コップランド

コップランド

ニューヨーク市警の連中の多くは、橋を渡ったニュージャージー州に住んでいる。ギャリソンは警官の町・・コップランドだ。犯罪の件数も少ない。ところが・・。フレディ(シルベスター・スタローン)は片耳が聞こえないせいで、市警には入れなかった。ギャリソンの保安官をもう10年もやってる。いつも目がとろ~んとして、おなかがせり出していて、頭の回転も動きも鈍い。何かよからぬことが起きているのはわかるけど、どうしていいかわからない。橋から飛び降り自殺したはずのマレー(マイケル・ラパポート)が実は生きていて、レイ(ハーヴェイ・カイテル)にかくまわれている。何かやばいことがあると始末してきたけど、マレーは甥なので殺したくないが、上からは始末しろと命じられている。死んだはずのマレーのために送別会開いて騒いでいる時点で、あたしゃ何が何やら・・。フレディの耳の障害は、リズ(アナベラ・シオラ)を助けようとして。でも彼女はジョーイ(ピーター・バーグ)と結婚しちゃった。ジョーイはレイの妻と不倫しているのか。フレディは川向こうのニューヨークをながめ、リズを思い、でも行動は起こさない。ジョーイが死んだ時はチャンスだったけど、リズはほじくり返さないで・・と、冷たかったな。不仲の亭主が死んでくれたし、殉職だからいちおうお金も出るだろうし、これからのこと考えればほっといて欲しいだろうなあ。フィッギス(レイ・リオッタ)はこんな町とはおさらばだ・・と、火事の保険金手に入れると町を出るが、良心がとがめ、戻ってきてフレディのピンチを救う。彼の説く、「裏道の法則」・・例え遠回りでも裏道を行け、正面からは行くな・・という言葉が印象的。だからやっと正義に目覚めたフレディが頭を振りしぼって、ついでにぶよぶよの体もしぼって、レイ達に立ち向かうのかな~と思っていたら・・。ズドンズドンとぶっぱなして終わらせちゃったな。遠回りも裏道もなし。ここはちょっとがっくり。ぼーっとしていて、自分から行くより、何かいいことが転がり込んでくるのを待ってるみたいなスタローンも別に悪くはない。でも、どうしたってリオッタの方がカッコいいし、インパクトがある。他にロバート・デ・ニーロ、ロバート・パトリック、ジャニーン・ガロファロー、マイケル・ガストンなど。デボラ・ハリーはどこに出ていたのかいな。事件が明るみに出た後の、住民(警官とその家族)の反応はどうだったのか描かれないのは残念。