スリー・ビルボード
こういうのって感想書きにくいな。感動作なんだろうけど、どよ~んとしていて。ミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)の娘アンジェラはレイプされ、燃やされるというむごい死に方をする。七ヶ月たっても犯人の目星はつかず、業を煮やしたミルドレッドは、三枚の看板にウィロビー署長(ウッディ・ハレルソン)を非難する広告を出す。ウィロビーは手抜きをしたわけではないのだが、手がかりがゼロで、どうしようもないのだ。彼には美しい妻(アビー・コーニッシュ)と二人の幼い娘がいるが、ガンでもう長くは生きられない。ミルドレッドの別れた亭主チャーリーは今は19歳の小娘と一緒だ。元警官で、ミルドレッドに言わせると暴力亭主だった。アンジェラは化粧の濃いチャラチャラした娘で、事件のあった日もミルドレッドと口論。ミルドレッドの投げつけた言葉が現実となった皮肉。息子ロビーは看板のせいで学校でいじめを受ける。署の連中はみんなぐうたらで、中でも巡査のディクソン(サム・ロックウェル)は始末が悪い。広告会社のレッドを痛めつけたりする。その彼がヤケドを負って入院。包帯でぐるぐる巻きにされているため、ディクソンとは気づかない同室のレッドが親切にするなど、ホロリとするシーンがある。あと、ウィロビーが自分がいよいよの時期に来ているのだと、せつない表情をするところもホロリ。長年の経験から、彼には待つしかない時期があるのがわかっている。運がよければ、行き詰まり状態が、ある日突然ほどけていくこともあるのだ。それがミルドレッドには待てない。怠慢としか思えない。ウィロビーは残していく家族のことが心配だし、ディクソンのことも心配だ。あれもこれもあるけど自分には時間がない。これ以上悪くなった自分は見せたくないと自分から命を絶つ。ここはちょっとびっくりした。彼はあちこちに手紙を残す。家族にはこれを乗り越えていって欲しい。自殺はミルドレッドの行動とは関係ない。とは言え奥さんは恨むだろうな。恨んで当然。ディクソンには自分を変えて欲しい。彼には能力があるのだから。ディクソンがバーで目をつけた男にはアリバイがあった。でも彼は絶対に他の場所でアンジェラにやったのと同じことやってるはず。この怪しい男はミルドレッドの店へ来て脅したけど、あれは何だったのかいな。また、もう少し看板の件でメディアの反響があるとか。今の時代なら看板にスマホかざして記念撮影するバカ連中がいっぱいいるはずだが。・・あら?終わっちゃった。