ビブリオテックshizuoka
本とICTのベストミックス
本とICTのベストミックス
授業での学校図書館活用情報をお伝えします
No.11 クロームブックを使って練習し1年生に読み聞かせをしよう
静岡市立駒形小学校
<2年国語「お気に入りの本をしょうかいしよう」
クロームブックを使って読み聞かせの練習をし、1年生に本の紹介をします。
紹介したい本が決まったら、学校司書が読み聞かせのコツを伝えます。
①「 」の前を1秒あける
②大きな声で読む
③かわいい声は高い声で、こわい声は低い声でなど工夫する
コツを聞いた子どもたちは、それぞれ音読の練習を始めました。そして、いよいよクロームブックを使って録画します。
子どもたちは、1年生にしっかり伝えようという気持ちをもって、友達と相談しながら意欲的に取り組んでいました。
No.10 市立図書館の出前ブックトーク
静岡市立安東中学校
入試が終わった中学3年生に向け、市立図書館の司書が「不思議」をテーマにブックトークを行いました。
残り少なくなった中学校生活、つかの間のゆったりとした時間に、「不思議」というテーマで各クラス一名ずつ、6人の司書さんたちが熱弁をふるいます。
時間はたっぷり45分間。テーマは同じ「不思議」でも、選ぶ本も話しぶりも6名の司書さんの個性が光ります。
生徒たちも、しっとりとした雰囲気の中、本を介して司書さんや友達とやり取りを楽しんだり、短い時間でショートストーリーを作ったり、「さすが!もうすぐ高校生!」という場面に何度も出会いました。
紹介してくれる本はどれも興味深く、読んでみたくなるものばかりでした。自分が知らない本に出合うと、わくわくしますね。
市立図書館司書によるブックトークは、静岡市の「市政出前講座」で申し込むことができます。ブックトークのほかにも読み聞かせ等、要望に合わせて対応してくださいます。興味のある学校、先生方は、ぜひ中央図書館にご相談ください!
No.9 新本アンケートとしおりコンテスト
静岡市立清水第八中学校
クロームブックを活用して、生徒から学校図書館に置いてほしい本のアンケートをとる取組と、生徒が描いた「しおり」のコンテストの取組を紹介します。
<新本アンケート>
学校司書はいつも考えています。子どもたちは、どんな本を読みたいと思っているのか、学校図書館として備えておきたい本は何か、授業で活用できる本は何か・・・。
「選書」は、学校司書の腕の見せ所です。
清水第八中学校では、生徒が読みたい本をクロームブックのフォームを使ってアンケートをとり、それを選書に生かしています。
大人の視点からの選書も大切ですが、学校図書館を利用する生徒の視点から本を選ぶことも、大変意味のあることだと感じました。
<しおりコンテスト>
図書専門委員会の取組として、「しおりコンテスト」を行っています。
応募のあった作品から各学年5作品をノミネートし、投票で優秀作品を決定します。投票は、クロームブックのフォームで行い、ほぼ全校の生徒が投票したそうです。
これまで、アンケートの作成や集計には、多くの時間がかかりましたが、クロームブックを使うことで、時間が短縮され、簡単にできるようになりました。使い方に配慮し、読書活動にも活用していきたいものです。
No.8 小学校と中学校の連携
静岡市立清水庵原小学校
<中学校の本を小学校の子どもたちに>
清水庵原小学校では、清水庵原中学校から本を借り、児童に貸し出す取り組みを行っています。
庵原中学校から庵原小学校に貸し出される図書は、130冊以上。選書は、中学校と小学校の学校司書が行うとともに、児童からのリクエストもとったそうです。料理の本、少し大人びた本、戦争や多様性を扱った本などを手に取って、小学校の図書館とは一味違った読書の楽しさを感じ取っているようです。
ところで、他校から図書を借りてくると、その管理が難しいという話をよく聞きます。庵原小学校では、借りてきた本を図書管理システムに「仮の番号」で入力し、臨時のバーコードを作成、それを図書に貼り付けることで、通常の貸し出しと同様に処理しているそうです。
6年生ももうすぐ卒業です。中学校の図書館には、こんな本があるんだ、もっと素敵な本に出会えそうだという期待が膨らむ、素敵な取組だと思います。
No.7 本の楽しさを大人が伝える
静岡市立清水駒越小学校
<清水駒越小学校 「SHSの会」(先生が本を紹介するの会)>
清水駒越小学校の教職員全員が全校児童におすすめの本を紹介する会が開かれました。石岡校長先生をはじめ、用務員さん、栄養教諭の先生、支援員さんや事務員さんも、合わせて24名の教職員が、おすすめの本を準備しました。
廊下には、どの先生がどの教室で、どんな本を紹介してくれるのかが掲示されており、会が始まる前にも児童たちがどこの教室に行こうか相談する声が聞こえてきます。この紹介文は、図書委員が準備したものだそうです。丁寧な字から、会を楽しみにしている様子が伝わってきます。
会が始まる数分前になると、先生が本を読み始めるのをじっと待っています。クロムブックでスライドを作成してブックトークをする先生、次々と本を紹介してくれる先生、お気に入りの一冊をしっとりと読み聞かせしてくれる先生、高学年の教室からは、楽しそうな笑い声も聞こえてきました。クリスマスの飾りつけやスノードームをテーブルに置く先生もいます。
各々の先生が、自分が子どもの時に好きだった本や、「みんなにはまだ早いかもしれないけれど、いつか一度は読んでみてね。」と少し背伸びした本、今も大好きな本、人生を変えた本・・・時間が足りないほど本について語っていました。
どの教室の子どもたちも真剣に、本を通して先生そのものを見ているような気がしました。
No.6 動画でオリエンテ−ション
静岡市立井宮小学校
授業場面以外でも、クロムブックの活用が進んでいます。委員会活動の連絡や活動の進行状況を確認し合ったり、全校の児童生徒にお知らせしたい内容を、スライドや動画にして知らせたりする学校が増えています。
授業での中で培ったICT活用の力が、具体的な活動の場で活かされるのは、すばらしいことです。子どもたちが主体的に活動する様子が目に浮かびます。
<井宮小学校 「図書館の使い方を動画で紹介」>
4月、各学校で図書館のオリエンテーションが行われます。井宮小学校では、図書委員会の子どもたちが、新1年生に向けて図書館の使い方の動画を作成しました。本の借り方、返し方、図書館の使い方など、わかりやすく説明しています。1年生の子どもたちは、繰り返し動画を見ることで、説明をしなくてもきちんと図書館を利用することができるようになったそうです。また、他の学年もこの動画を見て、図書館の使い方を確認したそうです。
No.5 ビブリオバトルを開こう
静岡市立由比北小学校
「ビブリオバトル」とは、本を紹介し合うコミュニケーションゲームです。 参加者が、自分が面白いと思った本を持って集まり、1人5分間で本を紹介します。 その発表についてそれぞれ2~3分間のディスカッションを行い、最後に一番読みたくなった本を投票で決めます。 票を一番多く集めた本をチャンプ本と呼びます。
<由比北小学校 第7回 北小ビブリオバトル>
由比北小では、全校児童でビブリオバトルを行いました。夏休み前から、どの本を紹介するか考え、各クラスで予選を行い、本戦に臨みました。話し方、本の見せ方を工夫し、一生懸命自分の読んだ本の良さをアピールしていました。発表を聞いている子どもたちは、積極的に質問したり感想を述べたりしていました。先生方も入って、全校で取り組んでいる姿が素敵でした。
No.4 ブックトークをしよう
静岡市立東源台小学校
ブックトークとは、1つのテーマに沿っていろいろな本を幅広く紹介する手法です。「読み聞かせ」のように最初から最後まで全部読むのではなくて、本のあらすじを紹介したり、本文を一部分読んだりして、聞き手に「おもしろそう」「この続きはどうなるんだろう」「読んでみたいなあ」という気持ちになってもらうことで、実際に本を手にとって読んでもらうことにつなげます。
<2年生「お気に入りの本をしょうかいしよう」>
6月の読書月間で読んだ本の中から、1年生にぜひ読んでほしいと思った本を紹介する授業です。クロームブックを使って本の表紙を写真に撮り、ジャムボードに貼り付けました。画面を見せながら一生懸命説明する2年生と、画面をのぞき込みながら真剣に聞く1年生の姿が微笑ましく感じました。ICTを活用した低学年のブックトークです。(実践者:黒田起可教諭)
No.3 情報活用能力を育む授業づくり〜本とICTのベストミックス〜
2024年7月5日(水)、放送大学客員准教授塩谷京子先生を講師に迎え、教育センター希望研修「情報活用能力を育む授業づくり~本とICTのベストミックス」を開催しました。100名以上の教員・学校司書がオンラインで参加しました。
<参加者の感想から>
ICT活用が先行してしまい、自分自身がその渦の中でおぼれかけていました。今回の講義でなぜ「探究」か、何をどうやって資料分析するのか、頭の中が整理されました。
子供はICTに偏りがちで教員は本を使わせたいという思いがあり、使い分けに悩むことがありましたが、どちらがどうではなく、情報は子供の近くに多く置いてやることが大切だとわかりました。
授業における「思考」と学校図書館の役割が頭の中でつながりました。より一層の学校図書館とICT機器の活用を進めていきたいと思います。
先生方がどのような資料を必要としているのか改めて考えることができました。図書館における情報センター機能を今後どのように整備していくか、司書教諭と具体的に相談していきたいと思います。
生徒が自分の考えをもつために、根拠の集め方や思考ツールの使い方などを指導していきたいと思いました。
No.2 小規模校の学校図書館
静岡市立梅ケ島小中学校
児童生徒数が50人未満の小規模校では、教育センターの2名の学校司書が図書館のサポートを行っています。月に1回程度の訪問になりますが、新規購入本の選定・受入、授業支援などを計画的に行っています。さらに、クロムブックを使って、訪問日以外でもオンラインでレファレンスを受けられるようにしています。
「2名の学校司書さんが訪問する日を、子どもたちが楽しみにしています。」という声に励まされ、がんばっています。
<梅ケ島小中学校 4年生「図書館の達人になろう」>
北部図書館の写真をもとに、図書の分類や図書館の工夫について学び、自分の学校でも同じように図書がわかりやすく分類されていることや、授業に関係のある本を学校司書が考えて並べていることに気づきました。
No.1 学校図書館を変えよう
静岡市立横内小学校
学校図書館は、本を読むだけの場所ではありません。子どもたちが心を落ち着かせる場所、ほっと一息つく場所でもあります。授業利用の視点から学校図書館を変えていくことも必要ですが、「子どもの心の居場所」という面から、学校図書館を変える取り組みも行われています。
各学校の図書館を見直してみませんか?そのためには、まず先生が図書館に行ってみてください。
<片桐学校司書のオリエンテーション>
新年度が始まり、各学校で学校司書による図書館オリエンテーションが行われています。横内小学校では、図書館に設置した大型モニターを使って、図書館の使い方を確認した後、学校司書が教科書に関連した本のブックトークを行いました。学校図書館を授業で活用する「はじめの一歩」です。
No.0 学校司書とタッグを組んで
静岡市立城北小学校
一人一台端末が整備され、学校図書館で調べ学習する必要がなくなったという声を聞きます。本当にそうですか?ネット上には、たくさんの資料がありますが、目的の資料にたどり着くのに時間がかかったり、資料の正確さが疑われたりする場合も多くあります。
調べ学習の際は、学校図書館にある資料も活用してみましょう。学校司書が資料探しのお手伝いをしてくれます。子供たちの「主体的な学び」を学校図書館が支援します。
<城北小学校 中村先生の授業>
お気に入りの本を友達に紹介するスライドをつくる授業。表現の方法については担任が、本の選び方や著作権については学校司書が担当することで、子どもたちが主体的に表現しようとする意欲を支えていました。