コレクター(2012)

コレクター(2012)

オヨヨ、何じゃこりゃ。ジョン・キューザックが刑事というので楽しみにしていたら・・。途中まではよかったけど、まさかのどんでん返し。それも反則、禁じ手の。冒頭事実を基にしたとか出るけどほんまかいな。娼婦ばかり失踪という事件の捜査が打ち切りになるが、マイク(キューザック)は不満だ。何とか犯人を見つけたいとのめり込む。家では妻のシェリルが17歳の娘アビーの反抗に手を焼く。厚化粧をし、タバコを吸い、後でわかるが妊娠している。恋人タッドに夢中だが、別れ話を切り出され逆上。その後誘拐されるが、誰も彼女を気の毒とは思わないのでは?自分からトラブルに飛び込むタイプ。以前容疑者とされ、その後疑いが晴れた看護師ダレルの名前が出るので、ダラス・ロバーツ扮する犯人がダレルかと思っていたら違った。黒人のデブがダレルで、ロバーツのカールに弱味を握られ、薬の横流し。カールはさらってきた女性達を薬漬けに。彼の子供を産ませ、妊娠できない者は殺して解体。マイクは相棒ケルシー(ジェニファー・カーペンター)の協力で捜査を続けるが、なかなかカールにたどり着けない。途中でダレルが自殺に見せかけて殺される。そばに被害者達の写真を貼ったスクラップ帳や、遺体の一部があったことで、やはり犯人はダレルだったとなるが・・。事件が普通に解決・・つまりアビーや女性達が救出され、カールは死に・・となれば、お約束通りだひねりがないとは言え後味は悪くない。でもこちらは最初に作り手が見せたいシーン・・赤ん坊を手に入れたケルシー・・があって、そこへ行くまでのストーリーがこじつけられる。途中でばれないよううまく隠すけど、全部は隠さずちらちら見せる。なぜ潜入捜査官のことがばれているのかとか、カールにかかってきた電話とか。見終わった後で考えてみると、アビーをなぜ生かしておいたのかとか、なぜさっさと赤ん坊達を連れてトンズラしなかったのかとか、アラが見えてくる。何よりもマイクが殺されてしまうのが非常に後味が悪い。と言うか、この映画出てくる人達にあまり好感が持てない。マイクのタッドに対する態度は暴力的すぎて大人げないし、シェリルのケルシーに対する「子供もいないくせに」という言葉もひどい。だからこそ赤ん坊を手に入れたケルシーのシーンが際立つんだけどね。ケルシー役カーペンターは「ファインド・アウト」に出ていたらしい。