キツイ刑事(デカ)

キツイ刑事(デカ)

この題名合ってる?刑事は出てないと思うけど?冒頭ある男が殺される。どうしてもその男でないとだめらしく、替え玉としてそっくりなボブに白羽の矢が立つ。彼を目的地まで連れて行くおもり役がニック。ボブ役ジョン・リッターは「バッドサンタ」に出ていた人。「サンタ」の後急死してしまった。本作の頃はまだ太っていなくて若くてハンサム。ニック役はジェームズ・ベルーシ。彼なら笑わせてくれるだろう・・とレンタルしたのだが・・さっぱり笑えない。乗れない。話がなかなか見えてこない。ニックのことがよくわからない。元CIA?現CIA?ボブは保険屋で、人はいいが弱虫。家でも職場でもカゲがうすい。(スパイとしては)ど素人のボブをニックは脅したりすかしたりしながら目的地へ。途中でボブが必要なわけが明かされる。何と宇宙人との交渉に必要らしい。地図があって、そこで宇宙人と会って地球を滅亡から救う方法を教えてもらうのだ。化学戦争のせいで五年後には生物は滅亡するらしい。それなのに生物の存続より宇宙人の武器を手に入れようと企むのがいて、地図を狙ってる。ロシアとか・・。おいおい何だかずいぶん話が飛躍するじゃないの。宇宙人だの化学戦争だの。てっきりボブをだますためのニックの大ボラだと誰しも思ったはず。でも違うのよ。これが真相。でも化学戦争って・・生物滅亡って・・そんな気配ゼロ。にわかCIAだけでもバカくさいのに・・。このまま笑えないまま終わるのかな・・と思っていたら、二ヶ所ほど笑えるところがあった。途中ニックが実家に寄るんだけど、妙にグラマーな女性が出てきてボブを誘惑する。てっきり今滞在中のニックのおばさんだろうと思ったら、これがニックの父親。性転換手術を受けて女性になったのだ。このシーンにはびっくり。演じているダイアン・ソーンはもちろん女性。イルゼとかグレタなどのキャラで有名(何のこっちゃ)。あとニックがナンパした内気そうな女性が、実は「女王様」だったというのもおかしい。一晩ひどい(?)目に会うけど、一方で人生観が変わったらしく、ボブと立場が逆転する。ボブはいろんな経験積んで今では責任感や自信にあふれている。自分の任務をきっちり果たす。この映画はボブの成長物語でもある。そこへ行くまでがもっとテンポよく明快だったら、下品な部分を削ったら・・家族で楽しめるSFコメディーになったと思うよ。