【会長の独り言】
秋葉原トーストマスターズクラブのホームページにお越しいただき、ありがとうございます!このページをご覧になっているということは、もしかして「人前で話すのが苦手だな」「プレゼンがうまくなりたいけど、どこで練習すればいいんだろう」なんてお悩みをお持ちでしょうか?
秋葉原トーストマスターズクラブ会長のTです。実は私、このクラブに入って今年で10年目になります。2015年の10月にこの扉を叩いた時のことを、昨日のことのように思い出します。その頃は、まさか自分が10年もこの場所にい続けるなんて、夢にも思っていませんでした。
私が皆さんの前で話している姿を見て、「この人はきっと、最初から人前で堂々と話せるタイプなんだろうな」なんて思われるかもしれません。
でも、とんでもない!私も最初は、皆さんが想像する以上に震えていたんです。
入会して最初の3年間は、まるでがむしゃらでした。当時は、スピーチのやり方を学ぶためのプログラムに従って、構成、ボーカルバラエティ、ジェスチャー……ひとつひとつの項目を、ひたすら身につけようともがいていました。
人前でスピーチする前は、いつも「原稿通りに話そう」と心に誓っていました。原稿をしっかり書いて、それをカラオケボックスで目をつむってイメージトレーニングするんです。「一度でも、通してで言えればよし、いける!」って勝手に決めつけて。そして本番に臨んだら、原稿は一切見ない。最初のスピーチからそうでした。たとえダメでも、それはそれでいい、元々ダメなんだからってね。なんとか話し終わると、すごい達成感がありました。
でも、大抵何かしらのセリフは抜けているんです(笑)。それが2回、3回、4回と続いて、あっという間の3年間。この期間は、私にとってスピーチの「いろは」を学ぶ上で本当に大切でした。
3年目以降、私のテーマは少し変わりました。人前で立っている時、緊張している自分を観察するようになったんです。肌感覚がピクピク動いたり、手が震えたり…。きっと皆さんも経験があると思います。スピーチ中にドキドキして、セリフを思い出そうとするけれど思い出せない自分。「しまった、あのセリフ飛ばした!戻ろうか戻るまいか」とジタバタしている自分。そういった自分の心持ちや体の反応を客観的に見ることが面白かったんです。これが、私がこの10年間、興味を失わずにここにい続けられた理由の一つだと思ってます。今思い返せば、私にとっての「探求テーマ」だったのかもしれません。
なぜなら、こういった「自分自身にベクトルを向ける」経験を積める場所は、他にはなかなかないからです。仕事場では、「どうしたらもっとうまく提案できるか」「どうしたらもっとうまくクロージングできるか」と、常に相手や結果にばかり意識が向いてしまいがちです。プライベートでも家族との会話で相手の反応ばかり気にしてしまう。
でも、秋葉原トーストマスターズクラブは、「緊張しているままの状態で、手が震えているままの状態で、頭が混乱しているままの状態で、自分自身にベクトルを向けることができる」のです。これができるのは、本当に唯一無二の場所だと断言できます。
面白いエピソードがあります。私は英語が全く話せない、聞けない、ほとんど理解できません。でも、せっかく入ったんだからと、5年ほど前に英語のスピーチコンテストに出場しました(トーストマスターズは毎年1回、日本語スピーチコンテストと英語スピーチコンテストを開催します。)。もちろん、完璧な丸暗記です(笑)。自分が覚えやすい英語を書いて、ひたすら練習しました。最初の2分くらいは覚えた通りに進みました。ところが、大勢の人が集まっていて、視線がパンパンと向かって来た瞬間、頭が真っ白になり、スピーチのセリフが抜けてしまったんです。
思い出そうと必死になっていると、10秒、20秒、30秒……と時間が経ち、会場を見ると聴衆が冷たい視線で睨んでいるように思えたんです。「やばい、やばい」と焦り、40秒、50秒、1分と沈黙が続きました。さすがにその場から逃げ出したいと思いました。でもその時、「ああ、逃げたいという自分がいるな」と、また自分を観察しているんです。そして1分30秒、2分くらい経った頃でしょうか、ふっとセリフが頭に浮かび、ラッキーとばかりに話し始めました。スピーチは予定では6分のところ、結局15分くらいかかったかもしれません(笑)。今思い返しても不思議な体験でした。「逃げ出したい」と切羽つまった自分をもう一人の自分が眺めている。
こんな体験、他の場所ではなかなかできませんよね?それから、切羽詰まった状態でも、少しづつ落ち着いて対応できるようになってきたんです。
今は、「こんな体験をしないと損じゃないかな?」とさえ思います。ある探求テーマを持つことで、トーストマスターズはもっともっと楽しめるんです。
そして最後に、あなたに伝えたいことがあります。
堂々と話すリーダーは、今も緊張している、ということです。
緊張は、何か新しいことに挑戦する時、成長しようとする時に必ず伴う感情です。大切なのは、その緊張を避けることではなく、どう向き合い、どう活かすか。
秋葉原トーストマスターズクラブは、「やりたい人が、やりたいことを、やる(3Y)」を叶えるために、「安心して、緊張できる、場(AKB)」を目指しています。私たちは、この素晴らしい場所を、皆さんと共に創り上げていきたいと願っています。
あなたの「変わりたい」を、私たちと一緒に「できる」に変えましょう。
秋葉原トーストマスターズクラブの例会に、ぜひ一度遊びに来てください。あなたとお会いできるのを楽しみにしています!
ご連絡お待ちしております!