魔法使いの弟子

魔法使いの弟子

落ちこぼれの少年が人類の危機を救うとか、魔法を使うとか、似たような映画がいくつかあったな。全然見てないけど。今回見たのはニコラス・ケイジが出ているから。吹き替え版でお客は六人。絶対誰もいなくてスクリーン一人じめだと思っていたので、ちょっと意外。ディズニー映画で、「ファンタジア」・・私は見たことないけどテレビでよくそのシーンやるから知ってる・・の一場面が出てきたり。部屋をそうじするところね、そういうのは楽しかった。マーリンの三人の弟子・・バルサザール(ケイジ)、ヴェロニカ(モニカ・べルッチ)、ホルヴァート(アルフレッド・モリーナ)の三角関係を描く・・って違うがな!バルサザールとヴェロニカが恋に落ちる。彼女を好きなホルヴァートは怒ってマーリンにそむき、殺してしまう。邪悪なモルガナ(アリス・クリーグ)と手を組むが、バルサザール達に阻まれ、いったんは小休止。でもいつかはモルガナが甦り、人類を危機に陥れる時が来る。彼女を制することができるのはマーリンの後継者の少年だけ。少年を捜してバルサザールは旅を続け、現代のニューヨークでやっと見つける。髪が乱れ、むさくるしいケイジ。ややしなびてきたけど、まだまだ美しいべルッチ。悪役だけど憎めないモリーナ。いつものようにいや~なキャラのクリーグ。これらのベテラン連のおかげで安心して見ていることができる。子供向け映画だがきっちり仕事をしている。恋心、嫉妬心、自己犠牲、待ち続ける苦しさなど強く伝わってくる。でも主人公はさえないオタク青年ディヴ。冒頭出てきた時は小学生で、演じているのは「ナイト ミュージアム」シリーズのジェイク・チェリー。とってもかわいいけど、なぜか時間は10年飛んで大学生に。こちらのジェイ・バルシェルは「ヒックとドラゴン」でヒックの声やってるらしい。「ミリオンダラー・ベイビー」にも出ていたらしい。いかにも女性にもてなさそう。ドジばっか踏んでいそう。でも頭はいいし性格も素直。小学生の時のクラスメート、ベッキーに恋していて、10年後偶然再会しておそるおそるアタック。ベッキー(テリーサ・パーマー)が珍しいくらいいいコで、ディヴの気持ちに快くこたえてくれるのがいい。でも恋は修行の邪魔だから、バルサザールはいい顔しない。この映画アメリカでも日本でもあまりヒットしなかったようだが、新鮮味がないからか。エッ!と驚くようなものがない。

魔法使いの弟子2

CGだらけだがちゃんとハデに作ってあって、出演者も堅実。話はどんどん先へ進む。でも・・広がりがない。事件が小さい。例えばチャイナタウンで・・とか。途中でお約束のようにカーチェイス。クライマックスだって一般市民には全然関係ない。死者が甦りそうになるが、途中でしぼむ。結局小さな公園で何やらコソコソやって・・みたいな感じで終わり。バルサザールは死ぬけど生き返るし、ホルヴァートだって・・。ちなみに今回エンドクレジットの途中で出ていく人誰もいませんでした。とっても珍しいこと。だから最後のオマケ映像も全員ちゃんと見ました。あれってホルヴァートよね。シリーズ化する気ありありだけど、この成績じゃ・・作られるかしら。そもそもファーストシーンからちょっとアレだったな。大魔術師マーリンがいとも簡単に殺されちゃってまずありゃりゃ。ラストも・・モルガナは・・拾い集めてビンに入れて密封とかしなくて平気なの?また甦るんじゃないの?でもどうでもいいかそんなこと。多くの日本人客は、何で主役にこんな変な顔したの持ってくるのかな・・と不思議に思うだろう。かわいらしいチェリー君が修行するのなら、見ている方だって応援するのに。大人しくて素直そうで・・こういう子が「ベスト・キッド」の主人公なら私うんと応援しちゃうんだけど。そのディヴが、成長後はブッサイクでアワアワと落ち着きがなく・・。子供が見ているぶんにはいいけど、大人が見ると、もうちょっと何とかならなかったのか、こんなのしかいなかったのか・・と言いたくなる。だいたい10年も飛ばす必要なんかない。大学生になれば色気づいてくるし、修行とデートの両立も難しい。そこらへんで時間稼ぎたかったのか。子供のまま修行を通じて劣等感から抜け出す・・というふうでもよかったのでは?とは言えバルシェルは演技がへたなわけではなく、変な顔も見ているうちに慣れてくる。それに私はケイジ目当てですから。べルッチの登場シーンは少ないが、相変わらず独特なムードをかもし出す。彼女の場合顔や体つきだけでなく髪もすごい。まっすぐで長い黒髪・・それだけで一つの命持っていそう。あとチャイナタウンで出てきた・・あれは何なのかな、ほとんどCGだと思うけど・・グレゴリー・ウーとかいう人で、顔つきと言い、動きと言い、いでたちと言いすごくインパクトあった。てなわけで何だかんだ書きましたが普通に楽しめる映画です。