講義計画
※思ったより履修者が多そうなので、第5〜7回のゲーム体験で扱うゲームを変更しました。(4/5記)
第1回 イントロダクション
本講義の概要・スケジュール・成績評価について説明します。この時点では履修者数が確定していないので、初回講義では履修するかどうか判断するための情報を提供します。
第2回 情報化社会論の基礎(1) ※講義回
「メディア」を鍵概念に、情報化社会論の基本的な考え方について概説します。
井川充雄(2022)「「コミュニケーション革命」とメディアの変遷」井川充雄・木村忠正編『入門メディア社会学』ミネルヴァ書房, 2-19
第3回 情報化社会論の基礎(2) ※講義回
「メディア」を鍵概念に、情報化社会論のキートピックについて具体的な事例をあげて概説します。
木島由晶(2018)「モバイル・デバイスの来歴」辻泉・南田勝也・土橋臣吾編『メディア社会論』有斐閣, 37-54.
第4回 社会課題を学び、解決を目指す「メディア」としてのゲームデザイン ※講義回
専門的知識を伝える「メディア」のうち、本年度は「ゲーム」を扱います。この回では現代社会の情報化とゲームのかかわりについて概説します。本年度のテーマは「情報化社会における専門的知識」ですが、それを伝えるメディアとしてのゲームという観点から、いくつかの具体例も示します。
高野光平・加島卓・飯田豊編(2018)『現代文化への社会学:90年代と「いま」を比較する』北樹出版
藤本徹編(2024)『シリアスゲーム』コロナ社
第5回 ゲームの実践と分析(1):Prisoner in My Homeland ※講義+演習回
この回では、実際に「Prisoner in My Homeland」をプレーしてもらいます。予習用に各自「プロローグ」をプレーしておいてください。また、事前に指定した資料を視聴し、そのねらいなどを把握してもらいます。そのうえで授業内で続きをプレーし、デザインや目的の達成等の観点から評価します。
Prisoner in My Homelandのページ
*全編英語です。時間がかかってもよいので、グループ内で助け合って内容を理解しプレーしましょう。
*おそらく授業時間内にはプレーは終了しないので、続きが気になる人は自分でプレーしてみてください。
第6回 ゲームの実践と分析(2):クロスロード ※講義+演習回
この回では、実際に「クロスロード」をプレーしてもらいます。予習用に、このゲームに関して書かれた学術論文をあらかじめ読み、そのねらいなどを把握したうえでプレーし、デザインや目的の達成等の観点から評価します。
クロスロード
矢守克也(2007)「「終わらない対話」に関する考察」『実験心理学研究』46(2), 198-210.
矢守克也・吉川肇子・網代剛(2005)『防災ゲームで学ぶリスク・コミュニケーション-クロスロードへの招待』ナカニシヤ出版
第7回 ゲームの実践と分析(3):nocobon ※講義+演習回
この回では、実際に「nocobon」をプレーしてもらいます。予習用に、このゲームに関して書かれた学術論文をあらかじめ読み、そのねらいなどを把握したうえでプレーし、デザインや目的の達成等の観点から評価します。
標葉靖子・江間有沙・福山佑樹(2017)「科学技術と社会への多角的視点を涵養するためのカードゲーム教材の開発」『科学教育研究』41(2), 161-169.
標葉靖子・福山佑樹・江間有沙(2020)『残された酸素ボンベ:主体的・対話的で深い学びのための科学と社会をつなぐ推理ゲームの使い方』ナカニシヤ出版
第8回 紹介したゲームを各自で自由にプレーし、理解を深める。 ※演習回
第8回では、各自が自由にゲームをプレーする回にします。先に体験してもらったゲームに加えて、講義内容に関連しつつも紹介しなかったゲームもいくつか提供します。
BOSAIカードX
PERITUS
マナーな食卓
クロスロード
nocobon(前回扱わなかった問題)
Prisoner in My Homeland(続き)
第9回 nocobonを個人で作ってみよう(1) ※演習回
この回から本格的に演習回に入ります。第9回と第10回を個人作業とします。各自は以下のリンク先の学会誌に掲載された論文からnocobonの問題作成に使えそうな事例やトピックを探し、問題のプロトタイプを作成します。
本回からの演習のねらいは、nocobonの問題作成や出題を通して社会の情報化に関する知識を涵養することと、ゲーム教材を自分たちでも作成してみることを通して、メディアを作ることがどのような営みであるのかを知ることにあります。
なお、nocobon制作実践の成果は、最終的には学内に展示する予定です。
メディア研究
マス・コミュニケーション研究
社会情報学
情報通信学会誌
第10回 nocobonを個人で作ってみよう(2) ※演習回
前回と同様、個人作業回です。
第11回 グループワーク(1)(相互出題・内容のブラッシュアップ・ベスト問題選出) ※演習回
この回からグループワークになります。グループ内で各自が作成した問題を相互出題し、作成した問題のクオリティや難易度などを相互評価します。
第12回 グループワーク(2) ※演習回
前回のワークを踏まえ、グループ内でのベスト問題を複数選出のうえ、問題文など、より良いものに仕立てましょう。
第13回 グループワーク(3) ※演習回
完成したベスト問題を手に、自分のグループ以外に自分たちが作った問題を解いてもらいます。それにより、情報社会に関するさまざまな知識を全体で獲得してもらいます。
第14回 グループワーク(4) ※演習回
完成したベスト問題を手に、前回とは異なるグループを相手に作った問題を解いてもらいます。それにより、情報社会に関するさまざまな知識を全体で獲得してもらいます。
第15回 まとめ
本講義についてまとめます。