アンダーワールドシリーズ

アンダーワールド

「コンスタンティン」のところでも書いたが、こういう映画のスタイルは決まっている。もう始まっていて、終わりがない。ここで戦うのはヴァンパイアとライカン(狼男)。ヴァンパイア映画はそれでも切れめなく作られているが、狼男は・・。最近では「ウルフ」くらいで・・他に何かあったっけ。「ウルフ」はジャック・ニコルソンだから特殊メイクの必要なし。変身してもしなくてもあんまり変わらん。私にとっての狼男はオリバー・リードで決まり!他の狼男はどうでもよろし。この映画に出てくるライカンなんてどうでもよろし。ついでにヴァンパイアもどうでもよろし。昔はこういう映画にはそれなりの手順・お約束があったけど、この映画にはない。ヴァンパイアあるいはライカンの住む世界と、人間の世界は、接点はあるけれど昔の映画で描かれたような密接さがない。人間はヴァンパイアにとっては必要不可欠なものだった。生き血を提供する人間がいなければ彼らは生きていけない。ところが「アンダーワールド」ではクローン血液なるものを作る会社をヴァンパイアが設立し、わざわざ人間を襲わなくても血が手に入るという設定になっている。ヴァンパイアもずいぶん進歩したものだ。一方のライカンはヴァンパイアにこき使われる奴隷的立場に反逆し、ヴァンパイア一族を倒すことをもくろんでいる。彼らの戦いは人間の知らないところで密かに続けられている(そのわりにはハデな銃撃戦をやり、隠そうともしていないが)。彼らの歴史はいちおう説明されるが、非常にうすっぺらで間に合わせで、あったからと言って映画に重みが加わるわけではない。メインはハデな銃撃戦で・・アクション映画なのかゲームなのか・・たぶんその両方なのだろう。戦いの原因ははっきりしないし、どういう状態になれば解決したと言えるのか。出てきた者はあらかた死んでしまうが、それでいて死というものに何の意味もない。一人(一匹?)死ぬことはポイントが1点加算されることと大して変わりがない。一度死んでも生き返ってきたりして、命の価値の意味が違う。命の重みが感じられず見ていて空しい。この映画で見せたいのは(命の重みではなく)、日常とは別のところに存在する異界である。文字通りのアンダーワールド~地下世界にうごめくモンスター達とその戦い。地上にいて人間達と一緒に歩いていたとしても、人間とは違う歴史を持っている。

アンダーワールド2

見かけが人間と変わらなくても、別の肉体構造、思考、ルールによって生きている。撮影はブダペストで、こういうハリウッド以外のところでとった作品って「バイオハザード」とか「アウト・オブ・タイム」とかあるけど、みんないいムード出してる。歴史を感じさせる重厚な建物、夜ばっかりで雨がザーザー降り、太陽の代わりに満月が輝くのがいい。冒頭、高いところから下を見下ろすセリーンがうつる。下の道路は雨の中、地下鉄の駅に向かう人々で混雑しているが、セリーン達はそれとは無関係な世界にいる。予告を見た時には「ザ・クロウ」のポスターと同じ構図なのにびっくりした。「デアデビル」の予告でも(本編はまだ見ていない)そんなシーンあったし、要するにコミック系の構図(夜・都会・孤独な主人公・高いところから見下ろす)なのだろう。「アンダーワールド」は内容は「ブレイド」シリーズに似ているけど、雰囲気の一部は「ザ・クロウ」に似ている。「クロウ」シリーズはジェームズ・オバールのコミックが元になっているけど、「アンダーワールド」のパンフの裏表紙など、モロオバール風、クロウ風である。ヘアスタイル、黒のロングコート、空虚な表情、背景・・あと足りないものと言ったら・・肩にとまったカラスくらいなものである。(ケイト・ベッキンセールではなく)ヴァンサン・ペレーズで十分通る。ところでこの絵、ちょっとおかしい。かなり強い雨が降っているのに大きな満月が輝く。ライカン達もこういう状況では変身すべきかどうか迷うことだろう!非日常的な世界・・それ以外でこの映画がうつしたいものは・・ケイト・ベッキンセールである。ケイトにとっては初の主演作、しかもアクション映画なわけだが、セリーンはムスッとしていて(一度も笑わない)銃を撃ちまくるだけだからかわいくない。性格も行動もメチャクチャ。銃でも撃っていなきゃ持たないほどのうすっぺらな肉づけしかされてない。スタイルがいいし、ある程度はカッコいいけど、やることなすことワンパターンで無思慮。カメラはそんな彼女をうつすうつす。もうカメラ切り替えてもいいんじゃないの?という時でも彼女をうつす。ケイト・ベツトクセール開催中!この映画をきっかけにケイトは監督と婚約、その後結婚したようだが、この映画見りゃわかります。「ずっと君を見ていたい」・・画面の下にテロップ流れております(見えないけど)。

アンダーワールド3

この映画で見せたいのはケイトである。あのケイト、このケイト、どのケイトもムスッとした顔してるけどそんなこたぁどーでもいいんです。ケイトのプロモーションビデオ。でもだったら銃を撃ちまくるだけでなく他のこともやらせりゃよかったのに。ファイトシーンはほんの数秒しかないけど、非常によく動いていた。何でもっと取り入れないのかしらもったいない。ところでケイトの元夫は・・マイケル・シーン。えッ?共演してるじゃないのよ。子供もいるのに別れちゃって今度は監督と?オヨヨ。こういう映画では悪役が重要だけど(セリーンの方はちっともキャラがふくらまない)、シーンみたいな役者はありがたい存在。キョーレツな風貌と個性。「タイムライン」でもそうだったけど、彼の演じる悪役は全くの悪ではなく、まともな面もあるのが特徴。その時代、置かれた状況の中ではリーダーとして非常に有能。現代人、一般人から見れば異常だけどね。一方ヴァンパイアのボス、クレイヴン・・これが全然ダメ。頭悪そう、性格悪そう、せこくて小心者。頼りない、貫禄がない。手下を引き連れて階段を上り下りするシーンを見よ。肩をいからせ顔から先に歩く(腰から歩け)。これから殴り込みかけようというチンピラヤクザそのもの。誇り高きヴァンパイアのボスともなれば貴族的な風貌、洗練された物腰、エベレストのごとき高度な知性とマリアナ海溝のごとき深い教養、エレガントな雰囲気がなきゃダメ。ところがクレイヴンにはなーんも備わってない。映画全体を見ても何の能力も発揮していない(逃げ足だけは速いが)。キャラ設定をミスった上に演じている人も小物感ありすぎ。クレイヴンがルシアンを倒したという過去に真実味が全く感じられない。印象に残るのはシーン扮するルシアン。この映画で一番ウルッとさせられるのはルシアンの悲恋。もっとも恋人ソーニャ役の人は・・。ソーニャはビクターの娘で、セリーンにうりふたつという設定なんだから、ケイトが二役やるかもっとまともな美女出してよね!次にその長老ビクターですけど・・背中に輸血用の管いっぱいくっつけて、宝塚の男役みたいだけど、ありゃあギャグですかい?ここで笑わなくちゃいけないんですかい?あれってみんな同じ型の血液?それともブレンド?クローン血液だから一番しぼりじゃないな。クランベリージュースだといううわさも・・。

アンダーワールド4

ビクターの「カッ!」「カッ!」も笑うべきなんでしょうなあ・・。さてセリーンと対照的なのがエリカ。髪の色、目の色、体つき、衣装など、すべてが女らしくなまめかしい。セリーンは処刑人という仕事のせいもあるが、片意地でうるおいがなく、性格も行動も直線的。エリカは同じ女としてセリーンに協力することもあるが、裏ではいろいろ頭を働かせ、策をめぐらす。クレイヴンはセリーンに気があるのだが、エリカはボスであるクレイヴンの妻的立場を獲得したい。あんなせこい小心者に取り入ったところでたかが知れているのだが、エリカは上昇志向なのだろう(最後、銃を渡すところでは見限っているようだが)。愛情ではなく計算なのだが、彼女の場合何かやっても悪女とか妖婦というムードはあんまりしない。だいたいヴァンパイア達は(セリーンなど一部の者は別として)屋敷の中で何をするということもなくのらくらしているだけ。そんなやつらにくらべれば、エリカは頭も体も使っている。演じているのはソフィア・マイルズで、彼女にとってはかなりの儲け役だと思う。もうちょっとマイケルをユーワクするとかして話をふくらませて欲しかったが・・何せズドンズドンなのよねぇ・・。続編にも出てないそうで残念。・・で、そのマイケルを演じたのがスコット・スピードマン。この映画の最大のウリは「あの!」ケイト・ベッキンセールのアクション映画!ってことなんだろうけど、私にはそんなことどうでもよくて、「スコット鑑賞映画」なんですの。私昔っからスコットには弱いんですの。スコット・ウォーカーでしょ、スコット・マッケンジーでしょ、スコット・トレーシーでしょ・・。マイケルは恋人を交通事故で失って、それがきっかけで医者になった心やさしい青年。ヴァンパイアとライカンは本来はまじり合うことはできないが、それができるのがマイケル。彼はその特殊な血統のせいで、ルシアンに目をつけられている。ここらへんは話が入り組んでいるので、まあどうでもいいことなのであるが、いちおう整理してみる。私には狼男と言えば満月の夜に変身する・・くらいの知識しかないのだが、彼らの役目はヴァンパイアが昼寝している間(違うって!)棺の見張りをすることなんだそうな。で、ルシアンはそういう奴隷としての立場に別に不満も持たずにいた。ただソーニャという娘と恋仲になったが、彼女はあいにくビクターの娘で・・。

アンダーワールド5

ビクターは種の保護のためヴァンパイアとライカンの交配は断じて許さんという考えの持ち主。ソーニャにすでに新しい命が芽生えていると知り、ルシアンの目の前で娘を太陽の光にさらす。ソーニャはひからびて死に、ルシアンは復讐を誓い逃亡。こうしてヴァンパイアとライカンの戦いは始まったのであーる。なーんだ、両者の戦いの原因は恋路を邪魔したくそオヤジビクターにあったのね。でもってここであれッ?と思うわけ。ソーニャが妊娠したってことはヴァンパイアとライカンの交配可能ってことじゃん。交配できないから特殊な血統の末裔マイケルに白羽の矢が立ったんでしょ?ルシアンの手下ジンゲ(アーウィン・レダー、この人最高!「フランケンシュタインの花嫁」のプレトリアス博士みたいな・・こういう映画には欠かせない存在!)にわざわざ「我々は細胞レベルでも殺し合う」とか言わせてるじゃん。マイケルはコルヴィナスという男の子孫。コルヴィナスは不死者で、人間ではあるけれどそこにヴァンパイアとライカンの血がまじるとスーパー混血、最強の存在が出来上がるらしい。ルシアンはそういう存在を作り、あるいは自分がそうなってヴァンパイア一族を倒そうとしているわけ。それでかみつくとか注射ごっことか、いろいろ出てくるのだが何がどうなっているのやらよくわからん。ズドンズドンに時間かけすぎてそっちの描写があいまいになってる。ルシアンは自分にマイケルの血を注射したけど何にも変化してないし、せっかく手に入れたアメリアの血は使われなかったみたいだし(ルシアンにはアメリアの血を飲むか注射する時間はあったはずなのに)。監督のコメンタリーによればルシアンにもヴァンパイアの血が流れているんだそうで、だったら彼はスーパー混血になるはずなのに普通に死んじゃった(何で?)。このコルヴィナスの説明も・・ある疫病がはやってまわりはみんな死んだのにコルヴィナスだけは自分の血を変化させ賀茂ナスになった。この賀茂ナスの特徴は不死で、その遺伝子は子孫のナスに受けつがれ、今も京野菜の代表として・・って違うがな!コルヴィナスが不死なら彼も含めてナス一族が今でも生き残っているはずなのに、何でマイケルだけなの?これじゃ不死じゃなくて普死じゃん。まあコルヴィナスとか、こういうことはこの世界に詳しい人にとっては常識なのかもナス。

アンダーワールド6

さてマイケルは望みもしないのにあれやこれや(かみつかれたり注射されたり)され、最後にはバケモノみたいになっちゃう。これは見ているファンにはちと辛いものがある。そりゃうるわしきジェームズ・スペイダー様が狼男になっちゃうのよりはマシですが。マイケルの場合狼男特有の毛むくじゃらにならずにすみましたから。その点はホッとしました。混血の造形には作り手もあれこれ悩んだようで、超人的なパワー、不死身ぶりは特撮で何とかなるけど、見てくれはねぇ・・難しいな。最終的には毛のない状態での狼男ってことらしいけど、メイキング見るまでなぜ皮膚が灰色なのか、毛がないのかわからんかったぞ。毛がないのはヴァンパイアの因子が優性なのかも。胸毛ふさふさ、ヒゲもじゃのドラキュラっていないもん。ビクターとマイケルのバトルは・・あんまり評判よくない。おじいちゃんと肥満児の水遊びアンドかくれんぼバトル。おじいちゃん孫と遊べるうれしさによだれたらしっぱなしであります。今時クライマックスでああいう体型でのバトルってあんまりないのでは?変身して超人的パワーの持ち主になったのならもっと筋肉ムキムキにするのが普通でしょ。「ハルク」とか「リーグ・オブ・レジェンド」みたいな。でもそうならなくて・・。でも私は最初見た時からスコットの体型はただのデブとは違うって思ってた。顔が丸くて首が太くて肩幅が広い。腕が太くて長くて、全体的にずんぐりしているけど、食べすぎや運動不足で太っているっていう感じではない。で、パンフを見て、水泳の選手だったことがわかって腑に落ちたわけ。いかにも水に浮きそうな体型、水の抵抗少なさそうな体型でしょ。とは言えあの造形がまずいことは確か。ここと思えばまたあちらという神出鬼没ぶりはよかったけどね。人間の何倍もの速さで動けるというのがヴァンパイアの特徴らしいけど(「インタビュー~」のルイとかさ)、マイケルはヴァンパイア以上ですから。それにしても「アンダーワールド」に出てくるヴァンパイアには、本来の能力が失われてしまっているようね。カーンが暗闇に銃を向けているシーン。あそこで撃たないってことは暗闇にいるライカンが見えないってことでしょ。それじゃ人間と一緒じゃん。セリーンが鏡にうつった自分を見るシーンもある。鏡にうつるということは進歩なのか退化なのか・・。手足となる動物も使っていないし。

アンダーワールド7

それにくらべりゃライカンの方がまだ昔の野性保っているかも。ところで狼男って人間を食べるんですか。この映画ではヴァンパイア元老院ご一行様を襲って食べてませんでした?いちおうヴァンパイアも元人間ですけど、さっきも書いたけど細胞レベルで殺し合うんでしょ?食べたらおなか壊さないのかしら。・・さて、私がこの映画に興味を持ったのは前にも書いたけど予告の「ザ・クロウ」激似シーンのせいである。結局公開時は見に行けなくて(確か三週間で終わってしまったし、近くでやっていた覚えもないし・・)、WOWOWで見、そしてDVDで見てこうして感想を書いているわけだが、内容で一番心に残ったのはマイケルの境遇である。彼は何の予備知識も心がまえもないまま、ある日突然異質な世界にほうり込まれてしまう。気がついてみればライカンだのヴァンパイアだの、自分に伝わる特殊な血統だの。これが何かと何かの戦いに巻き込まれたというだけならまだ何とかなるが、ルシアンにかまれたせいで狼男に変身GO状態。自分の体内で自分の意思とは無関係に起こる変化であるからどうしてみようもない。成りゆきにまかせて狼男、あるいはスーパー混血になるか。それがいやなら自殺する他ない(でも彼はコルヴィナスの子孫だから不死?)。医者としての知識は何の役にも立たず(と言うか彼は自分が医者であることを忘れているようだ。傷口の消毒さえろくすっぽしていない)、守ってくれる人もいない(警官がライカンなのだから!)。それでなくても過去に悲惨な経験していて、何とか立ち直ろうとこの町へ来たのに・・。ところで舞台はどこなのだろう。アメリカ?ブダペスト?とにかく彼の身に起こった悲劇が心にどーんとくるわけ。ズドンズドン撃ち合って、果てしなく戦い、殺し合い、そして生き返ってくる・・そんなことやってるアホどもなんかどうでもいいわけ。こっちは悲しくも何ともない。かってにやってろ、ボケ!ってなもんよ。でもマイケルは違う。彼がこんな目に会うのは理不尽だ。これは作り話の世界だが、現実の世界に目を向けてみれば・・ロンドンでのテロ事件に巻き込まれた人々とか、原爆で人生変えられてしまった人々とか・・マイケル同様理不尽な状態に置かれている人の何と多いことか。もちろん作り手はマイケルの悲劇なんか重要視してはいない。

アンダーワールド8

彼らが力を入れたのはハデな銃撃シーン、ライカン変身シーン、血のめぐりシーンインビジブル風味、ビクター頭部切断シーンバイオハザード風味などだと思う。でも・・くり返すが私にはマイケルが一番心に残ったのよ。アッシュやエリックに通じる悲劇的な要素がたっぷり。いちおうセリーンの衝撃の過去も明らかになるけどそっちの方はどうでもよろし。アンタそんなわかりきったこと何百年も気づかんかったんかい!・・とそっちの方がよっぽど衝撃的だわさ。この映画わりとヒットしたようで続編も作られる。ラストもそういう作りになってる。セリーンとマイケルはヴァンパイアからもライカンからも追われる身になったようだ。ヴァンパイアの長老マーカスがジンゲの血を飲んで目覚めるし・・。起き抜けの一杯はこれに限るぜ・・って、だからぁヴァンパイアがライカンの血を飲んで平気なの?細胞レベルで・・ってもういいや。しかもマーカスには元々コルヴィナスの血も入ってるし、起きたとたん最強!ですか?あのせこいクレイヴンも生き残ったし。人間世界から異形の世界へと自分の意に反して追いやられてしまったマイケルの運命は・・。そんな悲劇のヒロインにスコットはぴったりです!え?ヒロインはセリーンだろうって?違いますがな。この映画ではセリーンがヒーローなんですがな。DVDのコメンタリーでもスコット自身「この映画では僕が女みたいだ」と言っております。ちゃんとわかってるんですね。ケイトも「女々しい役」と言ってるし。コメンタリーでのスコットは監督やケイトにいいようにからかわれていて、まあガキと言うか、かわいいんですよ。「違うんだってば!」とかそんな感じでとってもにぎやか。残念なことにコメンタリーの途中でスコットはいなくなっちゃう。それだけ仕事が忙しいってことなんだけど、彼がいなくて監督とケイトだけだととたんに話のトーンが下がっちゃう。スコットは「死ぬまでにしたい10のこと」では何も知らされなくて、浮気されちゃって、後妻候補まであてがわれちゃっていた。「ダーク・スティール」では悪になりきれず殺されちゃった。スコットにはなぜか悲劇的な役がよく似合う。これからも世の中のけがれを全く知らないような純な存在でいて欲しい。あ、それからケイトはせっかくだからズドンズドンは減らして生身のファイトもっとやってね(ちゃんとできるんだからやらなきゃもったいないヨ)。

アンダーワールド:エボリューション

正直こんなに早く続編ができるとは思ってもみなかった。うれしい反面不安もあった。ヴァンパイアとライカンの混血となったマイケルの造形。いくらスコット・スピードマンのファンでも、やたらあの姿を見せられるのは辛い。一作目はほとんど話題にもならなかったけど(たぶん)、二作目は・・。ケイト・ベッキンセールの日本での知名度少しは上がっただろうし・・。でもやっぱりだめみたい。公開四日目午前中のシネコン、お客はパラパラ。シニアの男性が多いのは「パール・ハーバー」のせい?「アビエイター」のせい?シニアがヴァンパイアとライカンの宿命バトルに興味があるとは思えん。まあそれはともかく、これほど前作と直結している続編も珍しいだろうな。普通なら数年、あるいは数ヶ月たってる。追われる身となったセリーンとマイケルは、人目を忍んでひっそりと暮らしていたが、ある日とうとう追っ手に見つかり・・とかさ。でもこの映画は違う。モロ直後。前作見てない人にはちょっと辛いものがある。何もかもつながっている。しかも詳しく説明しなくてもわかるでしょ、予習くらいしとけ・・って感じでどんどん先へ行く。今回明らかになることも多いし。私みたいに感想書くために前作のDVD何度も見た者でさえ早すぎてついて行けないのに、初めて見た人にはあれよあれよポッカーン置き去り・・って感じでしょうね。それでも冒頭は1202年に戻ってるし、戦いのシーンは迫力があって期待させてくれるの。色調は青・黒・白がメインで、あとは赤黒い血。雪・炎・馬、野蛮な力と力のぶつかり合い。ドスンドスンと重い衝撃が伝わってくる。一作目がヒットして予算も増えたし、よーしやってやるぞという意気込みが感じられるの。でもねえ・・話が現代に飛んであれこれ始まると・・要するに追いかけっこ、くり返し、それだけなの。その間に何を勘違いしたのかラブシーンが入ってる。前作でもそう言えばクレイヴンとエリカのがあったけど、今回はモチ、セリーンとマイケル。正直言って見ているのが恥ずかしかったです。パンフに載っているのは、ほとんど青白い目をし、レザースーツに身をつつみ、髪振り乱して戦うセリーンの勇姿。しかしその中に体に毛布を巻きつけ、わざとらしく両肩をむき出しにした乙女チックなセリーンの写真が・・。

アンダーワールド:エボリューション2

モロハーレクイン・ロマンス風。恋をすればヴァンパイアもただの乙女なのでありんす・・ってか?そのわざとらしさ、カマトト、ブリッコセリーンに恥ずかし度1。セリーンが出かけている間待っているよう言われたマイケル坊や。おなかがすいたのでのこのこ人里へ降りていく。今のマイケルはもう食べ物を受けつけないんだけど、セリーンに血を飲めと言われてもその気になれない(当然ですが)。自分の身に起こったことを、まだ完全には理解していない。見かけだって人間だし食べ物だって・・と食堂に入る。自分が人間であることを確かめたい。しかし途中で苦しみ出す。逃げ帰ってセリーンと結ばれるわけですが、アンタセリーンとキスしてるけどさっきゲロ吐いてたじゃん、せめてうがいくらいしたらどうよ・・と思ってしまうことに恥ずかし度2。それと・・すみません何だか画面がもやもやしているんですけど私の目がおかしいのかな。もしかしてボカシが入っているんでしょうか。あらまあ監督さんよく奥さんのこういうシーンとれますねえ・・と恥ずかし度3。もやもや(ソフトフォーカスってことですよ)なのかボカシなのか結局私にはよくわかりませんでした。ヴァンパイアの年代記編者のタニスと白痴ボインヴァンパイアのシーンはボカシでしたけど(入れなきゃうつってるってわからないのに入れるからうつってるってわかるんじゃん)。極めつけはセリーンの表情のアップです。そうそう、普通の映画はこういうふうに女性の顔をアップにするんですよ。マイケルなんかどうでもいいんですこの場合。監督は(別にそれが奥さんでなくても)こういう時の女優さんを腕によりをかけて美しくとるんです。それなのに「ぼくの美しい人だから」ではスーザン・サランドンでなくてジェームズ・スペイダーのアップなんだよなー・・とついつい思いが飛んでしまった自分に恥ずかし度4。ケイトには色気がないと書いてる人いるけど、確かにそう。体つきが細すぎるという指摘も確かに当たっている。でも体つきに関しては、私は別に欠点だとは思わない。ヴァンパイアが筋肉隆々である必要はない。そりゃ映像的にはそっちの方がはえるけど(「ブレイド」とかさ)、元々そういうのとは別の世界にいるのがヴァンパイア。筋肉とか血色とかじゃない青白く不健康そうな強さしぶとさが彼らの身上。セリーンの魅力もそこにある。

アンダーワールド:エボリューション3

頭と体のバランスが悪く、強そうな筋肉も女性らしいふくらみにも乏しい。体つきにうるおいがないだけでなく、表情もブスッとしている。この映画で彼女笑顔見せたっけ?とにかくどこまでも非情な処刑人であり、そこが魅力なわけ。だから恋する乙女になったんじゃ魅力もうすれるってわけ。わかってるの?セリーンさんよ。・・てなわけでうれし恥ずかしラブシーンにはオヨヨでした。それにしても何でこういう時邪魔が入らないんですかね。「ワイルド・タウン」もそうだったけど・・と、邪魔が入って欲しかった私に恥ずかし度5。さてベッキンセールにはもっとアクションシーンを見せてもらいたい・・と前書いたけど、今回は自信がついたのか増えてましたな。相変わらず銃をドカンドカンでちーとも当たっとらんじゃんそれでも処刑人かよ・・と呆れるけど、まあ仕方ないわな。彼女の場合命中率なんかどうでもよくて、撃っている時のカッコよさが重要なんです。マイケルは・・最初出てきた時はモロ甘ちゃんです。セリーン姉さんのあとくっついておたおたしている坊や。自分では何をしていいかわかんない。そりゃいきなりこんな運命に投げ込まれたのだから呆然として当然なんだけど。大うつしになるマイケルの顔はお砂糖のように甘く頼りない。ハンサムではあるけれどなかみがない。それが・・ラストでは違う。顔つきが厳しくなる。彼は途中で死んでしまう。見ていてあらら・・と思う。やっぱりどこまでもセリーンは一人で戦うわけ?せっかく結ばれたのに・・でもマイケルにとっては死んだ方が幸せかも・・なんて納得してみたり。そしたら・・オヨヨ生き返ったー。何かどうもこういう映画って生きてるのか死んでるのかはっきりしない。殺されても死なないし、生き返るかなーと思うと死んだままだし・・わけわからん。不死者のコルヴィナス(ヴァンパイアの祖マーカスと、ライカンの祖ウィリアムの父。母親はどうなってるの?)も出てくるが、簡単に死んじゃう(どこが不死者だよ)。話を戻して・・マイケルはラストでは人間的にも強くなっている(人間じゃないけど)。セリーンについて行くのではなく、肩を並べることができる。甘さがカゲを潜め、顔つきに厳しさが出ている。たくましくなっているのだ。そこがとてもよかったし、表情にその違いを出せたスコットにも感心した(わかってますってばほれた弱みだって)。

アンダーワールド:エボリューション4

コルヴィナスを演じているのはデレク・ジャコビ。他にマーカス役でトム・カラン。この人「リーグ・オブ・レジェンド」に出演していたらしいが、見た覚えがない。それもそのはず透明人間役でした!このマーカスはビクター、アメリアとともにヴァンパイア一族をおさめる長。彼には翼があって飛ぶことができる。まるで地獄の天使という感じなんだけど、コウモリだから翼があるんだって後で気づいたの。大きなのをバサバサやってたけどこの造形けっこう好きです。興福寺の金剛力士像に翼くっつけたみたいです。アメリア役の人はケイトよりもインパクトがある。美人だし美しさの中に残忍さが感じられるのがとてもいい。なぜこういう魅力的な脇キャラをもっと活躍させないのか。前作であっけなく殺されてしまったアメリアが生き返り、セリーンと戦っていたらもっとストーリーに幅が出ていたことだろうにもったいない。この女優さんはハンガリー人らしい。前作でのアメリアと感じが違うので別人かと思ったら同じ人だった。とにかく話があれこれ広がり、バトルシーンが続くのだが、多くは単調でくり返し。見ていて「だからどうだってのよ」と思ってしまうのが辛いところ。ほとんど人間世界と関連していないので、結局はあちらの世界の出来事、他人事。感情移入しにくい。第一彼らのいるところはどこ?それさえわからず見させられてるお客の身にもなってよ。さてパンフに書かれているエッセイには笑ってしまった。ルシアン役マイケル・シーンのことデコピンだってさウフ。確かにオデコ広いですぅ。まあ見て損したとも思わないし、それなりに楽しんだことは確か。特に青白く重厚なムードは私好み。しかしやっぱ私は前作の方がずっとずっと好きですな。エリカとかアダムとかさ、ああウェントワースが出てくれていれば!ところで三作目も作るってホントですか?エピソード1ですかマジ?そりゃ公開されれば見に行きますよモチ。スコットが出ていようがいまいが、ストーリーがからっぽだろうが、ここまで来りゃついでだ!見てやろうじゃないの。問題は日本でちゃんと公開してくれるかどうかなんだよな。前回も今回もコケたし(日本ではね)、ビデオスルーだったりして・・。「トリプルX」の続編みたいにね。これにスコット出ているんですよ、まだ見てないけど。

アンダーワールド:ビギンズ

例によってそもそもが描かれる。先へ行く前にちょっと戻って・・スイッチバックですな。「1」や「2」でフラッシュバックで見せたものを、ここでちゃんと見せる。見せるけど、見えるかどうかはまた別の話。全編にわたって暗いので、何がどうなってるのか、誰が誰なのかはっきりしない。せっかくのクライマックスも、ビル・ナイじいちゃんが年のわりにはがんばってるぞ・・って、それだけですかね。そりゃヴァンパイアは夜しか活動しないし、活動するにしても部屋の中が明るい必要もない。だから暗くてあたりまえなんだけど、映画としてはまずい。たとえ不自然でもところどころは明るくしなくちゃ。ヴィクターはルシアンの命を助ける。本当は生まれ落ちたとたん殺すはずだった。でも生かしておいて、特別待遇してやった。ライカンどもには知性がなく、ヴィクターの城をしばしば襲ってくる。ルシアンは彼らとは別の種族で、変身できないよう首輪をはめられ、いろんな労働をさせられている。城が襲われると彼も戦うわけだが、あっちは獣だからと思いつつも、心の中ではすっきりしない。それと言うのもヴァンパイアどもが彼らをバカにするからだ。そんな中で彼はヴィクターの娘ソーニャと恋仲になる。ばれたら命はないが、好きなものはしょうがない。ある日彼女のピンチを救うため、彼は首輪をはずし、狼男に変身する。掟を破った二人をヴィクターは許さず、何だかんだの末ソーニャは処刑される。彼女はルシアンの子供を身ごもっていた。復讐に燃えるルシアン。・・たぶんこういうストーリーだと思う。それにしてもルシアン達はなぜ昼間、城を襲わないんだろう。彼らは太陽は平気なんだから、夜を待つ必要ないと思うが。やっぱり満月の光を浴びて変身してからでないとだめなのか。ヴィクターのナイ、ルシアンのマイケル・シーン、タニスのスティーヴン・マッキントッシュは再登場してくれてうれしい。キワモノ映画には違いないが、シェークスピアの舞台でも見ているような・・いや、見たことはないんだけどきっとこんな感じで。演技とかセリフまわしとか・・一流の人がやってるから、映画としての質が上がるわけ。ソーニャ役はローナ・ミトラ。こうやって見るとケイト・ベッキンセールによく似ているんだなあ・・と、初めてわかったヨ。

アンダーワールド 覚醒

3-Dらしいが、テレビなので関係なし。冒頭これまでのいきさつをざっと見せる。それから現在の様子。ヴァンパイアとライカンの存在が明らかになると、人間は争いをやめ、一丸となって非人類種の根絶に乗り出す。あちこちで壮絶な戦いがくり広げられる。何となく「バイオハザード」風味。殺戮に次ぐ殺戮。そのうちマイケルに危機が迫る。彼は特別な存在なので、生けどりにされるのか。セリーンは海に落ちた彼を追って自分も飛び込む。そこへ爆弾が・・。次に目が覚めるとカプセルみたいな中で氷漬けになっていて。後でわかるが、もう12年もたってる。彼女を目覚めさせたのは何なのか。彼女には時々幻覚が見える。誰かと視覚を共有しているとしたら、マイケルしか考えられないが・・。さて、レン・ワイズマンはこのシリーズをいつまで続けるつもりなんだろう。ケイト・ベッキンセールのアクションはいちだんと激しくなっている。両手に銃を持ち、バンバン撃ちまくるスタイルは相変わらずだが、飛んだりはねたり駆け上ったり叩きつけられたり、まあホントよくこんなきついことできるよなあ・・。それ以上に感心するのは、体の線が全く崩れていないこと。全編通して体にぴっちり張りつくスーツ、重そうなごっついブーツ。IMDbによると、次回は「ネクスト・ジェネレーション」とかそんな感じ。キャストで決まってるのはデヴィッド役テオ・ジェームズとイヴ役インディア・アイズリーだけのよう。次作ではベッキンセールもマイケル役スコット・スピードマンも40代に突入、前二作と同じってわけにはいかないでしょう。スピードマンと言えば、この映画での彼はどうなっているんでしょう。セリーンの恋人だし、唯一の純血種だしで、重要なキャラ。それなのに・・出演しているんだかいないんだか今いちはっきりしませんの。冒頭の回想シーンはいいとして、港での彼は合成みたいな・・代役みたいな・・使い回しみたいな。セリーンが被験体1で、じゃあマイケルは被験体2なのか、やれうれしやあの爆発で死んだんじゃなかったのかと喜んだら被験体2はイヴで。視覚を共有し、セリーンを目覚めさせたのは彼女だったのだ。するとマイケルは死んでしまったのか・・とセリーンは悲しむけど、後になって被験体0(ゼロ)がいるとわかって・・1から始めろよッ!

アンダーワールド 覚醒2

で、彼はセリーン同様氷漬けになっていて、顔だけうつるけどこれがまた写真ぽいと言うか合成ぽい。まあ存在してることはわかったから、ラスト解凍されたのが出てくるかと思ったら姿消していて。セリーンはこれから彼を捜しに・・。要するにマイケルに関しては全編にわたってごまかされてるような。だから次回ちゃんと登場してくれるかどうか、私が心配するのも無理はないわけです。セリーンはマイケル捜しに忙しいから、今回はデヴィッド、イヴのコンビで行きま~すとなるおそれあり。てなわけでマイケル不在のせいで、見ていてつまんなかったのは事実。男性はベッキンセール目当てだろうけど、女性はスピードマン目当てなんだからちゃんと出してくれなきゃ困りますッ!!最初の方でウェス・ベントリーが出てきた時にはびっくりした。全然知らなかったからうれしかった。ところがッ!あっという間にセリーンは彼を殺しちゃうんです。エッ、何で?何でそんなもったいないことするんですか!何かベントリーにはちゃんと出演しちゃいけない理由でもあるんでしょうか。「ファインド・アウト」もそうだったし。セリーンのバカバカ、何てことしてくれたのよ!港のあたりでセリーンを見とがめる警官やってるのがロバート・ローレンソンとか言う人で、これがちょいとイケメンなので期待したんだけど、そのシーンだけ。セリーンに協力するデヴィッドもイケメンで、途中で死んじゃうんだけど、生き返る。彼を見ているくらいしか楽しみがない。インディアはオリビア・ハッセーの娘らしいが、ただのイモねえちゃん。セリーンの娘という重要なキャラだが魅力ゼロ。全体的に派手なアクション満載だけど、そのわりには盛り上がらない。ヴァンパイアのリーダーで、デヴィッドの父親なのがチャールズ・ダンス、非人類種根絶の研究しているけど、実はライカンというのがスティーブン・レイ。でも、レイとかにそこらへんウロウロして欲しくないんですけど。変身なんて・・ギャハハ・・笑っちゃう。これがベントリーならよかったのに・・ってどうしても思っちゃう。若くて美しくてしかも邪悪ってのがいいんです。オッサンじゃダメ。セリーンに協力する市警のセバスチャン役はマイケル・イーリー。目がきれいで、年のわりには若く見えるけど、何となく魅力が感じられない。演技も重みがない。他にサンドリーヌ・ホルトが相変わらず美しい。

アンダーワールド ブラッド・ウォーズ

このシリーズも最初はよかったんだけどねえ。いつまでも続くヴァンパイアとライカンの戦い(ちなみにケイト・ベッキンセールとレン・ワイズマンの結婚生活は終わったようで)。ヴァンパイアの頭の固い元老カシアス(ジェームズ・ホークナー)などは、自分達が滅びるなんてありえないと思い込んでいる。トーマス(チャールズ・ダンス)やセミラ(ララ・パルヴァー)は、セリーンに許しを与え、処刑人の訓練をしてもらうよう提案する。ライカンはリーダー、マリウス(トビアス・メンジーズ)の統率で力が強大化している。このままではヴァンパイア一族は滅亡してしまう。たぶん大筋はこんな具合。あまり変わりばえしないので、それにあれこれくっつける。セリーンは果てしのない戦いと逃亡に疲れ、自分の命もそのうち消えると思っている。娘イヴの行方は知らないし、捜そうとも思わない。自分に近づく者は皆不幸な結末を迎えるから。マリウスもセミラもイヴの血を狙っている(だからブラッド・ウォーズ?)。画面が暗いので、そのうち何がどうなろうとどうでもよくなる。暗いところで何かやっていても見えん!こちとらリディックじゃない!お色気担当はパルヴァーが一手に引き受ける。彼女の売りは美しい背中だろう。だからいつも丸出し。前は半チチが多い(上半分ではなく横半分)。「シャーロック」でもそうだった。クライマックスではアクションも見せる。彼女はこの危機を利用して権力の座につきたい。何だか昼メロでも見ているような感じ。権力闘争、裏切りに次ぐ裏切り、愛欲・・まあこんなのは詳しく書いても仕方ないのでポイントだけ。デヴィッド(テオ・ジェームズ)の母親はアメリアだった。従って彼はヴァンパイアの正統な後継者とわかり、セミラの野望はついえる。ついでに彼女に協力していた愛人ヴァルガ(ブラッドリー・ジェームズ)もデヴィッドにつく。前作では明かされなかったマイケルの運命もわかる。マリウスは(仲間である)マイケルを殺し、血をしぼり取って飲んでいたのだった。あら~マイケル死んでいたのね。イヴがどうなったのかは出てこないが、出してこなくて正解。だって誰も興味ない。一度死んだセリーンは生き返り、もう千年生きると・・。目の保養としては、続投のテオ・ジェームズの他に、金髪でマッツ・ミケルセン風味の美形ブラッドリー・ジェームズがいる。マリウス役メンジーズのふてぶてしさもいい。敵役は大事なのだ。