アナコンダシリーズ

アナコンダ

「2」の方がおもしろいじゃん・・と思いながら見ていた。レンタル店には日本語版ビデオしかなく、しかも画質が悪い。「2」の鮮やかな色彩とは似ても似つかぬ赤茶色のぼけたような画面がずっと続く。「霧の民」と呼ばれるアマゾンの幻の部族を撮影しに来たチームが、アナコンダを生けどりにして一儲けしようとする男に船を乗っ取られ・・というストーリー。「2」にくらべると知られた人が出ている。ジョン・ヴォイトは貫禄がある。ジェニファー・ロペスはあんまり魅力なし。体を張ったアクションには感心したが、演技は・・。なりふりかまわずやっているようでいて、こんな表情でこんな角度で見せたら一番きれいに見えるかしら・・などといらぬ計算しているように思えて仕方がない。エリック・ストルツはスズメバチに刺されてずっと寝たきり。何のために出てきたのかわからん。別に彼でなくてもいい。アイス・キューブは生き残るタイプなので安心して見ていられる。びっくりしたのはオーウェン・ウィルソンが出ていたこと。金髪で天使みたい。この頃の彼は犠牲者タイプ。「ホーンティング」でも死んじゃったし今回もそう。10年たった今なら生き残る方に回るな絶対。オーウェン以上にびっくりしたのがヴィンセント・カステラノス。登場したとたん目が行ってしまいました私。他のことどうでもよくなっちゃった。冷酷で危険な香りのする美形。長髪で時々上半身裸になってセクシーで・・。アマゾンの船長にはこんな美形いるんですか?なんて余計なこと考えながら見ていた。でも残念なことにこの文明堂カステラ君見かけと違って冷酷でも危険でもなく、これといった見せ場もセリフもなくへビに食われちゃうんですのちぇッつまんねーの!他に「スパイキッズ」のダニー・トレホなど。ヘビはまあうまくできていますよ。飲み込んだり吐き出したり(どっちなんだ!)、くるくる巻きついたり、気持ち悪く作ってあります。でも全体的にはどうでもいいの。後で調べてびっくりしたのはこの長崎カステラ君「ザ・クロウ」のスパイダーモンキーだったんですの。あの映画ヴァンサン・ペレーズ、トム・ジェーン、そしてこのカステラノスという世界三大美形を擁していながら、いずれもメイクで美貌わからなくしてしまっていたんですねえ・・もったいない・・監督のアホ。・・てなわけで私は断然「2」の方が好みです。

アナコンダ2

見る前はバカにしていたんですよ。「アナコンダ」だし「2」だし。一作目は見てませんけど、ジョン・ヴォイトとジェニファー・ロペスだってのは知ってる。ストーリーは・・要するに巨大なヘビが出てくるんでしょ?で、ちょっと題名知られてるからそれを当て込んで「2」作ったんでしょ?意図見え見え。くっだらない駄作に決まってる。とは言え日曜の午後のヒマつぶしにはいいかなーと思ってWOWOWで見たわけよ。でもって・・おもしろかったでーす。誰も知ってる人出てないし、みんな小粒なので誰が犠牲になり、誰が生き残るのか予想がつかない。主演はいちおうガイドのジョンソン(ジョニー・メスナー)なんだろうな。この人こんな映画に出ていていいの?って感じ。なかなかのハンサムでグリーンの瞳が美しく、声もいい。ガイ・ピアースとヒュー・ジャックマン足して二で割ったような感じで、こういうのに出しとくのもったいないようないい男。ただジョンソンはせっかくの背景(特殊部隊か何かにいたらしい)が生かされず、人間としての厚みも与えられておらず、またメスナーは強烈な個性の持ち主でもないので(意味もなく上半身裸になるサービスシーンもあるが、セクシーさが感じられない)、印象がうすい。「ホステージ」に出演していたらしいが、何の役かな。こういう映画では彼のような男性がヒーローとして活躍するものだが、最近の傾向としては、女性と黒人によりスポットが当たることになっている。女性二人は男性以上に戦い、しぶとく生き残る。悲鳴を上げ、ヒーローに助けられるのを待っていたのは昔の話。黒人は一人は犠牲になるものの、残りの一人はペチャペチャしゃべって最初から最後までうるさい。ゲイルはいかにもジェニファー・ロペスの代理という感じで笑える。ロペスは出世したのでもうこんなクズ映画には出ませんけど、よく似たの見つくろっておきましたからガマンしてね、ウフって感じ?サムはいろんな男から目をつけられるタイプで、いかにも犠牲者第1号なんだけど、大方の予想を裏切り(?)ヒロインとして活躍する。ただしどっちかと言うとゲイルの方が見た目も性格もヒロインぽい。俳優が小粒だからキャラの印象うすいのか、印象うすいキャラだから俳優が小粒に見えるのか、そこらへんよくわかりませんけど、そんなのぶっ飛ばすほどアナコンダの表現強烈かと言うと・・そうでもないです。

アナコンダ2 2

大きくて獰猛でウニョウニョしているからふるえ上がるほど怖いかと言うと・・そうでもなくて。ちょっと何かやるとCGバレバレのせいもあるけどね。だから見ていても誰が犠牲になるのかとか、そっちの方に興味が行っちゃう。個人的には・・あの東洋人には生き残って欲しかったな。わりとハンサムでいい体していて、でも「オレがオレが」ってでしゃばってくることがない。控えめなところがいいの。ペチャペチャうるさい口から先に生まれてきたようなのには一刻も早く犠牲になって欲しかったけど、前にも書いたように生き残るのよねーチェッおもしろくねえの。静かにしなくちゃいけない時でもうるさいし、冷静にしなくちゃいけない時でも騒ぐし、あの東洋人こいつのせいで命落としたようなもんだし・・クソッ!犠牲者の順番って東洋人→黒人→白人男性→女性なんだよな。とにかく女性は生き残るのだ。登場人物のほとんどは拝金主義。研究のためとか会社のためとか人類のためとかじゃない。とにかくお金のためなら、自分に得になることなら。何かして欲しいなら金を出せ。もっと金を出すからこうしろ。株で儲けてやる、金を出すところへ簡単に転職。そんなのばっかなので、登場人物最初は誰も好きになれない。でもひどい目に会って、お金じゃない自分の命の方が、元の世界へ戻ることの方が大事だと気づく。死んだらおしまいなのだ、お金ではどうにもできないことがあるんだって気づく。さしてためらいもなくコロッと考えを変えるところは今風だが、全員改心したのでは映画にならないので、中にどうしても考えを変えないのがいるわけ。自分は絶対大丈夫だと過信していて明らかに精神異常で、殺人でも何でもして目的遂げようとする。七年に一度咲くという不思議な花を食べて巨大化したアナコンダ。何でアナコンダだけ?花に引かれた昆虫とか何で巨大化しないの?そういうところは「サンダーバード」の巨大ワニと同じだな。それにしても何でアナコンダがあんな目に会わなくちゃならないのかな。平和に(?)仲良く(?)ウニョウニョ暮らしているだけなのに人間があれこれと迫害する。かわいそー。・・てなわけでアホ映画ですけど、さして怖くないけど、ジャングルとか川、滝、毒グモ、ひる、ワニ、アナコンダ・・まあいろいろ楽しませてくれる。もしこれを映画館で見たとしても、大満足して帰ってきたと思うな。

アナコンダ3

「午後のロードショー」で「3」と「4」をやってくれたので、レンタルする手間が省けた。たぶん質はぐんと落ちてるってのは、見る前からわかってる。出演者で知ってるのはデヴィッド・ハッセルホフだけ。2008年だと50代半ばか。「ナイトライダー」は見たことなし。「もしも昨日が選べたら」で見たくらい。ウェクセルという製薬会社の会長マードック(ジョン・リス=デイヴィス)は、あるプロジェクトを急がせている。よくわからんが、野生のアナコンダつかまえて、あるランのエキス投与して、老化防止の薬作り出せ・・みたいな。マードックは末期ガンらしい。だから急いでいるのだ。責任者アマンダ(クリスタル・アレン)は研究に疑問持っているが、難病治療に役立つかもという思いもある。新薬開発には金も時間もかかる。結果を出すことを要求されるし、秘密保持の誓約に縛られ、思うように行動できない。監督官ピンカスは、もっと檻を大きく丈夫にというアマンダの要求を無視する。アナコンダが逃げ出したのはマードックのせいだが、彼は全部人のせいにする。さっさと逃げ出し、口だけ出す。警察や軍隊に知らせることを許さず、うちうちで解決するよう要求する。ランの花がどうのというのは「アナコンダ2」思い出すが、全体的には「ボアvs.パイソン」風味。捕獲ハンター、ハメット(ハッセルホフ)が本格的に登場するのは半分過ぎてから。最初指揮を取るのはグロズニー(アンソニー・グリーン)。ハメットを待たずに出かけてしまうのは、そりが合わないから。その理由は後でわかるが、見てる人はハメットが主人公でリーダーでアナコンダをやっつけるんだと思っている。どことなくワルっぽいところがあるのも、こういうキャラならありだと思っている。でも彼は悪人。金のためなら仲間も殺す。本性を知ったアマンダは彼を刺し、アナコンダもろとも爆破する。アレンはなかなかの美人。タンクトップ姿もいい。他にニック役の黒人の人もよかった。アナコンダはオスとメスがいて、メスは妊娠中。爆破してもアマンダは調べもせぬまま立ち去る。一匹まだ小さいのが残っているのはお約束。「4」に繋げようということの他に何もないのが残念。アナコンダもCG丸わかり。せめて首(←?)をもう少し太くするとか・・。

アナコンダ4

四作目ともなれば期待は禁物だが、意外とがんばってはいる。ただ、画面が暗いのと、まとまり感のなさは残念。前作で子蛇を回収したピーターは、実験を続けている。このピーター役の人は見覚えがあるが、「地獄の変異」に出ていたらしい。マードックはピーターからの連絡が途絶えたため、裏切ったのではと疑い始める。ユージーンという男に研究成果の回収とアマンダの始末を依頼。ただし蛇のことは黙ってる(報酬の上乗せ要求されると困る)。舞台は東欧・・カルパチア山脈。近くで考古学チームが発掘しているが、連絡が途絶えたのを心配しているのが後発チーム。リーダーのジャクソン役はリンデン・アシュビー。「山猫3」に出ていた人。アマンダに同行してくれた警官二人も「ザ・マークスマン」や「地獄」に出てきそうなタイプ。つまりいかにも東欧で作りました・・って雰囲気。発掘に参加させてもらえたら・・とノコノコやってきたのがアレックス。アナコンダを根絶やしにしようとやってきたアマンダ。何だかぞろぞろといっぱい集まってきたなあ。ランのエキスで巨大化したアナコンダは、今では再生能力もある。そのうち録画機能もつくだろう!その一方で副作用のせいで凶暴化し、常に餌を必要としている。こんなにいっぱい人が集まってくるなんて・・盆と正月が一緒に来たようなもの。アマンダ以外は蛇のこと知らないのだから当然だが、みんなバタバタやられていく。ユージーン達は武装しているが、まさかあんな怪物がいるとは思ってないし、アマンダにしても退治法突き止めたわけじゃない。クライマックスではエキスを手に入れようとマードック自身が来る。もう時間がない。ここで、死んだと思われていた警官が出てきたり、疾走する車の後部でのユージーンとジャクソンの戦いなどは、ちと余計。エキスを飲んで効果に喜ぶマードックは、あのまま生かしといて、アナコンダ男として「5」に出してくればいいのに。飲み込まれたけど消化されず、アナコンダと一体化するとか・・少しは工夫しましょう。性懲りもなく蘇ったアナコンダがズルズル・・というラストでは芸がない。アレックス役カリン・スタンチューは、金髪で色が白く北欧系な感じで目の保養になる。ソチ・オリンピックに出てきそう。スコット役ダニー・ミッドウィンターもよかった。彼は「斬撃-ZANGEKI-」に出ているらしい。