ミディアム1の1 予知夢
記念すべき第1話。みんな若いね!三人の子持ちの主婦アリソン・デュボア(パトリシア・アークエット)は弁護士になろうとフェニックス地方検事局でインターンをしている。彼女には生まれつき特殊な能力がある。現場写真を見ると犯行が手に取るようにわかるし、死者(犠牲者)からのメッセージである夢もひんぱんに見る。アリソンはシーズンごとにヘアスタイルが違う。この頃はロングヘアーで、学生っぽさを残している。自分の能力を生かす道をまだ見つけていないが、そのぶん家庭生活は安定している。後々出てくる夫ジョー(ジェイク・ウェバー)とのいさかいもまだない。内容的には少しごたごたしている。今地検で扱っているマルティネスという男の犯罪、アリソンがひんぱんに夢に見る17歳の少年による幼児殺害事件(これはテキサス)、そしてやはり夢に出てくる妻殺しの男(これはフェニックス刑務所)。この三件に加え、3歳の女児誘拐事件。そりゃいくつもの事件が同時進行というのが現実だろうけど、45分の中でこれをやられると混乱する。しかもこのシリーズは最後の方があっさりしていて、わけわからんうちに終わってしまうことも多い。あの~解決したの?って感じ。私が一番印象的だったのは女霊能者の登場。検事局の職員は彼女を全く信用しておらず、話もお義理で聞くだけ。おそらく調査する気もないだろう。ただこの女霊能者は本物らしく、アリソンの能力を見抜く。彼女はごく普通の主婦だが、わざわざ連絡してきたのは義務感からだろう。どうせまともには取り合ってもらえないだろうけど、それでも連絡する。女児の霊のメッセージを受け取ったから。アリソンは彼女より能力が上だし、地検にいるから自分の能力を事件解決に生かすこともできる。つまりそれがアリソンのスタートになるのだ。何かを授かった者は困っている人達のためにそれを役立てる。霊はメッセージを受け取ってくれる人のところへ現われる(たぶんね、「ザ・サイト」みたいに)。1話ではデヴァロス検事(ミゲル・サンドヴァル)はまだ脇役。テキサスのプッシュ警部(アーリス・ハワード)はこの後何回か登場する。欲を言えば女児の件がその後どうなったのか説明して欲しかった。・・てなわけで「ミディアム」の感想も書くことにした。現在日本ではシーズン3の放映が終了したところ。感想は順番通りに書くわけではない。1の1ならシーズン1の第1話ってことです。
ミディアム1の2 夢と記憶
2話は色っぽいシーンから始まる。色っぽいと言っても死体相手だけど。最初見た時(たぶん再放送)は毎回こんな感じなのかな・・と。3話も妙な始まり方だったし。検事局で働くことになったアリソンだが、最初から仕事があったわけではない。ロースクールに通って弁護士になるという夢はあきらめ、家で待機しているがなかなか電話がかかってこない。いらついている時にはつい酒に目が行ってしまう。テレビでは昔の番組をやってる。うつっているのはポール・アンカか。夢は見ている。イヴァン・キネッコという男の夢。やっと電話が来る。デヴァロス検事は今の陪審コンサルタントに不満を持っている。彼女が選んだ陪審員は、証拠も自白も揃っているのに有罪の評決を出してくれない。アリソンなら・・。はりきって出かけたアリソンだが、陪審員選びの面接ではなく書類選考の仕事と聞いて拍子抜けする。しかし書類を見ただけでも不思議といろいろなことがわかるのだった。彼女の選んだ陪審員は、六件のレイプ殺人の容疑者キネッコに死刑の評決を出し、デヴァロスを喜ばせる。今回印象的なのはこの陪審員の選び方。コンサルタントがいること。弁護側、検事側にそれぞれ六回まで拒否権があること。例えば弁護側は死刑賛成派と思われる人を拒否できるし、検事側は死刑反対派の人を拒否できるってこと。そうやってできるだけ公平に、しかも自分達に有利なようにするらしい。だから選考は非常に重要な仕事なのだ。アリソンは自信を持つが、少々浮かれすぎでもある。夫ジョーの冷静な忠告が鬱陶しい。ところがテレビニュースを見たらキネッコの顔が夢で見たのと違う。そうなると今度は心配で心配で夜も眠れない。事件の資料をろくに見ていなかったってことだ。夢で見たから大丈夫、間違いない・・と思い込んでしまう。これと同じことはこの先何度も起きる。全能ではないから仕方のないことだが、その度に振り回されるデヴァロスやジョーはたまったもんじゃない。とは言え、家でくすぶっていたのが働きに出ることになって、しかも自分の能力が生かせる。自分が必要とされていると感じる、あの浮き立つような気持ち・・は、多くの女性の共感を呼ぶと思う。アリソンが33歳であること、ジョーの父親の霊が家の中に出没して彼女を悩ませていることなどがわかる。
ミディアム1の3 死の婚礼
「ミディアム」を最初に見たのはこの3話だと思う。冒頭カウンセラーみたいな女性が若いカップルに話しているのだが、その内容は聞きようによってはきわどい。でも実際は全然別。夫婦生活の改善法ではなく、殺人をしましょう・・ってそういう方向。こんな夢を見ればアリソンでなくたって混乱しますわな。結婚一年目くらいのカップルの、夫が妻を撃ち、その後自分を撃つという一見心中に見える事件が続発。スキャンロン刑事(デヴィッド・キューピッド)だけは殺人事件だと確信している。彼の妹夫婦も死んだが、心中なんてありえない。事件以後生活は荒れ、停職寸前。アリソンともけんかばかりで、デヴァロスを困らせる。しかしあることがきっかけで彼は考えを改める。アリソンの能力を信じるようになる。おりしも夫だけ生き残るという事件が発生。犯人は社会学の実験として殺人を犯しているらしい。はたから見れば夫が妻を殺し、へたな言い逃れをしているようにしか見えないが、アリソン達は第三者の存在を確信。そのうち事件に共通するものを見つけ、次の犠牲者カップルを割り出す。なかなかおもしろい内容だが、冒頭の女性は誰?という疑問は残る。当然アリソンも尋ねる。すると彼女が言うには・・突然殺されたカップルは混乱していて、自分達でアリソンに話せる状態ではないから彼女が代わりに・・ってことらしい。私が思うにこの女性はカップルが生前通っていたセックスカウンセラーか何かで、彼らに起こった「死」を説明してもらうガイド役に選ばれたのではないか。自分達のことをよく知っていて、自分達にはうまく説明できないことも彼女なら代わって説明してくれるはず。アリソンと死者を結ぶエネルギーが形を取ったもの・・なんていうあいまいな説明より、そういう設定にした方がわかりやすいと思うが。とにかくこの点は説明不足という気がした。副ストーリーはアリソンの誕生パーティ。ジョーはいつもアリソンに心を読まれてしまうので、今年こそはサプライズプレゼントを・・といろいろ細工する。アリソンは旅行のプレゼントに大喜びするが、実はすべてお見通し。でもだまされたふりをしてあげるというオチが楽しい。今回はスキャンロンが初登場。死者が突然の死を受け入れられず、とまどうというのはちょっと「シックス・センス」ぽい。
ミディアム1の4 新しい友達
アリソンは赤いマントを着、夜の無人の空港で狼に追いかけられる夢を見る。検事局での仕事はまだ不定期で、せっかく行ってもデヴァロスは忙しさのあまり彼女の存在を忘れていることも。パート代を払う以上は何かさせないと・・と与えられたのは、迷宮入り事件(コールドケースというやつですな)のファイル。専用のオフィスがあるわけでもないので、ごたついた部屋の片隅で仕事。近くには似顔絵描きのオールド・ウェインの仕事場があり、やり取りが聞こえる。ところがフィアンセを殺されたという女性が話す犯人像は、アリソンの頭に浮かぶ顔とは全く別。どうやら近くに置いてある雑誌の表紙のマット・デイモンの顔を描写しているらしい。アリソンはオールド・ウェインに頼んで自分の頭に浮かんだ顔を描いてもらう。女性に見せると動揺はしたが証言は変えない。犯人の報復を恐れ本当のことを言わないのだ。一方アリソンとジョーはブリジットには一人も友達がいないと担任に聞かされ心配する。そのうちボビーという友達ができたようなので喜ぶが、学校へ迎えに行ったジョーにはブリジットしか見えない。普通の人の目には見えない友達・・つまり死んだ子の霊と遊んでいるのだ。このボビー、校庭で事故死してもう五年もさまよっている。一度眠れば天国へ行けるのだが・・って「A.I.」みたいだな。ジョーとは違いアリソンには霊の導き方がわかる。ボビーを眠らせ旅立たせる。手慣れたものだ。せっかくできた友達と別れるはめになったブリジットだが、ラスト別の友達ができる。子供なんてそんなもの、大人が心配しなくたって大丈夫なのだ。それにしてもボビーを始め、テレビや映画にはびっくりするほどきれいな男の子が出てくるけど、みんな無事に育っているんですかね。・・つまり10年後、20年後ちゃんと美青年になっているのでしょうか。あたしゃそれが心配で・・(←アホ)。さて例の女性はここを離れることにし、気持ちの整理がついたのか証言を変えると連絡してくる。アリソンが空港へ行ってみると、彼女は真っ赤なフードつきコートを着ていて・・。ママにも気づいてもらえず、五年もさまよっていたボビーにほろりとさせられた後では、この女性の場違いで無神経な服装にがっくり。犯人の目を引かぬよう隠れ、逃げているんじゃなかったの?こんなの着るかよ普通。でも作り手はどうしても「赤ずきん」と結びつけたいんだろうな。
ミディアム1の5 訪れた危機
今回はいろんなことがごたごた起きる。しかし終盤は緊迫した法廷での証言シーンなので、おさまりはまあまあ。つまりあれこれ広げておいてほうり出したまま終わりというだらしのない感じはせずにすむ。毎日の生活に訪れる危機。大きなもの小さなもの。何が起きるかわからないけど、わからないからこそ暮らしていける。アリソンは変な夢を見る。ジョーとの情熱的な夢・・これはいいけど途中で相手が変わっている。見知らぬ男、しかも警官。ここは・・棺の中?しかも葬式の最中?オー・マイ・ゴッド!でも夢だ。プラスキーという刑事が殺され同僚のニコラスが逮捕されるが、犯行に使われた銃が見つからない。ニコラスの弁護士はどんな汚い手も使うやり手。アリソンは銃がどこにあるか知っている。プラスキーの棺の中だ。でももう埋葬されているし夢で見たなんていう理由で墓をあばく令状は取れない。デヴァロスは苦肉の策としてアリソンが匿名の情報を受け取ったことにする。無事銃は発見されたが、アリソンは証人として法廷で証言するはめに。ウソの証言はしたくないけど霊能力のことをばらすわけにもいかない。さあどうする?他にも心配事はある。ジョーが組織検査?ホクロが皮膚ガンかも・・。1話に出てきた霊能者キャサリンに相談し、霊視してもらう。アリソンに限らずたいていの霊能者は自分や身近な人のことはあまり予知できない(3の13ではしていたが)。キャサリンはジョーの健康は問題なしと保証してくれたが、結婚に暗雲が・・などとあいまいなことを言うので心配になってしまう。会議と称し毎晩帰りが遅いジョーは浮気しているのでは?しなくてもいい邪推をし、ジョーにあたりちらす。彼女は考える前にまずわめきちらす。温厚なジョーもさすがにキレる。アリソンは自分が霊能力よりももっとすばらしいもの(ジョー)を持っていることを常に自覚すべきだ。時々気づくんじゃなくてさ。法廷の証言で彼女が弁護士の追及をどう退けるのかは見てのお楽しみ。パトリシアのような実力のある女優ならではの演技を堪能できる。集中力、すごみを感じさせる。もっとも、こういう冷静な態度が取れるのに何であんなふうにごたついたのかな・・という気もするけど。キャサリン役はマーゴ・マーティンデイル。彼女はいつもお酒を飲んでいる。霊能力を鈍らせ、悪夢を見ないようにするためだ。先輩霊能者として、彼女をもっと登場させて欲しいものだ。
ミディアム1の6 未来からのメッセージ
このエピソードはちょっと強引さが目立つ。アリソンは悪夢に悩まされる。男が出てくるが、そいつは殺人鬼で、少なくとも女性六人は殺している。表向きは善人なので、誰にも疑われていない。ある日、その男と検事局で出会う。彼スワンストロムは、向かいの家に強盗が入るのを目撃し、通報し、証言もしてくれるという。デヴァロスにとっては今時珍しいくらいの善人、協力者。しかしアリソンは彼と握手したとたん気分が悪くなってしまう。彼女は四人目ができたのでは・・という状態。まわりはスワンストロムを異常に敵視するのは体の変調のせいでは・・と思っている。しかしアリソンは妊娠は関係ない、彼は殺人鬼だと固く信じている。疑うあまり彼を尾行し、わざと追突し、警察を呼び、トランクを開けさせる。敷物にくるまれた女性の死体があるはず。もちろん死体なんかない。さすがのスワンストロムも呆れ、怒る。結局アリソンは妊娠していなかった。殺人事件も起こっていない。あることから、事件が起きるのは少なくとも七年先とわかったのだ。彼女は将来の犠牲者シャローナに会いにいく。彼女はまだ14歳、いきなり変なおばさんにあれこれ言われたって信じるわけがない。口で言うよりスワンストロムの写真見せて、この男には絶対近づいちゃだめと言う方が記憶に残ると思うが。スワンストロムにも脅しをかける。今はまだやってないけど、あんたみたいな人は何かのきっかけで一線を越えるのよ。ゴーレムよ悪魔よ怪物よ。あのねえアリソン・・きっかけ作ってるのアンタでしょうが。やめさせようとしてるんじゃなくて、けしかけてるんでしょうが。このエピソード見て首傾げるのはここなのよ。もしかしたら彼は今の善人のままでいくかもしれないんでしょ?七年後を予知した時点でもう状況は変わっているんでしょ?つまり夢を見なけりゃスワンストロムがやってるともわからず殺人は続くけど、今ではもうわかってるわけで。七年後に女子大生のシャローナに会っても手を出しちゃだめよ・・とほのめかすだけで十分だと思うが。私にはどう考えたってスワンストロムがアリソンに人生狂わされたとしか・・。スワンストロム役リード・ダイアモンドは「メンフィス・ベル」や「グッドナイト&グッドラック」に出ている。今回はアリソンの不安定な精神状態を出そうとでも言うのか、画面をゆらゆらゆらし、見づらいったらない。余計なことするな。
ミディアム1の7 リワインド・ドリーム
アリソンは若い女性が崖から飛び降り自殺をする夢を見る。そのうち死体を見つける。彼女イザベルには恋人グレッグがいて、彼の父で弁護士のラリーは、前アリソンを証言台で苦しめた男だ。自殺の直前、現場から車が走り去るのも夢に出てきた。タイヤ痕はグレッグの車のもの。しかし当時彼は友人と一緒で、車を使っていたのはラリーの方。彼はなぜかイザベルをひどく嫌っている。最初は父として弁護士としてグレッグを守っていた彼だが、矛先が自分の方に向いてきたので、事情を話す。彼はイザベルに誘惑され、関係を持ったが、彼女が息子の恋人だとは知らなかった。ゆすられ、金を用意するが、渡す時になって彼女の態度が変わる。金を受け取らないし、グレッグに全部話すなどと言い出す。怒ったラリーは車で立ち去るが、その時には彼女はまだ生きていたのだ。今回はなかなかよくできていると思う。ラリー役コナー・オファレルはちょっとドナルド・サザーランド風味。気持ち悪さのないドナルド。自信たっぷりの嫌なやつだが、それでいて弱さやまともな部分も。グレッグは心からイザベルを愛していたようで、沈んだ感じが心を打つ。演じているトーマス・イアン・ニコラスは小柄で、ちょっとジョゼフ・ゴードン=レヴィット風味。大人しそうで、それでいて強靭さも秘めている。オバカシリーズ「アメリカン・パイ」に出ているらしいが、こういうシリアスな役もできるのだ。どう引っくり返るかわからず、最後まで興味が持続した。犯人に引導渡すデヴァロスの冷酷な言葉も印象的。解決の決め手となるケータイやカセットが、後からああやって見つかるのは変だ。タイヤ痕もそう。自殺に見えても、いちおうは他殺を疑い、付近を詳しく調べるはずだが。副ストーリーはジョーのパートナー、ブレットの死。二人でずっと続けている研究は、あと少しというところで行き詰まっている。ブレットと握手したアリソンは、彼が死ぬヴィジョンを見てしまう。それを聞かされたジョーは悩んだ末ブレットに忠告するが、信じてもらえない。こういうのって難しいよなあ。一度は助かったと見せて結局はだめだったとなるのは、見ていてテンション下がるが、研究の結実という置き土産のおかげで少しは救われる。ブレット役ジョーイ・スロトニックは「インビジブル」に出ていた。全体的に静かなムードで、よく考えられた充実したエピソード。
ミディアム1の8 告白のとき
初めてアリソンの弟マイケル(ライアン・ハースト)が出てくる。アリソンとは全然似ていないが、父親が違うらしい。大柄で、ややだらしない感じ。アリエルによく似ているのがおかしい。アリソンは、アフガニスタンにいるマイケルが戦闘に巻き込まれるという不吉な夢を見たせいで、心配で居ても立ってもいられない。ところがひょっこり無事に帰ってきたので大喜び。同じ部隊にいたトミーと一緒なのだが、そのうち何やら妙な感じになってくる。マイケルにはアリソンと同じ能力があるらしく、誰かの霊に取り憑かれているよう。トミーはそんな彼をそれとなく監視しているような。そのうち、トミーが部隊の軍曹を殺したらしいことがわかる。マイケルの予知能力のおかげで、今まで部隊は何度も命拾いをしてきた。しかし今度の任務では全滅しそう(アリソンが見た夢はこれ)。トミーは軍曹に変更を願い出るが、はねつけられてしまい、思い余って・・。軍曹は自殺したとみなされ、おかげで運命が変わり、生きて帰ることができたが、マイケルに霊が取り憑き、真実を話せと迫る。逃れるためには酒を飲むしかない。結局最後にはトミーの反対を押し切り、真実を告白。汚名が晴れた軍曹は満足して成仏、マイケルは幸い罪に問われることもなくすむ。今回は後味すっきりとはいかない。もし軍曹が死ななければ・・トミーが殺さなければ・・マイケル達は死んでいたはずで。それともあらかじめ戦闘を予測していたことで、運命は変わっていたのか?葬式に来ていた連中にとっても、トミーはいわば命の恩人。軍曹は当然のことだが、予知能力なんて信じない。頭は堅く、化けて出るくらいだから執念深い。トミーに取り憑けばいいのに、気の弱いマイケルに取り憑く。直接軍曹の霊に悩まされることのないトミーは気楽なものだが、一方でいつマイケルが口を滑らせるか不安でもある。彼一人が殺人で責められるのは気の毒な気もするが、そうやって生き延びても何も学ばない。いいかげんでだらしのない性格のまま。いよいよとなればマイケルも殺すかも。つまりはみんなのためではなく、ただただ自分が助かりたいだけで軍曹を殺したと?そういうことになるのかな。真実を知った部隊の連中の心境は?と言うか、そもそもマイケルは軍曹殺しは直接は見てないはずで、トミーが頑強に否定すればだめなんじゃないの?夢で見たなんて証言できないでしょ。
ミディアム1の9 秘密の少女
10歳のアリエルにアリソンと同じ能力があることがわかる。毎晩お城に囚われている少女サラの夢を見る。逃げ出そうとしても怪物につかまってしまう。そのうち実際にサラという少女が二年前にさらわれたことがわかる。三人の少女を殺し、終身刑で服役中のダリル。ただ、サラの遺体だけは見つかっていない。動物の餌にでもなったのか。 アリエルにはサラが生きていそうな気がする。今回はアリソン自身の夢ではないので、もどかしさのようなものはある。ただでさえ判断・説明しにくいのに、アリエルのような子供が見た夢だからなおのこと。一方ジョーは、アリエルにはまだ世の中の醜い部分は見せたくないと主張。今回不思議なのは、生きてるにせよ死んでいるにせよ、アリソンもアリエルもサラのこと心配するけど、ジョーにはそれがないこと。サラの救出より、アリエルを悪の世界から隔離することばかり考えてる。立場が逆なら・・アリエルが行方不明なら、どんな手段使っても見つけようとするはずだが・・。サラは泣いてばかりの毎日だが、その一方で幼いなりに頭を働かせ、後で思い切った行動に出る。犯人に関しては、ちょっとひねってある。ダリルは自分がつかまってしまうと、知的障害のある兄ヘンリーが一人になってしまうので、サラだけ殺さず、兄にプレゼントしたのだ。昔、父親に切りつけられた時、ヘンリーが身代わりになり、今でも顔に大きな傷が残っている。いわば兄は自分の命の恩人なのだ。だったら少女殺しなんかせず、兄弟してまともに暮らせばいいのに。とにかく二人にひとひねりした過去をくっつけ、工夫はしている。ダリルはアリソンの訪問を受け、このままではばれると感じ、ヘンリーにサラを始末するよう指示。だからサラは危ないところだったのだ。ヘンリーはサラに撃たれるけど、アリソンは全く同情していなかったな。少女を物扱いするなんて許せない!ところでヘンリーは死んでないよね?サラが人を殺しちゃうのはまずいもんね。あの時別に撃つ必要なかったのよ。ただ「助けて!」って叫べばそれですんだのに、撃っちゃった。そこが子供。スキャンロンに当たらなくてよかった。今回見覚えがあるのは、ヘンリーが兄との連絡場所に使っていた店の主人役ネルソン・マシタとかいう日系人らしき人くらいかな。「インデペンデンス・デイ」に出ていたらしい。
ミディアム1の10 再会
アリソンはこのところずっと同じ夢を見る。そのせいで寝不足だ。ジョーの同僚のパーティで、ふと耳に入ってきたのが、カードウェル博士の話。彼に夢のせいで眠れないことを相談したいけど、実験台になるのは嫌だ。でも結局会いに行く。彼は子供の頃、弟のケニーが失踪したのは自分のせい・・と、ずっと悔やんでいる。同じ頃四人の子供が殺されたが、ケニーの死体は見つかっていない。犯人はつかまったものの、詳しいことがわかる前に死んでしまった。ケニーがどうなったか知りたいと、今までいろんな霊能者に会ってきたが、収穫はなし。そのうちアリソンの夢が映画の予告編だとわかり、一時はケニーとは無関係?・・となるが、書店のお話会に出たアリソンは、一冊の本に気づく。その著者がケニーでは?住居を訪ねてみると・・ここで出てくるのが生気がなく、もう20年も眠っていないと言う女性。一目で幽霊だとわかる。結局幼い息子をなくしたその女性コニーが、息子の代わりにケニーを家に連れ帰ったと。すぐ返すつもりだったけど、ずるずると・・。そのうち、家に帰りたがっていたケニーも、本当の家族のことは忘れてしまったと。でもコニーはずっと罪悪感にさいなまれていたようで。死んでも成仏できず、さまよっている。と言うわけで、兄と弟は涙の再会・・よかったね。カードウェル役ザック・グルニエは特徴のある顔立ち。「ツイスター」や「ゾディアック」に出ていたようだ。コニー役グレイス・ザブリスキーは「聖なる狂気」に出ている。爬虫類顔で、出てくるだけで怖い。もう一つガルシアという議員の射殺事件がある。14歳の少年チャボが自首し、デヴァロスは彼が弁護士に言いくるめられ、大金と引き換えに罪をかぶったと確信。でも決め手がない。アリソンは寝不足でフラフラしていて、あまり協力もできずにいたが、カードウェルの方がかたづくと早速チャボの夢を見る。で、こっちも解決かと思われたが・・。チャボの心のゆらぎを見抜いた連中は、先手を打って彼を殺害。後味の悪いラストだが、こちらの事件の関係者は皆まともじゃない。一番悪いのは真犯人や弁護士だけど、チャボも人生甘く見すぎ。14歳だから軽い刑ですむと思っている。また、彼の家族は大金を手にすると早速車を買うなど、短絡的。どういう神経してるのか?
ミディアム1の11 40年の時を経て
アリソンは風邪を引いて薬を飲んだせいか、妙な夢を見る。今テレビで40年以上も前の「奥様は心が読める」を再放映している。ヘンリーとアビゲイルという、実生活でも夫婦の二人が主演している。この番組は、ヘンリーがアビゲイルを射殺するという事件のせいで中断。ヘンリーは罪を認め、今も服役中。夢の中でアリソンはなぜかアビゲイルの付き人ドロシーになっている。彼女はヘンリーと恋に落ち、子供を宿した。それを告白しようとアビゲイルに会い、争いになり・・。つまりヘンリーはドロシーの罪をかぶったのだ。年老いたヘンリーは、今更昔のことはほじくり返して欲しくないと消極的。次にドロシーを訪ねると、前の日に亡くなっていた。しかし息子だという青年はヘンリーにうりふたつだ。そのうちアビゲイルの霊が現われ、真相がわかる。今回はヘンリーが犯人・・次にドロシーが犯人となって、最後に実はアビゲイルの自殺だったとわかる。ケンカばかりして不仲のように見えたけど、ヘンリーはともかく、アビゲイルの方は夫を熱愛していた。リンパ腫で余命三ヶ月と宣告され、ヘンリーに打ち明けるつもりだったけど、浮気と妊娠を知る。二人は自分の死を待って、大手を振って一緒になれるのだ。そんなことさせてたまるか。その前に・・。ドロシーがつかまるにせよ、ヘンリーがかばうにしろ、どっちにせよ二人は一緒にはなれない。そういうふうに持っていってやれ。あの時だってドロシーの方が一人で来るとわかっていた。いざとなれば女性の方が強い。妊娠しているのならなおさらだ。肝腎な時にはヘンリーは役に立たない。ドロシーに行かせ、自分は逃げる。それでいていざとなると変な騎士道精神発揮して、ドロシーをかばう。しかし40年以上たってドロシーも死んだ。もうそろそろ許してあげてもいい頃だ。ヘンリーはドロシーには会えずじまいだったけど、息子には会わせてあげよう。まあそんなとこですかね。ヘンリーとの不倫の夢に悶えていて、目を覚ましたらジョーと三人の娘が見下ろしていて、バツの悪い思いをするシーンが愉快。アビゲイル役フランシス・フィッシャーは、「メンタリスト」の「赤い恐怖」に出ていた。ジェーンがカラフルなオーラを出していると言った女性。ヘンリー役ポール・ブラックソーンは、年齢のわりに髪が・・。ヘンリーはボンド役をオファーされたとか言っていたけど、確かにショーン・コネリーに似たところがある。
ミディアム1の12 蘇った死刑囚
セレラという凶悪犯が死刑になるが、その後彼の愛人ロレーナが殺され、セレラの商売敵ラミレスが疑われる。ところが、事件の直前ケータイでとられたロレーナの写真に、死んだはずのセレラの姿がうつっていて・・。今回はあまり出来はよくない。ロレーナの霊が隠し部屋の存在を教えてくれるなど、都合のいい展開。アリソンは、アリエルが夢中になっている少年ショーンに不吉なヴィジョンを見てしまい、心配でたまらない。もしかしたら彼には邪悪な部分があって、そのせいでアリエルが不幸になるのでは?今回はアリソンが騒ぎ立て、ジョーは冷静。ショーンの母親に会ったアリソンは、彼女の過去・・警官殺し・・を知る。そのせいで母子は10年も逃げ回る日々。犯罪を知った以上は見逃せない・・と、アリソンは自首を勧める。陪審員だってわかってくれるわよ。でも母子は姿を消す。悲しむアリエルに、結局ショーンではなく自分が娘を不幸な目に会わせてしまったと気づき、アリソンはショックを受ける。それにしても・・人間だから仕方ないとは言え、アリソンは物事の片面しか見ない。普通の人には見えないものが見える反面、当然気づくべきことに気づかない。今更自首しろと言われてメリッサがその気になる?警官に車を止められた時、男が一緒だった。たぶんショーンの父親。起こしても目を覚まさなかったのは、酔いつぶれていたからか。その彼はどうなった?彼女は警官にレイプされそうになり、やむなく殺してしまったのだが、その殺人の件だけでなく、男からも逃げてるのかもしれない。裁判になってショーンに自分の過去を知られたらどうしよう。また、裁判の間彼の面倒は誰が見る?父親が名乗り出てショーンを取られてしまったらどうしよう。そういうことを考えれば、自首の勧めは迷惑でしかない。今までも逃げられたのだから、これからも・・となるんじゃないの?アリソンは余計なお節介をしていることに気づかない。後悔して涙にくれるのは、アリエルを傷つけたからであって、メリッサやショーンのことを思ってではない。だから・・これからもまた同じ間違いくり返す!ラミレスの弁護士役でコナー・オファレル。何回か出ている憎まれ役。ショーン役のかわいい少年は、「エアポート2004」のジョーダン・ギャレット。警官役ブレイク・ロビンスは少ない出番ながら、不気味で異常な感じがよく出ていた。
ミディアム1の13 究極の選択
冒頭アリソンが飛行機事故の夢を見るのだが、これがまた何とも・・。飛行機が苦手な男性がいて、落ち着かない。隣りの女性が安心させようといろいろ言うのだが、しつこいと言うか、安心するよりかえっていらつくと言うか。私最初はこの二人夫婦だと思ったんだけど、違うようで。「私は前客室乗務員だったの」とか、「妊娠四ヶ月なの」とか、聞きもしないのに話しかけてくる。何でもかんでも安全に結びつけようとする強引さ。彼女の断言にもかかわらず、悪天候のせいで・・。でも墜落したかどうかは不明。目が覚めちゃったからね。検事局へ行くと、妻が三日前から行方不明だというコール(チャド・ロウ)がいて。デヴァロスもスキャンロンも、こういう場合ほとんどは夫の犯行と、コールを疑っているようで。で、アリソンなら何か感じるかもと面談することに。彼はパイロットで、例の夢では彼が操縦していて、墜落のピンチを見事回避。彼に聞くと今までピンチに陥ったことはないと言う。と言うことは、彼は逮捕されず、将来多くの乗客の命を救うのだ。アリソンは自信満々で彼は無実と断言。・・でもなぜそうやって言い切るのかね。今まで何度も間違えてるくせに(学習してないってことだ)。案の定次の夢では機長は別の人。そのせいで飛行機は墜落。で、アリソンが悩むわけ。コールが妻を殺したという線が濃厚だけど、彼を逮捕しちゃうとたくさんの人が死ぬ・・どうしよう。妻の死体が砂漠で見つかり、コールのアリバイも崩れ始める。彼の家に行ったアリソンは、通行証を盗む。中には砂が入っていて、妻が埋められていた場所の砂と一致するはずだ。で、スキャンロンがコールに、家の中をくまなく捜せば同じ砂が出てくるはずだと言うんだけど・・。通行証の方はアリソンが盗んだせいで証拠にはならない。でも、家の中で砂が見つかっても、アリソンが持ち込んだのだと主張できるでしょ。とにかくアリソンの行動は非常識で、捜査する側を不利な立場にしかねない。テレビだからコールは死刑を求刑しないという条件であっさり自白しちゃうけど。妻が両親から相続した遺産が目当てということだが、夫婦仲がどうだったのか全く不明なので、説得力なし。結局一番印象に残るのは、冒頭の恐ろしくしつこい女性でした。チャドはロブ・ロウの弟で、ヒラリー・スワンクの元夫。今回はジェイソン・プリーストリーによく似ているなあと思いながら見ていた。
ミディアム1の14 無罪と有罪
他の回でも書いたが、ジョーは運転する時、前見なさすぎ。今回も夜だし雨だし・・でもろくすっぽ前見てなくて、こんなのありえない。今回ジョーの母親マージョリーが登場。ジョーの父親と離婚し、一人暮らしらしい。アリソンは義母が来るのだけでも気が重いのに、義父の霊まで出没するのでいらつく。アリソンは仕事を口実に家事の方は手抜きしている。いつもは気にならなくても、義母の目は気になる。手抜きと言えば、特に感じるのが食事。朝はシリアルに牛乳かけるだけ。大人はコーヒー。子供が食べてる間に弁当を作るが、パンにピーナッツバター塗るだけ。夕食は買ってきたピザ。日本人から見ると、栄養はどうなっとるんかいな・・と不思議。さて、義母はどうやら一人暮らしがさびしくなって、同居したいと思っているようだ。でももちろんそんなのは一時的なことで、ボーイフレンドでもできれば、私もまだまだ捨てたもんじゃない・・と気が変わるんだけどね。メインの事件は”正義の番人”という団体から、クレイグとデブラが来る。終身刑で服役しているバトラーという男が、冤罪を訴えているらしい。デヴァロスは乗り気ではないが、反対するわけにもいかない。殺人現場に最初に到着したのは、当時まだ巡査だったスキャンロン。再調査で証言するスキャンロンだが、アリソンには彼が言っているのは全部ウソだとわかる。彼はバトラーに罪を着せたのだ。そのうち、バトラーの無実を証明するビデオも見つけた。これで彼を無罪にできる。その一方でアリソンは別の夢も見ている。バトラーは少女サマンサを誘拐し、殺して埋めたようだ。サマンサを連れ帰る途中警官に車を止められるが、見逃してもらえた。その警官が実はスキャンロン。その時はまだサマンサの捜索願いは出ていなかったが、スキャンロンはバトラーを見逃したことをずっと悔やんでいて。つかまえたくても、サマンサの遺体がどこにあるのかわからない。辛抱強くチャンスを待っていると、ヤク中男の自殺現場に行きあわせる。証拠を捏造し、バトラーをぶち込む。アリソンになじられてもスキャンロンは動じない。自分のしたことは間違ってないし、ばれても平気だ。もちろんアリソンは夢でサマンサが埋められている場所を特定。一度無罪になって釈放されたバトラーは、今度はサマンサ殺しで逮捕されましたとさ。それにしてもスキャンロンは重い過去を背負っていたのね。しかもそれを墓場まで持っていく覚悟。ジョーに相談しまくるアリソンとは大違いだ。クレイグ役ポール・アデルスタインは「悪いことしましョ!」に出ていたようだ。
ミディアム1の15 悪魔のささやき
「ミディアム」を見るのは久しぶりだ。最後に感想書いてから四年半くらいたってる。いつも気にはかかっている。どのシリーズもエピソード全部の感想を書いてしまいたい。でも見てないのが、書いてないのが次々にたまっていく。それでも書いてないのを順番に消化していこうとしたことはあるのだ。でもシーズン1の終わりに来て早くもつまずいちゃった。このチャールズ・ウォーカー関係はこの後も数回あって、しかも回を重ねるごとに変な方向へずれていっちゃう。今回の見どころはロバート・ジョイが出ていること。彼はいくつかの作品に出ていて、たいていは悪人側。彼本人は悪人ではなく、たまたま悪い方に属していたと言うか、そんな感じ。だから「CSI:ニューヨーク」でレギュラーでチョイ役じゃなくてしかもはっきりと正義の側というのは、何だか感慨深かった。こちらのエピソードではウォーカーという悪霊に取りつかれ、殺人を犯すはめになった医師の役。アリソンはエリーシャという少女が惨殺される夢を見るが、新聞を見ても何も載っていない。それもそのはず事件が起きたのは15年も前。レイプし、腸を切り取った医師ホロウェイ(ジョイ)は精神を病んでいるとされ、刑務所ではなくそっち関係の施設に。担当の医師は二重人格だろうと思っている。この医師役の人見たことあるな。「ニュースの天才」に出ていた。妙なことにホロウェイが殺したのはブリタニーと言い、アリソンが夢で見たのとは別人だった。おまけに夢に出てきた黒いスーツ姿の謎の男は1902年に死んでいる。彼ウォーカーは死んだ後も悪霊となって数人の医師などに取りつき、殺人を犯させていた。何年も頭の中でささやき続け、ついには屈服させるのだ。ホロウェイはそのせいで一生檻の中。何もできないからウォーカーは彼から離れるが、アリソンが面会に行ったのをきっかけに再び取りついたりする。霊だから何でもすぐわかっちゃうのか。次の犠牲者が出、犯人の医師は射殺され、今度はウォーカーはエリーシャに取りつく。彼女は抵抗しているけど、手なずける時間はたっぷりある。で、アリソンが対峙してエリーシャから出ていくよう命令。エリーシャは助かるけど、ウォーカーはまた別の人に取りつけばいいだけだから終わったわけではない。
ミディアム1の16 フェニックスの怪人Part1
てっきりウォーカー事件が続くのかと思って見ていたら別の事件。それにしても久しぶりに見るとみんな若いね。アリソンもジョーも顔がすっきりしている。ジョーなんか「モンタナの目撃者」に出ていたけど、ジョーだと気づくまでには相当時間かかったくらい。子供達もまだ小さい。マリーなんか赤ん坊だ。女の子とは言え三人もいれば手がかかる。日本人から見ると食事とか簡単にすませていると思えるけど、それでも大変なことには変わりはない。おまけにアリソンの仕事は夜とか休日とか関係なく電話がかかってくる。別に警官じゃないんだから線引きは可能だと思うけど、彼女の性格からすると被害者のことを思うとほうっておけない。そのたんびに子供の世話をジョーに押しつけたり頼んだりしなきゃならない。ジョーにだって仕事はあるし、約束はすっぽかされるわ、連絡はしてこないわでだんだん不満がたまっていく。それもこれも凶悪犯罪がなくならないからだ。悪人は休まない。今も赤毛の女性ばかり狙うという連続事件が起きている。誘拐され、遺体からは心臓が取り除かれている。犯行現場を見に行ったアリソンは、鏡にプッシュ警部がうつったのでびっくり。翌日彼から電話がかかってくる。二、三年前テキサスで同じような手口で男女三人が殺されたとか。赤毛は関係ないし、男もまじってるから今回のとは無関係ではという意見もあったが、現場に残されている聖書のイザヤ書のことはテキサスでは公表していないとのこと。アリソンはプッシュを夕食に招待するが、その夜アリソンのところへプッシュが現われる。彼はホテルで心臓発作を起こし死にかけるが、アリソンが見たのは生霊か。病院へ運ばれ、一命を取りとめたプッシュだが、ペースメーカーの手術をすることに。死にかけるとすべてのことがわかるというので、彼は装置の線を切ってしまう。それくらい犯人逮捕に命をかけているわけだが、まわりから見れば何て無茶なことをするんだとなる。さすがテキサス男。さて、アリエルは日曜日に乗馬に行くつもりだった。アリソンもついて行くはずだったが、雨で中止。夕食の席でプッシュは馬の世話がいかに大変かを長々と話し、アリエルやブリジットの気をくじく。乗馬は楽しい→馬を飼いたいとなって両親を困らせる・・それを見越してのフォロー。細やかな気配りのできる人なのだ。