バンテージ・ポイント

バンテージ・ポイント

これを見てから早くも二ヶ月くらいたってしまった。ノベライズを読もうと思ったけど時間がなくてまだ。大統領銃撃事件の前後を八人の視点から・・という作り。見ているとあッ巻き戻し、また見ていると巻き戻し、なかなか先へ進まない。その場で足踏みしているような感じ。こういう作りの映画はいくつか見てるけど(「羅生門」は見てないよ)、八人というのは初めてだな・・と言うか多すぎるな。だんだんあきてくるのよ。そりゃよく考えて作ってあるんだけどさ。何かもみくちゃにされてるような、忙しい映画。私自身は「リトル・レッド」みたいだな・・と思いながら見ていた。話が食い違って真相は藪の中・・となるのではなくて、話す人が増えれば増えるほど欠けていたピースが埋まって、こういうことだったのか・・とわかる仕組み。「リトル・レッド」は大いに笑わせてもらったけどこちらは・・。八人の視点とあるけど、九人じゃないの?誰の視点が抜けてるんだっけ。二ヶ月もたつと記憶が・・。まあいいや、一人ずつ見ていこう。テレビプロデューサー、レックスがシガニー・ウィーバー。何かえらく年取ったな。わざと化粧っ気なしにしてるんだろうけど、うつる度にシワが、クマが、肌が・・って余計なところに視線行っちゃう。レポーター役の女性は「ゲス・フー」のゾーイ・サルダナかな。シークレット・サービスのバーンズがデニス・クエイド。過去大統領の身代わりに銃弾を受け・・って「ザ・センチネル」のマイケル・ダグラスと同じじゃん。大統領夫人と不倫してるよきっと。同僚のテイラーがマシュー・フォックス。注目株らしい。「LOST」?見てません。興味ありません。でもマシューにはちょこっと興味あります。若く見えるけどもう40過ぎてる。遅咲きと言うか苦労人ぽい(ホントのとこは知らんけど)。デニス見てるより彼見てる方がいい。目の間が狭くて、あごがとがっていて、横から見ると鼻の形に特徴があって・・。えッ、もっと内容に集中しろ?でも銃撃も爆発も8回も見せられるんですぜ。マシュー見てた方がいいや・・となるのは必然でしょ?・・でも途中で出てこなくなるんだよな何で?トラウマかかえるバーンズを気遣う誠実な同僚・・と思ったら実は・・。あらまあ、そうなんですか。でも何で?まだ一人も裏切り者出ていないんじゃなかったのシークレット・サービスは。「ザ・センチネル」でそんなこと言ってたじゃん。

バンテージ・ポイント2

マシューファンきっとがっかりしたと思う。バーンズ助けて大活躍・・って期待して見ていたでしょうに。出番は少ないし役柄は・・。ビデオうつしまくりノーテンキなアメリカ人旅行者ハワードがフォレスト・ウィテカー。何と言うか・・人恋しくて仕方ないおっさん。家族とうまくいってないみたい。よくしゃべってました、うつしてました、走ってました、汗かいてました、ご苦労さん。よくがんばりましたねー、と言うか最後の方有頂天になってました、少し落ち着きましょう。あの後テレビに雑誌にひっぱりだこになるんでしょうか。今のうちにビデオテープ隠しておかないと取り上げられるよ。家族とも一時的にはうまくいくだろうけど、そのうちまた・・。次がいかにも怪しいエンリケ刑事。エドゥアルド・ノリエガとかいう人。ちょっとデル・トロ風・・もちろんノリエガの方がハンサムですが。嫉妬深そう。いわくありげな美女ベロニカが恋人。やめた方がいいよ絶対トラブルに巻き込まれるから・・あらもう巻き込まれているわ。彼地元の刑事なんだけど信じてもらえなさそう。そのヒゲが、濃い顔立ちが彼を不審者に見せてしまっている。ここはスペインだから(実際の撮影はメキシコ)濃くてあたりまえなんだけど、シークレット・サービス(つまりアメリカ人てことだけど)から見ればそうは思えないのよ。逆にスペイン人から見るとアメリカ人ははっきりしないぼやけた顔立ちだぜ!ってことになるのだろう。それにしてもノリエガにはお客(特に女性)の心をぐっと引きつけるものがありますな。ラテンだぜフラメンコだぜセクシーだわん!よーし、マシューの代わりに彼に視点を据えて・・あらら、殺されちゃった?出番終わり?ハワードになれなれしく話しかけてきた男サム。こいつどう見ても怪しいね。こうやっておのぼりさんに話しかけて、スキを見て財布をするんだわ。あの母娘は仲間なんでしょ?注意そらすおとり。あら?違うんですか、無関係なの、あっそう。彼はスリなんかじゃなくもっと悪党。どうも彼が暗殺計画の首謀者らしいんだな。演じているサイード・タグマウイは「ギャンブル・プレイ」に出ていた。数年しかたってないけどちょっと老けちゃったな。このサム、実はスアレスという名で、そんなことはどうでもいいんだけど、ハビエルという男の弟を誘拐し、弟を助けたかったら協力しろと強要する。ベロニカも仲間。

バンテージ・ポイント3

つまりベロニカは、エンリケを利用するために恋人になったらしい。ベロニカ役アイェレット・ゾラーは、ヘレン・ハントとオリビア・ウィリアムズを足して二で割ったような顔立ち。きつい目つきが印象的。ハビエル役エドガー・ラミレスは「ボーン・アルティメイタム」に出ていた。と言っても顔はよく覚えていない。何しろあの映画「バンテージ・ポイント」以上にめまぐるしい映画だったからね。今回彼を見てウェントワース・ミラーにそっくりじゃん!・・とびっくりしたのよ。坊主頭だし。でもウェントワースのような甘いきらめきはなくて、印象は地味。マシューが出てこないので彼を見て目の保養。だって銃撃・爆発×8でしょ。あきちゃうんだもーん。ハビエルは弟救うために仕方なく・・。でもスアレス達の言うことなんか信用できない。テロを計画するようなやつら、人の命なんか大事にしない。約束なんか守らない。弟さっさと殺しちゃう。役目が終わればハビエルも・・。このスアレスとベロニカと○○、ホント血も涙もないやつらですな。えーと、これで八人でしょ?あら、まだ大統領が残ってるわ。ウィリアム・ハート・・こういう人が大統領だったらねえ・・。出てきたと思ったら暗殺されちゃうんでびっくり。出番終わり?そしたら替え玉でした・・ってラーメンかよ!で、このように九人なんだけど、八人の視点・・ってことになってる。誰が抜けて八人になるの?スアレス?ベロニカ?すみません覚えてません。ズドーンでしょ、ドカンでしょ、ドッカーンでしょ。それが八回でしょ。いつまで続くの?って感じ。やっと終わったと思ったらカーチェイスでしょ。これまためまぐるしい。確かにすごいカーチェイス。さすがに一回でしたけどね(これまた八回も見せられたらあたしゃ怒りますぜ、いいかげんにしろ!ってね)。でも「ボーン」シリーズでさんざん見せられているから、またかよ・・としか思えない。バーンズが神業的運転技術見せるのも都合よすぎるでしょ。でも・・何だかんだ書きましたけどおもしろかったですよ。すごくよく練ってある。音楽もよかった。それと国際的な顔ぶれがすごい。アメリカ、イスラエル、ベネズエラ、スペイン、フランス・・ホント、よく集めたね。最後に・・替え玉のオッサン、どうなったんですか?