地球永住計画 講演 〜写真で見る極限の世界〜 特別対談・長倉洋海(フォトジャーナリスト)×関野吉晴



今回は現在大規模な火災で注目を集めている「アマゾン」に焦点を当てて話を進めていく。

長倉洋海はアマゾンに通い「鳥のように、川のように」と写真集「人間が好き」を出版しています。彼はアフガニスタンのマスード将軍の信頼を得て交流していたのは有名で、マスード将軍を取材した本は国際的に評価されている。彼は魅力的な人物を探す能力に優れている。アマゾンでも哲人と言われている先住民のリーダーのアユトン・クレナックと出会い、取材をしている。以下はアユトン・クレナックの言葉だ。

我々の言葉で、「生きる」ことは「呼吸」と同じです。宇宙の全ては呼吸しています。ですから、命を授かった時点から地球のサイクルに入り、宇宙の全てと呼吸を共有しているのです。生命を授かったことに責任を持ち、自らを啓蒙しながら自分の道を歩まねばなりません。それこそが地球を通過している本来の意味なのです。私たちクレナック族の伝説の中では、命が絶たれたあと、我々は宇宙全体の命を支えている全宇宙的なパワーの一部となるのです。一個の生が個人的体験を超えて、全宇宙的に広がっていくのです。それは一つの「希望」です。「死」に恐れを感じる必要はないのです。

関野吉晴はアマゾンが本来のフィールドで、50年近く通って来た。特にペルーアマゾンのマチゲンガ、ヴェネズエラのヤノマミとは長い間交流を続けている。今回は長倉×関野でアマゾンの民たちの生き方、考え方について、お互いにミニ講座の後に対談する。(関野吉晴)




<長倉洋海・ながくらひろみ>

1952年、北海道釧路市生まれ。京都での大学生時代は探検部に所属し、手製筏による日本海漂流やアフガン遊牧民接触などの探検行をする。1980年、勤めていた通信社を辞め、フリーの写真家となる。以降、世界の紛争地を精力的に取材する。中でも,アフガニスタン抵抗運動の指導者マスードやエルサルバドルの難民キャンプの少女へスースを長いスパンで撮影し続ける。戦争の表層よりも、そこに生きる人間そのものを捉えようとするカメラアイは写真集「マスード 愛しの大地アフガン」「獅子よ瞑れ」や「サルバドル 救世主の国」「ヘスースとフランシスコ エルサルバドル内戦を生き抜いて」などに結実し、第12回土門拳賞、日本写真協会年度賞、講談社出版文化賞などを受賞した。2004年、テレビ放映された「課外授業・ようこそ先輩『世界に広がれ、笑顔の力』」がカナダ・バンフのテレビ祭で青少年・ファミリー部門の最優秀賞「ロッキー賞」を受賞。2006年には、フランス・ペルピニャンの国際フォトジャーナリズム祭に招かれ、写真展「マスード敗れざる魂」を開催、大きな反響を呼んだ。






ー講座内容ー



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この講演は2019年10月24日に武蔵野美大 三鷹ルームで開催されました。