エリザベス・ハーレーの明るい離婚計画

エリザベス・ハーレーの明るい離婚計画

「ハリポタ」やら何やらがヒットしているのだろうが、こちとら関係なし。「明るい離婚計画」とちゃんと言ったのに受付のお姉さんは「日本語版ですか、字幕版ですか」だってさ。えッ日本語版もあるの?ってびっくりしちゃったわよ。頭ン中ハリポタモードなんでしょうね、映画は「ハリポタ」だけじゃないぞしっかりしてくれい。シネコンへ行ったのは金曜日で、さぞにぎわっているだろうと思ったらガランとしていて・・。まあ私には関係ないけどさ、どうせ見るのはガラガラ映画。今日こそは貸し切りだぜぃ・・とほくそえんでいたら三人入ってきて、結局四人でした。内容に関しては最初から期待していない。離婚通知をめぐるドタバタだし、ドタバタって言っても主演がマシュー・ペリーとエリザベス・ハーレーじゃとことんまでいかない。ほどほどがいいとこ。まあとことんどぎついのだったら私は見に行かないけどさ。ハーレー姉さんだったから見に行く気になった。この二人に共通しているのはスケールが小さいこと。そこそここなすけど迫力がない。ペリーは何ともはんぱな印象の俳優だと思う。中にめり込んだような顔立ちでハンサムになりそこねている。基本的にはいい人顔で、いつもすごく平凡な男性の役やってるけど(と言っても見たのは「隣のヒットマン」二作だけだが)、やろうと思えばもっと違う役やれるんじゃないの?とてつもなく強烈・冷酷・残酷無比な役・・私が知らないだけでそういう役もやっているのかな。いつもすべったりころんだりじゃもったいない。ハーレー姉さんの方は「悪いことしましョ!」がすばらしかった。もうパーフェクト!今回もああいう悪魔的な美女期待したんだけど・・違いましたな。離婚通知突きつけられてとまどう側。この映画いくらドタバタコメディーと言ってもはっきりしないことが多すぎる。ゴードンはなぜサラと離婚する気になったのか。サラをポイした後で若いケイトと結婚するつもりだったのか。ケイトにはゴードンに結婚する気を起こさせるような魅力はあるのか(ありませんぜ)。サラはゴードンにとってどういう妻だったのか。離婚の理由もはっきりせず、根拠もうすいから映画がしまらない。ゆるい。ペリー扮するジョーの顔もゆるい。それにくらべると・・ハーレーは引き締まってますなあ・・。おなかつまんでもつまめる肉1センチもないんじゃないの?私なんか電話帳、広辞苑・・以下省略。

エリザベス・ハーレーの明るい離婚計画2

衣装はとっかえひっかえってほどでもなく、全体的に大人しめ。無地のシンプルなセーターだかシャツだかがとってもよかった。生地がうすくても○○がすけて見えるとかそういうのなかったし。途中からはミニスカートにブーツ。赤いチェックのスカートが似合ってます。もっとサラが悪妻だったらゴードンの行動も筋が通って、ハチャメチャが盛り上がったのだろうが、どうも見ていて不発でしたな。もっともジョーのボス、レイとかジョーのライバル、トニーとかアメリカの客なら笑いころげるのかも。レイ役の人はぜ~ったい特殊メイクで太ったマーティン・ローレンスだと思ったんだけど別人なのね。そっくりだと思うんですけど。ゴードン役のブルース・キャンベルは「エスケープ・フロム・L.A.」の狂った整形外科医。この映画で一番ケッサクなのはモーテルの代金チャラにするところ。カードが使えなくなってしまいお金がない。タダで泊まるためにサラが取った行動は・・。フロントの男性がまたうまいのよ、表情が・・。ホント笑っちゃう。それと同時に、何も全部見せることだけがエロティックなのではないのだなあ・・という気もした。見せなくたってお色気は出せるのだ。もう一つよかったのは空港の荷物用コンベヤーでのドタバタ。機械にサラのジーンズ(?)がはさまってしまう。助け出そうとしたジョーはサラのジーンズを引き裂く。その時にチラリと見える真っ白なレースのパンティ。たいていの映画ではなまめかしくも物欲しげな黒いレース(「フォーガットン」とか)ですからね。清楚でよかったどす。しっかし贅肉ゼロですなあ・・ハーレー姉さんお見事。まあこんなふうにハーレーはよかったのだが、ペリーの笑わせどころは・・雄牛との○×△(←?)。悪趣味でしたな、残念。ペリーはがんばってアホなことやってましたが。クライマックスのカーラリーもねえ・・こんな暴力的なことに熱狂する群衆にはあたしゃ恐怖を覚えましたな。ラストは・・ハッピーエンドなんでしょうなあ。結婚した二人、うまくいくのかいかないのか。最後の一言にニヤリとさせられます。アメリカでは州によって法律が違うため、テキサスで離婚するのとニューヨークでするのとでは妻に不利だったり有利だったりというのがこの映画の肝。そう言えば「ダイ・ハード」の原作にこんな文章があったな。「テキサスというのは、別の体制であり、別の文化といってもいいくらいだ」