ミディアム4の1 新しいカタチ
久しぶりの「ミディアム」だ。このところDVDデッキのHDを占領している「CSI:NY」を立て続けに見て、内容はともかくうつし方のせわしなさにいささかげんなりしたのだ。見ていて疲れる。「ミディアム」ならそんなこともないだろう。シーズン4は見ていない回がいくつかある。人気シリーズもそのうち視聴率が低下し、てこ入れを図る時期が必ず来る。メンバーを変えたり、主人公の環境を変えたりする。これの場合だと、アリソンは検事局を追われ、ジョーは失職し、スキャンロンは広報担当に。デヴァロスも検事をやめたのか。私がシーズン4をそれまでより見なくなったのは、別にWOWOWでやるのを毎週録画して見るより、少し待ってDVDを買って、好きな時に見ればいいや・・と思ったから。でもシーズン4からはパート1、パート2に分かれ、しかも値段が高い。1や2はそのうち値段が下がるけど、4くらいになるとなかなか下がらない。テキも考えているのよ。そんなこんなで何年もたったわけ。・・ベンという少年がオモチャ売場でいなくなる。ちょっと父親が目を離したスキに。アリソンは夢を見るけど、犯人の後ろ姿しか見ていない。また、夢を見ても今までと違って情報を伝える相手がいない(ジョーしかいない)。結局このベンは遺体で見つかる。父親は一生自分を責め続けるだろう、気の毒に。犯人の動機は不明。事件の描写は全体的に浅め。それというのもメインはアリソンが新しい仕事見つけることだから。アリソンは警察に通報しても相手にされないので、アメリティップスという会社に連絡する。行方不明になった人達を捜し、見つけ出して報酬をもらうというビジネス。そこで働くシンシアがアリソンに興味を持つ。一度は夢から得た情報と知って興味をなくすが、最後には彼女が個人で雇いたいと言ってくる。デュボアと名乗ると相手にされないので、旧姓のローレンを名乗っていたアリソン。そのせいでシンシアもアリソンの名声(←?)に気づかず接近してきたと。見ていて感じたことが二つあって、一つはアリソンやジョー、スキャンロンの境遇の変化。女よりも男の方がダメージが大きいように見えること。スキャンロンは殺人課から広報に。学校へ行って生徒の前で話したり、時には人形劇も。プライドを傷つけられ、鬱々とした日々を送る。
新しいカタチ2
同棲しているリンは副市長だから、地位もサラリーも彼女の方が上。とは言え女性の彼女がここまで来るのは並たいていのことじゃなかったはず。スキャンロンだって苦労はしただろうけど、女性だからという苦労はまた別のもの。ジョーもそうだ。高給を得ていたが、一度失職すると宇宙航空学という限られた分野のエンジニアなのがかえって災いする。どこでもいいというわけにはいかない。私が不思議に思うのは、あっという間に金詰まりになること。失業手当だけでは足りず、ジョーは母親に金の無心。失職はアリソンも同じで、スーパーで買い物をしてもカードが使えない。このシリーズは犯罪がどうのという部分の他に、一つの家庭のあれこれが重要な要素になっている。主人公は霊能力を除けば普通の主婦だ。一日中捜査に飛び回り、家には帰って寝るだけ、食事はウィスキーかビールなんていうわけにはいかない。掃除をし、洗濯をし、買い物をし、子供達に食事をさせ一日が暮れていく。子供達は親の仕事なんか関係ない。いつもと同じ日が続くと思ってる。こういう子供達の鈍感さを、主婦のアリソンも持ってる。たいていのことは何とかなると思ってる。カードが使えないなら現金で買えるだけに減らす。とは言え今まで見ていて思ったんだよな。ピザのテイクアウトが多いな・・とかさ。節約の第一歩は食費からなのに、あらまたピザのテイクアウト・・って何度思ったことか。働いているとお金が入るからつい・・。疲れてるし時間もないし子供達も好きだし・・なんて言い訳してね。でもこれからはそうもいかなくなるだろうな。で、何を言いたいかというと、この一種の鈍感さのおかげで、我々女性は・・主婦は・・男性ほどポキッとはいかないのよ。しぶといのよ。見どころのもう一つはシンシア役でアンジェリカ・ヒューストンが出てくること。ゴツゴツしていて四角張っていて、長い黒髪。アリソンは小柄で金髪でコロコロと丸い。性格も対照的。家庭があってちょっとルーズで。でもシンシアは独身で仕事一筋で人に指図されるのが嫌い。この二人がどう協力して事件を解決していくのか。見る人を期待させるいい滑り出しだ。もちろんこの後わかる。シンシアのような気性の人と一緒にやっていくのは大変だってことが。
ミディアム4の2 閉ざされた過去
今回アリソンの若い時の役でジェニファー・ローレンスが出ている。出演は二度目だ。アリソンはアリエルが交通事故にあった夢を見てショックを受ける。アリエルはまだ14歳だから、たとえ現実に起きるとしても二年以上先のことだとなだめるジョーの言葉も耳に入らない。これに限らず今回のジョーはおちおち寝ていられない。アリソンの夢で起こされるだけでなく、アリエルの夢でもたたき起こされる。彼の睡眠負債はかなりのものだろう、気の毒に。アリエルは例によって16歳のコナーとライブへ行こうとして両親に反対され、ふくれる。16歳までだめとか、18歳になるまでだめとか、デュボア家は意外と厳しい。その度にアリエルは泣いたりふくれたり忙しい。それにしてもアリエルの髪は見事だ。美しく量も多い。本人も自慢だから、パーッと開いたように垂らしたり、三つあみにしたり。気づいてないけど男の目を引くには十分だ。前回ジョーの失業手当ては週240ドルとか言っていたが、アリソンがシンシアからもらうのは週800ドル。個人でこれを出すってことは、シンシアはいくら稼いでいるのだろう。メラニーという少女が失踪するが、彼女は警察より先に両親と接触する。成果を出せとアリソンの尻をたたく。そこまでしないとこの仕事は成り立たないのだ。でもアリソンはアリエルにてこずるなど、仕事に集中できない。メラニーの持ち物に触れても何も思い浮かばないし、メラニーのボーイフレンドにも会い損なう。シンシアは捜査がFBIに移ったと言いにくる。ついでに役に立たないアリソンをクビにするつもりだった。それでも約束した分の金は払うというのだから良心的だ。結局アリエルの夢のおかげで犯人がわかり、メラニーは見つかり、アリソンの首もつながる。メラニーがどういう状態なのかは不明。1話目もそうだが、犯人の背景などはあまり触れず、自分はもう一人前と自由を求めてうずうずしているアリエルの描写に時間を割く。世の中には危険がいっぱいだけど、アリエルには何も見えない。明るくて楽しくて胸がワクワクするようなことしか見えてない。でもそれでいて基本的には彼女は臆病で保守的なのだ。それにしてもケイシーは気の毒に。守ってくれるはずの警官に暴行される。交通事故で助けを呼ぶこともできず死んでいく。悲しすぎる一生だ。
ミディアム4の3 想い出のパリ
ジョーはある会社に面接に行く。フェニックスで彼の専門が生かせるのはここしかない。オーナーのピーターは即答はせず、今夜のパーティにアリソンを連れてくるよう言う。妻のボニーが大ファンらしい。就職できるかどうかがかかってるとなると、ジョーも断れないし、アリソンもいやだが仕方がない。パーティで夫妻の娘メリッサを見たアリソンは驚く。彼女の夢を見たばかりだからだ。パリのホテルの一室で、メリッサが夫ケントの手にワインオープナーを突き刺すというショッキングな内容。でも近く結婚するという相手の名はスティーヴン。ボニーによるとケントは前の夫で、結婚は最悪だったらしい。そうかあれは過去の出来事か、再婚するってことはメリッサは過去を乗り越えたのだ・・と、アリソンは一安心。ところが翌日、メリッサが失踪したと呼びつけられる。ピーターは霊能力など信じないから探偵を雇うが、ボニーはアリソンを頼る。捜さないでというメールがあるので、まだ事件かどうかは不明。結婚を前に不安になったのかも。この時点でケントのこと・・離婚の原因を聞いていればヒントがつかめたかも。でもジョーはまだ就職したわけじゃない。家庭内のことを聞くほどの間柄じゃないから遠慮したのか。とは言えこんなことでは就職はうまくいかないなと予想つく。仕事以外のことで関係ができてしまうなんてろくな結果にはならない。そのうちアリソンはメリッサが誘拐された夢を見るが、スティーヴンには本人から電話があったとかで、ピーターは人騒がせなアリソンに怒る。これでジョーの就職はおじゃんだ。この頃にはジョーもあきらめてる。結局ケントがメリッサを誘拐し、監禁していたのがわかるが、私はケントが犯人じゃありませんようにと願っていたのでちょい残念でした。それというのもケントを演じているガブリエル・オールズがマーク・ダカスコスに似た顔立ちや雰囲気で、とてもステキなんですの。「メンタリスト」や「エレメンタリー」に出ていたらしい。他に「カレンダーガール」。あ、「カレンダー・ガールズ」じゃありませんよ。今はちょっと太っちゃったけど、ここではまだ大丈夫。大人しそうで控えめなところがステキでした。ピーター役マイケル・グロスは「トレマーズ」シリーズに出ている。
ミディアム4の4 静寂の真実
今回のアリソンはほとんど脇役だ。突然耳が聞こえなくなってパニックになる。取りあえずメモで・・なんて思いつかないらしく、何なのどうなってるのとうるさい。そのうちジョーはパソコンで打って見せることに。いちいち大変だが、考えてみりゃ彼は仕事がなくずっと家にいるからアリソンにも付き合っていられる。これで勤めていたのなら・・大変だ。娘達の面倒も見なくちゃならない。12歳のニコルが誘拐される。彼女は耳が聞こえない。母親ローラをやっているのはナンシー・トラヴィスだ。夫は亡くなり、ダリンと再婚。会社の顧問弁護士サイラスがシンシアの友人だったことから、彼女が犯人との交渉にあたることに。普通ならサイラスが黒幕・・となるが、今回は違いましたな。私は彼を疑いの目でずっと見ていたけど、シンシアの友人なら犯人のわけがない。有能な彼女に依頼するわけがない。アリソンは自分がこんな状態なので仕事どころじゃないが、ニコルの耳が聞こえないと知って、引き受ける気に。彼女の夢も見ていたし。とは言え今回目立つのはシンシアの仕事ぶり。犯人の要求は500万ドルだが、今かき集められるのは300か350。だからシンシアは迷わず300で押し通す。これはビジネスで、お互い欲しいものを手に入れたい。時間が長引けばそれだけうまくいかなくなる。電話には自分が出て交渉する。ダリンは興奮しているし、ローラは悲しみにくれている。冷静に判断できない。少しでもいい情報・・アリソンの夢・・をつかむと、それを知らせて点を稼ぐ。一家への同情だけで動いてるわけじゃない。高額の報酬が絡んでる。そのうちニコルは犯人の顔を見てしまう。お約束の展開だ。一方シンシアは忠告を聞かないダリンの態度に不審をいだき始める。夢を通して犯人の顔を見たアリソンは、スキャンロンの協力で、それがダリンの部下だと知る。サイラスの話では会社経営はうまくいっていなかったらしい。今300万払っても、後で身代金保険とやらでカバーできる。ダリンの誤算はニコルが犯人の顔を見てしまったことだが、自分の血を分けた子供じゃないし・・。そこへ銃を構えたシンシア姉さんがド迫力ポーズで登場。ダリンはもう動けましぇ~ん。アリソンの耳が聞こえるようになったという、どうでもいいオチがついてます。冒頭「ゴジラ」がテレビにうつってびっくりする。どの「ゴジラ」だろう。それを真剣に見ているネコがとってもかわゆぃ~ん!
ミディアム4の5 笑顔の裏側
冒頭の夢はサイレント映画風。貧しさにあえぐ母と三人の娘。家から追い出そうとする冷酷な銀行家(それとも検事?)。そこへ現われ救ってくれたのが弁護士。銀行家がヴァン・ダイクで、弁護士がワットという皮肉な・・でも、アリソンにしては珍しい夢。ジョーは銀行から金を借りようとしている。アリエルは30ドルもするコスメセットが欲しいが、ジョーには金がない。回を追うごとに金のなさが切実になっていくが、本当に何の貯えもしていなかったの?という感じ。アリソンにデヴァロスからメールが来る。彼は弁護士事務所を開いたが、まだ仕事は来ない。事務所の入っているビルの賃貸料・・高そうだな。でも向こうの感覚だと、いいビルに入っていないと腕のいい弁護士とは思われないんだろう。デヴァロスに紹介されたのは、妻殺しの疑いをかけられているエッジモントを弁護するワットからの仕事。きのうの敵は今日の何とやら。アリソンはエッジモントに会っても何も感じない。妻を殺した悪人には見えない。ただその晩彼が妻ステーシーの死体を車ごと崖から落としている夢を見てしまう。その次には、彼のそばに上の娘マイラがいる夢を見る。で、その次はマイラが義母ステーシーを殺し、妹で知的障害のあるクロエに罪をなすりつけている夢を見る。何で小分けにして夢に出てくるのかね。もちろんそのたんびにアリソンはジョーに話す。言ってもしょうがないことでいちいちジョーに突っかかる。事件そのものよりジョーの受難が印象に残る。いったいいつまでくり返されるのか。アリソンにはジョーに突っかかってるという自覚はないんだろう。私はこう思ったから話すだけ。話す(いじめる)権利がある。話す(いじめる)義務があるってか?それでいてアリエルにはものすご~く冷静に諭す。満点母ぶりを示す。さて、ワットはいやなやつだが、仕事を成功させるためには努力を惜しまない。高額の報酬が目的だが、やりがいも大事。何のためにアリソンを雇ったのかよくわからんが、自分達に有利な陪審員を選ばせるためかな?結局エッジモントがクロエのためにやってもいない罪を告白して終わり。ステーシー殺しだけでなく、以前ヘルパーにも暴行したマイラは、罪を問われることもなく終わる。アリソンが以前のように検察側にいたのなら流れも変わっただろうけど、今の状態じゃあね。エッジモント役はウィリアム・サドラー。ん?「ダイ・ハード2」に出ていた人?
ミディアム4の6 死の味
アリソンは二人の男がテーブルについている夢を見る。若くてむさくるしい方はがつがつ食べている。もう一人の中年男性の方は冷たい表情。若者がうまいうまいと食べているのは・・自分の脚・・これじゃあ「レストストップ2」だぁ~!!若者は変わったタトゥーを入れている。その後発見された切断死体にも同じのがあったが、身元がわかってみると、夢で見たのとは違う顔。年齢も59歳だ。名前はラローシュ。デヴァロスの職場復帰に力になってくれそうなのが議員のギャリティ。何と彼は例の夢の中年男性。彼の車のトランクを見たアリソンには切断された人体が見えた。ギャリティこそラローシュを殺した犯人に違いない。戦争中(ベトナム戦争か)ギャリティ、ラローシュらは捕虜になり、餓死寸前までいくが、赤痢で死にかけているローズを殺して食べ、生き長らえる。その後議員とか医者とかりっぱな職業につくが、ラローシュだけは秘密をばらすぞ・・とゆすり続ける。彼はろくでなしで、守るべき地位も家族もない。ギャリティ達はたまりかね、協力して彼を殺したというわけ。アリソンが夢で見た若者は、若い頃のラローシュ。ギャリティが犯人となれば、デヴァロス復帰にも悪い影響が出るが、殺人を見逃すわけにはいかない。アリソンがギャリティに食ってかかるのは、我々の意見の代弁をしているとも言える。暗い秘密をかかえながら、世のため人のために働いているなんて言えるのか。しかしギャリティの言い分はこうだ。自分達が生き残ることができたのはローズのおかげ。彼への感謝を忘れたことはない。ずっと人知れず遺族に援助の手を差しのべてもいる。いくら真実でも、ローズが食べられたなんて知ったら遺族はどう思う?一方ラローシュは感謝も努力もせず、ただ金をせびり続けてきた。自業自得なのだ。今回の不満点は、捕虜だから仕方ないけど誰が誰だかはっきりしないこと。それとラローシュ殺しの罪を一人でかぶることになった医師サボウに対し、仲間が助けの手を差しのべるかどうか不明なこと。あのままじゃ気の毒だ。いちおう事実ははっきりしたが、解決したわけではない。ラローシュの気はすんだのか。アリソンの悪夢はやむのか。ギャリティ役グレゴリー・イッツェンは「24」で知られているらしい。どこかで見たような顔だが「エボリューション」に出ていたらしい。サボウ役ロジャー・アーロン・ブラウンは「D.N.A.2」で見たばかり。
ミディアム4の7、8 陰謀の炎Part1、2
これわざわざPart1、Part2に分けるような内容か?前編が終わる頃には筋書き全部読めてる。アリエルはクラスメートのオーウェンの母メアリーが焼身自殺する夢を見る。夢の通り火事で焼けた家から白骨化した焼死体が見つかる。火事の少し前、メアリーが前夫グラハムと口論しているのを近所の人が聞いている。グラハムを尋問するスキャンロン。弁護するデヴァロス。少し前までは仲間だったのに今は敵どうし。警官は待遇改善を求めてストライキ中。スキャンロンはこの事件を担当したせいでスト破りだと仲間から白い目で見られる。デヴァロスは検事代理ヴァン・ダイクとの確執がある。アリエルはなぜ悪夢を見るのか悩み、アリソンはシンシア(アンジェリカ・ヒューストン)から渡された失踪者リストの一人、サリーの夢を見る。彼女は今は売春婦で、客の男(歯科医)に治療される。デュボア家はジョーが失業中で金に困っている。ジョーの母マージョリーが小切手を持ってやってくるが、本当の目的は成功率60%の手術が成功するかどうかアリソンに占って(?)もらうこと。シーズン3の終わり頃の事件のせいで、マージョリーは初めてアリソンの能力を知ったのだ。ところがアリソンが見るのはサリーの夢ばかり。グラハムが無実かどうかも、マージョリーの手術が成功するかどうかもわからない。夢は向こうからかってにやってくる。見たい夢を見られるわけではない。このように一回ですむような事件にあれこれいっぱいくっつけて水増し。悩むスキャンロンやアリエルの夢を通じての情報など時間稼ぎばっか。メアリーが歯科医と結託し、身代わりにサリーを殺し、グラハムに罪を着せようとしているのだ。焼死体がDNA鑑定ができないほど傷んでいるので、歯型で・・。そのためのサリーの治療。グラハムが逮捕されれば、メアリーの保険金は歯科医が代表を務める財団に行く。動機はお金。筋書きが読めてないのはアリソンだけ。最後の最後まで夢で見て、それでやっとからくりがわかる(あの調子じゃエンドクレジットまで見たのでは?)。これだけ長々と引っ張っておいて、ラストは数分で解決する。バルセロナにいるらしいというアバウトな手がかりだけでシンシアはメアリーを捜し出し、フェニックスまで連れてくるのだ。その間の描写全くなし。ご都合主義もいいとこ。炎のシーンの度、「インフェルノ」みたいなおごそかな音楽が鳴り響くのは笑えた。
ミディアム4の9 母の涙Part1
ミディアム4の10 母の涙Part2
ミディアム4の11 レディ・キラー
ミディアム4の12 正義の裁き
ミディアム4の13 痛みの連鎖
冒頭覗き魔が出てくる。何かストーリーに関係するのか、いや、しない。アリソンはリンのテニス仲間キムが死ぬ夢を見る。行ってみたら本当に死んでいた。嘆き悲しむ夫ラッセル。アリソンは頭痛がひどく、倒れてしまう。病院に運ばれたが何でもなく、眠っていただけ。でも500ドル支払うはめに(関係ないけど前アリソンが火災報知機押して罰金500ドル取られたことがあったな)。デュボア家は保険に入っていない。ジョーの仕事がまだ軌道に乗っておらず、家計に余裕がないのだ(「死の味」ではカード止められそうになっていたな)。医療や保険料の問題はアメリカでも深刻のようで。さて、キムの死因はころんで頭を打って失血死・・と見えたが、筋弛緩剤が検出される。鎮痛剤アドヴィプリンのカプセルに針のあとがあり、事件当夜キムと口論していたラッセルが疑われる。そのうち同じアドヴィプリンに仕込まれた毒で死者が出ていたことがわかり、ラッセルは釈放される。アリソンは彼を見ても何も感じなかったが、そのうち夢に見るようになる。彼は妻殺しの目くらましのために他の四人も殺したのではないか。しかし実際は空港に長時間足留めをくらい、見知らぬ人達と飲んでしゃべっているうちに、それぞれ殺したいと思っている相手がいるのに気づき・・。酒の勢いを借りての冗談のはずが、中に製薬会社の化学者がいたせいで・・。空港で足留めをくったせいでその後の運命が変わる・・というのは「偶然の恋人」風。空港というのがいかにもアメリカ。JRじゃそんなことにはならないってか?面識のない者が交換殺人・・というのはどこかにあったな。捜査しづらい。薬は化学者が用意したのか。彼が真っ先に疑われそうだが。殺された五人とも同じ鎮痛剤飲んでいたのか(ちなみにアリソンも常用していた)。ラッセル以外の四人は顔を見せない。ラッセルがなぜ妻を殺したかったのかは不明。夢のおかげでからくりはわかったものの、証拠は何もなく、五人のうちの誰かが尻尾を出すのを待つしかない。ここで冒頭の覗き魔の登場となるのか。アリソンは夢で顔を見てるし、ラッセルの家の近くで覗き魔事件は起きていないか・・とか。でもそのまま終わっちゃった。中途はんぱだなあ。それとも後で後日談ぽく1話仕立て上げるのかな。ラッセル役ウィリアム・ラグズデールは「リーピング」に出ていたらしい。「フライトナイト」にも出ているそうなので見てみようか。
ミディアム4の14 復讐のカーナビ
ミディアム4の15 一心同体
最初「前回・・」とか出るので、また続き物かよ・・と、見るのやめようと思った。前回は見てないから感想書けないじゃん。でも続いているのはジョーの災難(女難)だけらしい。アリソンはいじめられていた少年がいじめっ子に仕返しするという夢を見る。この子がすっごくかわいくて、テレビ消すのを思いとどまった。カーティスという悪党が殺されるが手がかりが乏しい。何か感じてくれたら・・とスキャンロンはアリソンに資料を渡す。彼女に見えたのは医者らしい自信家の中年男。しかし実際に会ってみたら、病院にリハビリに通うジョーイという男。数年前頭を撃たれたせいで知能が低下、指もマヒしていて、カーティスを銃で撃つのはムリだ。そのうち彼にはテディという双子の兄がいることがわかる。かなりの犯罪者だ。しかし彼はカーティスらによってすでに殺されているようだ。じゃあ今回カーティスを殺したのは誰なんだろう。矛盾だらけの夢にアリソンは混乱するが、筋書きはすぐ読める。同じ顔をしていて大人しかったり粗暴だったりするなら、一卵性の双子か二重人格だ。今回のテディは成仏できず、時々ジョーイに乗り移る。するとマヒした指も動き始めるというわけ。彼は弟がこんなふうになってしまったのは自分の責任だと思っている。医療費や生活費を何とかしてやりたい。そのお金が生前稼いだものか、今(ジョーイの体を借りて)盗んだものかは不明。もちろんジョーイはその間眠った状態。犯罪のことは何も知らず、兄が自分の面倒を見てくれているのだと思っている。二役を演じているのはミゲル・ファーラー。父はホセ・ファーラー、母はローズマリー・クルーニー。ジョージ・クルーニーはいとこだそうな。テディ役になると俄然すごみが増す。それにしてもあのかわいい少年がこんなになっちゃうのねえ・・。ジョーの共同経営者メーガン役はケリー・プレストン。がんばりやだが、時々はめをはずすタイプ。ジョーはアリソン一筋、家族大好き人間だから彼女とはうまくいくはずもなく、軌道に乗りかけた仕事も振り出しに戻りそう。メーガンのことでアリソンがジョーを激しくなじるのはお門違い。言い寄ってきたのは彼女だし、ジョーは拒否した。自分にもアリソンにも不快なことだからジョーは黙っていたのだ。夫婦だからって全部さらけ出す必要も義務もない。隠し事をしていたなどとわめき散らすアリソンはバカだ。
ミディアム4の16 夢に溺れて
ケーブルのFOXで「ミディアム」やってるのは知ってたけど、なかなか見られなくて。やっと見られたと思ったら今日(って言ってもこれ書いたのだいぶ前)で最終回・・あらまあ。第4シーズンはあまり見てない。今回のエピソードも見てない。WOWOWだと「霊能者アリソン・デュボア」だけど、こちらは「霊能捜査官アリソン・デュボア」になっている。驚いたことにこちらはおっそろしくたくさんのCMが入る。画面の隅にも何やら入り、鬱陶しいことこの上ない。この後やったとしてもFOXで見るのはやめだ。長いCMの間にストーリー忘れちゃう!!WOWOWの方がいい!!さて今回はいろんなことが起きるけど、何となく静かな感じ。何でかな・・と思ったが、途中で気がついた。子供達が出てこない。ラストにちょこっとだけ。子供達が出てこないということは、大人が出ている、大人がかかわっている出来事が描かれるってことで、そのせいで落ち着いたムードが保たれるようだ。私はこの方が好みだ。さてデヴァロスを追い落とし、憎まれ役だったヴァン・ダイクだが、不治の病にかかり、死期を悟って改心したようだ。そのおかげで事態は好転。デヴァロスもアリソンも検事局に復帰。ヴァン・ダイクの不幸を思えばあからさまに喜ぶわけにもいかないが、それでもうれしい。こうなってみるとヴァン・ダイクも気の毒に・・とすら思える。ジョーは仕事のパートナー、メーガン(ケリー・プレストン)に悩まされ、とうとう手を切ることにする。ジョーを誘惑し、そのせいでアリソンはカンカン。ジョーは夢の中でメーガンを蜂の巣にする。彼の夢が描かれるのは珍しいが、温厚な彼がこんな夢を見るほど彼女を憎んでいるってことだ。前にも書いたがこのシーズンはあまり見てないのでメーガンとのいきさつはよくわからない。会社を解散するにあたり、発明に関する権利をジョーが放棄する代わりに、25万ドル出すと言うメーガン。25万ドルは大金だ、何と気前のいい・・。彼女ってもしかしたらいい人なのかも。こっちが誤解していただけなのかも。早まったかな・・と思い始めたジョーだが、メーガンの言うところによると・・。冷水を浴びせかけられたようなジョーだが、テリーという男が手を組みたいと言ってくる。シーズン5に出てくる人ね。
ミディアム4の16 夢に溺れて2
とにかくメーガンはお金のためなら手段を選ばないやり手。ジョーに気のあるフリをし、パートナーの解消を言い出させ、承諾する代わりに彼の発明を手に入れ、他の者(この場合テリー)に高く売りつける。愛妻家でお人好しのジョーの性格を見越したやり口。でもこんな人をだまし、踏みにじってのし上がっていくようなタイプは、今はよくてもみじめな末路をたどるだろう!さて、今回の事件は税理士チャールズとその妻ケリーが買った家のこと。チャールズが留守でケリー一人の時に限って水の音や赤ん坊の泣き声がするとのこと。ケリーは、この家は取りつかれていると思っているが、チャールズは貯金をはたいて買ったので、手放したくない。アリソンに見てもらい、何も変わったことはないと保証してもらいたくて呼んだのだ。確かにその時のアリソンは何も感じなかったが、その晩夢を見る。早速ネットで調べてみると、20年前男の赤ん坊が事故で溺死。しかし夢からみて事故ではないのだ。母親が赤ん坊をフロの水に浸けて殺したのだ。たぶんケリーは自分と同じで霊能力があり、そのせいで水の音や赤ん坊の声が聞こえたのだろう・・とアリソンは推測する。一方チャールズは渋い顔。彼自身すでにこのことは知っていた。でももう買ってしまった後だし、また引越しする余裕はない。第一彼は幽霊なんか信じない。そのうちケリーは、家を売る売らないで夫と大ゲンカした後自殺。アリソンの家のポストには「私に何かあったら夫を調べて」というケリーの手紙。家の中を捜索すると、水の音などを流す装置が・・。当然チャールズが疑われ、逮捕される。彼は手紙も装置も何のことやらわけがわからない様子。彼の父親は、嫁のケリーのことが気に入らなかったようだ。・・見ている方は最初チャールズを疑う。虫も殺さぬかわいらしい顔していて、裏では妻を殺してやろうと企んでいるのだ。たぶん彼には借金があり、妻には保険をかけているのだ。過去に事件のあった不吉な家をわざと買い、水の音や赤ん坊の声でノイローゼに追いやり、自殺に見せかけ・・。あら?でも自殺で保険金下りるかな?でもチャールズは本当にケリー愛していたようだし。演技しているようには見えないし。父親が出てくると疑いは彼に移る。ケリーを嫌っているし、何か怪しい。アリソンの次の夢には幼い少女が出てくる。ははあ・・この子がケリーだな。
ミディアム4の16 夢に溺れて3
母親マデリンが彼女の目の前で弟・・赤ん坊を殺したのだ。たぶんマデリンは次にケリーも殺そうと思ってたはず。でも父親が来たために・・。実はケリーとチャールズは異母兄妹だったという真相はちょっと弱い。ケリーは自分と母親を捨てた父親に復讐するためチャールズに近づき、結婚。チャールズはケリーを心から愛していたけど、彼女の方では何とも思っていなかった。彼はただの道具。この家を買ったことで父親も彼女の正体に気づいたものの、まさかおまえは妹と結婚したのだよとも言えず・・。てことはケリーは自分の命断ってまで復讐しようと思ってたわけ?結婚した後で実は私とあなたは・・とぶちまけたって十分にチャールズやその母にショック与えることできたと思うが。こういう回りくどい、自分で結末を見られない方法取るとは思えないが。でもやり遂げたってことは彼女にも母親の異常な血が流れていたのだろう。チャールズは気の毒に。無実だとわかったものの、ケリーの自殺の原因を明らかにするわけにはいかない(父親が浮気し、子供まで産ませていただけなら世間ではよくあること。しかし自分は知らなかったとは言え、だまされたとは言え、妹と結婚していたのだ!)から、モヤモヤ感は残り、仕事はダメージを受けるだろう!こんな家にはいられないから手放すが、そこでもまた金銭的ダメージ。仕事、お金、何よりも父や妻に裏切られたというショック。もっともチャールズは画面には出てこないので、彼のショックぶりを我々は想像するしかないのだが。設定からするとかなりドロドロな内容だが、残念なことにアリソンの復職やらジョーの転職やら盛りだくさんな内容なため、こちらの事件の印象がうすまってしまった。あれこれ欲張らずメインの事件に集中して欲しかった。たまには思いきりドロドロもいいじゃない。父親とケリーの対決、確執とかさ。ケリーがあっさり退場してしまうのは物足りない。チャールズ役ノア・ビーンは「ステイ」に出ていたらしい。本屋の店員かな。インパクトはないがハンサムで見ばえはいい。ケリー役ミレーユ・イーノスは「恋する遺伝子」でヨガのインストラクター役・・出てたっけ?・・てなわけでシーズン4が終わり、5が終わり、これから6が始まるわけだ。