目指すもの

けやきの目指すもの

1 私たちは、障がいのある人に寄り添い、ともに歩む支援を実践します。

2 私たちは、一人ひとりの個性、多様性を尊重します。

3 私たちは、地域のみなさまに、潤いと安らぎ、憩いのひとときを提供します。

4 私たちは、次の世代の人たちが暮らしやすい地域社会を提案します。

5 スタッフ、役員は、ひととしての成長を目標に、研鑽を積みます。

定款に記載された目的

第3条(目的)

この法人は、広く一般市民を対象として、障がい者の自立と社会参加を促進する事業を

行うことによって、地域住民をはじめとする市民が、この支援活動を通じ、社会福祉に

対する貢献と理解の増進に寄与することを目的とする。

「目指すもの」の基礎にある考え方

障がいを治療や訓練の対象ととらえる見方があります。

たしかに生き生きとした人生を送るうえで、障がいのある人の医療や保健、またさまざまな生活スキル、職業スキルを身につけるための教育、訓練の機会の保障は極めて大切なことです。しかし、変わるべきは本人の側だけでしょうか。

命の価値は対等であるべきにもかかわらず、障がいによって様々な生きにくさや暮らしにくさが、本人側の責任範囲ではないところで生ずることがあります。

そうした生きにくさや暮らしにくさを解消するには、社会全体で広く、薄く、公平に負担をする仕組みを作っていくことが大切であると私たちは考えます。

こうしたことから、障がいのある人への支援を、個人や家族の問題としてとらえるのではなく、社会全体の課題としてとらえる視点が重要です。

障がいのあるなしにかかわらず分け隔てなく暮らすとは、差別や偏見がないことはもちろん、保護や隔離でもなく、かといって自己責任のみを強調した平等論であったはならないはずです。

人間として対等であることを基本としつつ、障がいのある人が現実に直面している生きにくさや暮らしにくさを解消するための、支援者としての様々な工夫、取り組み、姿勢を「寄り添う」という言葉で表現しました。

人間に「障がい者」や「健常者」というカテゴリーがあるわけではありません。現実をよくみれば、一人ひとりの多様性や差異があるだけです。

それらを分類し障害名をつけるだけでは、実際の生きにくさや暮らしにくさは解消されません。その人の生活と就労を支えるために具体的に何が必要なのかを考えることこそが大切です。既製服ではなくオーダーメイドの洋服のように、その人にもっとも適した支援を目指したいと思います。

豊かな生活を支えるために経済的発展、物質的な繁栄が重要であることはいうまでもありません。しかしその一方で、私たちの社会は生産中心、効率至上に傾きすぎてはいないでしょうか。

本格的な高齢社会の到来とともに、支えあいやゆとり、文化や余暇が大切なキーワードになっています。

ひととひとが出会い、くつろぎ、豊かな時間を過ごし、こころに潤いを補給するための場所でありたいと考えます。

障がいのあるひととないひとが分け隔てなく暮らすことのできる地域社会は今すぐに実現できるものではないかもしれません。

子や孫の代にそうし地域社会の実現に少しでも近づくことができるよう、できることは少しでも手がけていきたいですね。

たとえ結果が今すぐに目に見えるものでなくても。

以上のことを、日ごろの支援やNPOの運営に生かしていくためには、やはりスタッフや役員のたゆまない努力、研鑽が欠かせません。私たちは「非営利活動法人」という誇りある立場を自覚し、人間としての成長を目指していきたいと思います。