ゲゲゲの鬼太郎シリーズ

ゲゲゲの鬼太郎

最初「ゲゲゲの鬼太郎」というのはどうもなじめませんでしたよ。いえ、映画のことじゃなくてマンガの方ですけど。あんまり昔すぎてよく覚えてませんけどマンガ本(少年マガジンか?)で見たのが「墓場の鬼太郎」。変わった題名なので印象に残ったんですよ。もちろん絵や内容も異色。その後テレビアニメになって、それが「ゲゲゲの鬼太郎」ですっごく違和感あったわけ。ゲゲゲなんて語感が悪いでしょ。別にファンというわけでもないけど深大寺近くの鬼太郎茶屋にも行きましたよ。映画化されるって聞いても興味もわかなかったけど、何となく見てもいいかな~と。どうしても・・っていうんじゃなくて機会があったら・・程度。もう上映終わっているところもあるし、近くのシネコンでは一日一回だけ。しかも朝の9時半という早い時間。お客は三人か四人。まあ平日だからね。ストーリーは・・冒頭自然破壊して「あのよランド」作っているのを見て、じゃ妖怪達がその計画を阻止するのか・・と。たいていの人がそうだろうけど、私もそう思ったの。でも・・違った。前半はねずみ男の方が活躍する。活躍ったって悪いことの方だけど。建設に反対する人達を、妖怪使って脅すとか。三人の少年が森の中にある妖怪ポストに手紙を入れる。それを見た鬼太郎が差出人の健太の前に現われる。当然健太は喜ぶけど、姉の実花は警戒するから鬼太郎はちょっと不満。わざわざ来てやったのに・・。健太がなぜ手紙を出したのか実はよくわからなかった。「あのよランド」のことかな・・って思ったけど。後でパンフ見たら「近頃団地に妖怪が出て困っている」と書いたらしい。健太の父晴彦は妻をなくし、仕事はリストラされ、しかも病気で死が迫っている。さてねずみ男は狐の宝物である妖怪石を盗み、質屋(古美術店)に売り飛ばす。指輪を売りにきていた晴彦は石の魔力のせいでそれを盗んでしまう。誰にも言うな男の約束だと念を押し、健太に持たせる(ただしその後石をどうするつもりだったのかは不明)。晴彦は逮捕されるし、家は警察の捜索受けるし、叔父と名乗る男(実は妖怪石を捜している狐の化身空狐)がいきなり現われるし・・。そのうち鬼太郎が石を隠しているということになって妖怪大法廷で裁判を受ける。警察での取調べの最中に晴彦は急死するけど、鬼太郎は有罪になるけど・・健太は黙っているの。

ゲゲゲの鬼太郎2

見ている我々の誰もが思うわけ。このクソガキ、いくら父親との約束だからってこれだけ多くの人達(または妖怪達)に迷惑かけて、それでも黙っているのかこら、いいかげんにしろ!・・ってね。何とか法廷から脱出した鬼太郎は夜見(よみ)の国にいる父親に会わせるから石を返してくれと健太に頼む。で、汽車に乗って出発する(「銀河鉄道999」風味)。途中空狐達に襲われるけど何とかしのいで、父親見つけて、石のおかげで生き返ってめでたしめでたし。なぜか罪も償わずにすんで、病気も治ったらしく、健太や実花は記憶を消され、鬼太郎と会っても最初と同じで実花は警戒する。何とまあ恩知らずな・・って忘れているんだから仕方ないんだけどさ。この映画は大人が見るといろいろ引っかかるところがある。何で裁判で鬼太郎が有罪で、ねずみ男は(石を盗んだことを白状したのに)おとがめなしなのか。何で晴彦を生き返らせるのか。夜見の国では死者が行列しているわけ。その中から何で晴彦だけ?健太の思いが強かったからとか石の力でとか理由はあるけど、残された者の思いが強いのは他の死者だって同じでしょ。石の力だっていうのなら他の死人がキャッチすればその人だって生き返るのか。・・と言うか、この石って人間には災いをもたらすはずなのに何でいい方に?この父子の別れのシーンでは泣いてるお客さんもいたわよ。それくらい感動的なわけ。子供二人が残されるわけだけど、晴彦には何にもしてあげられない。世の中いやな人ばかりじゃない、まわりの人に助けてもらえ、うんと甘えろ・・そう言い聞かせるしかないのよ。別れは辛いけどそうやってこれからのことを決心するわけ。だから泣けるんでしょ?それがアナタその後すぐ生き返っちゃったら・・その決心は・・その感動は・・流した涙は・・ええいどうしてくれる!しかも記憶消されるから鬼太郎に会っても知らない人と話しちゃだめ!と実花は健太に言い聞かせる。そのこと自体は悪いこととは言えないけど、まわりの人に助けてもらえ、甘えろという父親の言葉はどうなっちゃうのよ。結局二人(晴彦もだろうけど)は何の精神的成長もなしってことになるのよ。それとラストでは「あのよランド」は建設中止になっていたけど、これからも人間の自然破壊は続くんでしょ?でも偉い狐の天狐は、お稲荷さんに油揚げを供えてくれればそれでいいとかおうようなの。

ゲゲゲの鬼太郎3

それでいてお稲荷様に供えられた油揚げはカチカチにひからびているのよ何で?・・そして鬼太郎はいろんな目に会ったけど全くの無料奉仕で、最初も最後も実花ににらまれるし・・。目玉おやじはヤケドするしなーんもいいことないのよ。晴彦は生き返ったけど、病気治ったみたいだけど(「ゴーストライダー」風味)別にクビまでつながったわけじゃないんでしょ?生活苦しかったみたいだけど(妻の形見の指輪さえ売ろうとするほど)、そのわりには実花はケータイとかフツーに持って鬼太郎とのツーショットパシャッとうつしてるし(こらッなれなれしくくっつくな!)、いい気なものよね~。モノワスレは警察や質屋の方も始末したの?それと・・あれッ石はどうなったんだっけ?モノワスレの助け借りなくたってこちとらちょっと前のことすぐ忘れちゃう・・ああ、大天狗に返したのね、天狐はこんなもんいらないとか言ってね。まあとにかくストーリーはいいかげんで、いくらCGとかしっかりしていてもこれではねえ・・って感じ?じゃあ駄作かと言うと・・そうでもないのよね。私が思うに大人が見た場合と子供が見た場合とでは感じることが違うと思うの。今まで書いてきたことは大人が見て感じること。これが子供だと、まず鬼太郎とか妖怪が出てくるのがうれしい。自分と同じくらいの子供が出てくるのがうれしい。「あのよランド」という名前がおかしい。自然破壊がどうのこうのということまでは思いが行かないと思う。健太のお父さんはとっても困っている。妖怪石を盗んだけど悪い人じゃなくてかわいそうな人だ。警察の人はとっても怖くていやだなあ。健太はお父さんとの約束守る。ボクならアタイなら怖くてすぐ石のことしゃべっちゃうだろう。黙ってる健太は偉いなあ。鬼太郎は逃げることができてよかった。だって500年もカマユデなんてかわいそうだもん。ところでカマユデってなーに?ボクはアタイは聞いたことないんだけど。・・そして子供にとって一番大事なポイントは、お父さんが生き返ること。だってあのままじゃ三人ともかわいそすぎるから。ラストでは映画見ている子供達は晴彦が泥棒したことたぶん忘れていると思う。覚えていたとしても元々あれは石が悪いんだしぃ・・。「あのよランド」のことも自然破壊のことも忘れてるだろう。でもあのまま父親が死んでいたら・・それは決して忘れられない。

ゲゲゲの鬼太郎4

小さな子供にとって一番起こって欲しくないのは、お父さんお母さんが病気になったり死んだりすること。自分がひとりぼっちになってしまうこと。一度そういうことをうんと心配させて、どうなっちゃうんだろうと思わせておいて、それを引っくり返す。ああよかった!・・と安心させて、だから自分のお父さんお母さんも大丈夫なんだ・・って、そういう意味でも安心して、それで元気に映画館を後にするわけよ。死んだままなら映画終わってもしょんぼりしちゃって、うなだれて家に帰って、その夜はあんなふうにお父さんお母さんが死んじゃってひとりぼっちになったらボクはアタイはどうしよーって眠れなくなっちゃう。それじゃあいい映画とは言えないわ。この映画は子供に配慮したストーリーになっているのよ(たぶん)。そう考えれば欠点も大目に見れる・・。さて配役だけど、誰もがそうだろうけどウエンツ瑛士君の鬼太郎には違和感あった。だってマンガ本やアニメと違いすぎるもん。ハンサムすぎるもん。登場しても何もすることない・・みたいにボケッと突っ立っているだけ。よーし、やろう!みたいな覇気がない。画面の中に埋もれちゃってる。他の妖怪の方が目立つ。主役なのに・・。後半少しは活躍するけど・・彼にはいろんな能力あるけど・・それがばーっと前面に出てこない。大人しい。物足りない。迫力がない。アイドルで顔はかわいいけど主役やるには演技が今いち。・・いつものパターンなのよ。で、確かにそうなんだけど・・途中から目が離せなくなってくるのよ不思議なことに。私が美形に弱いってこともあるけど、彼の迫力のなさが鬼太郎にマッチしているように思えてくるの。考えてみりゃ事件が起きるのを今か今かと待ちかまえていて、手紙が来るとそれっとばかりにかけつけ、大あばれして敵をやっつける・・なんていうのは、子供向けのアニメや特撮ヒーロー物ではありだけど、鬼太郎は違うでしょ。あんまりよく覚えていないけどマンガでの彼は何もしないでのんびり寝そべってるとかぐうたらしているんじゃなかったっけ?映画では呼び出されてノコノコ現われたものの、実花につんけんされてボソボソつぶやくとか。そういう鬼太郎で正解なのではないかと。手紙もらったのですぐ来ました、ボク鬼太郎ですよろしく、何かお困りのようですね、説明してもらえますか、ボクが解決してあげますよ、まかせてください!

ゲゲゲの鬼太郎5

・・・なんてスラスラペラペラにこやかに実花や健太に近づいたら・・それはもう鬼太郎じゃありませんてば!人間とは生きてる年数が違うから何となくずれてる。あまり若さを感じさせないけど、かと言って老成しているわけでもない。人間くささもないけど妖怪じみてもいない(何に見えるかと言ったら美形アイドルだけどさ!)。何かよくわからんけど彼を見ていると気持ちがいいのよ。銀髪で片目隠しているところは「蟲師」のギンコ思い出すけど、鬼太郎にはむさくるしさゼロ。鬼太郎は片目ってことになってるけど、映画ではあんまりこだわっていない。両目見えたりする(ちょっとびっくり~)。目がまたきれいでねえ・・(うっとり)。髪の毛飛ばしてツルツル頭になったりしてね(かわゆ~い!)。最初は違和感ある銀髪もそのうち美しく見えてくる。そして何よりも目の保養になるのがウエンツ君の美しさ・・特に横顔。なかなかお目にかかれませんぜ邦画ではね。形のいいちょっと大きめの鼻、ちょっと開いた唇、あごから首にかけての線、やや伏せた目と額にかかる銀髪・・はあ~何という美しさだ。いや、別に、あまりにも美しいからって、じゃあこれからはウエンツ君の出てるテレビ番組見るぞーとか、そういうことは思いませんけどさ(・・って何を言い訳してる)。でもそこはかとなく漂う色気と言うか、ほわっとしたふわっとしたやわらかな雰囲気が見ていて気持ちいいんですよ。押しつけがましさがなく、いい意味で軽い。見に来てよかった・・と思いましたよ。・・と言うかもっと早く見ればよかった!うえーん、いつものパターンだわ。他の妖怪ははまりすぎの子なき爺が間寛平氏、砂かけ婆が室井滋さん。見ている間ずーっと誰がやっているんだろう・・って思って。最初は山田邦子さんかな・・なんて。猫娘の田中麗奈嬢は、まあ細くてかわいくて。アクションシーン(変身・・と言うか変顔も含めて)は今いちだけどね。黒い髪、白い肌、真っ赤なミニ・・と鮮やかでよかったけど、スカートからはみ出している黒い毛は誰の発案ですか趣味悪い。まぎらわしいからやめた方がいいよ。どうせ出すなら尻尾にしたら?ねずみ男は大泉洋氏。ろくろ首のYOUさんはなまめかしくてとてもよかった。普通はねずみ男の大泉氏ほめるんだろうけど、他の人みんな絶賛しているから私は省略するヨ。

ゲゲゲの鬼太郎6

あの首はよくできていて、このろくろ首と目玉おやじと一反木綿の三妖怪が私のお気に入り。目玉おやじは体の部分がキューピーさんみたいで、弾力ありそうで、私もつまんでみたい!画面の他の部分と全然違和感なく溶け合っていて、合成って感じ全然しなくて・・ホントよくできているんだよなあ。一反木綿は本当の布みたいな質感となめらかで自然な動きがいい。呼ぶとさっと来てくれて、全然文句言わなくて元気に気持ちよく楽しく働いてくれるの。声は柳沢慎吾氏で、これがまたぴったりなのよ。声だけの出演者も多くて、後でパンフ見ていろいろ出てるのにびっくりしたけど、映画見てる時は全然気がつかなかった。でも柳沢氏だけはわかったのよ。一反木綿は妖怪の中では最もシンプルな形してるけど、一番はっきりしたキャラでもある。空を飛ぶ!わかりやすくていいねえ!大天狗裁判長は中村獅童氏。この裁判長バカだよねえ。前にも書いたけど鬼太郎有罪にしてねずみ男おとがめなし。何でねずみ男の言いぶんだけ取り上げるのさ。もちろん鬼太郎は砂かけ婆の助けで法廷を脱出するんだけど、考えてみりゃこれって大罪じゃないの?法廷騒乱罪とか逃亡罪とかさ。あと死んだ人かってに生き返らせるのは法(?)に触れないのかしらね。まあストーリーの展開上アホに見えるってだけで、別に中村氏がどうってことじゃないのよ。500年の釜ゆでというのは人間から見ると厳しすぎるけど、妖怪から見るとどうなの?人間とは尺度が違うもんね。ねずみ男はうまく罪を逃れたように見えるけど、あのまま鬼太郎が刑に服していたら困るのは彼の方なのよ。何だかんだやらかしてピンチになっても鬼太郎が助けてくれるから今までやってこれたんでしょ?他には輪入道が西田敏行氏。顔だけの出演。夜見の国へ汽車走らせるんだけど、お金要求するの。鬼太郎が困っていると何でも頼み聞くか・・と言ってくるわけ。何をやらされるんだろう・・って思わず妄想しちゃう。お金の代わりに・・。何しろウエンツ君・・いや、鬼太郎美形ですから。困惑したり警戒しているところがかわゆーい!でも別に貞操の危機とかじゃなく(何のこっちゃ)、輪入道は実はろくろ首と夫婦で、よりを戻したいから仲介頼みたいわけ。何だそんなことか、別に隠すほどのことでもないじゃんもったいつけて。あたしゃてっきり鬼太郎にちょっかい出して・・ってそれじゃお子様映画なのにまずいだろッ!

ゲゲゲの鬼太郎7

ろくろ首の方は墓の下倶楽部に入りびたりで、鬼太郎にモーションかけたりする。そりゃ輪入道と違って若いし美形だし・・。他に天狐役が小雪さん、モノワスレが谷啓氏、空狐が橋本さとし氏。橋本氏は知らない人。最初は「赤い月」や「幕末未来人」の市山登氏かと思った。似ているもんね。人間側は省略。正直言って人間側はあんまり魅力的じゃない。この映画何たって妖怪がメインなのよ。墓の下倶楽部と言えば鬼太郎は一人で飲んでたりする。飲むったってお酒じゃないだろうなあ、あの緑色っぽい飲み物は何だろ・・。実花にちょっと心がゆれたけど、しょせんは人間とは結ばれぬ運命。一人しんみり・・こういうところも大人子供って感じでいいですな。ラストは盆踊りと言うかダンスと言うか。前ろくろ首に誘われても踊れないとか言っていたけど、ここでは踊るんですよカッコイー!何か映画終わってしまうのがもったいなくて、いつまでもウエンツ君見ていたくて・・クレジットは見ずにウエンツ君見てました。隣りで踊っている猫娘?見てませんよ(視野狭窄)。踊りの後は・・何となく「おさるのジョージ」とか「チキン・リトル」風。目玉おやじとか・・あのミジンコみたいなのは何だろチャンチャンコか。それも終わって一番最後になぜかウエンツ君が・・鬼太郎が大うつしになります。きっとファンへのサービスなんだわ。何たって一番最後まで見てくれたんですからねえ。はぁ~見てよかったわ。こっちまで気持ちがふんわりやわらかくなっちゃった。癒されちゃった。きりりとした美形は多いけどこういうふんわりタイプもいいわあ、まああの銀髪のカツラのせいもあるだろうけど。かなりヒットしたようで、「2」も作ってくれますよねッ!もー絶対ウエンツ君でお願いしますッ!「蟲師」や「陰陽師」と同じくこの映画も日本独特な世界を扱っているのがいいよなあ。そりゃ私は洋画の方が見ること多いけど、見ていても「またか」とか「どっかで見たような」とかそんなのばっか。で、たまにこういうの見るととっても独創的で新鮮なわけ。こういうの外国の人にももっと見て欲しいよなあ。神と悪魔っていうのとは違う世界観。蟲とか呪とか妖怪とか・・そういうものと共存している(あるいは共存していた)日本を、日本人を見て欲しい。ちなみにがまんできず次の週また見に行っちゃいました。チネチッタ、お客は13人くらい。でももっと見たいよーん(←アホ)。

ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌

待ちに待った続編だけど、一作目と違うダーク路線というのがちょっと心配。お客は四人・・ヒットしたの?冒頭裸の子供がはって歩く。鬼太郎の誕生シーン?そして目玉おやじ。なるほどこりゃダーク。いいムードだぞ。でも・・その後もずっと暗くて青っぽい寒々しい画面。全編これで通すつもりなのかな。鬼太郎は覇気がない。いつも人間のために働いているけど、ろくに感謝されない。人生(?)の目標見失ってる。目玉おやじはいつも通り画面に溶け込んで違和感なく、見ていて楽しいけど猫娘は何となくちぐはぐな感じ。セリフも動作も今いちで魅力がない。おなじみの顔ぶれが出ているのになぜかわくわくしない(わくわくしたの冒頭だけ)。今回のヒロイン楓(北乃きい嬢)・・何とかしてよ。時々流れる「かごめかごめ」・・かんべんしてよ。濡れ女なみは寺島しのぶさんだから凄まじい怨念演技。場違いな感じの寺島さんだが、彼女でなければ出せないどろどろの怨念。オバケがわんさか楽しいなの世界じゃない。なみは人魚なのに何で着物着てるの?着物着て泳ぐ人魚なんて変じゃん。裸がまずいのなら後ろ姿とか長い髪で隠すとか。まあ撮影が12月じゃ仕方ないか。迷う鬼太郎をぬらりひょん(緒形拳氏)がそそのかす。人間達の悪行の数々。でも鬼太郎は結局人間の側につく。するとぬらりひょんはすぐ態度を変える。長々と述べた正論はどこかに飛んでしまう。最後は愛の力、愛こそはすべて。日本人好みの甘くしめっぽい解決のつけ方。そのせいで映画に一本通った芯が感じられない。それでもクライマックスはちょっと踏んばる。巨大なガシャドクロ・・これはすごいです。この時だけは見に来てよかった・・と思った。圧倒的な迫力と怖さはハリウッド映画以上。子供は夜うなされる。おしっこちびる。出演者では夜叉役ソ・ジソブがすばらしい。長身で長い髪の美女・・じゃない、美男。異国の妖怪なのでしゃべらない。謎めいている。ガシャドクロと夜叉がすばらしすぎて、鬼太郎の印象うすくなってしまった。今回はお母さんに会えなかったけど、「3」で会えるといいね。作るんでしょ?それにしても今回もヒロイン役の少女に魅力がなさすぎるな。力がないのに比重かかってる。もっと鬼太郎パート増やせ!それと楽器集めとかかごめ女の呪いとかエピソードが散漫。どーんと幹(テーマ)があって枝(エピソード)が生えて・・というふうであって欲しかった。