28週後...
動物愛護の過激派が、実験動物の解放のために・・なんて「リーサルドーズ」の導入部と同じだが、ま、これが「28日後...」の発端。キリアン・マーフィ目当てでDVDレンタルして見ましたよ。今回キリアンは出てなくて・・(何で?)。私は普段こういうのは見ないけど、ローズ・バーンが出てると知ったから。私「ホワイト・ライズ」以来彼女に注目しているんです。「サンシャイン2057」もよかったし。地味だけど堅実で、彼女が出てると作品の質が上がると言うか。彼女とゾンビ映画は結びつきにくいけど、だからこそこういう映画でどんな演技してるか興味があった。見に行ったのはもう公開も終わりという頃で、お客は二人しかいない。渋谷のシアターNで見たんだけど予告で「シスターズ」やって、今現在隣りのスクリーンで上映中なのに予告かよ!・・とびっくりした。こっちにすればよかったかな・・なんて一瞬思ったりして。もちろん後日改めて見に行きましたけど。さて、冒頭ロバート・カーライルとキャサリン・マコーマックが夫婦で出てくる。とてもゾンビ映画とは思えない配役。マコーマックはすぐゾンビの餌食に・・あら?もう出番終わり?ローズはワクチン開発にいそしむ軍医スカーレット役。おさまったかに思えたウイルスによる感染は、28週後再び発生。軍は封じ込め・・つまり感染しているのもいないのも一緒くたに抹殺しようとするが、狙撃手だって人間、中には命令にそむくのもいて・・。それがジェレミー・レナー扮するドイル。「S.W.A.T.」では悪役だったけど今回はいい役。私好きなんですよ彼。小柄できびきびしていて、ちょっとユアンに似ている。出ているなんて知らなかったから彼を見た時はうれしくて。映画を見る張り合いができた。スカーレットとドイルには何とか助かって欲しいなあ・・と。ストーリーはだいたい予想がつく。悪い方へ悪い方へところがる。そして救いようのない結末。ゾンビはしつこいしすばやいしすぐ増えるしで、そんなの見ていたってちっともおもしろくない。口のまわり血だらけ、内臓びろーんとか、そういうのには食傷ぎみ。感染再発のきっかけを作ったのがタミーとアンディの姉弟。二人はたまたまイギリスを離れていたおかげで感染騒動を免れるんだけど、帰ってみると、父親ドン(カーライル)は生きのびたものの、母親アリス(マコーマック)は犠牲になったと聞かされる。
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でも二人にはまわりの状況がよく飲み込めておらず(外国にいたせいで感染の恐ろしさがぴんとこない)、立ち入りが禁止されている区域、つまり自宅へのこのこ出かけるわけ。そこで見つけたのが死んだと聞かされていた母親。アリスは感染していながら発症はしておらず(「バイオハザード」のヒロインと同じアリスという名前なのは偶然か)、スカーレット(同じく「バイオハザード」ではレッドクイーンという名前が出てきたが赤つながりか?)から見ると彼女はワクチン開発の重大な切り札。子供達はウソをついたとドンを責める。しかしドンにしてみればアリスが生きているなんてありえないこと。ゾンビに襲われたら食われるか仲間になるか。アリスが特異な体質だなんて神ならぬ身のドンにわかるはずがない。第一あの時アリスを見捨てて逃げなければ自分はとっくに死んでいたのだ。だから私から見るとドンは正しいことをしたのであって、ガキどもがぐずぐず言ったら張り倒してやればいいのだ。今ここでのうのうと暮らしていられるのは誰のおかげなんだー!でもドンはやさしい性格なので、あの時以来ずーっと悩んでいて。愛する妻を目の前にして後悔で胸がいっぱいになって。さぞ恨まれるだろう・・と覚悟していたら「愛してるわ」なんて言われて、思わずキスをしちゃって、おまえバカかよ、いくら愛する妻でも感染してるってわかってるのに。でまあ、ドンはたちまち感染して、それからは血・殺・食(順不同)。スカーレットは何とか姉弟を救出しようとする。アリスの血を引いているからこの二人がいればワクチンが・・。しかし軍はもっと手っ取り早く決着つけたいから全員皆殺しに・・。まあ見ていてこのクソガキ・・と思うわけよ。おまえらが余計なことするから・・って。彼らがどんな目に会おうがちっともかわいそうじゃない。そのうちドイルは死に、ついにはスカーレットも。彼女が死ぬところは暗視ゴーグル使って見せていて何が何やらさっぱり。でもスカーレットがゾンビ化するのは見たくないので、そういうのがなくてホッ。姉弟はドイルの親友フリンのヘリでフランスへ脱出する。でもアンディは感染していて、彼は発症しないけど彼に触れた人は・・。と言うわけで今度はヨーロッパに感染が広がるようです。じゃ次は「28ヶ月後...」でしょうか。でも私はあの姉弟がどうなろうと知ったこっちゃありませーん。