於
場所: 大正大学 5号館5階 551教室
〒170-8470 東京都豊島区西巣鴨3丁目20-1
https://www.tais.ac.jp/life/campus_map/
※ポスターセッション・懇親会を実施予定(別途 参加募集)
主催: 情報処理学会高度交通システムとスマートコミュニティ(ITS)研究会
協賛: 情報処理学会モバイルコンピューティングと新社会システム(MBL)研究会
情報処理学会マルチメディア通信と分散処理(DPS)研究会
情報処理学会コラボレーションとネットワークサービス(CN)研究会
ITS Japan
情報処理学会高度交通システムとスマートコミュニティ(ITS)研究会では、毎年ITS研究フォーラムを開催し、ITSの現状と今後の研究・開発の課題に関する知識の共有、研究者間の交流の場として参りました。今回は、「人流、物流、動物流」をテーマに6名の招待講演者をお招きし、国内外の人流、物流、動物流の最新動向について議論する場と致しました。皆様のご参加をお待ちしております。
情報処理学会ITS研究会登録会員 5,500円
情報処理学会MBL研究会登録会員 5,500円
情報処理学会DPS研究会登録会員 5,500円
情報処理学会CN研究会登録会員 5,500円
ITS Japan会員 5,500円
学生(会員、非会員 社会人学生を除く)・ジュニア会員 3,300円
情報処理学会会員 11,000円
上記以外の方 13,200円
※協賛研究会、協賛組織登録会員は,ITS研究会登録会員と同一料金で参加可.
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西田 遼 ( 産業技術総合研究所 研究員 )
「商用EV普及を加速するシミュレーションシステムの研究開発」
近年、バス・トラック・タクシーなどの商用車のEV化が進んでいる。EVは従来の内燃機関車と比べて、環境負荷が小さいという利点がある。一方で、航続可能距離が短く、充電時間が長く、充電インフラが不足しているという課題があり、エネルギー利用量を最適化する必要がある。本講演では、商用車のEV化に関する取り組みとして、NEDOグリーンイノベーション基金プロジェクトにおける商用EV向けのシミュレーションシステム研究開発の現状について紹介する。
西田 遼
2023年東北大学大学院 情報科学研究科 システム情報科学専攻 博士後期課程修了。博士(情報科学)。同年、産業技術総合研究所に入所。人工知能研究センターにて、商用EV向けのシミュレーションシステムやLLMを用いた移動行動モデルの研究開発に従事。
加藤 有祐 ( (株)Agoop 代表取締役社長・CEO )
「人の流れを見て、まちを設計する——データが導く次世代の都市づくり」
刻々と変化する人の流れから、街の「今」と「未来」のニーズをどう読み解くか。従来の統計調査では、その実態を十分に捉えることはできません。私たちは、全国規模の人流データをもとに、定量的な人流分析ツール「マチレポ」と、人の行動を可視化分析できる「コンプレノ」を通じて、街の動きを多面的に捉えています。本講演では、これらの技術を活用した都市の渋滞把握、回遊・交流を促す空間設計、観光・地域交通・防災を横断したまちづくりの実践例を具体的に紹介します。人流データが都市構造と人の動きを結びつけ、自動運転やMaaS時代を見据えた新たなまちづくりの姿を描き出します。
加藤 有祐
2007年新卒でソフトバンクBB株式会社に入社。フロント開発エンジニアとしてWeb型のGISシステムの開発に従事。創業メンバーとして2009年にソフトバンクの子会社である株式会社Agoopを立ち上げ、2012年、スマートフォンから位置情報ビッグデータを収集・ 解析し 、世界初となるビッグデータを活用したネットワーク品質改善システムを構築。ソフトバンクモバイル株式会社(当時)のネットワーク改善に大きく貢献。2015年に株式会社Agoopの取締役 兼 CTOに就任。2024年7月よりソフトバンク株式会社ビッグデータ戦略室 室長と株式会社Agoopの代表取締役社長 兼 CEOに就任。健康系ポイ活「アルコイン」や、位置情報ビッグデータを用いた人流分析サービス「マチレポ」、人流可視化分析サービス「コンプレノ」など、社会や人々が幸せになる「仕掛け」づくりに奮闘中。
矢野 裕児 ( 流通経済大学 教授 )
「物流が抱える課題とITS」
今後、ドライバー不足はますます深刻化することが予想されるなか、物流改革の議論が活発である。その際、物流改革を阻害する様々な商慣行があるが、改正物流効率化法によって、発荷主さらには着荷主も含めた見直しが進みつつある。また、物流関連の情報化はこれまで遅れていたが、企業間の情報共有、連携、さらに高度道路交通システムの進展が物流を大きく変える可能性がある。
矢野 裕児
日通総合研究所、富士総合研究所を経て現職。工学博士。
森 隆行 ( (一社)フィジカルインターネットセンター 理事長 )
「フィジカルインターネットとその役割 ~フィジカルインターネットの実現が日本の物流危機を救う~」
フィジカルインターネットは、かいつまんでいえば究極のオープンな共同物流を実現することであり、その目指すところは、「持続可能で環境に優しい物流システム」を構築することである。フィジカルインターネットを実現することで、トラックの積載率向上を含めた物流の効率化を図り、日本の物流の危機的状況を救うことができる。フィジカルインターネットとは何か、そしてその役割と意義について解説する。
森 隆行
1952年徳島県生まれ。大阪市立大学卒業後、1975年から2006年まで商船三井(MOL)に勤務。倉庫業や海運業などの物流事業に携わる。1997年から2001年まで、MOLのドイツにおける物流子会社であるAMT Freight GmbHの社長を4年間務めた。MOLの研究部門勤務を経て、2006年に流通科学大学(UMDS)教授に就任し、2021年に名誉教授となる。2023年、フィジカルインターネットセンター会長に就任。2016年からはタイのタイ王国立メーファールアン大学で特別講師として毎年教鞭を執っている。ISO活動にも深く関わっており、2021年からISO315国内委員会委員長。また、経産省主催の「フィジカルインターネット実現会議」委員、海事振興連盟理事、日本海運経済学会名誉会員、日本PENクラブ会員等。他にALICE(EUの物流団体)による「IKIGAI」ProjectにEU域外委員として参加。著書に『外航海運概論』、『現代物流の基礎』、『物流とSDGs』、『CLOの仕事』など多数。
原 文宏 ( (一社)北海道開発技術センター 理事・地域政策研究所長 )
「北海道における野生動物と交通の軋轢について ~「ロードキル」の背景と対策、情報通信技術への期待~」
北海道は野生動物の宝庫であるが、一方で大きな問題となっているのが野生動物と自動車の衝突事故、特に大型哺乳類であるエゾシカとの衝突事故である。エゾシカとの事故件数は近年増加の一途であり、北海道警察本部によれば平成6年、1年間で5460件に達している。このようなロードキル問題の背景や現状を、野生動物の保護や個体数管理の歴史的な経緯とともに紹介する。また、事故対策の対象を野生動物(エゾシカ)とドライバーに大きく分けて、対策手法の有効性と課題について考察するとともに、情報通信技術の関与に期待するポイントについて述べる。
原 文宏
1978年北海学園大学工学部卒業、1997年北海道大学大学院工学研究科博士課程修了。博士(工学)。(一社)北海道開発技術センターにおいて都市及び交通計画、地域づくりに関する調査、研究、政策提言、実践活動に長年従事。公共交通の再編・利用促進、交通環境教育等に取組んでいるほか、1993年ごろから野生動物と自動車の衝突事故問題、いやゆる「ロードキル」の調査や対策立案を工学的視点から行っている。
坪井 務 ( (一社)移動行動イノベーションフォーラム 代表理事 )
「インドにおけるロードリンキングから交通課題を考える」
インドにおける都市交通課題を「ロードリンキング」の視点から捉え、SATREPS事業としてインド工科大学ハイデラバード、日本大学と5年間の共同研究を実施した。車両増加に対しインフラ整備が追いつかないという構造的制約に加え、人の交通意識や行動の側面に着目し、能動的な解析の必要性を提起した。2023年にはベンガルール市で現地ベンチャーと連携し、約300名のドライバーを対象に渋滞時の行動と交通情報への反応を調査し、個人属性と行動の関係に新たな知見を得た。本発表ではその具体事例を通じ、課題と展望を示す。
坪井 務
1955年静岡県生まれ。1979年日立製作所入社。2010年スマートシティ事業従事。2017年より名古屋電機工業にて産学連携国際プログラム(SATREPS)の研究代表機関のリーダーとして、インド工科大学ハイデラバード校、日本大学とともにインドにおける低炭素社会を目指した交通インフラ研究活動に5年間従事。2024年より(一社)移動行動イノベーションフォーラムを立ち上げ、インド交通課題に取組みを継続。
所属団体:情報処理学会、交通工学研究会、IEEE ITSソサイエティ(IEEE名古屋支部)
ITS研究フォーラム 3月2日
10:00~10:05 開催挨拶 ITS研究会主査 石原進 (静岡大学)
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10:05~10:45 招待講演1 西田遼(産業技術研究所)
「商用EV普及を加速するシミュレーションシステムの研究開発」
10:50~11:30 招待講演2 加藤有祐((株)Agoop代表取締役社長・CEO))
「 人の流れを見て、まちを設計する--データが導く次世代の都市づくり」
11:35 ~ 12:15 招待講演3 矢野裕児(流通経済大学 教授)
「 物流が抱える課題とITS」
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13:05~13:55 昼休憩・ポスターセッション
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14:00〜14:40 招待講演4 森隆行(フィジカルインターネットセンター 理事長)
「フィジカルインターネットとその役割 ~フィジカルインターネットの実現が日本の物流危機を救う~」
14:45〜15:25 招待講演5 原文宏(北海道開発技術センター 理事・地域政策研究所長)
「北海道における野生動物と交通の軋轢について ~「ロードキル」の背景と対策、情報通信技術への期待~」
15:40〜16:20 招待講演6 坪井務(移動行動イノベーションフォーラム 代表理事)
「インドにおけるロードリンキングから交通課題を考える」
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16:25〜17:05 ITS研究会 表彰式
17:05~17:10 閉会挨拶 ITS研究会主査 石原進(静岡大学)
※終了後に懇親会を実施予定(別途 参加募集)
ポスターセッションの発表者を募集しております。詳細は決定次第、公開・更新します。
情報処理学会ITS研究会 ITS研究フォーラム担当its-forum2026(at) sig-its.ipsj.or.jp