アウト・フォー・ジャスティス

アウト・フォー・ジャスティス

製作は1991年。セガールはこの頃からぶよんとし始めているが、まだ顔は細長い。今はかなり横に広がっているからなあ。最近のセガール映画は知らない人ばかり出てるけど、この頃はそうでもない。今回の敵役はウィリアム・フォーサイス。ジーノ(セガール)の相棒ボビーが妻子の目の前で殺される。犯人はリッチー(フォーサイス)で、麻薬でハイになっており、手がつけられない。マフィア(?)のドン、ヴィットリオもリッチーの暴走には渋い顔。腹心のフランキーにリッチーを追わせる。今回の特徴は、この町で生まれ育ち、みんな幼なじみ、顔なじみということ。かたや刑事、かたや犯罪者だが、ジーノの暴走もリッチー以上だ。彼の場合麻薬なしでも暴走する。ボビーが悪徳警官だというのは察しがつく。麻薬で金を稼ぐだけでなく、女性関係も盛んだったようで、リッチーの女ロクサーヌに手を出したせいで殺されたようだ。リッチーの妹役でジーナ・ガーション、リッチーの女リカ役で何とジュリアナ・マーグリーズ。ジーノの妻、ウエートレスのテリー・・女性は皆美人だ。リッチーの手下で刺青があるのは「ナイトウォッチ」などに出ている人。気づかなかったが、ジョン・レグイザモも出ていたらしい。びっくりしたのは「死亡遊戯」のダニー・イノサントが出ていたこと。でも簡単にやられて出番終わり。何ともったいない!体がでかくて弱い者いじめしてるようにしか見えないジーノにはほとんど魅力ないし、時々入る思い出話はしんみりすると言うより、オレってホントはいいヤツなのよと宣伝してるみたいでいや。車から捨てられた子犬拾って「神様再会させてください」と祈って、ラストその捨てたヤツ見つけてやっつける・・そういういいシーンもある。でも目立つのはつながらないストーリー。奥さんと離婚寸前なのに簡単によりを戻したり、誰も通報してないのにリッチー達のいるところへ警察が突入したり。いかにもボスを裏切りそうなフランキーが何もしないで終わっちゃうのも変。リッチーが見張りも置かずパーティやってるのもおかしい。何の苦もなくジーノが忍び込めるから、クライマックスだってのに盛り上がらない。それにセガールと戦うにはフォーサイスじゃムリで、一方的すぎてワクもドキもハラもしない(イノサントをここで出してきて盛り上げなきゃ)。まあ出来はさておき、スピード感はあり、最後まで押し切る力強さはある。