パンドラム

パンドラム

これは前々から見たいと思っていた。ベン・フォスターが出ているからである。彼の出演作は「パニッシャー」「ホステージ」「X-MEN:ファイナル・ディシジョン」の三つしか見てない。この映画の評価は、悪くはないけど物足りない・・みたいな感じ。ポール・W・S・アンダーソンが製作に関わっているらしい。興行成績はたぶん大コケ。未来の地球は人口爆発、惑星タニスは住めそう・・というので、宇宙船エリジウム発進。「エリジウム」って映画もあるんだよな、まだ見てないけど。冷凍睡眠からいきなり目覚めさせられたバウアー伍長(フォスター)。この、いきなりってのは「プレデターズ」風味。そのうちペイトン中尉(デニス・クエイド)も目覚めるが、船はちゃんと機能していないようだ。長い航海なので、クルーは三人ずつ二年ごとに交代することになっている。彼らは五番目だから、八年が過ぎたところか。でも何かおかしい。未来だと言うのにロボットも会話のできるコンピューターもなし。何が起きたのか全然わからないってアンタ。司令室への扉は閉ざされ、どこにも窓がないのは伏線か。バウアーが探索に出かけ、そこで生き残りやらモンスターやらに出くわす。目指すは原子炉だ。再起動させなくては。蹴飛ばすのか?いやそれは「スタトレ」だ。全体的にゲーム感覚。迷路、次の階層、次々に現われる敵。武器は大したことなかったな。戦艦じゃないし。一人残ったペイトン。途中でバウアーとの交信も途絶え・・。ギャロ(カム・ジガンディ)という伍長が現われるが、ペイトンの様子を見ていれば彼の幻影、分身なのだとわかる。じゃあパンドラム・・軌道機能障害に陥ってるのは彼なのか。冷凍睡眠ということで、バウアーの夢の中の出来事かとも思えたが、そういうことではなさそうだ。ペイトンはどんどんおかしくなり(ギャロを自由にさせとくのは不自然)、バウアーはどんどん冷静になっていく。子供の頃・・マコーレー・カルキンにそっくり・・タニス移住を謳う宣伝を見たこと。美しい女性は彼の妻か。この船に乗っているのか。いや、別れたのだ。だから彼はこの船に志願した。だんだん記憶が戻り始めている。すでに地球は滅亡している。残っているのはエリジウムだけ。

パンドラム2

それを知っておかしくなった一人は、他のクルーを殺し、5000もの冷凍カプセルを宇宙に放出。これがギャロ・・ペイトンの仕業で。途中でバウアーは女に襲われる。見ている我々からすると、何をやってるんじゃいということになる。人間どうしで殺し合ってどうする。彼女ナディア(アンチュ・トラウェ)は目が鋭く、薄汚れてはいるがきりっとした美人。生物担当らしい。六万人も乗っているのだから大量の食料がいる。他に植物や動物も乗せている。モンスターがなぜ出現したのかは不明。冷凍された人間を食べ、繁殖している。地底人とゾンビとプレデターをごちゃまぜにしたような感じで、これを出してきたせいで映画の品はかなり下落した。でも、これらを出さず人間だけでやると「イベント・ホライゾン」と同じになってしまうのも事実。私はああいう動きが速くて汚らしくておぞましいものは大っ嫌い。フォスターが出ているのでなければこんなのすぐ消去。他にノーマン・リーダスが出ているらしいが・・出てたっけ?シェパード?さあてねえ・・ああ、罠にかかってた人ね。死んでるかなと思ったら生きていて。彼から事情が聞けるのではと期待するけど、何も話さないうちに餌食になっちゃった。それにしてもリーダス、少し太った?エドワード・ファーロングに似てきたな。他にマン役の人(カン・リー)がカッコいいが、死んでしまったのは残念。まああれこれあるけど面倒なのでカット。ただ、衝撃的な事実がわかる。船はすでにタニスに着いていた!やっと窓から外を見ると真っ暗で星一つない。ブラックホールかと思ったら海に沈んでいたのだ。バウアーはナディアと一緒にカプセルで脱出。他のカプセルも次々に放出される。あたしゃてっきりバウアーとナディアがアダムとイヴとなってこの星で生きていくのかと思ったんだけど違いましたな。いちおうハッピーエンド風。でも、でもですよ皆さん。あのカプセルのなかみが全部人間だとどうして言えます?もしかしたらモンスターが入り込んでいるかもしれないじゃないですか!まあ、どうでもいいですけど。