エンカウンター 地球外侵略者
ドキュメンタリー映像作家クリスが主人公で、エイリアンがどうのという内容らしいので、見るの迷った。映画の中でまた映像、それも手ブレのやつなんだろうなあとか思って。でも・・見てみましたよ。実話から着想を得たとか、別にそんなの断らんでも。クリスが7歳の時、母親ネルがいなくなった。酒びたりで暴力をふるう夫に嫌気がさしたのか。父親はネルはエイリアンにさらわれたのだと信じてる。ん?この父親やってるのはピーター・ストーメアか?その父親も死んでしまった。クリスはロズウェルへ出かける。国際UFO学会が開かれているのだ。彼はUFOは信じない。証拠のないものは信じない。愛想よく迎えてくれた学会の創始者で実業家のビルは、クリスが否定派だと知ると態度を変える。このビルをやっているのは「デビルスピーク」に出ていたドン・スタークだ。まあ邪魔者扱いされてもクリスは平気だ。そのうちエミリーという女性に興味を持つ。彼女は七年ごとに誘拐されているという珍しいケース。数日後彼女は28歳になるから、また誘拐されるかも。宇宙船を見たとか、宇宙人にさらわれたとか主張する人はいるけど、決定的な証拠出せる人はいるのかな。クリスが疑うのももっともな話だが、逆に言うと誘拐された人達は何を言っても信じてもらえず、苦しい思いをするわけで。”偽りの記憶症候群”とか言われて。エミリー達は、なぜ誘拐されたのか理由を知りたく思っている。催眠療法を受けても何も思い出せない。後でクリスとカメラマンのブレントは記憶を失わせる装置を店から盗み出す。この何とかグッズの店やってる女性はディー・ウォーレスらしい。不思議なことにクリスとブレントはまっすぐモーテルへ戻ったはずが、2時間ほど記憶をなくしていた。車に備えつけたカメラには全く動かない二人がうつっていて。これってあの装置をいじくったせいか。この部分は不思議だが、映画は何かを生かすということがなく、そのまま通り過ぎてしまう。普通ならもっと調べる。宇宙人が作った装置なんだから。お約束通りクリスはエミリーに引かれ始める。彼女はなぜ複数回誘拐されるのか。と言うか、誕生日が近づいているってのに、誰も調査させてくれと言って来ないのか。いちおう彼女も努力はしている。プエブロ族の祈祷師グレートベアに儀式をしてもらっている。しかし結果は・・。
エンカウンター 地球外侵略者2
この時クリスはマリブとやらを飲んでパニック状態になる。父親に殴られたこと、父親のせいで母親を奪われたことがトラウマになっていることがわかる。普通ならクリスとエミリーはいいムードになるところだが、いつもそばにお邪魔虫のブレントがいるので、そうならない。また誘拐されるのかと沈んだムードで帰る三人の車の前に現われたのは・・。宇宙人にしてはずいぶん人間ぽいなと思ったら、驚きの展開。何とビル達一味が軍で使う薬を注射して何たらかんたら。宇宙人に誘拐された記憶、何かされた記憶だけ残るようにして。それって何のために?ネットで他の人が書いてるように町おこし?クリスが暴れたので注射はうまくいかない。スキを見てエミリー、ブラントと共に逃げ出したものの、目の前は崖で逃げ場なし。ビル達に追いつかれ・・そこへ現われたのが巨大な宇宙船。この後は・・期待しちゃいけない。いちおう宇宙人がなぜ人間を誘拐するのか言ってたけど、説明不足。あれだと宇宙人と言うより未来人のように思える。だとすれば形が人間に似ていてもおかしくないけど。それにしてもエミリーを含めほとんどの人が苦しんでいることを考えると、彼らのやってることは迷惑でしかない。ジョージ・アダムスキーみたいな体験できれば、誘拐も悪くないって思えるだろうけど。ところでビル達はエミリーの過去の誘拐は自分達のやったことじゃないとわかっているはず(あの装置のことから見て)。そのことはどう思っているのかいな。結局映画は宇宙人との遭遇も深く掘り下げることなく、クリスとエミリーは出会って恋に落ちましたとさという、全く新味のない終わり方をする。七年九か月後に、二人の間に生まれた息子の誕生パーティをやっている。エミリーはあの後誘拐されることはなくなったのか。なくなったのだろう。クリスが7歳の時、宇宙人に誘拐されていたってこともわかる。しかしそのことは何も生かされない。母親がどうなったかも不明。宇宙人とは関係ないのか。まあいいや。別にクズ映画だとは思わないけど、オススメできる映画でもないです。クリス役ライアン・カーンズは目がちょっと腫れぼったい感じ。うつし方によってはブラッド・ピット風で、悪くはないけど印象は薄い。エミリー役はジョーダン・ヒンソン。