エコーズ

エコーズ

私は夏の間は映画館に行かない。冷房が入っているからだ。去年は「サンダーバード」があったからガマンして通ったが、いつもは行かない。暖房が入った映画館で過ごせる冬の到来を待ちわびている私・・。でも今回はまだ9月なのに行ってきましたよ。ケヴィン・ベーコン(おいしそうな名前だといつも思う)、催眠術、銀座シネパトスと三拍子揃った「エコーズ」。これを見逃すテはありませんて。「ぴあ」を見るまでこういう映画やるって知らなかったけど、知った以上はね。もしかしたらトンデモ映画かもしれないけど、毎日新聞の批評もさほど悪くないし。一回目は十数人、二回目は十人いたかどうか・・。ちょっとびっくりしたのはこの映画1999年製作なのよ。何で今頃やったのかしら。でもやってくれてうれしいんだけど。何と11月にはDVDが出るらしい。やっぱハクをつけるためですか?「スーパーノヴァ」もこんな感じだったのかしら。もう一つびっくりしたのはリチャード・マシスンの原作があること。邦訳はされてないのかな。読んで見たいよん。「ヘルハウス」の原作は読んだよん。今のところシネパトスだけでやっているんだけど、ちゃんとプレスがあった。ポスターも売っていたようだけど買う人いるんですか?ベーコンファンとか・・。そう言えば「コントロール」の時もポスターあったよな。買おうかな・・なんて思っちゃったけど持っててどーする・・と思い直して。さてこの映画の公開は「シックス・センス」が大評判になっていた頃。こちらはあんまり注目されなかったようで、確かに地味で斬新さに欠けるかも。・・と言うか「シックス・センス」はメチャ商売上手だったってことよね、要するに。人を乗せるのが上手。「エコーズ」はまあ普通に手堅く作りましたって感じ。1300万ドルの製作費で2100万ドル以上行ったから、別にコケたわけではないのよ。子役のザカリー・デヴィッド・コープのうまさはオスメント君以上。目が大きくてほっぺがぷくっとしていて、キューピーさんみたいでとってもかわいいの。声もかわいい。内容は・・霊が見えるってのは「シックス・センス」や「ゴシカ」、霊が自分の死因究明を強要するところは「ゴシカ」、子供が同じ能力持ってる黒人のおじさんと仲良くなるところや、オヤジがだんだん狂人めいてくるところは「シャイニング」。豪華な映画館の壁や椅子が黒く変わるところは「オペラ座の怪人」風味。

エコーズ2

ラストの方でサマンサの霊が道路の真ん中を歩いて、お約束通り車が走ってきて、ぶつかった・・と思ったらスッと通り抜けて消えるところなんか、モロ「ゴシカ」のラストと同じ。こう来るな・・と思った、その通りになるの。作った時期から言って「エコーズ」は別にマネしているわけじゃない。でもとにかくどこかで見たような・・というシーン、展開ばっかりなのよ。新鮮味がない。それとあんまり怖くないの。まあこれはまた後で書くけど。主演のベーコンだけど、私はどちらかと言うと「ミスティック・リバー」や「ワイルド・シングス」の前半でのような彼が好きだ。まともな刑事役って似合うと思う(「ワイルド・シングス」の後半はまともじゃなくなるからダメ)。「インビジブル」や「コール」のようないかにもな役は好きじゃない。まあそういう役の方が彼はいきいきしているけどさ。トムはまあそこまではいかなくて(「そこ」って露出狂のことよ)、でもできる範囲で脱いでみました・・って感じ。あんまりそういう状況じゃないんだけどそういう状況作って、できるだけ(自分のためにもファンのためにも)脱いでみましたって感じ。庭を汗まみれで掘り返すとかさ。別に見せなくていいのに「はい刺青彫ってますよ見て見てー」とかさ。霊におびえながらも、霊のおかげでいきいきしながらもベーコン君は(上半身だけですけど)脱いじゃいます。自堕落な生活していてもシャープな体型保っております(うそくさい)。トムの妻マギーはキャスリン・アーブ。「死の接吻」のロージー役で見たばっかり。マギーの姉リサがイレーナ・ダグラス。一度見たら忘れられない個性的な顔立ち。メルヴィン・ダグラスの孫だそうです。ダグラスと言えばホエールの「魔の家」に出てますな。近所の住人フランクがケヴィン・ダン。どこかで見たような・・と思ったら「スネーク・アイズ」やハリウッド版「ゴジラ」に出てた。彼の息子アダムと大家の息子カートは、顔が似すぎていて見分けがつかん。ストーリー上ちょっとまずくない?どちらも頭からっぽノータリン。ストーリーは・・引っ越してきたばかりのトム、近所のフランクの家のパーティーに招かれ、妻マギーと義理の姉リサと三人で出かける。余興でリサがトムに催眠術をかけたら何だか妙なことになっちゃった。普段からトムを快く思っていないリサが余計な暗示を与え、トムの潜在能力が目覚めちゃった。

エコーズ3

私は二回見たので、一回目にははっきりしなかったことや、見ても忘れてしまっていたことを思い出すことができた。こういう謎解きものは、二回目が楽しい。催眠術から覚めたトムはなぜか混乱し、「襲われたみたいだ」とマギーに話す。実際彼は「襲われた」サマンサを体感していたのだ。私はこの重要な意味を持つトムの言葉を、二回目を見るまで忘れていた。それと息子ジェイクのベビーシッターとして雇われたデビーの行動。なぜ彼女がジェイクを連れ出したのかは駅のシーンで明らかになる。理由を知った上で二回目を見て、デビーの行動の意味を検証(?)するのも楽しい。さてこの映画のテーマは、望まないのに特殊な能力を得てしまった者の悲劇・・だろうか。そういうのは別に目新しくも何ともないので、改めて書くまでもない。私が強く感じたのは別のことである。相手に自分の思いがうまく伝わらないこと。お互いの考えに食い違いがあること。例えばデビーは警官だか警備員だかに詰問される。「この子(ジェイク)は君の家族か」・・彼女は「ノー」としか答えようがない。初めて行った家、その家の子がサマンサのことを知っているようだ。半年前に行方不明になった姉のことを、なぜこの子は知ってるの?信じられないことだけどお母さんに話さなくちゃ。何か手がかりがつかめるかも。・・そう思って彼女は夢中で駅に来た。お母さんが働いている駅に・・。しかし彼女の必死な行動も、まわりから見れば誘拐だ。連れ出した理由は問題にならず、連れ出したことだけが問題になる。デビーに写真を突きつけられ、トムは家の中で出くわした亡霊がサマンサであることを知る。しかし見たことはない・・とウソをつく。どうやって説明すればいい?亡霊の存在なんて誰が信じるというのだ。伝わらない思い、伝えることができない思い。この世はイエスとノーだけで成り立っているんじゃない!トムにはそれがわかるから、デビーを告訴するか?と聞かれた時には断った。マギーは「誘拐よ!」「告訴するわ!」と息まいたけどね。あの催眠術をかけられた夜、トムはなかなか眠れなかった。フラッシュバックのように断片的に見える幻覚に悩まされる。恐怖、不安、やたら喉が渇く。トムはそれどころじゃないのに、夜中の2時過ぎだというのに、マギーが迫る(何を?)。しつこくまとわりつく。ハエ取り紙みたいにべたべたと。見ている方は「あれ?」と思う。

エコーズ4

良妻と見えたマギーの何たる自己チュー、無神経さ。具合の悪そうなトムの様子を、見事なまでにムシ、64、無視。マギーは考え深く堅実な性格。催眠術だの霊媒だのマリファナだの、怪しげな生活をのほほんと送っている姉のリサとは正反対に見える。つつましく平凡に暮らすことに何の不満も持っていない。そんな一見好もしい彼女だが、見方を変えると・・わがまま、視野が狭く頑固、自己チュー、無神経、鈍感。リサはトムをとんでもない状況に追いやっておきながら、全く責任を感じていない。女の亡霊に取りつかれていると心配するマギーに「男は浮気性だから・・」などとぬかす。おいリサさんよ、男の亡霊だったら何て言うんだよ。トムとうまくいかなくなって沈むマギーには「イケメンの神父に相談したら?」などとぬかす。こら!思わず恋する神父クォン・サンウを思い浮かべてしまったじゃないかッ!亡霊が女だから問題なのではなくて、見えること自体が問題なんじゃ!そしてその原因作ったのがアンタの催眠術なんじゃ!アンタが元凶なんじゃ!・・全然気づいとらんよ、このアホ女。したがって反省もしとらんし、善後策を講じる気もなし。しかも!マギーはそう言われても怒りもしないのである。何で?いくら実の姉でもそんないいかげんなこと言われれば絶交するはずだが・・。結局この二人、姉妹だけあって同じ性格なのだ。無神経で鈍感。それにしても・・サマンサは妹のデビーが目の前に現われたというのに何もしていない。意思疎通の手段であるジェイクがまだ幼児だからうまくいかないのか。でもジェイクを通してしゃべることはできる。それとトムを苦しめるより犯人の夢枕に立った方が効果的だと思うが・・。別にこの家から離れられないってわけでもなし。・・さて亡霊や怪現象に悩まされているトムだが、彼を一番苦しめているのは実はマギーである。ある日マギーとジェイクは墓地でニールという黒人に会う。彼はジェイクと同じ能力を持つ言わば仲間である。母親に能力のかけらもないところを見ると、このチビの能力は父親からの遺伝だろう。彼はご主人に会いたいとマギーに頼むが、マギーはトムには知らせず一人でニールを訪ねる。しかも話を聞くまで帰らない・・とごねる。ああここでも何たる自己チュー。彼女はおそらくトムのことを心配してやってきたわけでも、自分の力で解決しようと決心しているわけでもないと思う。

エコーズ5

いやもちろん心配は心配だ。「トムとジェイクでこそこそ話していて、私は仲間はずれ!」なのが心配。自分がつんぼさじきに置かれることが気にくわない。トムとジェイクとで、ある自分には踏み込めない世界を共有しているのが、家の中で自分が浮いた存在になっているのが心配である。彼女には幻覚も頭痛も何もない。鏡にサマンサがうつっていても、バスタブにサマンサが腰かけていても見えない、感じない。彼女は亡霊なんか信じていないし、何でもいいからトムに治ってもらって、前と同じように暮らしたいだけ。トムだけ治ったってジェイクの件もあるんだけど、そっちの方も深くは考えない。見えない誰かとおしゃべりするのは子供によくある空想癖だし、黒人の名前がニールだと当てたのも、そんな能力があったとしても、成長していくうちに自然に消えてしまうに違いない。引っ越してここから離れてしまえば、大人になってしまえば・・。トムに仲間の存在を知らせなかったのは、深みにはまるのを恐れたからだ。同じ能力を持った連中とつき合う・・それは私がますます仲間はずれになるってこと。そんなの絶対にいや!たいていの映画だとここらへんで新しい局面に切り替わる。謎の現象にとまどうばかりだった主人公は、説明を与えられてこれから自分はどうすべきなのかを考える。仲間が存在すること。集まって(おそらくは)協力し合っていること。能力には個人差があり、持続期間もはっきりしないこと。ある日突然目覚めたように、ある日突然消えてしまうかもしれない。見えるものは事実の断片なので、ムリにつなげたり理解しようとがんばる必要はない。冷静にしていれば霊が何を伝えたがっているのかそのうちわかってくる。このような説明を聞けばトムは安心し、自分をコントロールしていけるようになるだろう。だがそのチャンスを、マギーは握りつぶしてしまう。したがって映画はその後も夫婦間のいがみ合い、なぐさめ合い、だまし合いが続き、ホラー映画というよりはドロドロの人間愛憎ドラマになってしまうのである。こっちの方が怖いかもね。トムはリサにもう一度催眠術をかけてもらうが、今度はその中で「掘れ」という啓示を受ける。何だか知らないが、霊は掘れと言っているのである。トムは庭を掘り返し地下室をドリルで壊し、だんだん狂人じみてくる。それと同時に・・いきいき溌剌としてくる。

エコーズ6

トムは配線工である。この町へ引っ越してきて間がないが、近所の人は親切にしてくれる。マギーは平凡な暮らしに満足しているし、息子のジェイクはかわいい盛りだ。自分もこの状態に満足すべきなんだろう。もう一人子供が生まれるとわかったが、なーにオレが二人分働けばいいのさ。趣味のバンドもやめてね。どうせ続けていたって・・。若い頃はそれでも夢があった。誰にでもできるような仕事をやって一生を終わるつもりはなかった。でも気がついてみれば自分はそういう仕事をやっていて、もう若くもない。こんなはずじゃなかったのに・・。フランクによればここは住人の団結が固く、住みやすい町なんだそうだ。確かにパーティ、スポーツ観戦、お祭り・・いろいろ楽しいことはある。でも自分は楽しんでいるのかな。あの日以来苦しい日々が続くが、マギーにはわかってもらえない。どういうわけかジェイクにはわかるらしい。こんな子供になぐさめられて・・。亡霊を見た時は本当にびっくりした。いろんな怪現象はこの霊と関係があるに違いない。コンタクトしたいが方法がわからない。最初カウチに座ってテレビのリモコン押したら現われたから、何度も試してみたが現われてくれない。ここらへんギャグとして笑ってもいいシーンだが、わらをもつかむトムの心境を考えると笑えない。霊はかってすぎる。自分の都合で現われ、ちゃんとした理由を話さない。貸家に亡霊、その少女は半年前に行方不明・・と来れば、彼女は殺されてこの家のどこかに埋め込まれている・・となるのが普通。トムには情報がほとんど与えられていないから、「掘れ」と言われれば掘るだけだ。もしニール達と交流できていればあんなムダは、回り道はしなくてすんだ。トムは庭を掘りまくったが(お手伝いするジェイクがかわいらしくもけなげ)、庭は犬などが腐臭を嗅ぎつけて騒ぐ危険がある。家の中に隠すのが普通だ。天井か地下室か壁の厚みのあるところ・・。犯人は通りがかりの人間ということはありえない。近所の人間か工事に関係した者しか埋めることはできない。それなのに・・トムは庭を掘る。やっぱ裸見せるためですか?刺青見せるためですか?マギーは何とかやめさせようとする。トムの置かれた状況知ってて、その解決の糸口(ニールと会うこと)つかんでいながら、でも黙ってる。やめてとくり返し言うだけ。やめられるわけがない。トムにはこれからどうなるのかわからない。

エコーズ7

死体が出てくるのか、出てきたとしてどうするのか。でもとりあえず掘る。掘っていれば何とかなるんだろう。自分のこのくそったれな能力も何とかなるんだろう。霊が満足すれば能力も消えるかも・・。それにこんなことは・・霊に頼まれて死体捜しなんて、そうめったにあることじゃない。くそッ、何だかワクワクしてきたぞ!生きがいを感じるし疲れも感じない。マギーがギャーギャー言うから正直に言ってやった。相手なんかしているヒマないんだけど仕方がないから言ってやった。そしたら「あなたと一緒になってからこんなに侮辱されたことはないわ」とか何とかわけのわかんないこと言って家に入っちゃった。侮辱されたって・・それはこっちのセリフなんだけどな。亡霊と自分をくらべられたのが悔しいのかな。自分が与えられないもの、つまり生きがいを霊が与えたってことに嫉妬しているのかな。あやまるつもりでオレンジジュースを二人分注いで出したけど、マギーは知らんぷり。「飲まないの?」といちおう聞いて、答えないからそのジュースも飲んでしまう。それだけ喉が渇いているってこと。渇きを癒すためにジュースを飲むように、魂の渇きを癒すために穴を掘るのだ。トラブルを終わらせるのはマギーの懇願でもリサの催眠術でもない。自分の行動なのだ。祖母が亡くなったという知らせが届くが、トムは葬式に出るのを拒む。マギーは怒ってジェイクを連れ実家へ向かう。マギーからの電話にもう冷静になった、穴を掘るのはやめたと言うがこれはウソ。家の中はボロボロになり、犯人達は封じ込めたはずの犯罪が明るみに出ようとしているのを知る。そりゃあの騒音じゃいやでも気がつく。・・てなわけでもう一度言うけどあんまり怖くないのよ。トムにとってここまで悪くなった状況が果たして好転するのかというスリルはある。トムは頭がおかしくなっているようにしか見えないし(家の中も外もボロボロ、ボコボコ)、例え死体が出たところで真相は話せないし(亡霊に脅されまして・・)。彼が犯人と思われることはまずないが(ここへは引っ越してきたばかり)、狂人扱いされることはありうる。マギーはよくもまあと感心するくらい邪魔をし、隠し、状況を悪化させ、彼女のせいですべてがパーになることもありえた。トムが殺されてしまうという結末もありえた。でもそうならなくて、まあまあハッピーエンドと言える終わり方だったのでホッとした。

エコーズ8

後味の悪い思いはしたくない。ラスト、サマンサは成仏し(ありがとうくらい言え!恩知らず!)、一家は町を離れる。引越しの準備をしながら二人の手と手が触れ合う。トムの手首のハートの刺青・・。二人は愛し合っている。二人で困難を切り抜けたから。二人とも命拾いをし、お互いの存在の大事さに気がついたから。トムは(おそらく能力は消え)平凡な暮らしのありがたさに気がついた。そういう暮らしはマギーの望む暮らしでもある。勝利したのはマギー・・。出発する車・・何も言うことなし。・・でも待って!ジェイクは?通り過ぎる家々からざわめきが聞こえる。霊達のつぶやき、ささやき。その多くはただそこにいるだけだ。だが中には・・要求を持っている者がいる。ほら、そいつはジェイクの存在に気がついた。「ジェイク・・」と呼びかけてくる。答えちゃだめ、返事をしてしまったら・・霊は君についてくる。ジェイクは耳をふさぐ。でも頭の中で聞こえているから耳をふさいでもムダなのよ。こら!製作者(トムとマギーのこと)、少しは息子の様子に心を配れ!二人がラブラブならいいってもんじゃない。霊も少しは考えろよ。そりゃ恨みを晴らしたい気持ちはわかる。わかるけど全然関係ない人々を苦しめるな!恨み晴らしたいなら直接相手にたたれ!ジェイクにとってはちっとも状況が変化していないラスト、この作りはうまいと思った。新しい土地へ行ったってまた新しい霊に出会うだけ。トムとマギーにしても、今この瞬間は心が通じ合っているように思えてもそんなことは長続きしない。どちらか、おそらくはトムの方が自己を殺して生きていく。家庭の平和ってつまりはそういうことで成り立っている。忍耐、妥協、あきらめ・・ああやっぱりこれってホラーじゃなくて人間ドラマだわ。最後に・・ところどころCGを使っているけど、浮いていると言うか違和感があると言うか、使わない方がいいのに・・と思うことが多かった。サマンサの霊にしても「お化け屋敷でアルバイト」みたいなチンケなメイク。目のまわり黒くすればいいってもんじゃない。太って健康そうだし吐く息が白いから体温もあるってことよね。呼吸もしてるってことよね。じゃあ生きているんじゃん!ケヴィンの演技はよかった。頭がおかしいように見えて、真相を知った時には良識ある行動を取る。警察に駆け込むのではなくて人の子の親として行動する。そんなトムには感動させられた。