マイホーム・コマンドー

マイホーム・コマンドー

最初に見たのはレンタルビデオ。その後中古ビデオを買った。「Mr.ベビーシッター」を見る前だから、ハルク・ホーガンのことは名前だけ知っていた。共演はクリストファー・ロイドだから、期待できそう。宇宙戦士シェップ(ホーガン)は、宇宙支配を企むヘンタイ将軍と戦って勝利するが、働きすぎのせいでストレスがたまっている。今回も、将軍はやっつけたものの、つかまっていた大統領助けないで、自分だけ脱出しちゃった。以前の彼ならちゃんと大統領も救出したはず。宇宙船のエネルギーの補給には六週間かかる。その間休めと命令され、仕方なく地球へ。クライマックスの自爆のカウントダウンもそうだが、宇宙人も地球と同じ時間・・何分とか何週間とか・・の単位なのがご愛敬。地球は初めてではないらしく、廃ディスコのようなところへ宇宙船を隠し、燃料補給完了を待つ。一方チャーリー(ロイド)もストレスがたまっている。彼は建築家か?週末返上で働かされ、手柄はみんなずるがしこい社長ベルツ(ラリー・ミラー)が横取りする。妻のジェニー(シェリー・デュヴァル)には昇給を要求しろとせっつかれているが、今日もまたうまく社長に言いくるめられてしまった。彼のストレス解消法は、作業所で何かたたくこと。ところが家に帰ってみると道具が片づけられてしまっている。ジェニーは家計の足しにしようと、部屋を貸すことにしたのだ。で、やってきたのがシェップ。大男で異様な風采、力持ちでどこか言動がずれてる。夜になるとどこかへ出かける。怪しんだチャーリーはあとをつけ、宇宙船を見つける。シェップがベッドマットレスの下に隠した武器のようなものをいじくったせいで、遠い宇宙ではパワーを感知し、二人の賞金稼ぎが地球へ向かう。後でわかるが、ヘンタイ将軍ことスーターは、脱出して助かっていたのだった。冒頭の宇宙での戦いはテレビゲームみたいな感じ。今はテレビゲームでももっと精巧な画面作りだろうが、1991年で、しかも大作映画でもない。チャチなのは仕方ない。シェップが地球で起こす珍事件の数々は、ゆるくてわかりやすく、ありきたり。ホーガンは目を剥いたりとか、そういう単純な演技しかしない(できない)。チャーリーには娘のテレサと息子のマークがいる。どちらかと言うと、マークやその友達との絡みが多い。したがって子供にもわかる、ゆるいギャグが連発されるわけだ。

マイホーム・コマンドー2

ひったくりにあった女性のバッグを取り返してやるとか、車に閉じ込められている犬を助け出し、代わりに飼い主を閉じ込めるとか、パントマイムをしている青年とのあれこれとか、わりと一本調子のギャグが続く。自分では人助けしたつもりで、「礼はいい」と言うのが口癖。さて、自分では気づいていないとは言え、賞金稼ぎを引きつけてしまうチャーリー。宇宙船の中で見つけた装置を身につけ、二人組に襲われていた女性を助けようとしたりする。その時落とした冷凍銃を二人組が拾い、次の日銀行強盗をする。客や銀行員、警備員達はみんな凍りついてしまっている。犬を二匹抱えたまま凍っている女性がいたけど、犬はぬいぐるみか?本物はじっとしてられるか?チャーリーも銃で撃たれて凍ってしまう。この時のロイドの演技が見事だ。他の人は何とか動かないように苦労して止めているのがわかる。でもロイドは本当にマネキンみたいにじっとしているのだ。凍りついたまま車に乗せられ、町中を走るところが笑える。賞金稼ぎも現われ、シェップと戦うが、ここらへんから映画は息切れして来る。戦うと言っても組みついては転がるだけで単調。それに靴につけられたジェット噴射とか。モタモタドタドタした感じでキレが悪い。シェップがやられてばかりなのも意外。筋力増強装置をつけないとだめなのかな。そのうちチャーリー一家を人質にした将軍が現われる。将軍は途中で半魚人みたいな怪物に変身する。これが本来の姿なのかもしれないが、別にどうということもなく倒される。と言うか、シェップも本来は別の形?彼の宇宙船は自爆させたので、宇宙へ帰る時は別の船。あれは将軍の船?それとも賞金稼ぎの?今度のことでチャーリーも少しは自信がついた。何しろ地球を救った(らしい)のだから。社長にもやめさせてもらうとタンカ切ってやった。いつも引っかかる信号機は銃で吹っ飛ばしてやった。ん?その銃は?社長が収集したクリスタルをシェップと二人して盗んでいたけど、あれはどうなったのかな?まあどうってことない映画だけど、残酷なシーンもないし、安心して見ていられる。ホーガンにもロイドにもどことなく品があって、好感の持てる映画。いつも酔っ払っている大佐ことジャック・イーラムがおかしい。もっと活躍して欲しかった。