エージェント・コーディシリーズ

エージェント・コーディ

「スパイキッズ」よりおもしろいかも。あっちより規模(製作費)小さいけどそんなこと感じさせないしっかりした作り。コーディ(フランキー・ムニッズ)は15歳。女のコと口もきけないウブな高校生だけど、実はCIAエージェント。ナノボットを開発したコナーズ博士(マーティン・ドノヴァン)は、エリスという組織のブリンクマン(イアン・マックシェーン)、フランソワ(アーノルド・ヴォスルー)に脅されている。元々は船舶事故で流出した油を処理するのが目的のナノボットだが、それ以外のものも分解できるようで。エリスは武器の無力化に悪用するつもりらしい。大人のエージェントを送り込んでも失敗するので、今度は子供。まずはコナーズの娘ナタリー(ヒラリー・ダフ)に接近だ!まあどこと言って目新しいもののないストーリーだが、小柄でかわいいムニッズで見せる。コーディを助けるのがセクシーなロニカ(アンジー・ハーモン)。これがコミカルすぎず堅苦しすぎずほどよい感じで誠に好もしい。ナタリーの方はムッチムチ。頭の中も無ッ知無恥だろう。CIAのボスがキース・デヴィッド。私が気になったのはCIAのアール(スパイグッズ開発担当?)の助手やってたジャレッド何とかという人。エイドリアン・ブロディを若くしたような・・変わった顔していて、セリフはないけどいるだけで目が行ってしまうような人なんですよ要注目。ヴォスルーのフランソワはいかにも女性から嫌われそうなキャラ。特典のカットシーンではナタリーから目の仇にされていて、何もそこまで邪険にしなくても・・とちょっぴり傷ついたような表情してるのが笑えた。子供・家族向けの映画だから悪役と言っても愛敬がある。続編も作られているけど評判は悪い。宿命か。フランソワやロニカが出ていれば少しはマシになったんだろうけど。確かに「1」はよくできている。時計やケータイ、靴などの小型アイテム。空を飛ぶソロトレック、ジェットつきのスノーボード、真っ赤なフェラーリ。詮索好きな家族、学校でのあれこれ。身近なものから夢のようなものまで全部ひっくるめて青春している。ありえないけどあったらいいなあ~、ううんもしかしたらあるかも・・の世界。コナーズの研究は今度はCIAの管理下で行なわれるのか。CIAだってナノボット悪用するかもよ。でもそんなこと考えるのはもうちょっと大人になって物事を斜めに見るようになってからでいいよ!

エージェント・コーディ ミッションinLONDON

「エージェント・コーディ」の続編。見ていて「1」との間があまりあいていないな・・と。こういうのって「スパイキッズ」シリーズがそうだったけど子役が成長しちゃって。でもこっちはコーディ役フランキー・ムニッズはそのままだし(もう子役という年齢じゃないから当然だが)、何よりも弟アレックスがそのまんまだ。そりゃ「1」とよく見くらべてみりゃ少しは大きくなっているだろうけど。とにかくコーディが相変わらず高校生で、今はサマーキャンプ中という設定にすんなり入れる。キャンプと言っても実はCIAの養成所。彼らの訓練を乱す緊急事態は・・親の参観日。養成所があっという間にキャンプ施設に変身するのが楽しい。親も帰って一安心のその夜、ヘリの夜襲がある。隊長ディアスの訓練だという言葉を疑わず、首尾よく彼を脱出させ、得意顔のコーディ。しかしこれは訓練ではなかった。ディアスは洗脳ソフトを盗み出し、ケンワース卿と組んで悪用しようと企んでいた。コーディは卿の夫人が自宅に集めた演奏チームに加わる。・・続編はとかく質が落ち、酷評されることも多いが、これはよくできている方だと思う。コーディというキャラがしっかり中心に位置している。「1」より精神的に成長し、自覚もある。そのぶんまわりの大人がバカになってる。CIAがあんなバカなやり方でディアスつかまえに来るはずないし、彼を逃したとコーディが責められるいわれもない。コーディは隊長の命令にしたがっただけ。今回彼を補佐するデレク(アンソニー・アンダーソン)もひどい。どんなに人手不足でもCIAがデレクのようなアホ雇うはずがない。作り手は大人になったコーディと子供っぽいデレクとを対比させたかったらしい。つまりデレクは、国のために働いていても子供であることを忘れるなというコーディへのメッセージを負っているのだ。でも見ている人誰もそんなこと気づかないと思うよ。演奏チームの一人エミリーが実は警視庁の秘密捜査官というのもすごい(バカバカしい)設定だ。エミリー役ハンナ・スピアリットは「プライミーバル」に出ている。クライマックスは宝物を壊しながら戦うとかわけわからん。長いし、つまらん。私としてはユニークなキャラであるアレックスと組んだ「3」見たいところだが、「2」が成績悪かったのか作られていない。よぼよぼの執事・・実は情報員という役でデヴィッド・ケリーが出ていて、何だかうれしかった。