1. PlatformIO の概要
公式サイトのドキュメント[1]によると、PlatformIO は組み込みシステムのエンジニアや、組み込み製品⽤アプリケーションを開発するエンジニア向けのクロスプラットフォームであり、複数のフレームワークを提供しているツールである。GUI、CUI を共にサポートしており、esp32 を含む多くのプラットフォームを利⽤することが可能である。組み込みシステムを開発する際、ベンダ依存IDE(中には有料のものも)や OS などが存在し、開発の障壁となることがあるPlatformIO を使⽤することでそれらの問題をパスしつつ、様々なボードを同⼀の開発環境で開発する事が可能となる。
2.プロジェクトにおいてのAzureの活用について
本プロジェクトでは、M5Stack向けの組み込みシステム開発に、PlatformIOを使用した開発環境を採用した。
1.Microsoft Azureについて
Microsoft Azureは、マイクロソフトが提供するクラウドサービスで、アプリケーションの開発や運用、データ管理、AIの活用などをインターネット上で簡単に行える便利なプラットフォーム。
2.プロジェクトにおいてのAzureの活用について
本プロジェクトでは、マイクロソフトが提供するパブリッククラウドサービス「Microsoft Azure」を活用し、音声認識機能を実装した。具体的には、Azureが提供する「Azure Speech to Text SDK」を使用し、音声データをクラウド上で解析してリアルタイムにテキストへ変換する仕組みを構築した。音声データはローカルデバイスで取得し、インターネットを介してAzureのSpeechサービスに送信されるよう設計されている。変換されたテキストデータは、指定したフォーマットで受信し、後続の処理やM5Stackデバイス上での表示に活用できるようにした。このシステムにより、音声からテキストへの変換を効率的に実現した。
1.M5Stackとは
M5Stackは、コンパクトで多機能なマイコン開発ボードシリーズで、特にプロトタイプ開発やIoTアプリケーションに適したデバイスです。ESP32マイクロコントローラーを搭載し、Wi-FiやBluetooth通信が可能なほか、拡張性と使いやすさを重視した設計が特徴です。
2.プロジェクトにおいてのM5stackの活用について
本プロジェクトでは、手話者と非手話者間の円滑なコミュニケーションを支援するインターフェースとして、M5Stackを採用した。M5Stackは、小型で携帯性に優れ、Wi-FiやBluetoothによるインターネット通信機能を備えているほか、ディスプレイやスピーカーを標準搭載しているため、手話者に余計な負担をかけずに情報を視覚的および音声的に伝えることが可能であり、本プロジェクトの目的に適していると判断しました。