ミディアム シーズン2

ミディアム2の1 フェニックスの怪人Part2

三ヶ月たったがプッシュは昏睡状態のまま。何でテキサスへ移送しないのかな・・なんてほじくっちゃいけない。目を開けたままだけど乾燥しないのかな目玉。目薬ささないと。アリソンはせっせと病室を訪れ、彼にいろいろ話しかける。事件は未解決のままだが、犯行は止まっているし、アリソンは夢も見ない。家にいるからジョーや子供達と過ごせる。三ヶ月前はぎくしゃくしていたジョーとの仲もうまくいってる。そのジョーは今頃になってセラピーに通い始めたりする。彼は自分の方にアリソンに依存する傾向があるのではと思ったりもする。アリソンからすると四人目の子供がいるようなものか。ある日彼女はプッシュの幻を見て、彼が死んだのではないかとあわてるが、幸い死んではいなかった。現われたのはプッシュの父親の霊。そっくりだから間違えるのも無理はない。父プッシュはアリソンの今の生活を非難するけど、そんなこと言われたってねえ。自分の家族の方が大事なのはあたりまえでしょうが。とは言えまた事件が起き、呼び出されるアリソンに、これを待っていたと浮き立つ気持ちがあるのは確か。いくら夫婦で話し合って取り決めをしても、仕事を始めればまたぎくしゃくし始めるのは避けられない。結局このくり返し。それにしても・・夜寝る時夫婦の寝室の窓にはカーテンなかったような・・。外から見えるぞ(何が?)。さて、犯人は精子ドナーのマイケルだと思われていた。被害者のDNAを調べたら父親が同じとわかったのだ。ただしこのマイケルはすでに死んでいる。で、あれこれあってマイケルと妻の間にできた実子が犯人だとなる。身重なのに一方的に離婚を切り出されて逆上したキャサリンは、生まれた息子をイザヤと名付け、学校にも行かせず、怒りと恨みの感情を注ぎ込んで育てる。これじゃあイザヤだって被害者じゃん。精子の提供を受けて生まれ、生き残っているのはベラという女性一人。イザヤは22歳の白人男性ということしかわからないので、彼女を囮にしておびき出すしかない。何しろどこにも記録がなく、顔もわからないのだ。その頃都合よくプッシュは昏睡から覚める。命までけて犯人を知ろうとしたけど、結局収穫なしだったようだが、ネットで、車椅子に乗って目線を低くするためだったと書いてる人が。なるほどね。もちろん彼がベラを連れ去ろうとしたイザヤをバンバン撃って、事件はあっさり解決です。

ミディアム2の2 リフレイン

アリソンは頭の中である曲が鳴り響き、会話もできない。カードウェルに相談しようと大学を訪れるが不在。残念・・再登場かと期待したのに。もちろん曲も大学へ来たのにも意味があって。音楽に導かれ、見つけたのは失踪した学生イザベルのプレイヤー。血がついていたから、何か事件に巻き込まれたに違いない。心配する父親と神父のサンティアゴ。アリソンは神父を疑うが、デヴァロスはとんでもないことだと相手にしない。じゃあ犯人の懺悔を聞いているのでは・・と、問いつめたり頼んだりするが、誓いは破れないと断られてしまう。人の命に係わることだから話してくれというのと、何もかも神の思し召しだから祈って待ちなさいというのと・・宗教が絡んでくると、もどかしい展開になる。アリソンは一生懸命寝て(←?)、神父と犯人との夢を見ればいいんだけど、こういう時に限って別の夢を見るのだ。さて、ソルトレークでジョーの姉妹の結婚式がある。三度目なら別に家族して行かなくたって・・次の四度目には必ず行くからね~って断っちゃえばいいのに。とにかく飛行機で行けばすぐなんだけど、アリソンが不吉な夢を見る。飛行機が墜落し、ジョーが死ぬのだ。ここであれ?・・と思う。この夢の理由は後でわかるけど、「ミディアム」最終回でジョーが飛行機事故で死ぬのを暗示してるみたいじゃん!!話を戻してアリソンに脅された(違うって)神父は、イザベルの無事を祈るミサで、やや過激な説教をする。私は誓いを破ることもいとわない・・これって明らかに犯人に聞かせるためじゃん。と言うことは、犯人は出席者の中に?私はてっきり犯人が、このままじゃやばい・・と、神父を襲い、そこをつかまえるのだと。でも違うのよ。アリソンはまたもや大声で神父を責める。犯人が聞いてるかもしれないのに、声も潜めんと・・。このままでは神父が危険・・とも思ってなくて、呆れるほど無神経。で、犯人とおぼしきハモンドは自殺。でもイザベルの居所はわからないまま。一方アリソンだけでなくブリジットまで不吉な夢を見たせいで、ジョーは空路をあきらめ、車に。途中でマリーが熱を出すし、飛行機は無事に着いたと言うし、踏んだり蹴ったり。でも車にしたのにもちゃんと意味があって。無事イザベルを発見するけど、誘拐の理由は不明だし、なぜあの小屋に監禁したのかも不明。片方を念入りに描こうとしすぎて、メインの事件がおろそかになってる感じ。神父役デヴィッド・バレラは「メンタリスト」の「ギャングの血」に出ていたようだ。やわらかな感じがいい。

ミディアム2の3 もう一人の私

アリソンは自分がアリソンだと信じてもらえない夢を見る。職場へ入ろうとすると身分証がなく、止められてしまう。家に取りに帰ろうとすると、車がない。家に入ろうとすると、見知らぬ女性が出てくる。とうとうアリソンは病院に連れて行かれる。彼女の名前はべヴァリーで、精神病患者らしい。しかし彼女は自分はアリソン・デュボアだと主張する。もちろんこれは悪夢で、目が覚めればいつも通りの生活が待っている。娘達に朝食を作り、検事局へ向かう。しかし起きること、かわされる言葉が夢と同じなので不安になる。幸い身分証がなくても職場には入れた。その点は夢と違う。今デヴァロスが手がけているのは、親を殺し、金を引き出した若者ティモシーの事件。弁護側は、彼は二重人格で、殺人は別の人格がやったもの・・と主張している。医師の精神鑑定書もある。デヴァロスに誘われ、アリソンも病院へ。尋問の途中で人格が豹変したティモシーにまわりの者は驚くが、アリソンにはなぜか頭に数字が浮かぶ。結局彼が本当に二重人格かどうかは、アリソンにはわからなかった。帰ろうとした彼女は、廊下に飾られていた写真を見て驚く。夢の中で自分を診察していた医師だ。この病院の歴史を調べているという青年と知り合った彼女は、写真の男性がここの基礎を築いた院長であること、べヴァリーという名の患者がいたことを知る。治療をうつしたフィルムもあるという。その女性は、夢の中でアリソンの家にいた女性である。フィルムの中で彼女は自分はアリソン・デュボアだと名乗る。50年も前に生き、肝臓の病気で若くして亡くなったべヴァリー。彼女は娘アンナが生まれてから頭がおかしくなった。とうとう赤ん坊を道連れに橋から飛び降り自殺をはかる。赤ん坊は死んだが(川に流されたまま見つからなかった)、彼女は生き残ってしまう。それで精神病院に入れられたのだ。今回はうまく考えられたストーリーだと思う。冒頭部分は夢だとわかっているから、アリソンがいくらピンチに陥っても何とも思わない。しかし本物のべヴァリーがフィルムの中で登場すると、何で50年前の女性がアリソンのことを知ってるの?・・と興味がわく。べヴァリーはアリソンの家族の名前、誕生日なども知っているらしい。彼女がアンナを道連れに心中をはかったというのがわかると、今度はなぜそんなことを?・・と思う。

ミディアム2の3 もう一人の私2

心中を思いとどまらせようと必死の夫ウォルター、べヴァリーの妹キャロルも夢に出てくる。その前の夢では、ウォルターは公衆電話を使っていた。ハンサムで感じがよく、悪人には見えない。べヴァリーは何に絶望したのだろう。それと・・ティモシーの頭に浮かんでいた数字は何を意味するのだろう。少し解決するとまた次の謎が・・と、うまく続くので、興味をそそられる。ティモシーの件でデヴァロスとやり合う女弁護士マギーは手強い相手だが、さっぱりした性格で、アリソンは好感を持つ。彼女は体の具合がよくないようで、それでデヴァロスも早くこの事件に目鼻をつけて、彼女を治療に専念させてやりたいと思っている。さて、ティモシーの顔を見た時には・・黒い髪・・びっくりしたような丸い目・・どこかブレンダン似・・そうだ!!「ナイトミュージアム」のラミ・マレックだ!!きゃ~こんなところに隠れていたのね・・じゃない、出ていたのね!知らなかったわ何てうかつな私。前に見た時は気づかなかったのよ、たぶん「ナイト」の前で。ウッフンかわいいわあ~と、シリアスな内容にもかかわらずテレビの前で溶けておりました。いやもうホントかわいいッ!演技の方は・・変わるぞ変わるぞほらーッ変わった!って感じですかね。別の人格がいつも汚い言葉づかいで、暴力的攻撃的というのはありきたりだなあ。彼がホントに病気かどうかは見て確認してねウフ。べヴァリー役は「ルール」などのナターシャ・グレグソン・ワグナー。彼女も今回見直すまで気づかなかった。はかない感じで誰だろうこの女優さん・・と最初見た時から気になってはいたけど。見かけはアリソンとは全く別。髪は黒く、目は細く、きゃしゃな体つき。笑顔さえどこかさびしげだ。彼女はフィルムの中でこっちを見る。アリソンが50年後自分を見るとわかっているみたいに。時を超えた不思議なムードが漂う。彼女のやったことを誰も正しくは見ていない。みんな彼女はノイローゼになり、発作的に心中をはかったが失敗した・・と見ている。アリソンを名乗るのは現実から逃避しているからだ。しかしアリソンが夢を元に調べていくと、別の面が見えてくる。まだ存命しているキャロルを訪ねると、ウォルターはあの後中学の校長をしている時に、女生徒の父親に撃ち殺されたという。どうもべヴァリーは、ウォルターが娘にひどいことをすると恐れていたらしい。将来を見越していたのか。

ミディアム2の3 もう一人の私3

べヴァリーにはアリソンと同じような能力が備わっていたのだ。当時の彼女には自分の能力はよくわかっていなかったし、まわりに(ジョーのような)理解者もいなかった。ところが・・次の夢では、べヴァリーが抱いていたのは人形だったことがわかる。えッ!!じゃあ赤ん坊はどこに?・・で、あれこれあってラストはほんのり心が暖まるようにできている。べヴァリーの娘を思う強い思いは50年たってやっと届く。今回のアリソンとべヴァリーの出会いには、50年という時の流れが必要だった。べヴァリーはアンナを、彼女にできる精一杯のやり方で(夫から)救った。そして50年後再び娘の命を救うために、アリソンの夢に現われたのだ。50年前は誰も彼女を助けてくれる者はいなかった。でも今回はアリソンがいる。アンナは自分の出自は何も知らず、マギーという名前をつけられ、孤児として育つ。今では弁護士だ。でも母からの遺伝で肝臓病に苦しんでいる。昔と違って今は生体肝移植をすれば助かる見込みはある。そう、マギーには血のつながった叔母キャロルがいるではないか!いやホントうまくできてる。こうやって以前のエピソードを見直すと、なかみが濃いなあ・・と思う。今は水増しが目立つ。アイデアの枯渇が感じられる。この頃はこれで行くというきっぱり感があり、そのぶん欲がなく、もっと見せて欲しいのにこれだけ?と思うことも。今回だってマレックはもっとたくさん出して欲しかった。それでなくても彼仕事がなさそう。「ナイト2」でも後ろに追いやられていたし・・「ナイト3」ではぜひ前面に・・って作られるの?話を戻してべヴァリーの境遇は気の毒で仕方がない。不思議な力を授かってしまったために受ける苦しみ。その一方でその力のおかげで最後は幸福感につつまれる。でも精神病院の中で短い一生を終えるのだ。50年前と言えば氷風呂やら電気ショックやら果てはロボトミー手術。いや~毎度のことながら舞台が精神病院てのは怖いな。「去年の夏 突然に」「ミラーズ」「シャッター アイランド」。今回のエピソードだと「旧館」なんていうセリフ聞いただけでゾクゾクしちゃう。最後に・・べヴァリーの能力はアリソン以上かもしれないな。だって50年後に起こることを正確に予知していたんだから。

ミディアム2の4 眠りの中で

たぶんこの回で、ジョーに一挙に同情票が集まったことだろう。今までは、何て包容力のあるダンナ様、アリソンは幸せ者だ・・で、すんでいたけど、そんなほんわかムードも吹き飛ぶ。夜の高速道路。寝巻き姿で車を止めようとわめくアリソン。冒頭から何ともショッキングなシーン。ジョーが来てもアリソンには誰だかわからず、仕方なく平手打ち。それでやっと目が覚める。病院で見てもらうが、彼女は自分が夢遊病だとは思っておらず、ジョーにぶたれたことを根に持ってる。この態度が理解できない。へたすりゃ車にひかれていたかもしれないのだ。医者にジョーがDV夫だと思われるかもしれないのだ。命が助かったことより、ぶたれたことの方が重大だと思っているのだ。たぶんこのシーンで見ている人全員思ったはず。ジョー、もう一度ぶってやりな!その後もアリソンは奇怪な行動を取るが、自分では覚えていないし、用心する気もなし。患者扱いすると言って怒るくせに、都合が悪くなると私は病人なのよと被害者ぶる。まあずいぶんひどい性格に描かれていて。ジョーは仕事どころではなく、家庭もめちゃくちゃで苦悩する。このアリソンの豹変ぶりには理由があって、チャーチという富豪の霊に取り憑かれているのだった。彼は息子のジャスティンと共に行方不明になっている。別れた妻バルーは、私から息子を奪ったと騒ぎ立てたが、実はジャスティンは誘拐され、身代金1500万ドルを持って急ぐ途中、崖から車ごと転落死したのだ。そのうち、チャーチが雇っている警備責任者カリーが、仲間のトレーシーと組んで、ジャスティンを誘拐したことがわかる。チャーチの死体が見つかり、金を手に入れることができないと悟ると、カリーはトレーシーを殺す。自分はジャスティンを救出したヒーローということに。しかしもちろん失敗する。カリー役ジェームズ・フレインは「レオナルド」というドキュメンタリー映画か何かで、チェザーレ・ボルジアをやったらしい。これにはミケランジェロ役でアダム・クローズデルが出ているので、見たいのだが・・ムリだろうなあ。今回はアリエルの失恋も描かれる。彼女を見守るアリソンは、まともすぎるほどまともな母親。取り憑かれた時との落差を見せたいのかもしれないが、ジョーへの態度は非常識すぎる。普通の男性ならこれからもあるかもしれないアリソンの豹変を思って、離婚とか考えても不思議じゃない。

ミディアム2の5 旅立ちの日

18年前、まだ高校生のアリソン。仲良しのライラは、卒業を待たずカリフォルニアへ行くと言う。そんな夢を見るが、それとは別に地震の夢も見る。我々には地震とカリフォルニアはすぐ結びつくけど、アリソンは気づかない。スキャンロンに調べてもらったら、ライラは1989年に死亡したとのこと。だからぁ・・89年にカリフォルニアで地震で死んで・・でも間違いで生きてるのよ。先走ってこちとら推理するけど、アリソン何も考えない。なまじ霊能力あるせいで、他の感覚鈍ってる。さて・・娘のシンシアを捜して欲しいと議員のマカリスターが言ってくる。彼と会ったアリソンは、ポルノショップのヴィジョンを見る。あらまあこのスケベオヤジ。しかし彼はポルノDVDを見てショックを受ける。うつっていたのは何とシンシア。父親に反抗し、よくない連中と付き合い、こんなことまで。あらスケベごころからじゃなかったのね・・と、同情しかかるが、次のヴィジョンで引っくり返る。DVDには彼もうつっていた。実の娘に手を出すなんて・・と、アリソン大ショック。そのうちシンシアの車が見つかるが、中には大量の血。失踪から殺人に捜査は切り替わる。当然マカリスターが疑われるが、証拠はない。あのDVDはどこに?一方アリソンはライラが生きていることを知る。名前を変え、今では教師として地道に暮らしているようだ。カリフォルニアへ行ったものの、お定まりの転落人生。しかしあの地震で自分が死んだと思われているのを知る。人生をやり直すチャンスだ!サミーという男が10万ドルで新しい人生を用意してくれる。・・アリソンにサミーの話をするのはやや軽率な行為だ。犯罪だから堅く口止めされてるはずだが。もっともこの話がヒントになって、シンシアの目的もわかる。彼女はDVDをネタに父親に10万ドル振り込ませる。金だけ取って、シンシア自身は仲間に殺されたのだろう・・あの大量の血がそれを物語っている・・という筋書き。詐欺や恐喝の罪を犯したわけだが、アリソンは独断で彼女を逃がす。忌わしい過去から逃れるには、これしか方法がない。父親を告発してもまわりは信じてくれないだろう。アリソン達だって彼女のことを父親の言う通り不良だと思い込んでいた。彼女から渡されたDVD・・これでマカリスターの議員人生も終わりだ。ところでライラはシンシアと違って10万ドルぽんと用意できたわけではない。五年間必死で働き、支払った。中には踏み倒して行方くらますのもいるだろうに、ライラは偉い!シンシア役はエマ・ストーン。ちょっとぼってりしていて、ジョディ・フォスター風。冒頭の幽霊と、ラストの老人が同じ顔というのは意味がよくわからない。

ミディアム2の6 新たな霊能者

バニスターという女性の死をめぐって、裁判が行なわれている。酔って転倒し、頭を打っての事故死・・と言うのが弁護側ワット(コナー・オファレル)の主張。しかしデヴァロスは、被告デイモンが暴行しようとして抵抗され、その結果の死・・と確信している。 バニスターのルームメイトのスティリーは、彼女は酒を全く飲まないと証言するが、ワットは彼女がバニスターに恋していたと暴き、証言がデイモンへの嫉妬でゆがめられていると印象づけてしまう。次にデイモンのチームメイトのピルグリムが証言すると、彼がKKKの集会に参加した過去を暴き、黒人であるデイモンへの差別感情があると印象づけてしまう。まだ幼児で、何もわからないまま叔父に連れられて行っただけという弁明は無視される。途中までデヴァロス有利、ワット不利というムード。それが土壇場で新事実を挙げ、一挙に形勢逆転というやり口だが、なぜそんなことができるのか。アリソンはワット側の席の近くにいる中年の女性に気づく。彼女オルガは霊能者で、ネットで調べると、捜査に協力したり著書を出したりしているようだ。彼女が霊視し、新事実をワットに伝えているのか。アリソンは彼女の講演を聞こうと、こっそり書店へ。そばにいる青年は、なぜか盛んにあげ足を取る。もちろん彼は霊で、警官に撃ち殺されたらしい。偶然その場に居合わせただけのオルガが、それをネタにしゃべり、自分の宣伝に使っているのが気に食わないようで。このことからアリソンは、オルガはインチキ霊能者・・と結論づける。青年の霊にも気づかないし。ワット達に協力していたのは、検事補のエリオットだった。彼の恋人は大学で学生の悩み相談に乗っていて、スティリーもピルグリムも相談していた。霊視は無関係・・じゃあオルガの役割は?アリソンが霊能者だから、こっちも出しとけば、そっちに注意が行ってエリオットの裏切りには気づかれないと?オルガも芝居したと?ちょっとここらへん説得力がないが、文句垂れ幽霊の登場はいい。裁判の方は、エリオットを通してニセの情報を流し、ワットをぎゃふんと言わせる。ジョーは研究中の超小型処理装置とやらが、武器に利用されると知って悩む。と言って仕事をやめるわけにもいかない。まあ・・新しい技術は、まず軍事用に使えないかとなるのが常識。ジョーが全く考えていないのはおかしい。ジョーに聞かれたボスが、ごまかさず率直に答えるのは、ある意味りっぱ。

ミディアム2の7 審判のとき

アリソンは変な夢を見る。金によって、人間の本性が、あさましさが出る・・みたいな不快な夢。夢に出てきたハンサムな青年は、妻殺しの疑いがかけられているガーナー(ジェームズ・パトリック・スチュワート)。妻のジェシカは、酒に酔って船から転落したらしい。死体は見つかっておらず、同じく酔って寝ていて何も気づかなかったガーナーは、全くの無罪か、悪くても過失致死。しかしデヴァロスは、彼が妻の莫大な財産を目当てに殺したのだと確信している。この事件の陪審員にジョーが選ばれてしまう。妻が検事局で働いているから選ばれっこないと楽観していたのに。真面目なジョーは、先入観を持ってはいけないとテレビのニュースも見ない。アリソンは、夢を見てもジョーに話せない。夢には鹿が出てくるが、アリソンには意味がわからない。途中でガーナーの昔の恋人が現われ、すわ共犯かと思うが違ってた。彼女によると、ガーナーがジェシカと結婚したのは財産目当て。自分と付き合っていた頃でさえ、彼には他に六人もの女がいた。ジェシカを紹介したのは自分のようなものなので、責任を感じている・・。ただ、彼女の話だけでは証拠にならない。ジョー達がやってるのは事前の審議か。ここで陪審員達が無罪と判断すれば、裁判にはならないのか。ガーナーは陪審員達の心をつかみ、デヴァロス側は劣勢。ジェシカの父ハモンドも、ガーナーは骨身を惜しまずよく働き、娘を幸せにしてくれたと信頼・感謝。金が目当てだなんて夢にも思っていない。ジョーが粘って審議は長引いたものの、結局怪しい点は見つからず、ガーナーは無罪に。そのうちアリソンは、ジェシカは船ではなく山の中で殺されたのでは・・と、思いつく。ガーナーは妻を撃ち殺してバラバラにし、同じく撃ち殺した鹿の死体とまぜたのだ。七ヶ月もたっているのに、見つかった手は原形を保ち、しかも身元がわかる指輪付き。一度無罪になったから、再度裁判に持ち込むのは難しいが、裏切られたと激怒したハモンドが、娘がされたのと同じ方法でガーナーを始末し、自首する。ハモンド役は「ロボコップ」などのロニー・コックス。陪審員仲間の一人は「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」でアカデミー助演女優賞をとったオクタヴィア・スペンサー。今回は、船から転落、死体が見つからない、同じ罪で裁くのは・・など、「ダブル・ジョパディー」を連想させた。

ミディアム2の8 誤解と混乱

デヴァロスの選挙が迫ってくる。対立候補はブラッドリー。厳しさと温情を使い分けるデヴァロスに対し、彼は厳しさ一辺倒。デヴァロスが更生を信じたクライドが、レイプ殺人で逮捕される。事件が起きたのはデヴァロスのせい・・という選挙CMのヴィジョンを見たアリソンは心配になる。クライドはすでに出所している。被害者が誰だかわかれば、前もって予防処置を取れるのだが。デヴァロスが取り合わないので、アリソンはスキャンロンに頼み、二人してクライドを訪ねる。ところが彼は二人を見るや逃げ出し、車にはねられて重体に。デヴァロスは激怒、アリソンは後悔に泣き、スキャンロンは・・悪いのは運転手・・って、おいおい。さて、アリソンはジョーと映画を見に行くが、そこでばったり出会ったのがジョーの大学院時代の友人カレン。彼女も夫と一緒で、再会を喜び合うが・・。ジョーは酔った勢いで彼女と一夜を共にしたことはすっかり忘れていたから、アリソンが見たヴィジョンはカレンの思念か。隠し事はないはずと怒りまくるアリソンだが、見苦しいことこの上ない。アリソンに出会う前のことだし、報告の義務なんかない。・・自分の能力のせいで、あなたとカレンの○○を見せられ、とっても悲しかったわ・・そう、やんわり言うくらいにしとけばいいのにワーワーギャーギャー。ジョーの困惑や恥ずかしさにはとんと気づかない鈍感さ。さて、ジョーの方は懐かしさ以上のものは感じていないが、カレンの方はそうはいかない。ダンナと子供と犬の世話、それに不動産業もやっているけど、どこか物足りない。ジョーに会って、チャンス!と確信する。あなたの会社に就職したいから推薦してくれと、ずうずうしく頼んでくる。純粋に仕事をしたいと言うのなら、ジョーも協力を惜しまないはず。でも彼女は学歴不足も経験不足も、ジョーの推薦があれば何とかなると思ってるし、あろうことか彼との火遊びも期待しているようで。ジョーの「そら、おいでなすったな・・」という表情が笑える。さて、クライドは何とか危機を脱出。逃げたのは、スキャンロンを、恋人キャサリンの元亭主と勘違いしたためらしい。暴力亭主は離婚した今もキャサリンを付け回しているらしい。と言うわけで、キャサリンを殺すはずだった元亭主は逮捕され、事件は未然に防がれ、したがって選挙も・・。たぶん見てる人のほとんどは、デヴァロスを陥れるためのブラッドリーの差し金・・と思ったはず。まさか元亭主が浮かび上がるとはねえ。

ミディアム2の9 絵画に宿る魂

このエピソードはちょっと物悲しい感じがするもので、前にも感想書こうと思って見直したのだが、結局そのまんま。それからだいぶたって今回また見たら、何だか印象変わっちゃって、あれ?こんなふうだったっけ?って感じ。自分の中でいろいろくっつけちゃっていたみたい。冒頭ゴッホの夢を見ているアリソン。朝になるといつものように忙しい一日が始まる。それなのに呼んでもいないのにジョーの父親が出てきちゃって。何しろ死者は忙しさとは無縁だからね。それと死者の特権とやらで先のことが見通せるらしい。実はジョーはボスに独立するからパートナーにならないかと誘われ、さんざん悩むのだ。新しいことに挑戦したいという気持ちと、今の不満のない安定した会社の待遇。どうやら父親は転職には反対のようだ。ジョーは大人になりきれていないと心配するが、アリソンからすれば何を今更という感じ。まあこの件は新しい会社は危ないぞと父親がにおわせたせいもあって断るのだが、その後になって実は新会社は順調に成長する・・としれッと言うのだ。ただその代わり仕事に忙殺され、家庭は壊れてしまう。父親はそっちの方を心配し、あんなことを言ったのだ。シーズン2のこの頃はまだジョーと会社の関係は安定していたのだ。この後いろんなことが起こってジョーの精神状態が不安定になったりするけど、なぜか父親はそっちの方は見通せなかったらしい。メインの事件は・・スキャンロンに呼び出されたアリソンは公衆トイレへ。血だらけで凄惨な雰囲気だが、死体はない。しかしアリソンには”ジャックスギャル”という血文字が見えた。その後ジャックスギャラリーという画廊があるのに気づき、入ってみると、ジェイソン・モローという画家の作品が・・。その中の悲しげな目をした女性の絵に目を止めるが、顔が見えてるのはアリソンだけ。実際は後ろ向きで顔は描かれていない。おまけにメイドらしいその女性がキッチンで男に殺される幻を見てしまう。例の血は34歳のメキシコ人で売春婦のグロリアのものと判明。木にたくさんスニーカーがぶら下がっている奇妙な絵もあったが、男が穴を掘ってそこへグロリアを埋めようとしている幻も見る。まだ彼女は息があったが、男はシャベルでとどめを刺す。こうなると疑われるのはこれらの絵を描いたジェイソン。

絵画に宿る魂2

もし彼が犯人ならわざわざ犯行をほのめかすこんな絵は描かないと思うが。彼の父デヴィッドは妻の遺産で大金持ちになった男。早速市長に圧力をかけ、息子を即釈放しろと言ってくる。そのうち例の木はある高校にあるとわかる。掘ってみると成人と男児の遺体が出てきたが、20年はたってるからジェイソンは関係ない。しかも大人の方はデヴィッドのところでメイドをしていたイネス。その頃になるとイネスが殺される時そばには二人の赤ん坊が・・という幻。まあ計ったように小出しに・・。と言うわけで、アリソンが見ていたのはグロリアではなく、母親のイネス。イネスにはトマスという子供がいたから、遺体は彼だろうということになる。でももう一人の赤ん坊ジェイソンは病気みたいだったし。デヴィッドは出てきた時から怪しいので、彼が犯人となっても驚きはない。彼には麻薬所持の前科がある。注射器のせいで妻はエイズに。ジェイソンも胎内感染。妻が死ぬと遺産はジェイソンに行く。デヴィッドは妻の家族に嫌われていたから、まわりには資産家と思われていたが、実際はジェイソンに小遣いをもらっているだけ。でもそのジェイソンが死んだら小遣いさえ入ってこなくなる。そのためジェイソンを殺し、ちょうど同じ年頃の健康なトマスを身代わりに仕立て上げる。邪魔なイネスも殺害。それにしてもジェイソン・・トマスは自分が大金持ちでも何でもないメイドの子と知ってどう思ったのだろう。絵さえ描いていればそれで満足みたいな無欲なタイプだから、金がなくてもさほど気にしないか。前見た時は上にも書いたがもっといろいろあったようなふうに記憶していて。でも何にもなかったな。ないせいでいろいろ想像しちゃったのかな。ジェイソン役はケヴィン・アレハンドロ。それにしても公衆トイレをあんな血まみれにする必要あったのかね。死体を隠したってことはここで殺人が起きたと知られたくないからで。できるだけひっそりと殺すんじゃないの?グロリアとのいきさつも不明なまま。母親の行方を捜し続けていたグロリアの方がデヴィッドに接近してきたのか。”デヴィッドは自供した”の一言ですまされてしまうのは物足りなく思える。見てる人全員何を自供したのかはっきりさせろよ・・と思ったのでは?

ミディアム2の10 つぐない

アリソンは少女をはねる夢を見たせいで落ち着かない。レストランへ入った時、近くの席にいた女性のことが気になる。声をかけてみるが、心を開くこともなく立ち去る。彼女ナディーンは、明かりの点滅や突然鳴り出すラジオなどの怪現象に悩まされている。ほどなく自殺するが、スキャンロンは、大量の睡眠薬があるのに、銃を使ったのはおかしいと思っている。と言って夫ジェームズに怪しいところはない。そのうちアリソンは、メラニーという少女の未解決ひき逃げ事件があるのに気づく。夢では自分がはねたが、実際はジェームズがはねたのだ。酒を飲み、ナディーンとふざけながらの運転。いやホント何で運転中によそ見したりいちゃついたりするんですかね。メラニーの方も犬を追っていきなり飛び出した。だからおあいこなんだけど、酒を飲んでいたからとジェームズはメラニーを見殺しに。どうもメラニーの霊がナディーンを悩ませていたようで。まあ・・メラニーの恨みと言うより、ナディーン自身の罪悪感だろうけど。自殺を図ったものの、本当は死にたくない。救急車を呼んで欲しい。ジェームズもそのつもりだったけど、自首だの何だのと言うのを聞いて思い直す。スキャンロンやアリソンは、メラニーの件を持ち出し、ジェームズの反応を見る。彼は妻の自殺の原因はそれだったのかと言い出し、アリソンを呆然とさせる。今回はやや暗いムード。ナディーンはくよくよじめじめ、くどくどじとじと。しぼってない雑巾みたい。夫に自首して欲しいけど強くは言えない。夫の反対を押し切ってまで警察に届け出る勇気もなし。ジェームズの方はうんざりしているが、別れるわけにはいかないし、自首する気もなし。メラニー同様ナディーンも見殺しにするけど、死ぬまで手を握っていてやる。ひき逃げ事件を起こすまでは、たぶんごく仲のいい夫婦だったのだ。霊となったナディーンは、今までのぐじぐじぶりはどこへやら、救急車を呼んでくれなかった、罪を私になすりつけたと恨み、ガス台に細工して火事を起こさせる。たぶんジェームズは焼死。彼が気の毒に思えたのは私だけ?レストランでアリソンに声をかけられた時、検事局に呼び出された時、二人には告白するチャンスが与えられたのに、それをしなかった。そのせいで二人とも死ぬことに。でもさあ・・その前にぃ・・酒を飲んだら運転するな、よそ見するないちゃつくな!!

ミディアム2の11 狂気の芸術

若い女性のメッタ切り事件が続いている。どうもアリソンは夢の中では犯人自身になっているようで、いつもと勝手が違う。犯人の好みは肌がきれいなこと。自分では芸術家だと思っている。女性達の肌は彼にとって真っ白なキャンバス。被害者側から犯人を見てるのと違い、顔かたちがわからないから、手がかりが得られない。ただ、犯人は犬を飼っている。シェパードだから登録されているはず。スキャンロンが捜し回ってようやく見つけるが・・。犯人マルコットは心臓発作ですでに死亡。死んだちょうどその頃、アリソンの夢に現われたようで。ともあれ、監禁されていた四人目のパトリシアは、危ないところを救出され、犯人死亡で事件は解決だ!しかしなぜか悪夢は続く。アリソンはマルコットに支配されたかのようだ。タバコを吸い、朝からウィスキーを手にする。スーパーの店員ミンディに目を付け、何時間も見張る。その異常さに不安を覚えたジョーは、子供達を友人宅などへ預ける。アリソンにはそれが心外。人格すべてを乗っ取られたわけでもないのに。「君はあまりにも鈍感すぎる」というジョーの悲痛な言葉も、彼女には何のことかわからないようで、またまた夫婦生活の危機ですな。そのうちマルコットの意図がわかる。三人目の被害者ジュリーだけは化粧が濃く、肌もきれいじゃない。つまりマルコットの趣味じゃないのだ。ジュリーを殺したのは別の人間。デヴァロスはもう事件は解決ずみと相手にしてくれないが、スキャンロンはわかってくれる。誰もが疑わないくらいそっくり同じ手口・・それをやれる人間は限られる。この場合は女検視医が犯人だった。アリソンは「犯人は私」という文章を無意識に書きまくるが、「私」がMEと大文字になっているところがミソ。MEは検視医の略語だった。すでにジュリーが殺された時、マルコットがラスベガスのカジノにいたこともわかってる。動機はお定まりの夫の浮気。ジュリーのせいで家庭が壊れたと・・。そんなダンナなんかクソ女にくれてやり、あんたはフェニックスのスカーペッタ目指せばよかったのよ。ジュリーを始末して、それで家庭が元に戻るとでも?と言うわけで、今回はアリソンとマルコットを演じ分けるアークエットが堪能できる。マルコットは男だからいっそう難しい。まあ、その分マルコット役の人は、マルコットと言うより死体役になっちゃって、ちょっと気の毒でした。

ミディアム2の12 悪魔の再来

ミディアム2の13 母の想い

アリソンは高校で少年が銃を乱射する夢を見る。積もり積もった孤独や怒りが爆発したらしい。さて、幼い息子が失踪したと届け出てきたダウニー夫妻。アリソンの夢のおかげでタイラーは見つかるが、病院で目覚めた彼は、ここが地獄だと思い込んでいるようだ。いったいなぜそんなふうに思ったのか。恐ろしいことに犯人はタイラーの母マリリンだった。冒頭出てきた少年は成長したタイラー。マリリンは未来の大量殺人を食い止めようと、今のうちに殺すことにしたのだ。あまりはっきりとは描写されないが、彼女は信心深い。また、アリソンと似た能力があり、予知夢を見たようだ。夫や教会仲間には相談せず、全部自分の中にため込んでしまう。タイラーは悪魔の子、自分は悪魔の野望を阻止しなければ・・と、思いつめたのだ。タイラーが行動を起こすのは10年くらい先のことだから、その間にいくらでも運命を変えられるはず。それなのに彼の様子から見ると、おまえは悪魔だの地獄へ行くだの、さんざん言ったようで。これじゃあ正常な子供だってそのうちおかしくなる。マリリンのやり方は、タイラーに自分の睡眠薬を飲ませ、ゴミ袋に入れ、銃で頭を撃ち、ゴミ集積場に捨てるという、常識では考えられないほど残酷。思い悩んだ末に殺すとしても、母親ならできるだけ苦痛の少ない方法選ぶのが普通。私には霊能力ではなく、彼女が精神的な病気のように思えるのだが。何かがきっかけとなって強い妄想を抱くようになった。思いが強いせいで、アリソンまで同じ夢・・妄想を見たのでは?アリソンはタイラーがとても優秀な、いい子に育つ夢を見る。しかもそれは母親のおかげだ。そんな夢を見たアリソンは早速マリリンを訪ねるが、ここでの彼女は自分の言葉に酔ってる。未来は変えられる。もう大丈夫。でもアリソンは忘れている。マリリンは極端から極端へ走る性格。最初はアリソンのことを悪魔と警戒し、そのうち天使と言い出す。ほどなく自殺するが、そのおそれがあることに気づかないアリソンは、鈍感すぎる。妻を疑われ、激怒していたダウニー。妻が自殺したのはデヴァロス達のせい・・と、訴えるはずだが。自分がやったという遺書が残されていたとか、フォローの描写が欲しかった。

ミディアム2の14 鏡の中の男

今回はやや物悲しい感じ。アリソンは台所で転倒し、頭を打つ。ジョーのつてでMRIを受けるが、異常なしということで一安心。でも安心させといて、医師は脳に血腫があるなどと言い出す。先天的なもので、中には幻覚などの症状が出ることも。ジョーは早速それに飛びつく。彼には霊能力なんていう非科学的なものより、脳のここにこれがあるからという科学的な説明の方がすんなり受け入れられる。もし子供達にも血腫があれば、証明できると張り切る。結局ブリジットにはあったけど、アリエルにはなくて、ジョーはがっくり。さて、待合室で出会ったのが、定期的にMRIに通っているというデヴィッド。演じているリッチモンド・アークエットはパトリシアの兄だが、大柄で顔も全然似ていない。アリソンはデヴィッドが娼婦を買い、次々に殺すヴィジョンを見る。親切で温かい人柄で、そんな裏の顔があるなんてとても思えないのだが。娼婦の一人ジェイドには捜索願が出ている。アリソンはジェイドの写真を見せてゆさぶりをかけるが、彼に呼ばれて出てきた妻アンジェラは、ジェイドそっくりだった。そのアンジェラがアリソンを訪ね、秘密を打ち明ける。自分はかつて娼婦で、客の相手をしている間にヒモが泥棒に入るという手口。ところがデヴィッドが気づき、ヒモに頭を撃たれ・・。彼が今でもMRIに通っているのはこのせい。事件後、心配になって見舞いに行くと、彼は記憶を失い、彼女のことも覚えていない。恋に落ちた二人は結婚。子供も欲しいし、この幸せを壊したくない。彼にどんな過去があろうと、愛する心はゆるがない。あの時邪魔が入らなければ、彼女も殺されていたのだが・・。願いも空しく、デヴィッドは呼び出され、アリソンの誘導で記憶が蘇ってしまう。供述通り砂漠からは遺体が次々に。一番印象に残るのは、アンジェラが見舞った時、病室にデヴィッドの友人達がいること。彼を心配し、記憶を取り戻させようとあれこれ話しかけていた。彼はみんなに好かれているのだ。その彼がなぜ娼婦を殺しまくるのか、その説明がないのは残念。今回は、デヴィッドがMRIにかかるとヴィジョンが見えた。彼は実は二重人格だったとか、そういうふうにしてもよかったのでは?たぶんアンジェラは秘密を打ち明けたことを後悔し、一生アリソンを恨むだろうなあ。

ミディアム2の15 愛しい人

アリソンは最初の子を流産したらしい。ブライアンと呼び、毎年春になると夢に見て落ち込み、ジョーを困らせる。朝、コーヒーショップへ行き、そこで撲殺された店長クリスティンを発見。この店の元従業員ジェシー(ノエル・フィッシャー)がブライアンとごっちゃになったアリソンは、正常な判断ができなくなる。状況はジェシーに不利。クリスティンに好意持ってたけど、仕事に集中できないせいでクビになる。現場に残された靴の跡や、夢に出てくる血まみれの衣類。ジェシーの母アンドリューズは産科の医師で、シングルマザー。息子にべったりだ。そのうち解剖所見から、不妊のはずのクリスティンに出産経験があるとわかり・・。ジェシーが彼女に引かれたのは母親だからか。以前の彼女はクスリに溺れ、妊娠したもののどうしていいかわからない。赤ん坊を見たアンドリューズは実子として育てることに決め、クリスティンには死産だったと告げる。彼女はそれを聞いて明らかにホッとしたのだ。15年たって、ブライアンのバイト先の店長がクリスティン・・という偶然さえなければ。アンドリューズを見て、あの時の産科医だと思い出したクリスティン。ジェシーが自分の子だと気づき、取り戻そうとしたせいで・・ここまではまあわかる。でもその後がすごい。アンドリューズは司法取引に応じ、ジェシーにやってもいない犯行を自白させるのだ。彼は15歳だから少年院で四年過ごせば出て来られる。もし取引に応じないなら裁判に持ち込み、成人として裁く。十分な証拠があるから、30年はくらうだろう。あのねえ・・四年とは言え、本当は無実なんですぜ。しかも殺したのアンタなんですぜ。何で罪なすりつけて平気なの?私が刑務所に入るとジェシーは一人ぼっちになってしまう。施設へ入れられる。でもあの子が少年院に入っても、出てきた時には帰る場所がある!ひえ~何?この女!母ごころでも何でもない。世間の目は冷たくても私だけはあなたを守ってあげるから~あんたには私しかいないのよ~一生私からは離れられないのよ~と、そういうことじゃん独占欲。いつの間にか泥沼にはまり込んでいて、どうしていいかわからないでいるジェシーだけど、事実を知ったらどう反応するんですかね。そういうの見せないで終わるので、「逃げたな」「ずるい」という印象。フィッシャーはぼってりした感じで、アリエルに似ている。いちおう考えてキャスティングしてるのか。彼は「メンタリスト」の「朱をそそぐ」に出ていた。

ミディアム2の16 不思議の国

「ミディアム」のDVDはシーズン1と2を持っている。今は気軽にBOXは買えないから、中古で安く出回るのを待っている。3だけでも手に入れたいけどがまんがまん。2のこのエピソードは好きで、何度も見ている。何たってデヴィッド・キャラダインが出ている!!これってすごいことですよ私にとっては・・。去年新聞に彼の死亡記事が載った時にはびっくりした。首吊り自殺・・でも彼ならありうるかも・・なんて。でもその後事故死ということになって・・。それも呆れるくらい馬鹿な方法で。新聞でもネットでも「キル・ビル」の・・となっていたけど、私にとっては「燃えよ!カンフー」のクワイ・チャン・ケイン!!でもケインとは違い、キャラダインは変人だったようで。ケイン役で有名になった頃、他人の家に忍び込んで逮捕された・・なんていう記事が雑誌に載って、どういうことかと理解に苦しんだ。もう何十年も前の話で、その記事がどの程度正しいのか知らないが、まあとにかく載ったのだ。バーバラ・ハーシーと同棲し、ハーシーはシーガル(カモメ)と改姓。鳥のように自由にということか。二人の間に生まれた息子にはフリー(自由)という名前がつけられたり(彼はその後改名した)。トンでると言うかススんでると言うか、そういうカップルとして話題になった。「燃えよ!」にバーバラがゲスト出演したこともある。でもそのうち別れてしまった。名前もハーシーに戻したし。・・まあこういうのを見聞きして、我々は少しずつ大人になる。そうか、テレビで見ている○○と、生身の○○は違うんだな・・って。ケインみたいな人は現実にはなかなかいないんだ・・って。このようにものにこだわらないという、何でもありというイメージの強いキャラダインだから、首を吊ってさっさとこの世からおさらばしてもおかしくないかも・・と。彼の死は悲しいし惜しいけど、彼らしいとも言える。でもその後の調べで事故だって言うじゃないの。他殺の線もあるとか。その時すぐに「ミディアム」の「尊厳と名誉」思い出したのよ。そこでの犠牲者も似たような状況で発見された。アリソンが夢に見なけりゃ首吊り自殺・・続いて性的興奮を得るための変態行為中の事故死・・でかたづけられるところだった。だからキャラダインが亡くなった時はホントにこんなことする人いるんだわ・・って。

ミディアム2の16 不思議の国2

一歩間違えれば本当に死んじゃうのに何で?どうしてもしたいのなら、誰かそばについていてもらうべきね。そうすりゃキャラダインだって死なずにすんだかも。見つかった時はさぞオマヌケな状態だったろうな。それ以後ニュースは入ってこないけど、事故死で確定したのかな?さて「不思議の国」だけど、冒頭いきなりフレデリック・レーンが出てくる。「悪魔の棲む家完結編」のところでステキだの何だのと騒いだ私だが、彼だってこと全然気がつきませんでしたとさ。そりゃあれから年月がたって、髪のボリューム少し減って、体や顔には少し肉がついて。でもものすごく変わったわけじゃない。変わったのは眉毛がなくなって・・いや、うすくなって。眉毛一つで印象ってずいぶん変わるのねえ・・すっかり悪党ヅラ。で、このレーン扮する謎の男が、手下二人に手伝わせ、誰かに酒を飲ませ、屋上へ連れていき、突き落とす。その誰かは工作員47号と呼ばれていて、顔は・・と言えば俳優のデヴィッド・キャラダイン。さすがのアリソンもこの夢の意味がわからない。話を聞いたジョーの言い草がいい「でもありそうなことだ」。・・そう、キャラダインならそういう変なことがあっても不思議じゃないのだ。今回の死亡事故も、「彼ならありそうなこと」として受け止められたのでは?翌朝アリソンは新聞を見るが、それらしい記事は載っていない。仕事に出かけたアリソンは、妙な老人につきまとわれる。知らない人だし、言ってることの意味もわからない。暗号だの解読だの。この老人は現実じゃない。また、アリソンはまわりに監視されているようないやな感じを受ける。その日デヴァロスが彼女とスキャンロンに頼んだのは、妻の友人ジェシカの兄を捜すこと。数学者だが精神に障害があり不安定。もう二週間も行方不明である。表立って捜すと隠れてしまうおそれがあるので、内密に頼むとのこと。アパートへ行ってみると中はゴミの山。数式のようなものを書いた紙がいっぱいある。彼は医者から処方された向精神薬を途中から飲まなくなり、そのせいで妄想がひどくなったらしい。自分は政府に頼まれてテロ防止の仕事をしていると思い込んでいる。こういうのを見るとすぐ「ビューティフル・マインド」を思い出す。天才的な頭脳を持ちながら、精神には障害。

ミディアム2の16 不思議の国3

こちらの”兄さん”にとって不幸だったのは、妹ジェシカの夫デヴィッドが、彼の才能を悪用しようとしたこと。今回のキャラダインは役名がわからない。セリフに出てこない。”ジェシカの兄さん”、”私の兄”・・。そう言えば顔もわからない。キャラダインの顔をしているのは、その”兄さん”が彼のことをヒーローだと思っているから。自分をキャラダインに置き換えている。こういう置き換えは我々だってやってるが、最後まで本人の顔が出てこないというのは珍しい。事件解決後”兄さん”は「この次会う時は」と言う。その時は自分自身の顔で・・。捜査で数学的知識が必要になった時は、ぜひこの”兄さん”に出てきてもらって力を借りたいものだ。もちろんアリソンにすぐ思い出してもらえるようまたまたキャラダインに出てもらって・・。でもその望みももうかなわないのね・・残念だわ。アリソンが被害妄想みたいになったのは、”兄さん”の心理を体験したから。被害妄想は”兄さん”自身が感じているもの。病気のせいもあるが、人為的なものもあったようだ。あの変な老人がくり返す言葉による圧力。結局この人は後でデヴィッドの弁護士だったとわかる。彼とデヴィッド、二人の手下・・この四人で”兄さん”をだまし、政府の仕事だと言ってパスワードを計算させ、コンピューターに侵入。株取引で大儲け・・と、そういうことらしい。ある程度稼ぐと、邪魔になった”兄さん”は始末。ホテルに泊まらせ、頭がおかしいのがまわりにも知られ始めた頃を見計らって屋上から突き落とす。自殺か事故死となるに決まってる。はあ~レーン様・・悪魔と戦うりりしい神父(弱いけど)からこんな悪党に変身ですか。あの頃はあんなにステキだったのにぃ~。ジェシカ役は何とレベッカ・ゲイハート。そう、「ルール」のあの人ですよ。あたしゃてっきり彼女が悪役で出てくるものとばかり・・。彼女が出ているからにはモロホラー風味に違いない。悪女、魔女、殺人鬼。でも全然違うの。ジェシカは兄を心から愛していて、その死を悲しんでいる。控えめでけなげ。夫のデヴィッドのことも愛していて、全く疑っていない。でもアリソン達から説明を受け、自分の口座にいつの間にか大金がたまっていて、だまされたことに気づく。でも騒いだりせず、黙って涙を流すだけ。こういうゲイハートは初めて見た。「ルール」はすごかったもんねえ。

ミディアム2の16 不思議の国4

と言うわけで三人のよく知られた俳優がゲストで出ていて、私にとってはすごい豪華版。話はわかりにくいけど(特に何度見ても老人・・弁護士・・のことがよくわからなくて。でも今回やっとわかったけど)、”兄さん”をキャラダインにしたことはユニークでとてもよかった。ついでに書くと今回の副ストーリーはブリジットが夢中になっている童話「ダニエル」シリーズ。新しいのが読みたいと言うのでジョーが本屋へ行くが、見つからない。それもそのはず調べてみると作者は昨年亡くなっている。もう新作は出ないとブリジットに言っても納得しない。もう一つあるはずだと言う。そのうちジョーは自分のパソコンに覚えのないファイルがあることに気づく。アリソンにブリジットがパソコンをいじくっていたと聞いて納得するが、ファイルを開いてみるとダニエルの童話だ。死んだ作者がブリジットを通してパソコンに打ち込んだのか。・・と言うことはブリジットは7歳にしてもうパソコン操作はできると。打ち込んで名前をつけて保存もできると・・。私なんか打ち込んだものがどこへ入ったか全然わからないってのに。ブリちゃんは偉い!・・と言うか、設定にムリがあるんじゃないの?童話の中にアリエルという名前が出てきた時点で、アリソンには大部分がブリジットの創作だな・・とわかる。でもジョーだって読んで気づくはずでしょ。でも心配し続ける。文章にはブリジットが使わないような言い回しもあって、死んだ作者のお導きがあるのは確か。でも7歳の子が打ち込むんだからつづりの間違いがところどころあった方がリアル。姉のアリエルはもっぱら悪口、告げ口が仕事。言ってることのほとんどは「ママ~ブリジットったらこんなことしてる~」。この年頃の娘はたいていそうだが、見ていてかわいくない。でもいつも姉妹ゲンカしていても、童話にアリエルの名を無意識に入れるなど、ブリジットは姉を慕っているのだ。作り手はそういうほのぼのとしたもの描写したかったんだろう。ジョーはアリソンに頼まれ、”兄さん”の遺品を調べる。ジョーの方が数学の知識があるからね。そのおかげで”兄さん”がやっていたこと・・やらされていたこと・・を突きとめる。自分が数学苦手人間なせいか、ジョーみたいな人は尊敬しちゃう。とは言え、ダニエルなんかどうでもいいからもっとキャラダイン出して欲しかったぞ(←本音)。

ミディアム2の17 生まれ変わったら・・・

アリソンは銀行強盗の現場に居合わせるが、賊の一人は弟のマイケルだった。幸い夢だったが、現実に銀行が襲われ、サンディエゴにいるはずのマイケルがひょっこりフェニックスに現われたので、心配になる。しかし確実なアリバイがあったので、一安心。襲撃の際、人質にされた若い女性の身元や行方は不明。そのうち道路脇で全裸死体が見つかるが、頭部と両手が切断されていた。マイケルはリアという女性と親しくなるが、彼女が冒頭の夢に出てくる人質の女性なのは推測がつく。彼女は仲間で、警備員達が手を出せないようにするのが役目。その後何かトラブルがあって殺され、身元がばれないよう頭や手を切られたのだ。リアの様子が何となくおかしいのは幽霊だからだ。バーで酒を注文してもバーテンダーに無視されるのは、普通の人には見えないからだ。また、彼女自身死が突然だったせいで、事態を受け入れることができず、まだ生きていると思っている。マイケルは酔っているから、霊は見えないはずだが、見えるってことはアリソンより能力が上?デートで連れて行かれたのはホテルのバー。彼女は男とここに泊まっていたが、ケンカになって別れたものの、財布を始め荷物がまだ部屋に置きっぱなし。男は2、3時間留守にするはずだから、マイケルに取ってきて欲しいと頼む。利用されているのはわかっているけど、困っているリアをほっとけない。ちなみに彼はリアが幽霊だとは気づいていない。彼は自分に霊能力があることをまだ信じていない。うまく部屋に忍び込んだものの、いるはずのない男がいて・・。結局危ういところで助かるけど、あの状態で部屋の外でスキャンロン達が銃声がするまで待っているというのはおかしいね。その銃声がマイケルを撃ったものだったらどうするの?ところでリアが取ってくるよう頼んだバッグ・・なかみは銀行から奪った金だったな。私はてっきり頭部と両手が入っているのだと・・。男達が相討ちでみんな死んでしまったら、頭と手はどうやって見つけるの?それともアリソンはリアから聞いてあるのかな?リア役レイチェル・マイナーは、18歳の時同じく18歳のマコーレー・カルキンと結婚して話題になった。二年ほどで別れたようだが、「私がそばにいれば変わるかと思ったけど・・バカだった」というリアのセリフが何だか意味深。

ミディアム2の18 シグナル

ミディアム2の19 過去との決別

アリソンはスキャンロンの夢を続けて見る。結婚式なのに花婿が登場せず、友人達が控室を覗くと、トイレでラリってた。スキャンロンは麻薬克服の集会に出ている。彼は以前麻薬班にいて、囮捜査をやっていた。疑われないようにするには自分も麻薬を打つしかなく・・。当時エレーナという女性と知り合い、本気で結婚を考えたが、彼女はカブレラという麻薬一家の一人だった。仲間に引き入れるため、スキャンロンに近づいたのだ。彼女との関係のせいでスキャンロンは証言台に立つことができず、殺人課へ移ることに。そんな苦い過去のせいで、久しぶりにエレーナに会ってもそっけない。運び屋と思われる三人の女性の死体が見つかる。目がえぐり取られており、ギャングの抗争に発展するおそれがある。三人を雇ったのはエレーナ。彼女もスキャンロンも余計な犠牲者は出したくないが・・。そのうち女性の一人が囮捜査官のリードだとわかる。三人とも中南米系の運び屋・・と思わせるため、目をえぐったのだ。つまり犯人は目の色によって、白人・・アメリカ人・・リードとわかるのを恐れたのだ。他の二人は巻き添えってこと。麻薬捜査官のグリーンは、アリソンの夢に出ていた。リードは彼の部下。もうここらへんでからくりはわかる。スキャンロンは警官の立場貫いたけど、グリーンは金で転んだ。それをリードに気づかれてしまった。命の危険を感じたエレーナは、スキャンロンに助けを求めるが、グリーンに殺されてしまう。どうもうまく連絡がついていないと言うか・・。グリーンの汚職やリード殺し聞かされたのに、何の用心もしないスキャンロン。どうも彼はエレーナを完全には信用していなかったようで。死なれてから後悔しても・・グリーンに怒りぶつけても・・遅いんですけど。エレーナはエレーナで、スキャンロンに銃を突きつけ、それでいて私を助けろ・・って、どうしろと?たぶんスキャンロンは今回のことはさほど引きずらない。リンへの好意が芽生え、育ち始めているから。・・とまあいちおう筋が通るよう書いてみたが、見ている間は何が何だか。現在のことなのか、過去のことなのか。副ストーリーは、アリエルの同級生への親切だが、こちらも描き切れていない。頭はいいのに容姿のせいでまわりから相手にされないテレンス。ブリジットと友達になって心がほぐれるとか、そういう描写が欲しかった。監督はデヴィッド・ペイマー。俳優だけでなく監督もやるんだ・・。

ミディアム2の20 暗闇の向こう

私はこのエピソードけっこう好きだ。血なまぐさい内容が多い「ミディアム」だが、これはとってもロマンチック。ほのかに希望の持てるラスト・・これから始まるロマンス、幸せの予感。冒頭の白っぽいはっきりしないシーンは意味がよくわからないが、そのうち目の不自由な人が感じていることだからとわかる。部屋に誰かがいるような気配・・「誰?」と聞いても答はなし。猫の他には誰もいないはずなのに。この回のゲストはモリー・リングウォルドとエドアルド・バレリーニ。エド君は今のところ見たのはこれと「ディナーラッシュ」だけ。こっちのキャラの方が断然ステキ。リングウォルドは若い頃人気があったらしい。感想書いてる人はみんな、こんなに変わって・・つまりおばさんになっちゃって・・ということだろうが、驚いたようで。でも私は彼女の映画見たことないので、何も感じませんでしたとさ。アリソンは何度も不思議な夢を見るが、意味がさっぱりわからない。一方デヴァロスに誘われて仮釈放審議会に出てみる。服役囚は皆後悔し、今は改心してるようなことを言うが、本当にそうなのか。このシーンで思うことは、ウソを見分けることの難しさと、デヴァロスが仮釈放に反対すること。裁判の時の恨みプラス仮釈放却下の恨み・・シャバに出てきてから復讐されないかと心配になる。さて、アリソンはサム(エド君)という男性に注意を引かれる。恋人アマンダを殺し、終身刑。ずっと否認してたけど、今頃になって罪を認め始めた。仮釈放目当てなのが見え見え・・と、デヴァロスは断言するが・・。彼が出てきたとたんウヒョホ状態。静かで悲しみをたたえた不運キャラ。アリソンには彼が無実だってわかるけど、証拠は何もない。第一デヴァロスはもう解決ずみ・・と取り合わない。そりゃ冤罪だってことになったら立場上まずいわな。しかしアリソンは強引に再調査の許可を取る。いいぞアリソン。彼女は夢に出てきた女性キャスリン(リングウォルド)にも出会う。部屋に誰かいる、変な音がする、誰かにキスをされた・・。通報し、調べてもらったが、異常なし。彼女には見えないけど、警官が笑っているのがわかる。独身女の夢想・・そんなところだろう。

ミディアム2の20 暗闇の向こう2

警察に出向いてもずっと待たされっぱなし。アリソンはスキャンロンに彼女の話を聞くよう頼み込む。アリソンの夢にはアマンダも出てきた。キャスリンの言ってることは事実で、彼女はアマンダと同じ目に会っているのだ。犯人がわかればサムの無実も証明される。アリソンはサムに面会、詳しい話を聞く。仮釈放の望みも消え、何の希望も持てない彼だが、そのうち話し出す。五年前、彼は車の修理工、アマンダは大学生だった。まわりには反対されたが、恋は燃え上がるばかり。毎日のように会っていたけど、火曜日だけはだめ。彼女は何のかのと言い訳してたけど、そのうちアルバイトしてたことがわかる。卒業までの学費出す代わりに指定されたアパートへ行き、目隠しして寝る。朝になったら目隠し取って部屋を出る。疑り深いサムとの間でのケンカ、接近禁止令、それを破って会いに行き、またケンカして愛し合って、自分が学費出すと約束して。じゃあバイト断ってくる・・とアマンダは出かけ、それっきり。死体で見つかる。自分は殺してないと言っても、もめてたのは確かだし、体内からは彼のDNAが。こういういきさつ聞いていて思うのは、二人とものぼせ上っていて危なっかしいということ。学費欲しさに変なアルバイト引き受けるとか(相手が変態って見え見え)、しがない修理工が学費出すとか。アマンダさんよ・・自分で地道に働いたらどうなんだよ・・って思うんだけど。交際を反対されたってことは身分違い・・たぶんアマンダはいいところのお嬢さんなんだろうに・・何でお金の心配?サムにしてもアマンダしか見えてなくて。毎日会いたい、いつも一緒にいたい、何か隠してるんじゃないか、他に男いるんじゃないか。一度疑い出すと居ても立ってもいられなくなる。今でも彼女のこと愛していて・・でも我々から見るとそんなに夢中になるほどの女か?って感じ。たぶん何もなくて結婚してたらすぐに熱も冷め、別れたと思うよ。若さと情熱のせいで貧乏くじ引いちゃった彼が気の毒で・・何とか罪が晴れて欲しい。さてキャスリンだけど、今のサムとは対照的。彼女は盲目で、妙な出来事に悩まされ、警察の対応にいら立っている。でもあきらめないし、自分の尊厳保ってる。

ミディアム2の20 暗闇の向こう3

彼女から感じるのは生命力。体臭も感じる。もう若くないし肉付きもいい。夜寝てるシーンとか見ると、肌もきれいじゃないし、そばかすとかありそう。胸の谷間の汗とか腋の下とか匂いそうだ。それは不潔とかそういうことじゃなくて、生きているからこそ匂う。かつてのファンはそういうところに月日を感じ、幻滅するのかもしれないが、爽やかなレモンの香りじゃなくたっていいじゃないか!すっかりおばさん然でもいいじゃないか!クライマックスはよくできている。二回ドキッとする。アリソンの機転に感心。犯人がつかまり、初めてサムとキャスリンは顔を合わせる。気丈にふるまっている彼女だが、今回のこと・・危うく殺されるところだった・・は、ショックだったはずで。彼女をしっかり受け止めてくれる誰か・・男性を必要としているはずで。その点サムなら大丈夫。押し潰される心配なし(キャスリンはボリュームあるからね)。彼女がなぜ盲目なのかは不明。音楽教師で(リングウォルドの父親も盲目のジャズ・ピアニストだそうな)、半年前ここへ引越してきた・・それくらいしかわからない。結婚や同棲の経験はあるのか、そういうのも不明。でも彼女とサムはきっとうまくいく。一方のサムはまだ半信半疑。絶望的な状態から抜け出せるなんて・・。でも今の彼は五年前のような単純な若造じゃない。アリソンが面会した時の彼の態度・・怒り狂っても捨て鉢になってもいなかった。抑制がきき、冷静だった。彼は確かに人間的に成長した。アリソンの夢で(まだ出会っていない)二人がキスをしていたのは、二人が幸せになれるという前兆か。きっとそうだ。幸せにならなきゃうそだ。このようにメインのストーリーはロマンチックで感動的。副ストーリーはジョーのハードワーク。でも・・これくらい・・日本じゃ普通。若手のエドリックにあおられ、毎晩帰りが遅いジョー。さびしいアリソン。その気持ちはわかるが、少しでも眠りたいジョーをしつこく邪魔するのは信じられない。疲れ切ってる夫に、いつものように夢の話をしたい・・って、アンタジョーを殺す気かッ!事件も仕事もかたづくと、これでまた夢で目が覚めた時(ジョーを叩き起して)話せるのがうれしい・・って、何と言う自己チュー、寝かせてやれよッ!!

ミディアム2の21 死の天使

アリソンは自分の葬式の夢を見る。夢だけならどうってことないが、現実に運転中トラックと衝突しそうになったりしたせいで、自分が死ぬのでは・・と不安になる。見知らぬ男が出てきてあれこれ講釈するので、この男は死の使い・・「死の天使」ではないかと思い始める。バニスターという医師が失踪したが、やはりあの男のヴィジョンを見る。その後ダウンタウンのモーテルでバニスターの遺体が発見される。見たところバスタブで足をすべらせ、頭を強打しての事故死と思われる。しかし彼は妻にはラケットボールをしに行くと思わせていた。モーテルで何をしていたのだろう。妻にウソ、ダウンタウンのモーテル、毎週・・となれば、考えられるのは一つだがそっちへは行かない。調べてみると彼は妻に内緒の預金が100万ドルもあり、その一方で患者の死による医療訴訟をかかえていた。治療に新薬を使い、高額な代金を取っておきながら効果が出ず、患者が死亡したらしい。前半はどちらかと言うとアリソンの不安に重点が置かれている。自分が死ぬんじゃないかと不安で、バニスターの失踪など二の次だ。しかし彼の死に不審な点が出てくる。あの「死の天使」と思えた男が実在し、保険業を営むシャーマン(ケルシー・グラマー)とわかる。後半は死への不安もうすれ、バニスターはシャーマンに殺されたのではないかと調べ始める。日本ではあまりなじみのない(たぶん)グラマーだが、「潜望鏡を上げろ(イン・ザ・ネイビー)」という傑作映画に出ている。他に「15ミニッツ」「X-MEN:ファイナル・デシジョン」。今回出てきた時はびっくりしたが、その後クレジットで彼の名前が度々出るように。どうやら「ミディアム」シリーズの製作に回っているようだ。今回気になったのはトラックと衝突しそうになるシーン。アリソンはトラックの運転手が悪いと思っているようだが、あの時彼女はケータイでしゃべりながら運転していた。いちおう信号は確認していたが、注意の何割かはケータイに向いていたはずで、こんな怖い思いをすれば次からは運転中のケータイ使用はやめよう・・となるのが普通。しかし彼女は注意がおろそかになっていたことは全く気にせず、トラックのせいにしている。

ミディアム2の21 死の天使2

しかも二度と運転しない・・と宣言するのである。おいおいそっちの方へ行くのかよ。極端から極端へ振れるんだなあ向こうの人は。それでいてバスのバの字も出ず、ジョーをこき使うのである。今回のジョーは、仕事から帰ってくるとアリソンが自分は死ぬんじゃないかとおびえていて、せっせとなぐさめる。アリソンの運転拒否のせいで会社早退して運転手務める。何か日本じゃありえない・・って感じで。このままじゃ困るので、ジョーはアリソンを乗せて問題の場所へ。そうそう、逃げてばっかじゃ問題は解決しないもんね。で、保険の広告があって、それがあの「死の天使」の顔で・・と、話が展開していくわけだが、運転自粛はあっても運転中のケータイ自粛は考えもしなかったようだから、これからもながら運転するんでしょうなあ・・。何かあっても悪いのは相手だし。スキャンロンが運転するシーンでも彼ずーっとよそ見してたな。テレビや映画で運転中前を見てないことよくあるけど、そういう人の車には同乗したくないね。事件のからくりはバイアティカルとかいうもので、よくわからないが生命保険の売買のことらしい。「死の天使」にしては出てきた時からいやに打算的だったけど、正体(?)がわかってみりゃ彼の物言いも納得。物差しがすべて金・損得。二人が組んであくどい金儲けをしていたわけだが、シャーマンがバニスターを殺した理由は?患者の遺族に訴えられ、悪事がばれそうだったから?また、なぜ毎週モーテルに通っていたのかも謎だ。悪事の相談のためだけに毎週?後でシャーマンがしばしばここへ来ていたことが従業員によって確認されるが、そういうのは彼らしくない。殺すなら顔を知られていない別のモーテル選ぶんじゃないの?さて、デヴァロスはシャーマンを呼び出し、あれこれ問いただすが、決定的な証拠はない。その上彼は危機を察知して国外へ高飛び。このまま逃げられてしまうのか。いやいや警察の手は逃れられても天罰は下るのさッ!というややご都合主義的なラスト。ま、いいんですけどね。事情聴取の時シャーマンの背後に見える二つの模様がいやに気になった。笑ってる宇宙人みたいで。後でドアの模様ってわかったけど。あと、アリソン太ってたな。冒頭の葬式シーン・・服がぱんぱん。

ミディアム2の22 夢のあと

夢の中で夢を見て、またその中で夢をという「インセプション」みたいな作り。もし違う人生を選んでいたら・・というのは、誰でも一度は考えること。別の人と結婚していたら、子供がいなかったら、別の職業についていたら。レッドバーンは愛人イメルダを殺したと思われているが、死体が見つからない。弁護士ワットは、よく調べなかったのでは・・と、何とイメルダ本人を連れてくる。レッドバーンの犯行に間違いないと言うアリソンの言葉を信じたデヴァロスは、面目丸つぶれ。ワットはさらに捜査に霊能者が協力していることも暴き、アリソンは大ピンチ。見ている我々は、イメルダが本人なのか・・整形手術や双子を疑うが、何もしてない。結局双子だったんだけど。失意のアリソンは別の男性と結婚している夢を見る。夫ジョンは投資コンサルタントか何かで、アリソンもなりたかった弁護士になっている。子供はおらず、生活は豊かだが、何か違和感がある。彼女はワットの事務所で働き、レッドバーンの件で大学教授のジョーを呼び出す。凶器のナイフ、付着していたイメルダと同型の血液に関して、弁護側に有利な証言をしてもらうのが狙い。報酬として一日で3000ドル、新しいスーツも用意してあげる。一方独身のジョーはアリソンに一目ぼれ。ここらへんはアリソンの夢ならではだが、見ている我々・・特に女性は、ジョーにメロメロになること請合いだ。事務所の机の下にもぐり込んで不具合を直してくれる気さくさ、親切さ。時間を守る几帳面さ。お金は欲しいけどそのために確信があるわけでもない証言をしたりしないという誠実さ、正直さ。うっとりした表情でアリソンを見つめるけど、夫がいる女性にみだりに言い寄ったりしない分別はある。ワットにもレッドバーンにも、さらにはジョンにもない数々の美点。そして夢から覚めて感じた、愛する夫と子供達に囲まれていることの幸せ。自分の居場所はここだという安心感。夢のおかげで今日一日の流れはもうわかっているし、ワットの企みもわかっている。だからデヴァロスも私もピンチにはならない・・って、それで終わりにしていいの?つまり・・霊能者が捜査に協力していることがばれないよう、いっそう注意しようとか、そっちの方へは行かなくて。ああ、やっぱり私とジョーは運命のカップルなんだわ・・で終わっちゃう。今回の夢は一種の警告だと思うんだけどな。