本研究室では、人工知能技術であるディープラーニングに注目し、様々な分野への応用研究を行っています。主な研究テーマとして、災害救助を支援するヘビ型ロボットの自律制御、ゲーム分野でのAI活用(不正検知やポケモン対戦AI)、素粒子物理学における非線形微分方程式の解析、そして農業分野でのドローンを用いた収穫判定システムの開発などに取り組んでいます。研究室では、理論的な研究だけでなく、実践的な応用も重視しており、学生それぞれの興味に応じて柔軟にテーマを設定することができます。最先端のAI技術を学びながら、社会に貢献できる研究に挑戦したい学生を歓迎します!
災害時の効率的な要救助者捜索を目的に、深層強化学習を用いたヘビ型ロボットの自律走行シミュレーションを行っています。ロボットはシミュレーション内で災害現場を繰り返し走行することで、自律的に障害物を回避しつつ目的地に到達する能力を学習します。性能評価では、学習済みのロボットとロボットを手動操縦した場合との比較を行いました。その結果、自律走行型のロボットが目的地到達回数や障害物への衝突回数などにおいて優位であることが分かりました。今後は、実機のヘビ型ロボットを作成し、シミュレーション結果が有効であることを検証していきます。
研究室では、ディープラーニングを活用したゲーム分野の研究に取り組んできました。具体的には、FPSゲームにおける不正行為(チート)を分類する技術の開発や、プレイ映像からゲーム状況を説明するキャプション生成技術の研究を行いました。また、ポケモン対戦の戦略を学習するAIを構築し、高度な対戦能力を持つAIの開発にも取り組んできました。このように、本研究室ではディープラーニングを活用し、幅広いゲームに関する研究を精力的に進めてきました。
本研究室では、ディープラーニングを活用して、物理学の難問に挑戦しています。たとえば、ブラックホールのように時空が極端に歪む現象を、最新のディープラーニング技術で解析する取り組みを行っています。また、非線形方程式をディープラーニングで解く技術を応用し、ソリトン現象という興味深い波動現象の解析にも成功しています。
こうした取り組みは、従来の解析手法では捉えにくかった現象に新たな光を当てるもので、物理現象の理解を深めるとともに、理論と実験の架け橋となる可能性を秘めています。
農業の負担軽減に向けた新たな取り組みとして、ドローンとディープラーニングを活用した研究を行っています。本研究では、ドローンで撮影した画像をディープラーニングの技術を用いて解析し、収穫可能性を効率的に判別するシステムを構築しました。農業現場の作業効率化に貢献する可能性があります。