恋する遺伝子

恋する遺伝子

雄牛と雌牛がどうのこうのという理論(?)がいちおう掲げられているけど、そんなことはどうでもよくて、美男美女が寄り道しつつも最後には結ばれるというただそれだけの話。前NHKBSでやって、次の日は「ニューヨークの恋人」。両方ともヒュー・ジャックマンの作品。「ニューヨーク」のヒロインはメグ・ライアンだけど、見ていてちょっと苦しい。ムリしてるってわかる。もう若くない。アシュレイ・ジャドの方はまだ大丈夫だ。最初出てきた時は色が黒くてケンのある顔つきで「あら?」と思う。それが少しずつ和らいでだんだんいつもの美女になる。途中でチアガールもやってくれる。テレビ局勤務のジェーンは、最初レイ(グレッグ・キニア)とつき合うがふられてしまう。落ち込み、腹いせに変な理論考え出し、友人リズ(マリサ・トメイ)はそれを雑誌のコラムに載せ、大評判になってしまう。しまいにはテレビ番組(しかも自分の担当する!)に出演することになってしまい・・。ふられた後もレイが気になってしまうとか、ひょんなことからエディ(ジャックマン)とルームシェアをすることになったりとか、エディは毎晩違う女性を相手にしているけどだんだん空しくなってきているとか、いろいろあるけど大半はどうでもいいこと。ジェーンはレイとうまくいくはずないし、結局はエディと結ばれるってわかってる。あとはいつどうやってくっつくかだ。でも肝腎のこの部分・・つまりクライマックスは混乱している。理論はでっちあげ、著者は架空の人物・・実は私・・告白するのはいいけど後始末は?リズもジェーンの告白に微笑んでいる場合か?あんたの編集者生命終わりだぜ。やらせ、捏造。エディはなぜレベッカと別れた?毎晩違う女を引っ張り込むような男に女はほれるか?失恋しても次の相手がすぐ近くにいて、手をのばせば届くというのはねえ・・都合よすぎ。ジェーンの思い込みに波紋を投げかけるのが姉夫婦。いつもは慣れきっていてろくに愛情も感じられないけど、妻の流産という不幸が襲った時、二人が固い愛情と信頼で結ばれていることがわかる。そうですよ、人前でベタベタいちゃつくのが愛情じゃないんです。美男美女でもスマートでもないけれど、心の底でこの人・・と思い定め、その信頼はゆるがない。しょせん男はとか女はとかそんな理論でひとくくりにはできないのだ。出演は他にエレン・バーキン、コリーン・キャンプがちょこっと。