ゴーストバスターズシリーズ

ゴーストバスターズ(1984)

これはたぶん見るの初めて。ニューヨーク市立図書館の司書アリスが書庫で幽霊を見る。この、本のずらっと並んだ空間・・いいなあ。ここで一日過ごしてみたい。ピーターは助成金を打ちきられ、大学をクビになる。超能力や超常現象を研究しているらしいが、なかみはカラなのは明らか。女子大生を落とすことしか考えてないし。クビになったのなら、自分達で仕事始めりゃいいと、ゴーストバスターズを始めるが、依頼ゼロ。そのうちディナが依頼に来るが、調べてもそれらしい兆候はなし。そのうち仕事が忙しくなり、レイ、イゴンとの三人ではきつくなり、ウィンストンをメンバーに加える。環境保護局からベックというのが来て、まわりに悪影響与えているのではとか文句つける。ピーターがいいかげんにあしらっていると、令状を取ってきて霊の保管庫の電源を切ってしまう。おかげでニューヨークは大混乱。ディナはズールに取りつかれ、近くの部屋に住むルイスもおかしくなる。二人の住んでるアパート自体がいわくつきで、魔界への入口らしい。とうとうゴーザとかいうのが現われ、ベックのせいでブタ箱にぶち込まれていた四人は市長を説得してビルへ向かう。全体的には思ったより野暮ったい感じ。モタモタしている。目につくのは、当然のことながら皆若いこと。生き生きした表情、動きの軽さ。ビル・マーレイのピーターはいやなやつにしか思えない。一歩引いた感じが好ましいのはレイのダン・エイクロイド。鼻のでかさが目立つハロルド・ライミスのイゴン。彼と受付ジャニーンの関係はどうなっているの?ウィンストン役アーニー・ハドソンも鼻の穴がでかい。シガニー・ウィーバーは細くてフレッシュで美しい。ベック役はウィリアム・アザートン。たぶん多くの人はベックは絶対ゴーストだろうと思ったのでは?いつ正体をあらわすかと待っていたのでは?人間だったのが私には意外でした。マシュマロマンは目の動きが不気味だった。もう少し活躍して欲しかったが。最初の方に出てくる女子大生役の人はなかなかの美人。人が大勢出てきてワーワー拍手喝采という、いかにもな場面にはどうも乗れない。でもアメリカ人にはこういう軽くて騒がしいのが受けるんだろうな。

ゴーストバスターズ2

「ゴーストハンターズ」のついでにこっちも見た。内容はともかくキャストがすごい。ビル・マーレイにダン・エイクロイド、シガニー・ウィーバー、「クロウ」のアーニー・ハドソン、そして名前は聞いたことあるけど・・のリック・モラニス、「ビーン」に出てた人(これは父から言われて気づいた)、そして何と言ってもハロルド・ライミス。はあ~ライミスってこういう人だったのね、けっこう演技うまいじゃん・・と思いながら見ていた。脚本も(共同で)書いてる。シガニーはきれいだし赤ん坊はかわいい。絶対双子だろうと思っていたらやっぱりそう。「ダークシティ」でも男女の双子を使ってるし「8MM」もそうだっけ。とにかく赤ん坊(「ダークシティ」は赤ん坊じゃないけど)が出てきたら双子だと思って間違いないみたい。どっちがどれとは全く見分けがつかないけど。・・この感想を書いたのは15年くらい前かな。ブレンダン・フレイザーに夢中になっていた頃だ。だから「悪いことしましョ!」の監督ハロルド・ライミスのこと書いてるのだ。内容のことは全然書いてない。そのせいか今回初めて見るような感じ。あれから五年・・私はまだその「あれ」は見てないけど・・ゴーストバスターズはニューヨークを救ったのにペテン師扱いされ、今では子供のパーティなどに呼ばれるくらい。レイがエイクロイドで、ウィンストンがハドソン、ピーターがマーレイで、イゴンがライミスね。メンバーは四人なのに三人で活動していることが多く、あら?ウィンストンはどこ・・ピーターはどこ・・って感じ?特にウィンストンの扱いが軽い感じで、見ていても居心地の悪さ感じる。ディナがウィーバーで、彼女はピーターと別れて別の人と結婚。子供ができたけど離婚したと。赤ん坊オスカーは出番も多く、とてもかわいらしいが、双子の片割れは29歳で自殺したらしい。何てこった。ディナは美術館で絵の修復やってる。彼女に気があるのが修復部のポーハ。演じているのが「ビーン」に出ていたピーター・マクニコル。ネットでは彼のこと全然おもしろくないとけなしている人が多い。私はそうも思わないけど、まあ同じチビならモラニスの方が笑えるのは確か。それにしてもディナは一人で子供を育て、美術館で働き、そのうち音楽の方に戻ろうかと考えている。自立している感じで好もしい。

ゴーストバスターズ2 2

ちゃらんぽらんとしたピーターなんかとよりを戻す必要ないと思うが、そこは人間だからね。四人のうち恋愛模様はピーターだけで、他の三人は何もなし。ウィンストンやイゴンはともかく、エイクロイドのレイに何もないというのは意外。オカルト書店やってるらしいが、店の感じはなかなかよかった。カルパチアあたりのビーゴ大公の肖像画があって、彼は魔術師で凶人だったのだそうな。凶人と言えばドラキュラだな私には・・。ビーゴは幼子の体に宿って復活し、そのせいで世界は滅亡するとか何とか。ストーリーはお約束通りの展開で、全体的にモタモタしている。今の人から見るとじれったい感じなのだろうが、私はそれもいいかなと思っている。年のせいか、今の映画のスピードについていけない。何もかもすっ飛ばしていて、ガチャガチャと揺れるうつし方。何が何だかさっぱりわからない。だからこれくらいのテンポがちょうどいいのだ。正直言って見せ場は自由の女神が歩くところくらいで、ベトベトやネチョネチョはおもしろくない。でも私には別の楽しみ方ができた。知ってる人がゾロゾロ出てくる。内容そのものよりよっぽどおもしろい。受付嬢ジャニーン役アニー・ポッツは、2016年版にも出ているらしい。検事か何かやってる女性はジャネット・マーゴリン。「新・刑事コロンボ」の「マリブビーチ殺人事件」に出ていた人だ。ピーターがホストを務めるテレビ番組「超能力アワー」で、大晦日に世界は滅びると予言したゲスト作家役はケヴィン・ダン。予言が当たるところだったわけだが、超能力でわかった・・で片づけられていたのが残念。後で絶対また出てくると思ったんだけど、あれっきりだったし。ビーゴの声はマックス・フォン・シドーらしい。なんでビーゴが英語しゃべるのか不明だが・・。判事役がハリス・ユーリン。よく見かける人だ。警視総監か何かやってるのがフィリップ・ベイカー・ホール。憎まれ役市長補佐ジャックやってるのはカート・フラー。こういう顔つきの人って、昔なら「スパイ大作戦」によく出てくるんだよな。ハンサムだけど冷酷そうで、ロシアとかドイツ系の雰囲気持っていて。でもフラーはコメディーとかが多いのかな。「ミッドナイト・イン・パリ」で主人公の義父やってたらしい。

ゴーストバスターズ(2016)

旧作は「2」だけ見ていると思うが、よく覚えていない。今風にこちらは女性が主人公。メンバー四人のうち知ってるのはメリッサ・マッカーシーくらいか。でも意外なほど前に出てくるものがなかったな。他のメンバーを美形マッチョにして、紅一点のおデブちゃんががんばるというふうにすれば、彼女の存在感も増したことだろう。アビー(マッカーシー)、エリン(クリステン・ウィグ)、ホルツマン(ケイト・マッキノン)の三人は科学者。パティ(レスリー・ジョーンズ)は地下鉄職員。科学的知識はないが、一般常識はある。一番印象強烈なのはホルツマン。動きやしゃべりが独特。ケヴィン(クリス・ヘムズワース)はイケメンでマッチョだが、頭空っぽで電話番もこなせないおバカ。でも目の保養になるからと、受付に雇われる。この人は見るの初めてかな。何となくスティーブン・ドーフに似ていると思う。声が特徴的で、ガタイがいい。あまり大うつしにならないし、メガネかけてるしで、ハンサムぶりも十分楽しめないが、エンドクレジットでのノリノリダンスはいい。全体的にはしゃべりが多く、しゃべっているということはその間動きが止まっているってことで、もたついた印象。でもクライマックスあたりではたたみかけるような感じで活気づく。で、終わってからもまだまだ続くという感じで、本編よりおもしろいんじゃないの・・なんて思ったり。こんなにサービス満点なのも珍しい。最初出てきたオルドリッジ邸の女性の幽霊はどうなったのかな?地下鉄で出てきたのは「ザ・キープ」の怪物に似ていたな。旧作のビル・マーレイ(彼は結局どうなったんだっけ?)、ダン・エイクロイド、アーニー・ハドソンがちょこっとずつ出てくる。それとあれは・・シガニー・ウィーバーだな。他には市長役でアンディ・ガルシア、チャールズ・ダンスも。ハロルド・ライミスが間に合わなかったのは(←?)残念。でも一番びっくりしたのはローワン役ニール・ケイシーだな。だってピーター・ローレそっくりじゃん!!続編作る気満々の終わり方だったけど、作られるのかしら。思ったほどヒットしなかったようだけど。

ゴーストバスターズ/アフターライフ

新作ができていたなんて知らなかった。こういうのってたいてい一作目は男性が主人公。そのうち女性が主人公になって、そのまた次にはガキ・・もとい、お子チャマが主人公となる。そのわりにはPGー12になっているけど。やっぱ子供が銃を・・ゴースト捕獲用のだけど・・ぶっぱなしたり、無免許で車を走り回らせたりするせいか。シングルマザー、キャリーには12歳のフィービー、15歳のトレヴァーの二人の子供がいる。お金がなくてアパートにいられなくなり、先頃病死した父親のいたサマーヴィルの農場へ。建物はボロボロで遺産はゼロ、遺されたのは借金だけ。そのうちこの父親が1980年代のニューヨークでゴースト退治をしていた連中の一人、イゴンだとわかる。田舎で、主人公が子供達ということで、モタモタ感はどうしてもある。フィービーはポッドキャストと仲良くなるし、トレヴァーは年上(たぶん)のラッキーに、サマースクールのゲイリーはキャリーにそれぞれ一目ぼれと、寄り道が多い。サマースクールというのは、落ちこぼれ生徒のための夏休みの補習のことらしい。担当するゲイリーは授業もせず、生徒達に映画を見せてすませるという無責任教師。この映画が「クジョー」とかチャッキーが出てくるのとか、ホラー映画ばかりなのが笑える。ゲイリー役はポール・ラッド、ラッキーの父親がボキーム・ウッドバイン、知ってるのはこの二人だけ。ボブ・ガントンやJ・K・シモンズも出ていたらしい。まあ後で旧作の四人も出てくるけど、特に一番最後に出てくるシガニー・ウィーーは魅力的だったな。男どもが老けてみじめったらしくなっていたせいもある。アーニー・ハドソンは少しはマシだったけど。映画は暗くて何がどうなっているのかわからないことが多く、特に冒頭部分は・・もうここだけであちゃ~って感じ。ここだけもう一度見たけど、要するにイゴンが死の直前何をしていたか描いてるわけね。彼が装置や車と共に仲間の前から姿を消し、家族とも疎遠にしていたのにはこれこれこういう理由があったのだと、そのうちわかる。ゴースト退治と同じくらい父(イゴンとキャリー)の和解にも比重がかかっている。ラスボス、ゴーザ退治には、見ていてン?これで終わり?と思ってしまった。わりとあっさりめ。駆けつけたオッサン連中も、口は動くけど体は動かないみたいな感じだったし。