ミッション・トゥ・マーズ

ミッション・トゥ・マーズ

これを最初に見たのはWOWOW。その後DVDを買い、ノベライズも読んだ。同じ頃同じく火星を舞台にした「レッド プラネット」があったけど、こっちの方がブライアン・デ・パルマ監督ということで話題になってたような。彼独特の映像美への期待感。「午後のロードショー」でやったので久しぶりに見た。ついでにノベライズもざっと読み返し、これからDVD見直す・・いや、感想書くからにはちゃんとしないと。くり返すがデ・パルマと言えば映像美で、どうやってとったのだろうという凝ったシーンがあったはず。でもカットされていたな。ストーリーに関係ないからいいじゃん・・てか?そういう問題じゃないだろッ!保険やサプリのCMばっか入れやがって!でも・・放映してくれてありがとう(弱腰)。この映画が高い評価得られなかったとしたら・・それはたぶんティム・ロビンス扮するウッディを途中で退場させたからで。デ・パルマがSF・・それも宇宙・・となれば「2001年」に匹敵するものを、超えるものを・・と見る方は期待する。途中でそれほど難解でも哲学的でもないとわかるけど、リーダー、ウッディには引きつけられる。ピンチにも動じない彼が宇宙人にどう反応するのか。そういうのが出てくるのは間違いないし。でも期待は裏切られる。順調に来ていたのに、火星着陸寸前になって何もこんなトラブル起こさなくても。誰かが死ねば盛り上がるってか?マーズ1号で生き残ってるらしいルーク(ドン・チードル)助けようと、ウッディ、彼の妻テリー(コニー・ニールセン)、ジム(ゲイリー・シニーズ)、フィル(ジェリー・オコンネル)がマーズ2号で火星へ。船もウッディも失ったものの、残りの三人はルークと再会。彼らが見たのは今まで砂に埋もれていた巨大な人の顔。しかも金属でできていて、何やら信号も発している。クライマックスではモロCGの火星人が出てくるが、ほとんどの人は映画館の闇で・・テレビの前で・・失望、脱力したんだろうなあ。ここまで来てこれかよ~。「A.I.」にも似たようなのが・・結局似たようなものになっちゃうのかなあ。とどめは公園に置いてあるような彫刻・・手をつなぐ乙女達・・ならぬ火星人・・ああ~。他のSFと違うのは、ジムが地球帰還ではなく火星人の船で飛び立つ方選ぶこと。

ミッション・トゥ・マーズ2

彼は妻マギー(キム・デラニー)を病気でなくし、立ち直れずにいるが、今やっとこれが自分の運命だったのだと気づく。彼があの後どうなったのかは不明。こういう火星人出してくるしかない作り手には、たぶんジムの将来なんか思い描けない。残りの三人が地球へ戻ってどう報告するかも不明。と言うか、あんな小さいので三人・・六ヶ月・・水・食料・酸素・・賄える?人類の・・地球上の生物の祖先は火星から来ていたのでした。昔は火星も地球のような水と緑の惑星だったのです。高度な文明持っていたのです。ある時巨大な隕石が衝突し、そのせいで死の惑星に。直前に多くの生命体がロケットで脱出。最後の一基が地球へ向かったのでした。ウーム、何で全員(←?)地球へ来なかったのでしょう(一番近いのに)。この流れは別に目新しくもないです。そして何となく終わっちゃう。残るのは物足りなさ。火星人の遭遇にはハラハラせず、ウッディが死ぬところがこの映画のクライマックス。シニーズの活躍はうれしいけど、ジムのキャラは脇にあってこそ目立つ。つまり彼はマギーの死を引きずり、彼女の考えに彼もとらわれている。火星には生命体がきっといる。新しい世界への旅立ち。火星でそれに出会った彼は、マギーの考えは正しかった、こうなりゃ最後まで・・となる。彼にはマギーとの過去、マギーの考えを証明してくれる未来があって、その中間が抜けている。ミッションは重大な仕事だが、マギーの存在が欠けている。こういうあっちの世界に片足突っ込んでるようなのが主人公ではまずいのだ。ウッディのような現実的なキャラでないと。それなのにさんざん引っ張ったあげく、あんな見せなくてもいいウッディの死に顔まで見せる。あれでテンション一気に下がる。温室でジムの後ろにルークが・・というドッキリシーンも、風呂に入ってないんだから臭気で気づくはずで。火星人のコンタクトの取り方も友好的なのか乱暴なのか。特にルークは同僚を三人も殺されたのだ。文句の一つも言うはずだが。人類がお互いを助け合うと同時に殺し合いもするのは、彼らのDNAのせいかね。ま、何度見ても楽しめるけど、何度見ても残念だし物足りないな。他にアーミン・ミューラー=シュタールが出ていた。