ゲット スマート

子供の頃何回か見たはずの「それ行けスマート」だけど、覚えているのは靴の電話だけ。テレビ版スマートのドン・アダムスは２００５年に死亡。もうちょっと長生きして特別出演して欲しかった。亡くなったと言えば指揮者役のじいさんも今年の９月に亡くなったらしい。スマートにタックルされるシーンはスタントマンかもしれないけど、大丈夫かいなあのじいさん・・って見てる人皆思ったはず。何だかやせてやつれてるし。・・のっけから話が妙な方向へ行っちゃったけど、日本ではだめなんでしょ？大コケなんでしょ？それとも中コケ？新聞には「ヒットしない要素だらけ」とか書いてあったし。私が行ったのは公開二週目の土曜日午前。独占だろうと思っていたら二人でした。他の人は何見るの「イーグル・アイ」？でもさあ、すっごくお金かけて作ってあるのよ。たかがスパイコメディーなのに。スマート役スティーヴ・カレルがこれまたはまり役。スマート自身はとっても優秀。でもそれが表面に出てくる時に妙な方向へ行っちゃう。例えば情報分析をきっちりやるけど、報告書が大部すぎて誰も読まない。見る前から聞く前からうんざりしてしまう。スマートが元デブで、７０キロもやせたという設定はよかった。太った女性とのダンスシーンは（なくてもいいものだが）見ていて楽しかった。殺し屋ダリープとの交流もいい。情報分析の過程でスマートは彼のこと知っていて、奥さんとうまくいってない彼にアドバイスするの。スマートは情報収集をしているうちに、悪人も人間なんだって気づいたの。これって大事なことだと思う。大がかりなアクションに目を奪われがちだけど、人間のこともちゃんと考えている。冒頭出てくる、何にでもポストイットを貼るスマートの日常生活が楽しい。私もまねしよーっと。他の出演はアン・ハサウェイ（なかなかよい）、ドウェイン・ジョンソン（誰！？）、アラン・アーキン（絶好調）、テレンス・スタンプ（「ウォンテッド」で見たばかり。スタンプラリーかよ）、ジェームズ・カーン、ビル・マーレイ。またか・・と残念に思ったのは核の扱い。スマートも９９号（エージェント９９じゃなくてやっぱ９９号でしょ）も、なんたらパン工場で被爆してるはず。ガイガー・カウンターは敵のスパイに反応する前に君達二人に反応すると思うが。ラスト近くにロボットが登場するなど続編は大いにありそう。日本でも公開してね。あ、音楽よかったぞ。

ブルース＆ロイドの ボクらもゲットスマート

「ゲット スマート」のスピンオフ作品。途中でアン・ハサウェイが出てくるが・・と言うか、はさまれるが、画質が違うし、かえって安っぽくなった。主演の二人に魅力がないのが何ともイタイ。しっかりしたストーリーがないのもまずい。軽くてうすくて何ということもなく事件解決・・あら、１時間しかたってないわ、この後も続くのかしら。いや、ＮＧだのアドリブだのをいくつか見せて終わり。よかったわ～テレビで見て。レンタルしなくて。お金出してこんなのじゃ怒るぞ！・・ってＷＯＷＯＷにお金払ってるか。ブルース（マシ・オカ）とロイド（ネイト・トレンス）の迷コンビ。今日もろくでもない発明を・・。まだ仕分けされてないらしい。とは言え、たまにはちゃんとしたものも発明するようで。ＯＣＴという布・・かぶると姿が見えなくなる・・って隠れ頭巾だな。それがいつの間にか盗まれてしまう・・って、警報装置は？犯人はちゃんと監視カメラにうつっていた・・って、画像誰も監視していなかったの？彼女イザベルは南米マラグアイのエージェント。後でわかるが彼女は科学者の父親を大統領に連れ去られ、何とか救出しようとエージェントになったのだった。ＯＣＴと引き換えに父を釈放させよう・・って、採用時身元調査されなかったの？このようにすべていいかげんで、いくらスピンオフでもちゃんとしようよ。セットや何かは「ゲット」の使い回しだからお金はかかっていないのか。大物スターも出ていない。知ってる人は上司役ラリー・ミラーくらい。マシ・オカはうつる度にジミー・ウォングに似ているなあ・・と。太って汗臭そうなトレンスよりはマシ。トレンスはもう少しやせネイト。ロイドがイザベルにふられるシーンはおかしい。イザベル役の人は美人だが、他の二人の方に目が行く。ボスの秘書でやや鬱屈した感じのジュディ（ケリー・カーバッツ）・・なぜなんだろうという興味がわく。この人は演技がうまい。「ゲット」にも出ていたらしいが記憶にない。ブルースと仲良くなるニーナ役ジェイマ・メイズは「パニック・フライト」に出ていた。腐敗臭のエピソードは笑える。「ゲット」のラストに出ていたロボットのハイミーはろくに出番もなく終わってしまった。とにかくお遊びで作ったという感じで、何となくバカにされてるような気分。自分達さえ楽しければいいんだも～ん・・て感じ。ところどころ笑えるところはあるけど、でもやっぱり言いたくなる・・ちゃんとやれ！