カニング・キラー/殺戮の沼

カニング・キラー/殺戮の沼

WOWOWで見た。主演のドミニク・パーセルは「プリズン・ブレイク」でウェントワース・ミラーの兄役やってる人。巨大ワニが人を襲う・・「アリゲーター」みたいな感じかなと思いながら見ていたら・・今回はアメリカでもアマゾンでもなくブルンジ・ルワンダ国境付近の湿地帯。ここらへんは内戦が続き治安が悪い。ティム(パーセル)はカメラマンのスティーヴン(オーランド・ジョーンズ)、動物レポーターのアビバと怪物の取材をするはめに。他に爬虫類学者のマット(ギデオン・エメリー)、現地ガイドのクレイグ(ユルゲン・プロホノフ)。最初は「アナコンダ」風。ティムやスティーヴンはアメリカにいる時の気分そのまんま。そのうち怪物だけでなく現地が置かれている状況にも直面することに。この映画の評価は意外と高いが、それは怪物以上に人間について考えさせるからだろう。怪物・・巨大ワニ・・は内戦等で多数の死体が放置され、それを食べて人間の味を知ったことから人間を襲うようになった。怪物を作り出したのは人間なのだ。それと人間自身がとんでもない怪物である。車を乗り回し、銃を撃ちまくり、平気で人を殺す恐ろしさ。ここでは常識は通用しない。初めて見るパーセルはどこと言って特徴のない地味なアンチャン。頭はさほどよくないが体力はあり、ピンチに強いタイプ。ジョーンズはいつも通り目を白黒させてしゃべる。今回は走るシーンが多いが長い手足が美しい。途中までさほど盛り上がりはないが、後半はピンチの連続。終わったかな・・と思うと次、また次・・。けっこうな量のピンチだった。残念なのはここぞというシーンが夜、雨、水中のせいでよく見えないこと。いつも思うのだが見えないもの作ってどうする!大ワニがはっきり見えるのはスティーヴンが追いかけられるシーン。合成バレバレだが文句言うつもりはない。文句言いたいのはスティーヴンの最期。生死がはっきりしないまま終わったので???だったが、どうもワニのねぐらのシーンで死体としてうつっていたらしい。・・らしいと言うのはよく見えなかったからだ。二回ほどうつった死体・・あれがスティーヴン?私には冒頭犠牲になった白人女性に見えたけど。それにしては腐ってないな・・と不思議だったけど。確かめるには再見するしかないけど、もう一度見たい内容でもない。まあ普通はつけ足し程度のアフリカの惨状をかなりリアルにとらえている点には感心した。