悪魔の棲む家シリーズ

悪魔の棲む家PART3

家を題材にしたホラーは大好き。「ヘルハウス」「ホーンティング」「TATARI」などなど。ストーリーがつまんなくても、家を見てりゃ気がまぎれるから。こういう大きな家に住めたらなぁ・・。維持は大変だろうけど、本を整然と並べて図書館みたいにして・・。見果てぬ夢ですな。現実は一日中どこかにぶつかったり踏んづけたり引っかかったり・・。「完結編」ではパティ・デュークが廊下を全速力で走っていたけど、走れるってとこがまずすごいよな。我が家は直線で走れるところなんてありませんぜ。曲線だってムリ。さて「悪魔の棲む家」シリーズは七作くらいあって、最近リメイクもされたし、内容関係ないのに「悪魔の~」という題名ついてるのもある。田舎へ帰った時、スーパーの中古ビデオ売り場に「PART3」と「完結編」があるの見つけて即買ったけど、お目当てはアンドリュー・プライン。彼「悪魔の~」のうち二作くらいに出演しているのよ。でも見てみたら彼は出ていなかったわ。つまりはずれってわけだけど、でもほら最初に書いたように家を見てりゃいいんだし・・(負け惜しみ)。「PART3」の売りは、監督が「ミクロの決死圏」や「トラ!トラ!トラ!」のリチャード・フライシャーだってことと、メグ・ライアンが出ているってこと。他には何のとりえもなし。どうやら3-Dらしいが、テレビで見てるぶんには関係ないし。メグが出てるのは知らなくて、オープニングクレジットを見てびっくりした。悪名高い幽霊屋敷を買う雑誌記者ジョン(トニー・ロバーツ)の娘スーザンの友達リサ役。溌剌としていてキュート。金髪にジーンズがよく似合う。長い手足が少年ぽい魅力を引き立てる。スーザンの方は長い黒髪、ぽちゃっとした色白美人。どんくさくて重い感じ。見かけも性格も反対で、仲はいいけど反発する部分もあって、それがチラチラと顔を出す。悪魔よりこっちの方がよっぽど怖かったりして。ジョンは妻ナンシーと離婚したらこの家に住むつもり。今は暴露記事専門だが、この家に住んで本格的な小説書いてやろうと意気込んでいる。不和の理由は説明されないが、ジョンとナンシーは顔を合わせれば口論になる。ナンシーの方がジョンに不満持ってるようだが、それでいてまだ心の底ではジョンが好きなのだ。この映画の特徴はなまぬるいこと。出てくる連中も起こる事件も何となく状態。

悪魔の棲む家PART3 2

冒頭この家を使った交霊会のインチキがあばかれるんだけど、この詐欺師夫婦(?)が荒稼ぎしていた6ヶ月間、彼らの身には何も起こらなかったの?地下室に古い井戸があって、これが悪の根源なんだけど、それが閉じていたから何も起こらなかったの?でも厳重に封印されていたんならまだしも、簡単に板を渡してあっただけ。ちょっと太った人が乗っただけでもう折れちゃう。この太った家主、どこかで見たような・・調べてみたら「バーディ」に出ていた。家主の他にジョンの仕事のパートナー、カメラウーマンのメラニー(「アメリカン・グラフィティ」などのキャンディ・クラーク)も死んじゃうんだけど、見ていても全然怖くなくて、「何となく何か起こってる」状態。目が釘づけ・・とはならない。コタツにあたってのんびり見てるぶんにはちょうどいいの。テレビ東京の「午後のロードショー」感覚。途中でスーザンが死んじゃって、この展開は意外だったけど、あんまり深くは描かれない。ナンシーは娘の死を受け入れようとしない。それは悪霊のせいでそう思い込んでいるんだけど。終わり近く心霊現象を研究しているエリオットが、スタッフと機材持ち込んで科学的調査に乗り出す。カメラとかいろいろ設置して悪霊の登場を待つ。・・で、こんなに家の中がざわついていて、みんなして待ちかまえていて、出るわきゃないだろ・・って思うんだけど、ちゃんと出るんですよ都合よく。フワフワしたスカーフみたいなのが現われてナンシーを地下へ誘うわけ。もちろんジョンは助けようとするんだけど、エリオットは別のこと考えてる。さすが専門家だけあって(?)スーザンの霊が悪霊につかまっていることを知ってるわけ。ジョンは、心霊現象はみんなインチキだと思ってる。彼が今までかかわった事例はすべてインチキだった。スーザンが死んだのはショックだが、事実だし葬式もすんでる。ナンシーがスーザンの死を否定するのは精神的なショックのせいだと思っている。結局ジョンのこういうところがナンシーとの不和の原因なのだ。それはまた後で書くとして、エリオットは結局スーザンの身代わりになっちゃう。自分が井戸に沈んじゃう。家は大爆発を起こし、ジョンとナンシーは和解する。もう何のこっちゃ!って感じだけど、そういうストーリーなんですの。せめてクライマックスにメグ・ライアン出してきて、惨劇に絡めるとかすればいいのに。何もないから単調。

悪魔の棲む家PART3 3

エリオット役のロバート・ジョイは、今頃はさぞ悪役顔になっていることだろう。目がギョロッとしていて、しかも目と目の間も狭いから麻薬中毒の殺人鬼なんかぴったり。この頃はまだ若いから髪もすっきりさらさらの金髪、顔もすっきり大きなオメメとかわいい口元・・で、見ていて楽しい。何の義理もないのにスーザンの身代わりになるのはかわいそうでもある。逆にジョン役のロバーツは猿顔のオッサンで、ブッシュ大統領そっくり。見ていても楽しくない。悪霊は・・ひどかったな。何だありゃ・・って感じ。ハリボテ。家の爆発崩壊はかなり念入り。製作費のかなりの部分つぎ込んでいるんだろうな。大量の爆薬でもしかけられていなきゃあんなふうに爆発しませんぜ。調査チームの連中はかわいそうにひどい目に会って。エリオットはもっとかわいそうだけどさ。こういう映画のお約束として、ジョンもナンシーもそんなことには全然かまわないの。スーザンは成仏できたし(誰のおかげだよッ!)、二人のよりは戻ったし。元々浮気したとかそういうのが原因の不和じゃないから、ちょっとしたピンチ切り抜ければ簡単によりは戻るのよ。あたしゃそれでも最初見た時はジョンとメラニーは怪しいのか、ナンシーとエリオットは怪しいのか・・と勘ぐってみたりもしたんですけどね。結局何でもありゃしませんでしたとさ。まあジョンもこれからは少しは考えを改めるだろう。今までは合理的な説明つけてかたづけていたけれど、今はそれだけじゃ説明できないこともあるんだってわかったし。「あなたの信じていることは、私のより正しいの?」というナンシーの一言がカギですな。ナンシーが何か言ってもジョンはよく聞いていなかったのではないか。面倒くさくなるとわかったわかったと終わりにしてしまう。君の言う通りにする、自分がこの家を出て行くからそれでいいだろう・・。自分の方が折れたように見せかけているが、実は物事に正面から当たろうとせずにいるだけ。うわのそら。面倒を避けている。新しい家を見つけて、本腰を入れて傑作小説を書くぞ・・なんて思ってる。でもそれがただの逃げ口上にすぎないことに、自分では気づいていない。でもまあ今度こそはわかったでしょうよ。会話の大事さが・・。てなわけでアホ出来損ない映画には違いないけど、時間つぶしにはなりまっせ。

悪魔の棲む家完結編

「完結編」となってるけど、全然完結していません。間欠泉てとこ?忘れた頃また・・。「PART3」の後に見ると、怖がらせようという作り手の意欲は感じる。「3」はやる気あんの?状態だから。これってテレビムービーなのね。だから色っぽいシーンやモロ残酷なシーンはないです。主演はパティ・デュークとジェーン・ワイアット。「パティ・デューク・ショー」と「うちのママは世界一」・・懐かしいなあ。でも「うちの~」は見たことあったっけ?「パティ~」は毎週見てましたよ。でもどういうわけか「完結編」のビデオカバーにはパティの写真ないの。主役なのに何で?カバーって見る時の参考になるでしょ。宣伝文以上にね。宣伝文はあんまり信用できない。でもってこのビデオの場合、表は十字架かざしたマイケル・ビーンみたいな兄ちゃんと、変な顔した男の子うつってる。手に何持ってるかわからんけど(本編見たらチェーンソーだった)、何となくクリント・ハワードに似ている。裏を見るとオバさん(パティには見えん、老けすぎ)と少女(パティにしては若すぎ)と神父らしいジイさんがうつってる。白状すると私このジイさんがアンドリュー・プラインかな?と思ってこのビデオ買ったんだけど違ったのよ。顔は似ているけどノーマン・ロイドとかいう人。ヒッチコックの「逃走迷路」で自由の女神から落っこちる。・・で、何を言いたいかと言うと、パティの写真くらい載せろ!・・と、こういうわけですの。今回悪魔はリビング・スタンドに乗り移るんです。何もこんなのに乗り移らんでも・・。このスタンドは人間みたいな形していて、見る人みんなに嫌悪感催させるわけですの。エクソシスト半ダースがかりでおはらい(?)したんだけど、退散したと見せかけてこのスタンドに潜んでる。ベテラン神父がもう安全と太鼓判押すけど、見ている我々誰も信用しない(映画が終わっちゃう!)。家の持ち主はやっぱり気持ち悪いから家具とかみんな売りに出す。で、この趣味の悪いスタンドを買ったのがヘレンという老女。妹アリス(ワイアット)への誕生日プレゼントにしよう・・ってね。何もこんなのプレゼントしなくたって・・もらったってうれしくないよぉ!ヘレンはスタンドさわってて指を切り、紫色に腫れ上がったのにほっとく。何も病院に行くの面倒くさがらなくたって・・。結局破傷風で死んじゃう。

悪魔の棲む家完結編2

一方アリスの家には娘ナンシー(パティ)とその子供三人がころがり込む。ナンシーは夫フランクをなくし、生活に困り、母親のところに置いてもらって、自活のため教員の資格を取るつもり。どうもアリスは娘の結婚相手を気に入らなかったらしく、そのせいで母娘の間は今でもぎくしゃくしている。当時パティは42か43くらいで、日本だと40代でもピカピカ輝いている女優さんいっぱいいるから、ついつい比較してしまう。そりゃあ生活に疲れた主婦だからくすんでいて当然なんだろうけど、映画としては地味になっちゃう。非常に小柄なので(152センチ)、誰と向き合っていてもバランスが悪い。相手が男性だとおなかのあたりに顔がくる。髪はほとんど黒で、かぶさるような重苦しいヘアスタイル。服装も体型もだぼっとしていてゆるい。お金の苦労、子育ての苦労、夫のいないさびしさ、将来への不安、母親への気兼ね・・いろんなものをくっつけている。それでいて中年女性特有のパワーとか根性も感じさせる。映画のヒロインとして見ばえは悪いが、我々主婦から見れば等身大で、親近感が持てる。ワイアットはこの頃すでに80近い。気品があり、古風。去年96くらいで亡くなった。さてスタンドが持ち込まれて以来、この家にはロクなことがない。何か起きるとアリスは孫のいたずらだと思うので、母娘の間はとげとげしくなる。と言ってナンシーには引越すあてもない。末娘のジェシカは父親の死を受け入れられず、パパと話したと言い張る。ところどころどっきりさせられるシーンがあり、やる気が感じられる。こういうのって別に特撮駆使しなくたっていいのよね。ふと鏡を見るとフランクが後ろに立ってる、寝ていると背後から(フランクの)腕が出てくる・・単純だけどドキッとする。女子供中心だから展開はモタモタしてるけど、途中からガビョーンと私の集中度はアップいたします。ええ、もう最高度に・・。冒頭の半ダースのエクソシストの中に一人、スタンドにやられちゃう若いのがいるんですの。この時は「あれ?」程度。若くて目がぱっちり程度。神父だらけで誰が誰だかわからない状態だから。次にうつるのは病院で昏睡中だから顔もよくわからん。ところが!治ってマンフレッド神父(ロイド)にスタンドのこと話しているシーンでガビョーン・・なわけです。ゲッ!何というハンサム!

悪魔の棲む家完結編3

しかし彼のことは後で書くとして、ストーリーの方。彼キブラー(フレデリック・レーン)には、悪魔がスタンドに宿っているとわかってるけど、入院していたせいで手が打てなかった。問題の家に行ってみれば家具は売り払われた後。スタンドを買った女性を突きとめたと思ったら破傷風で死亡。スタンドの送り先アリスに連絡しようとしても電話が通じない。電報を打ってもアリスやナンシーが見る前に飛ばして隠してしまう(器用な悪魔だぜ!)。電報を受け取った子供もすぐそのこと忘れちゃうし(三歩歩くと前のこと忘れる。おまえはネコかよ!)。まあ距離を置いて内容見てみると、説明のされてないことがいっぱいある。悪魔の正体がわからん。何であの家に?何であのスタンドに?別にスタンドでなくたって他のものにくっついて、どこでも移動できるんでしょ?あのスタンドのいわれもわからん。要するに十字架にかけられたキリストみたいな形してるってことなんでしょ?顔の部分にあたるのが丸くて大きな電球で、そこにフランクとか悪魔の顔がうつるのよ。こんな悪趣味なスタンド設計したの誰かしら・・って、そっちの方がよっぽど気になる。それまでは家についていた悪魔が、スタンドの形気に入って転居(?)したのかしら。電気がついたり消えたり、コードで誰かの首しめたり程度で、あんまり動きのレパートリーはない。予算のせいか、特撮技術のせいか。今ならきっと手足にあたる部分動かすとか、動きがもっとハデになるだろう。さて、アリスの家では次々に変事が起こるけど、主演のパティやワイアット殺すわけにはいかないから、そこらへんのまわりの者が犠牲になる。ヘレンは指を切った時点でもう死ぬってわかる。家政婦ペギーもスタンドを最初っから嫌ってるから死ぬ運命。電気の修理に来たダニーは・・死なずにすんだけど手が・・。あの生ゴミ粉砕するディスポーザーとかいうの、出てきた時からわかるじゃん。誰か(の手)が犠牲になるって。でも若くて美しい長女アマンダを犠牲にするわけにはいかない。視聴者の反感買う。じゃあ若くてハンサムなダニーならいいのか!次の配管工ジェイクはもっと悲惨。だって・・発見されない。あのまんま地下でヘドロ漬け?排水管(?)から手が出てくるところがこの映画のクライマックスでしょうか。テレビで見せられるギリギリでしょうか。見たくねー!

悪魔の棲む家完結編4

あれはダニーの手ですか?でも全く血がついてないし、作り物だってわかるし、まあこれでかんべんしてくださいってとこでしょうか。あんまりリアルだと視聴者の反感買う。ジェイクがもぐって仕事しているのに、ペギーは洗濯したり料理作ったり・・いいんですか?水使って。そのペギーも殺される。警察が来るけど医師の心臓マヒという診断で終わり。それにしても・・ジェイクの行方不明はどうなる?そういう後始末がちゃんとされないので、映画が終わってもすっきりしない。他にもインコのオーブン焼きとかチェーンソー踊りとか、いろいろ趣味の悪いことやって時間稼ぎ。何しろ90何分持たせなければならないからね。でもやっぱり女子供でモタモタしていて単調で・・。それが若い新婦・・じゃない、神父が退院してマンフレッドにスタンドのこと話すあたりから(私にとって)ウヒョホな展開になるわけです。それまでてれーんとして見ていたのが思わず正座して、ついでに身を乗り出すわけです。誰ッ!このハンサムはッ!フレデリック・レーンと言うらしいが、IMDb見ても詳しいこと不明。身長178センチ・・それだけかよッ!年齢すらわからん。「完結編」は1989年製作だから今はもうこういう顔ってわけにはいかないよな。髪はうすくなり、顔はあぶらぎって、体には肉もついているだろう。最初はマイケル・ビーンみたいだな・・って思ったけど、最近の顔はビル・パクストン風。まあビーンに似ているだけならお尻浮かして身を乗り出したりしないけど、このキブラー君(ヘンな名前)、ブレンダンにもよく似ているんですの。それも「ゴッド」の時のクレイに!これはただごとではありませんよ、えらいこっちゃ!髪はツンツンと立った感じで短め。顔は四角くてあごはがっちり。目はぱっちりと大きい。色はブレンダンの美しいブルーとは違って黒っぽいので、やや神秘性には欠けるけどね。声もまあ低い方。神父だからこざっぱりしていてすっきりしていて清潔で・・って同じこっちゃ!それでいて何でか知らんけどサービスシーンもあるのよ。いえ、サービスったってヌードとかシャワーとかお風呂とか(←アホ)そんなことではありませんよ(残念だったりして)。神父だからいつも神父服なんだけど、ワンシーンだけジーンズはいて、袖短めのセーター着て、これがまたスポーティで初々しくて・・うっくステキ・・(絶句)。

悪魔の棲む家完結編5

太い首、太い腕、がっちりしているけどムダがない。髪もすっきり・・ほへ~このまま「ゴッド」のクレイいけますぜ!前(はるか昔)ブレンダン以外のクレイ考えられなーいと断言したけど、撤回いたします。レーンのクレイもいけますッ!ただし年齢的にもうムリだけどさ。彼がマンフレッド見つめながらソファに横座り(?)した時なんかもう・・(妄想全開)。ところで彼どんな作品に出ているんですか?「コン・エアー」・・出てたっけ?。「メン・イン・ブラック」・・出てたっけ?。「フォクシー・レディ」・・こんな前から出ているの?ジョディ・フォスターが出ている映画よね。ランナウェイズのチェリー・カリーも出ている。来日して歌っているのNHKで見たっけ。粗けずりだけど迫力のある演奏と歌だった。その後出てきたキャンディーズの何と貧弱で貧相だったことか!レーンをグーグルで検索したらミシェル・ファイファーと一緒の写真が出てきた。1981年頃だけど、この写真での彼はブレンダンそっくりです。特に髪やあごのあたりなんて全く同じ。知らないで見れば「あら?ブレンてファイファーと共演していたっけ?」と勘違いすること請合い。はへ~ほへ~(←浮かれ中年女)間違ってこのビデオ買ってよかったー。いやホントステキ、間違って買わなかったらこういう映画は知らずに通り過ぎていたはず。レーンの存在など全く知らず・・うくくよかった神様ありがとう!・・などとモジモジ身をもみながら画面見ていたわけですの。当然のことながら、夫をなくして奮闘している未亡人に春は来るのか!来たってばちはあたらんぞい!なんて期待するわけですが・・神父さんじゃムリだよな。年齢もひとまわりくらい違うし。また修道院に戻って静かな祈りの生活に入るんでしょうなあ・・もったいない。あらま、何考えてるんでしょ私。話を戻すと、キブラーはスタンドの行方が気になるので調べたいけど、神父だからかってな行動は取れない。退院したら修道院に戻らなくちゃならない。それでマンフレッドから主教に口添えしてもらって、戻るのちょっと遅らせてもらって、もうちょっとシャバの空気吸って・・。いやいや彼だって若いんだもんちっとはねぇ・・。つまり神学校で学んだことが今回初めて役に立ったわけでしょ。何で半ダースのエクソシストの一人としてかり出されたのか知らんけど、世のため人のためになることができれば自分もうれしい。

悪魔の棲む家完結編6

修道院にいれば何も起こらず心を乱されることもなく静かな祈りの生活送れるけど、神に仕える方法はそれだけじゃないッ!スタンドにうつった悪魔を見ているのは彼だけ。最初はあんまり真剣に考えていなかったマンフレッドも、その熱意に動かされ、上に話をつけてくれる。あたしゃてっきりこの若と老の神父コンビでスタンド・・いや、悪魔と戦うんだろう・・って思ったんだけど、老はいってらっしゃーいと送り出して後はお役ご免。いやその方がいいんですけどさ、キブラー様だけで!手ごわい相手だってわかってるから、出発の時握手した後ガッシと抱き合うのよ萌え~。何かあいさつにしてはちょっと長めに強めに抱き合っておりますッ・・って実況中継かよ。今生の別れになるかもしれない・・そんな気持ちが双方にあるんだわ、わかるわかる。この映画での色っぽいシーンはここだけです・・ってオイ!前の夜今後のこと相談しながらお酒飲んでるとこもよかったな。あれお酒でしょ?ビールでかんぱーいとかそんなことできませんよ神父だから。小さなグラスでチビチビと・・。老人と若者、夜、暖炉、お酒・・マンフレッドがホエールに見えてくる。かたやキブラーはクレイそっくりだしね・・はぁ~(妄想)。ところでこのキブラー、わりと根性なしなんですの。そこもちょっとクレイ似。最初スタンドと戦う時もふっ飛ばされて目を回しちゃうし、やっとスタンドの行方突きとめてアリスの家まで来ても、あたりに邪気が漂っているから近づけない。ちょうどみんな出かけていて、家にいるのはジェシカだけ。ジェシカは半分悪魔にあやつられたようになってるから、中へ入るよう勧めるんだけどキブラーは断っちゃう。フラフラして汗かいて嘔吐して、ポストにメモ入れて町に引き返しちゃう。何だよー軟弱じゃん、スゴスゴと・・。ちょっぴりがっかりさせられるけど、町までどうやって帰ったのかしら・・なんて心配するのは私だけ?タクシー返しちゃったしとぼとぼ歩いてったのかしらかわいそうに。あのまま・・つまりジェシカの勧めるまま家に入っていたらどうなったのかな。あの時点で家の中にはペギーとジェイクの死体があるわけで・・。悪魔にとりつかれた少女との対決!操は守られるのか!どっちのってキブラー君のですよもちろん。悪魔がジェシカ使って誘惑してくるに決まってるじゃん。

悪魔の棲む家完結編7

でもそういう方向へは行かない・・と言うか、行けない。何しろ主演がパティとワイアットでしょ。この二人がタッグ組んで悪魔と対決するのは見え見え。そして勝つに決まってる。あとは無力な子供や神父がまわりをチョロチョロすると・・そういう構図。キブラーはアリスにあててメモ書いたんだけど、読んだのはナンシーの方。普通ならこんなメモ読んだだけでホイホイ出かけたりしないけど、何しろ起こることや末娘の状態がアレだからね。ナンシーも信じるわけ。アリスの方は老人だけに今いち状況を飲み込んでいない。キブラーはホテルに泊まっているのかな。食堂で待っているわけだけど、相手が来るかどうかはわからない。電話も電報も邪魔されたし、家の様子もわからない。テーブルで一人物思いに沈んでいる横顔が胸キュン。ナンシーが食堂に入ってくると、彼の目の前にあるローソクがボッと燃え上がるの。離れていても悪魔にはわかるのよ、人間どもが何を企んでいるのか・・。キブラーは死を覚悟している。一家とは何のかかわりもないけど、そしてあんまり頼りにならなさそうだけど、でもいちおう決心しているの。そういう弱さの中の強さ・・みたいなものが私好み。家では騒ぎが始まっている。ナンシーとキブラーがかけつけてクライマックスのスタンドとの対決です。でもほら、前にも書いたけど母親二人の方が強いに決まってるじゃん。この二人は生き残る。子供三人も生き残るに決まってる。テレビムービーだから子供死なせるわきゃない。視聴者の反感買う。抗議が殺到する。暴動が起きる(んなわきゃないって)。そっちは心配しなくていい。心配なのはキブラーの方。犠牲になる可能性大だから、気が気じゃないのよ。やっぱ悪魔は聖職者嫌いなのよ。苦手なもの振り回されるのいやなのよ、十字架とか聖水とか。いろいろもめごと起こしたのも結局は神父・・この場合はキブラーだけど・・を引きつけたかったからなのよ。何か起こしてりゃそのうち向こうからノコノコやってくる。マンフレッドみたいなベテランだとちょっとまずいけど、若くて未熟なキブラーなら楽勝よ・・とほくそえんでいたはず。悪魔にあやつられたジェシカがキブラーをナイフで刺した時には、私もびびりました。このこわっぱー・・じゃない、女だからこむすめー、私のキブラー様に何をするぅー、キャー若、逃げて逃げて助かってー死んじゃいやー(←アホ)!

悪魔の棲む家完結編8

まあこの映画、クライマックスがちと弱い・・という批評があるんです。そりゃ老若二人の神父の「怨霊退散!(違うって!)」ならエクソシスト映画として迫力あったろうけど、メインが40過ぎの主婦と80近くの老女、か弱い女性二人ですからね、モタモタしてる。しかし!母ほど強いものはないんです。世のダンナ連中は、うちのカミさんは殺しても死なないだろうと思ってるはず・・(正解ですッ!)。悪魔の目算違いは母親を相手にしたこと。生存本能は男より上!キブラーみたいに自分が犠牲になっても・・なんて謙虚に思ったりしない。もちろん子供がまず第一に来るけど、次は自分。悪魔が何だ!スタンドが何だ!殺されてたまるか、子供もあたしも生き残るんじゃーいとばかりに奮闘する。哀れスタンドは窓からほうり出されて崖下へ・・。言っときますがアリスの家は、こういう幕切れを予想するかのように崖の上に建っているんですの。都合よすぎ。それにしても・・こら、アリスばあさんよ、スタンド投げるのはいいけどキブラー様にコードが巻きついているんだってば!よく確認してからほうり出せっちゅーの。危うくキブラー様まで窓から落ちて殉職するとこだったじゃないの。あわやと言うところでナンシーがコードを切断。さすが娘の方が冷静だわな。それにしてもあんな重いスタンド、アリス一人じゃ持てるわけないんだけど・・火事場のバカ力・・いや、ババ力と言うべきか。スタンドは壊れるけど、でもほら壊れたって悪魔まで壊れたわけじゃないしぃ。物好きなネコが近寄ってきて悪魔は転居します。何にだって転居できる。ここらへんは「悪魔を憐れむ歌」のラスト思い出す。このネコはアリスが飼っていたんだけど、まあ家に戻ったら話が振り出しに戻っちゃいますから。悪魔もあの二人にはこりたはずですから、野良ネコとして次の餌食見つける旅に出るのでしょう。・・何だよちっとも完結してないじゃん。てなわけでこの後も作られます「悪魔の棲む家」シリーズ。でもよかったわ!キブラー様助かって!ナンシーとの間には友情や信頼以上のものは芽生えません。修道院に戻ってまた静かな祈りの生活に入るのです。何ともったいない!モッタイナイ!MOTTAINAI!