彼は秘密の女ともだち

彼は秘密の女ともだち

録画しておいたのをやっと見た。ロマン・デュリスはコンスタントに映画に出ていると思うが、私が見たのは「ルパン」だけ。そうか、あれから15年たつのか、早いなあ。さて、そばかすが目立つクレールがローラに会ったのは7歳の時。その美しさに引かれ、永遠の友達と確信。彼女はいつもローラのカゲのような存在。男達は美しいローラに引き寄せられるが、失恋した彼女を慰めるのはクレールの役目。いや、特権。成長したローラはダヴィッド(デュラス)と、クレール(アナイス・ドゥームスティエ)はジルと結婚。ところが・・何の病気かは不明だが、ローラは赤ん坊リュシーを残して他界。ダヴィッド以上に落ち込んで、仕事も手につかないクレールだが、彼を訪問して目にしたのは女装したダヴィッド。ローラの格好をすると赤ん坊が泣きやむというのは口実。ローラも承知していたという女装癖。彼女の存命中はその欲望も感じなかったが、死なれてからは・・。彼の場合、男性に興味はなく、ただドレスを着てきれいにお化粧したいだけ。近所の目があるから外へは出ないが、本当は表へ出てショッピングとかしたい。困惑したり嫌悪感をいだいたりのクレールだが、そのうち一緒に出かけたり話し相手になったりするように。何しろ自分は葬儀の席で一生リュシーやダヴィッドを見守ると、ローラに誓ったのだから。さすがにジルには本当のことは言えず、ウソをついたりごまかしたり。当然浮気を疑われるが、元々ジルもダヴィッドに女性的なところがあると思っていたので、彼はゲイだと言われると納得する。ダヴィッドとクレールは引かれ合っているのだが、ローラを裏切ることになるからと、クレールは一線を越えられない。う~ん、その前にジルを裏切ってまっせ。まあ見ていてもややこしくて、何がどうなろうと知ったこっちゃないって感じ?本音で生きようとすれば誰かが犠牲になるわけで、この場合はジル。真面目に働き、妻を愛し、子供を持ってもいいかな・・と思っているけど、妻にはさんざんウソをつかれ、そのうち・・。七年後のクレールはおなかが大きいけど、たぶん父親はダヴィッドだろう。この映画で一番印象に残るのは、赤ん坊に添い寝しているジル。それを踏みにじった上で、ラストの幸せそうな三人・・ダヴィッド、クレール、リュシーの今がある。ジル役ラファエル・ペルソナはアラン・ドロンの再来と言われているらしい。確かに美男だ。少女時代のローラも美少女。それなのに成長してからはあまり・・。