまかしていたのはパウエルってこと?結局殺し屋を殺した(←?)のは誰なのか不明のまま。それと・・マーリン卿もこのまんま。手のふるえが目立つけど、まだ手術するのかね。老害ですってば!

17 不吉な収穫祭

17、18は見たものの何となく低調な感じがして、感想も書かずに(書けずに)いた。暗くて救いがない感じで、見ている方も気が滅入る。ブライト警視正がめでたく職場復帰。早速事件が起きる。ブラムフォード・ミアで考古学の発掘調査をやっているのだが、死体が出てきた。ただ、調べたところこれは2000年以上前のもので。保存状態がいいせいで、古代のものとは思われなかったのだろう。ところがモースがメガネに目を止める。ウム、「タイムライン」みたいだな。どうやら五年前に失踪した植物学者ラックスマンのものらしい。モースは、州警察が調べたものを今更・・と、珍しく気乗り薄。1962年、ラックスマンはヒッチハイカーのナイジェルを車に乗せたが、彼を下ろした後行方不明に。ナイジェルの方は今では街頭に立って伝道・・世界の終わりが来るみたいな・・やってる。ラックスマンの妻アリソンの話では、彼は酒を飲むと人が変わったと。夫婦仲はうまくいっていなかった。ラックスマンの友人、バグリー教授も心当たりなし。次にブラムフォード・ヴィレッジで聞き込みをするモース。村人は非協力的。秋分の日の収穫祭のための踊りの練習が盛んに行なわれている。近くには原子力発電所があって、ジョンと妻のロスのようにアメリカから来ている者も。モースはロスに言われて森に住むドーサブルを訪ねたりする。また、モースはストレンジから、ロンドンへ行かないかと勧められたりする。ロンドン警視庁となれば、心は動く。ここにいたって昇進は邪魔されてばかりだし。追いうちをかけるように、部屋が荒らされる。この時盗まれたレコードが後で・・?心配して自分のところへ来いと言ってくれるストレンジ。何ていいやつなんだ!ところで・・連絡取るよう言われたロンドンの相手はクラドック警部補・・。一瞬「ミス・マープル」に出てくるクラドック思い浮かべちゃったぜ!さて・・この空き巣事件のせいで、サーズデイは偶然ジョアンの居どころを知ることに。早速出かけて会うが、会話は平行線をたどるばかり。ジョアンはずっと腕組みをしている。拒否の姿勢崩さない。タイミングよく(←?)相手の男が花なんか持って現われる。サーズデイは男・・レイの帰りを待ち伏せ、殴るわ脅すわ、例によって暴力に訴える。レイは既婚者で、どうせろくなやつじゃない。と言うか、ホントはジョアンにはモースと一緒になって欲しいんだろうな。

不吉な収穫祭2

さて、モースは発電所の職員にも話を聞きたいのだが、門前払いを食う。許可を取ろうと役所に電話かけてもあちこちたらい回しにされ、らちが明かない。助け舟を出してくれたのがドロシア。ブレーク部長にインタビューすることになってるから、カメラマンとして一緒に来いと。ブレークは意外にもあいそがよく、いろいろ案内してくれる。ロスの夫、ジョンにも会った。バグリーが原子力の父と呼ばれ、開発に関わっていたこともわかった。帰路、モースはロンドンに行くかも・・とドロシアに打ち明ける。一人になりたくて彼女の車から下り、そこらへんを歩く。カカシが立っていて、その服・・ジャケットがラックスマンのものなのに気づく。ポケットにはタロットカード。ドーサブルはラックスマンを占ってやったことがあるらしい。よければ占ってやろうか、カードにどんなことを聞きたいと言われ、自分のことじゃなく、「ラックスマンの謎が解けるかどうか」と答えるモース。彼が占いを信用していないのがわかる。また彼はラックスマンの車を教会の雑用係ゼブロンの納屋で見つける。部品を売ろうと思っていたが、失踪騒ぎが起きたため、納屋に隠しておくしかなかったらしい。ジャケットは羊飼いのセスからもらったと。セスはドーサブルの孫だ。いなくなった羊を捜している時見つけたが、サイズが合わないのでゼブロンにやった。さて、ジョアンはサーズデイには反抗的な態度を取ったものの、少しは考えを変えたのかウィンに電話を入れる。抜け殻のようになっていたウィンだが、とたんに元気を取り戻す。モースは警視正にロンドンのことを話す。「自分より他人のことを優先してしまう」・・いやホント警視正はモースのことよくわかってらっしゃる。一番最初に出てきた時はこんな・・洞察力にすぐれた人じゃなかったのに、いつの間にか・・。もっとも我々は結局モースがオックスフォードで一生を終えたことを知ってるんだけどさ。運命は彼をここから離れさせなかった。特にジョアンとサーズデイは彼をここにとどまらせる大きな理由となった。ジョアンはレイに追い出される。実家へ帰るわけにはいかないので・・顔にアザがあるから殴られたのだろう・・そうなると頼れるのはモースしかいない。サーズデイがアザを見たらまた面倒なことになる。結局暴力って暴力しか生まない。サーズデイは自分のせいでジョアンが殴られることになるとは思わないのかね。

不吉な収穫祭3

さて、バグリーはナイジェルと共に発電所へ。実は六年前、放射能漏れがあったが、隠蔽された。バグリーは妻が白血病で死んだため、自分のやってきたことを後悔し、発電所と縁を切る。でも今度また新しい原子炉が稼働することになった。そんなことはさせないと・・。モースとサーズデイは身を挺してバグリー達を止める。それにしてもラックスマンを殺したのは誰なんだろう。モースはセスが犬を連れていることを思い出す。ラックスマンのメガネには動物にかじられたあとがあった。セスはわりと簡単に犯行を認める。医師のバージャーの妹セリーナを見た彼は一目ぼれをする。プロポーズしたけど断られた。それはまああきらめもつくけど、彼女には幸せになって欲しかった。だけど彼女は既婚者のラックスマンと深い仲になってしまう。冒頭・・ラックスマンがナイジェルを乗せるところがうつる。その後反対方向から来たトラックをよけ損ねて、車が道から落ちてしまう。私は当然車には二人が乗っていると思ったけど、違うのだ。事故が起きたのは次の日。ラックスマンはセリーナと一夜を過ごした後。セスは羊を捜していて車に気づく。親切に車を道に戻すのを手伝ってやったが、ラックスマンは礼を言うどころか不平たれっぱなし。おまけに女のくどき方なんかしゃべり始めた。どうせセリーナとのことは遊びなんだろう。自分ならもっと彼女を大事にするのに。それにしてもセリーナは男を見る目がないな。インテリに弱いのかな。事件は解決・・と思ったら・・ドーサブルがセスを射殺。いくら何でもひどいなこりゃ。おかげで一気に後味が悪くなってしまった。あッ、そうそう、行き場のないジョアンが訪ねてきた時、モースはいきなり「結婚しよう」と言い出すんだよな。ジョアンは驚くけど、OKとはならない。ジョアンとモースはお互いに引かれ合っているけど、恋愛感情とはちょっと違う気がする。恋愛は燃え上がったりさめたりするけど、二人の間にあるものはずっと変わらないもの。互いにもたれかかっていて、どちらかと言うとジョアンの方がそれが表に出る。行くところがない、お金がない。ラスト、入院した時(流産のせいらしい)も呼ばれるのは(両親ではなく)モース。たぶんこれのせいでモースはクラドックに会うことができず、ロンドン行きは中止になるのだろう。サーズデイには結局何も言い出せないまま。