暗くなるまで待って

暗くなるまで待って

これは何度か見ている。ほとんど同じ部屋の中で展開するから、舞台劇か。何度見てもよくわからない。リサ(サマンサ・ジョーンズ)という女性が人形の中に麻薬を入れて運ぶのだが、それをネコババしようとしたってことなのか。以前彼女と組んで”美人局”をやっていたのがトールマン(リチャード・クレンナ)とカリーノ(ジャック・ウェストン)。どじを踏んで刑務所へ入っていたが、出所してきたところ。この二人を巻き込んで人形のありかを突き止めようというのがロート(アラン・アーキン)。彼は麻薬の受取人か?空港で彼を見かけたリサは、そばにいたサム(エフレム・ジンバリスト・ジュニア)に人形を預かってくれるよう頼む。その後人形はどこかへいってしまい、リサはロートに殺されてしまう。サムは人形をどこかに隠したのに違いない。留守中に家の中を捜すが見つからない。妻のスージー(オードリー・ヘップバーン)は盲目なので、上の階に住むグロリアという少女が手伝いに来てるが、実は人形は彼女が持ち出したのだった。そのせいで四人も死ぬはめに。なぜサムに直接聞かず、スージーを問いつめるのかもよくわからん。よく考えるとみんなしてやらなくてもいいことをやってる。ジンバリストは2014年5月に95歳で亡くなったようだ。アーキンは「リトル・ミス・サンシャイン」など、食えないジイサン役が印象的だが、若い頃はこういう危ないキャラもやっていたのだなあ。クレンナもまだ若く、渋い二枚目で、これで何で小悪党みたいなことやってるのかなという感じ。とは言え、私がこの映画で目が行くのは室内の様子だ。日本ではあまり見かけない半地下で、窓が歩道の高さにある。入口からすぐ狭い階段で下に降りるとか、台所部分との境に段差があるなど、目の不自由な人には使いにくい構造だと思う。次に目が行くのはオードリーの細さである。本当にかりかりで贅肉ゼロ。少し分けてあげたいくらいである。さて、この映画はヘンリー・マンシーニの音楽も有名。私はスコット・ウォーカーのゆったりとしたシンプルな歌い方に慣れているので、この映画のラストに流れる、女の人のやる気のなさそうな歌い方にはがっかりした。