錬金術から見た新型コロナウィルス

講師:松本夏樹(映像文化史家・大学講師・空想藝術商會)×関野吉晴

地球永住計画 講演 〜賢者に訊く〜 特別対談

松本夏樹×関野吉晴

「錬金術から見た新型コロナウィルス」


【日時】2020年7月27日(月)

午後6時45分開場 午後7時開始

(午後9時終了予定ですが質疑応答で長引くことが多々あります)



【参加方法】

以下「passmarket」から参加チケットをお申し込みください。

https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01kx4211371uz.html


無料開催ですが「ご支援チケット」をご用意させていただいておりますので、可能な方にはご支援いただけると大変助かります。

寄付金はゲストの謝礼、交通費、地球永住計画の運営資金などに利用されます。


※開催日に視聴方法を記したメールを差し上げます。

メールアドレスの記入ミスにはくれぐれもご注意ください。

チケット申し込み後、購入完了のメールが届かない場合は記入ミスの可能性があります。

お申し込みは「お申し込み完了メール」の受信をもって完了となります。

「お申し込み完了メール」が届いていない方はお手数ですが、ご連絡をお願いいたします。

締め切りは講演当日18時半までです



【会場】

Youtube Live 配信サービスよるオンライン開催です

会場へはお越しいただけませんのでくれぐれもご注意ください



【お問合せ】

地球永住計画事務局 chikyueiju@gmail.com

武蔵野美大主催のイベントではございませんので武蔵野美大へのお問い合わせはご遠慮ください。






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「写真で見る極限の世界」はビーパルで連載中の 関野吉晴「極限の民族の叡智に学ぶ」に掲載されます。

「賢者に訊く」の自然科学系の一部の対談はウェブナショナルジオグラフィックで連載されています。

過去の記事もご覧いただけます。https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/web/

また過去講演の幾らかはYouTubeで全てご覧いただくことができます。

https://www.youtube.com/channel/UCdLrAl57vGOPPDv94qGwJ2Q

ぜひご覧ください。

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ー講座概要ー


地球永住計画では自然科学に関わる先生を多数お招きして講演いただいていますが、精神世界に関わる講演が少ないという現状があります。

松本先生はこの精神世界の産物である「図像」の専門家であり、文章だけでなく大量の図版や物を使って精神世界の話をわかりやすく解説してくれます。

松本夏樹先生は武蔵野美大で1995年から2020年まで25年間講師を務め、武蔵野美大では「キリスト教図像学」「文明論」「映像史」「手回し活動写真制作演習」など多岐に渡った授業を行ってきました。

地球永住計画でも「イメージの歴史的変遷」に関する講義を2018年に行っていただきました。

松本先生には今回、新型コロナウイルスの流行とかけまして「まじない」「呪術」「錬金術」「民間療法」などといった古い治療の考え方や、体の見方の解説と、それが「近代科学」や「医学」にどう移り変わって行ったのかについてお話いただこうと考えています。

特に、松本先生は古い文献に残された「錬金術」や「錬丹術」の再現実験をいくつも行っており、著書もあります。

松本先生が主催する「空想藝術商會」では多彩な講演会を随時開催しており、その中から、今回の講演に関わる「医学」に関する内容を一部公開していただきましたので是非ご覧ください。

https://youtu.be/1Si6mYvlfzI

後半は関野先生との対談になります。

関野先生も医師として世界中のその土地ごとの古い治療方法を数多く見てきているので、面白い対談になるかと思います。

近代科学が「非科学的で取るに足らないもの」としてきた古い物事の重要性や必要性に、新型コロナウイルスの流行以降、多くの人が気付きはじめていると思います。

ご期待ください。






地球永住計画講演「イメージの歴史的変遷 2018」は全編公開中です

https://youtu.be/yQhfxzb0DAI



ー講座内容ー





coming soon



松本夏樹(まつもと・なつき)


映像文化史家。大学講師。クリステンゲマインシャフト神学単科大学に学ぶ。大学で美術及び映像文化史を講じると共に、蒐集した内外の幻燈とそのスライド、手回し映写機とその映画フィルムの上映、講演活動を行っている。

本人もサイレント映画時代の手回し映写機を使って「回しながら弁士もする日本最後の活弁士」として各地で講演を重ね、国立映画アーカイブ(旧国立近代美術館フィルムセンター)や武蔵野美大美術資料図書館でも上映を行う。

フリーメイソン、ルドルフ・シュタイナー、ヨーゼフ・ボイスらに関する講演も多数。また、錬金術、錬丹術の再現実験も多数、書籍も刊行している。

研究テーマは芸術全般に於ける視覚表現とその精神史的領域に深く関わっており、映画前史の光学機器への関心もこれに由来する。

光学機器やその他の蒐集物は1万点にのぼり、「松本夏樹コレクション」として研究利用されている。中でも、現存する中で日本最古のアニメーションフィルム「なまくら刀塙凹内名刀之巻(1917/約2分/35mm)画:幸内純一」は広く知られている。


【著・訳書】

「神秘主義」せりか書房 1988年刊

「バロックの神秘」工作社 1993年刊

「錬金術図像大全」平凡社 1993年刊

「錬金術 : 精神変容の秘術」平凡社 2013年刊

にっぽんアニメ創生記」集英社 2020年刊



・空想藝術商會(松本夏樹主催)

https://sites.google.com/site/kuusougeijutsu/

・錬金術師の蒐集戦略(松本個人ブログ)

http://filmcheck.blog.fc2.com/

・フェイスブック

https://www.facebook.com/natsuki.kuusou/






※コロナウイルスの影響で予定を延期しておりました松本先生の講演「映画を一から作る」は引き続き延期させていただきます。

関野先生の「もののけ姫の映画の解説を聞きたい」というリクエストから、もののけ姫の中でも松本先生が特に重要と考えている火薬の生成から、松本先生の専門であるフィルムの生成まで、様々な物質文化史を松本先生の1万点にも上る収集物「松本夏樹コレクション」の写真を交え、「映画を一から作る」というタイトルでお話しいただく予定でした。

延期の理由は、実際に古い視覚装置や映写機などを会場で見ていただくことがこの講演では大切と考えているからです。

引き続きお待ちいただきますよう、よろしくお願い致します。



以下、松本先生の文章です。

もしも人類文明の滅亡後、たった一人残ったあなたが映画を撮りたいと思ったとする。必要なあらゆる素材を自分で集めなければならない。先ずフィルムを作る為には、動物の糞から菌が作る硝石を精製し、温泉地帯から明礬を集めてこれらを反応させて硝酸を生成、採ってきた綿花に作用させて硝化綿を作り、これに楠の樹脂からできる樟脳を反応させればセルロイドフィルムができる。また銀鉱脈を探索して鉱石を破砕し、炭焼きをして作った木炭を使って溶かし銀を精錬、この銀に硝酸を作用させれば撮影に不可欠な銀塩ができる。次にレンズは、できるだけ透明な水晶を掘り出して金剛砂(酸化アルミニウム砂)で気長に研磨して作る…以上極めて大雑把に述べたものの、気が遠くなるほど永い時間と多種多様な素材集めと技術が必要だとはいえ、不思議にも電気エネルギーはいらないので、結論からいえば映画はできる。



「私の地球永住計画」

地球に永住する前に、私の場合は先ず地上に移住しなければならないだろう。というのも、映像文化史や図像学(イコノロジー)など「イメージ言語」というテーマを専門にしている為だ。この言語はいわゆる現実=地上のリアルライフとは別のリアリティーを前提とするからだ。しかしイメージの源は勿論リアルな物質の姿だから、いわば二重の世界にいるようなものだ。

近代以前、あるいは場所によっては今もこのイメージ言語による世界はリアリティーを持つから、夢や幻が現実的な情報だと信じられている。現在われわれは物質をコントロールできる文明を手中に収めたと信じ、また処理できない程の情報に取り囲まれて生きている。しかし情報の海に溺れて物質のリアリティーを見失っているのではないか。だからイメージ言語を追求するということは、かえってリアルライフに着地する、地球永住計画そのものであるとも言えよう。


この講座は2020年7月27日にオンラインにて開催。