008(ゼロ・ゼロ・パー)皇帝ミッション

008(ゼロ・ゼロ・パー)皇帝ミッション

明国の紫禁城の秘密警護役ファ(チャウ・シンチー)は、腕の方はからっきし。発明が趣味。そのうち無能だとクビになり、婦人科医として働き始めるが、仕事はいいかげん。でも妻カーリン(カリーナ・ラウ)と幸せに暮らしていた。その頃隣りの金国で天外飛仙(宇宙人のことらしい)の解剖が行なわれるというので、明の皇帝も見に行くことに。実はこれ金の無相皇帝親子の陰謀。明中の医者を呼び集め、殺してしまおうという企み。医者がいなくなって明の国力が弱くなったのを見計らって攻め込もうというアバウトな計画。そしたら皇帝までノコノコやってきた。チャンス!一方ファも自分も医者だからと金国へ。あれこれあってつかまっていた皇帝を救い出し、無相皇帝の妻と息子を倒し、めでたしめでたし。これで終わりかな?・・と思ったが、まだ1時間もたってない。この後も続くのだ。皇帝は3000人も妾がいるがブスばかり。売春宿に金国の美女が来たというので、ファを送り込む。早速ファが行ってみると・・。ここらへん話がよくわからない。評判通りの美女がいる一方で、ヒゲのある(どう見ても男装している)女性がファ(こちらは宿に潜り込むため女装している)にモーションかけてくる。このヒゲのある方がいつの間にか皇帝お目当ての美女カムということになって、ファがほれ込んでしまい、カーリンとの仲が怪しくなる。何だかおかしな方向へ話が進んでいく。ストーリーがメチャクチャなのはいつも通り。男優が女性役やるのもいつも通り。無相皇帝はのっぺらぼうなのに何で見たりしゃべったりできるのだろう。製作現場はきっとああしようこうしようと活気があふれていたことだろう。整合性なんか二の次、とにかくおもしろくしよう!その熱気は伝わってくるけど、つぎはぎ映画という印象はどうしても残る。まあ磁石を使ったアクションなんかは大いに笑ったけど。ラウはトニー・レオンの奥さんらしい。この映画で一番いいのはファとカーリンのほのぼのとした夫婦ぶり。特にカーリンは本当にかわいい!カム役カーメン・リーは「ノック・オフ」に出ていたらしい(思い出せないけど)。不満としては冒頭出てきた四人の幽霊(?)が、あれっきり出てこないこと。彼らからファが手に入れたカンフーの秘本が、全然生かされていない。修行するわけでもないし・・。まあ深く考えずヒマつぶしに見るにはいいけど、後には何も残らない映画だな。