山東菜は名前の通り、中国の山東省から来た野菜といわれています。白菜のように葉がまとまらず、半分広がるように育ちます。明治時代に日本に移入され、かつては東京の足立や葛西などで盛んに栽培されていました。しかし宅地化が進んだことと栽培に手間がかかること、白菜の方が収益性に勝っていたことなどから、現在では一部の地域でしか栽培されない野菜になってしまいました。早期に収穫して汎用的に使える葉物野菜として使われることもありますが、1玉5kgくらいの大きさまで育てて漬物用の野菜として使用されます。
文部科学省の食品成分データベースによると、山東菜と白菜はエネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物などの基本栄養素には大きな違いはありません。しかしカリウムやカルシウム、βカロテン、食物繊維などは山東菜の方が栄養素が高いことが分かります。また、食物繊維の量に差があることから、山東菜は漬物として漬け上げた後にはジャキジャキとした独特の食感の違いが生まれます。