ザ・ダーク

ザ・ダーク

DVDをレンタルして見た。後でわかったけどWOWOWでも放映中。でも深夜とかだし。前知識はゼロ。ふと手に取ったらショーン・ビーンが出てるのでってそんな感じ。アデル(マリア・ベロ)と娘サラがジェームズを訪ねてくる。離婚したのか別居中なのか、とにかくニューヨークとウェールズに別れて暮らしている。アデルとサラはうまくいっていない。アデルは都会的でちょっとだらしない感じ。サラは反抗期で、アデルは娘を持てあましている。ジェームズは海辺の家を買い、絵を描いている。ストーリーは「サイレントヒル」風味。行方不明になった娘を必死に捜す母親。善良だが無力な父親。50年ほど前に起きた忌わしい事件。謎の少女。いろいろあってアデルはサラを助け出す。ハッピーエンドか・・いや、違う。住んでる世界が違う。おお、ここも「サイレントヒル」風味。だめなの?ハッピーエンドじゃないの?ちぇッ、つまんねーの。ビーンがステキなので、内容によってはDVD買って永久保存・・とも思ったけど、この結末じゃあなあ。ビーンたら、やや長めの金髪がサラサラでステキだわ~。グリーンの瞳が美しいわ~。娘思いなのは当然として、途中で出てくるエブリスという少女にもやさしくする。誠実でおだやかで・・はぁ~ステキ。まあ細かいことは省くけど、エブリスがこっちの世界へ戻ってこれたのはサラが向こうへ行ったから。交換留学生みたいなものですな(違うって!)。エブリスは狂信的な父親のせいでひどい目に会っているので、やさしい父親を切望している。だからジェームズを自分のものにしたい。でもせっかく戻ってこれたのに、アデルはエブリスを抱いてまた海に飛び込んでしまう。エブリスがあっちへ戻れば代わりにサラがこっちへ来るはず。エブリスはヘソを曲げたのか、アデルをサラに会わせない。アデルは異世界でいろいろな目に会うけど、この頃になると見ているのにあきてくる。普通ならアデルがエブリス抱いて死ねばサラが戻って、さすが母親、おかげで娘は助かった・・と父子が涙にくれて映画は終わるけど、この映画はその後もある。あっちの世界でサラを捜し、やっとこさ見つけ、海をくぐってこっちへ戻れた。危ない賭けだったけど成功した。ジェームズとサラは抱き合って喜び、でもアデルの目の前でドアはぴしゃり。えッ、私存在しないの?うっそー、でもしょうがないわね。サラを助けることはできたのだからいいわ。

ザ・ダーク2

母親の体面は何とか保てるわ。ダメハハだったけど、もうそんなこと言わせないわ。二人で幸せになってねウフ・・あら?違うの?サラじゃないの?外側はサラだけどなかみはエブリスなの?うっそー、じゃ私の苦労水の泡じゃん。ジェームズはすっかりだまされているわ。あなた、その子はサラじゃな~いないない(←エコー)。えッ、じゃサラはどこにいるの?そしたらドアが開いて現われたのは・・。普通エブリスなかみサラが現われると思うじゃん。でも違うの!エブリスの父親?あの狂信家?げッ最悪!ちょ、ちょっと待ってよこんなところで映画終わらないでよ。私とサラはどうなるのこんな結末いや~んやんやん(←エコー)。しかし!画面は無情にも暗転し、cast。いや~神も仏もないですな。DVDには別のエンディングついてる。ジェームズとアデルとサラの三人が幸せに暮らしましたとさバージョンが第一希望だとすると、第二希望くらいの状況でしょうか。つまりジェームズとサラ(なかみもサラ)はアデルの思い出を胸に海辺を離れる。取り残されたアデルは、やはりジェームズの娘になれず残されて泣くエブリスを見つける。で、アデルはエブリスにやさしく添い寝してあげるわけ。異世界に取り残された者どうしだし、エブリスは愛を必要としているし、アデルには愛を注ぐ対象が必要だし。てなわけでこれはこれでハッピーエンドなのよ。本編をこういう結末にして欲しかったな。何だよあのだまし討ちみたいないやな結末はよー。アデル役はキム・ベイシンガーあたりがやりそうだが、もう年齢的にちょっとね。ウェールズの伝説(実際にこういうのがあるのかどうか知らんが)を元に、いちおうもっともらしく謎を解いていく。しかしどこかで見たような感(「サイレントヒル」「フォーガットン」「ブレス・ザ・チャイルド」)ありありだし、入り込めないし(サラが助かろうがどうしようが興味ない)、あっと驚くようなシーンもない(低予算なんだろう)。回想シーンでサラの自殺未遂が出てくるなど、展開も唐突。ベロとビーンの顔合わせなら、しっとりと大人なラブロマンス風ホラーでもよかった。別に憎み合っているようでもなし、再会してよりを戻すのでは・・と期待したんだけどな。エブリスは気の毒な境遇だけど、したたかでもある。欲しいものを手に入れるためには手段を選ばない。ジェームズの今後が心配になったのは私だけ?