ラスト・アクション・ヒーロー

ラスト・アクション・ヒーロー

パロディ満載の映画だけど、私には一部しか理解できていないと思う。スケールの大きい映画で、さぞお金がかかったことだろう。アーノルド・シュワルツェネガー主演の「ジャック・スレイター」という映画があって、その中にダニーという少年がまぎれ込んでしまう。映画と現実が交錯するが、その現実も我々から見れば「ラスト・アクション・ヒーロー」という映画の中のことで・・。子供だけが楽しめるのではなく、むしろ大人向けのファンタジー。シュワちゃん自身がパロディになっている。「ジャック・スレイター」シリーズ最新作のプレミアに本人として出てくる。う~んこの映画大ヒットするって信じて疑わなかったんだろうなあ。・・後で見るとちょっと物悲しい。自分のレストラン経営のことギャグにしている。うまくいったんっだっけ?このレストラン。ジェームズ・ベルーシやヴァン・ダムもカメオ出演している。他にシャロン・ストーンやリトル・リチャードも出ていたらしい。ロバート・パトリックは「ターミネーター」つながりか。映画の中では「ターミネーター2」の主役はスタローンになってる。少年と映写技師というのは「ニュー・シネマ・パラダイス」と同じ。ダニーは時々トトなんて呼ばれている。ダニーはスレイターの大ファンで、学校をさぼり、何度も見る。学校の授業で「ハムレット」を見させられるが、ローレンス・オリヴィエのハムレットはいつの間にかスレイターになってる。ぐだぐだ悩んだりせず、銃を撃ちまくってすぐケリをつける。この授業の時の教師がジョーン・プロウライトなんだそうな。つまりオリヴィエの奥さんである。ダンナの代表作ギャグに使われて・・平気だったのかな。「ジャック・スレイター4」にはアンソニー・クインが出ている。悪役ベネディクトにはチャールズ・ダンス。見ている時は気がつかなかったが、この人「エイリアン3」の人よね。・・ってことは「ラヴェンダーの咲く庭で」の監督さん?ベネディクトは義眼がわざとらしくていやだったな。プラクティス役のF・マーレイ・エイブラハムは「アマデウス」の人。ダニーが、「モーツァルトを殺したヤツだ・・」と言っても、映画の中に生きてるスレイターには何のことかわからない・・という、わかりにくいギャグが笑える。

ラスト・アクション・ヒーロー2

大昔映写技師が魔術師フーディニからもらったという不思議なチケット。これのおかげでダニーは不思議な世界に入り込む。そのチケットが悪人ベネディクトの手に渡り、彼は映画の悪役を現実の世界へ出現させようと企む。「3」でスレイターを苦しめるリッパー役は「レッド・ドラゴン/レクター博士の沈黙」のトム・ヌーナン。プレミアのシーンでヌーナンが本人役で出てくる。普段の彼はああいう物静かな感じの人なのね。まあ映画はそれなりに楽しめるのだが、ヒーローと子供のやり取りということで、どうしてももたついた感じになる。シュワちゃん主演なら重量級ド迫力アクションを期待してしまうが、コメディーなのでそうもいかない。それとちょっと長すぎる。最初の方で、ダニーが留守番していると泥棒が入るなんていうエピソードいらないと思うが。ヒーローと子供とのつながり強調するので、ちゃんとした女性キャラが出てこない。いちおうスレイターの娘ホイットニー役でブリジット・ウィルソンが出てくるがキャラはうすっぺら。それとこの頃のブリジットはあか抜けなくてひどい顔してるな。そんなわけで今いち気分が乗らないまま見ていたのだが・・「第七の封印」でばっちり目が覚めましたよ。ベネディクトが現実の世界に放つ死神。何と言うセンスのよさ!しかもこの死神もしかしてイアン・マッケラン?重傷負ったスレイターに近づくから、誰もが命取りにきたんだ・・って思うけど違うの。見にきただけ。死ぬのはダニーの方だとか言って・・。そりゃスレイターは架空の人物だから実際の死とは無関係。でもダニーは生身の人間だからいつかは死ぬわけで、死神が興味あるのはもちろんダニーの方。いいねぇスマートだねぇブラックだねぇ・・。私残念なことに「第七の封印」まだ見たことないんですの。でも十字軍の騎士が死神とチェスをするんでしょ?私の永遠の王子様スコット・ウォーカーは世界一美しくて声がよくて歌がうまいんだけど、作詞作曲もするんですの。映画の「第七の封印」を元に曲を作ったんですの。日本では「最後の封印」という題になってるけど、原題は映画と同じ。「死は高らかに終わりを告げ」とかいう詞だから、最後は死が勝つんでしょ?で、話を戻すけど死神が映画から抜け出して歩き回るシーンが・・不気味でいいんですの!このシーンのせいで、私この映画いっぺんに気に入ってしまいましたとさ(←単純)。