燃える昆虫軍団

燃える昆虫軍団

こういう普段なかなか見られない映画をやってくれるのはうれしい。暑い日が続くある日、地震が起きる。震源地に近いタッカー農場には地割れができ、そこから出てきたのが火打石みたいに炎を出す昆虫。太古の昔から地底深くで生息していたのが地殻の変動で出てきたらしい。あちこちで火事が起きたり、車が炎上して人が死んだりするが、誰も昆虫のせいだとは気づかない。生物の教師ジム(ブラッドフォード・ディルマン)は何とか昆虫を殺す手段はないものかと考えていたが、そのうち圧力をかけると爆発することに気づく。それ以外の方法・・駆除用の薬など・・は全然効果なし。途中で妻のキャリーが昆虫のせいで焼死。復讐に燃えるジムは仕事もそっちのけ、誰とも会わずタッカー農場で一人昆虫を研究。ゴキブリと交配し、新種も生まれる。普通のパニック映画なら人々が逃げ惑うとか軍隊が出動するとか話が外へ広がるが、こちらは逆。家にこもって研究するうちにだんだんおかしくなる・・マッド・サイエンティスト方向へ。だからあまり派手さはない。今のようなCGはないから、昆虫の描写もスマートとは言えない。ぎこちない。でもそこがいいんだけどね。今作ったらたぶん「ハムナプトラ」と同じじゃん・・となるのがオチ。ディルマンが出ずっぱりなのはファンとしてはうれしい限り。キャリー役はジョアンナ・マイルズ、友人シルビア役は「悪い種子」のローダやってたパティ・マコーマックだ。この二人はよく似ていて区別がつかん。昆虫は進化が早く、そのうち並んで文字や文章を作ったり、最後には飛べるようになる。しかしなぜか地割れは閉じ、昆虫は地底へ戻る。ここらへんはわけわからん。一番わけわからんのは、繁殖能力がないのに増えること。ま、どうでもいいんですけどね。妻の死にショックを受けたジムが閉じこもっている部屋・・教師用の?・・のルームナンバーが1408というのがスティーヴン・キングの小説の題と同じで笑えた。さて今度はどこかで「キラー・アンツ 巨大殺人蟻の襲撃」やってくれないかな。アンドリュー・プラインとロン・ハーパーが出ているらしいから見てみたいのよ~。