最終作品は、以下のようなものです。
電子玩具
生活の役に立つ何か
社会の役に立つ何か
不思議なオブジェ
インタラクティブアート
IoTのようなものでも良いですし、ガジェットのようなものでも良いです。これまで授業で学修した内容を応用した作品にしてください。
ここで作る最終作品はプロトタイプだと考えてください。よって、実際の理想型とは違っていても構いません。プロトタイプを動かすことによって、理想型イメージが他者に伝わればOKです。
例えば、農業を支援してくれるようなシステムを作るとしましょう。実際に畑に設置して動かすことはできませんから、100均で植木鉢を買ってきて土を入れ、乾燥度合いを測って自動的に水やりをするようなものを作ることになります。
最終作品を制作するにあたっては、様々な部品が必要となります。この部品の総額は2,000円を目安としてください。もちろん2,000円よりも少なくても良いですし、超えても問題はありません。
最終作品は以下のような手順で作成します。
企画: アイディアを固めてマップで表現する。
部品リスト作成:どういう部品を使うかを決める。
実現可能性分析:アイディア通りに作品を実装することができるのかどうかを調べる。部品リストに挙がっているデバイスの使い方などを調べる。
ブロック図作成:システムを構成する要素を洗い出し、それらがどのように関連するのかを定義する。
回路図作成:エレキの部分を設計する。
実装:メカ・エレキ・ソフトの実装を行う。
テスト:作成したものがアイディアを正しく実装しているかどうかテストする。
作品の構想にはマップを使います。このような用途でマップを使うときには2枚描いた方が良いです。1枚は全くアイディアのイメージが湧いていない段階で描くもの(ブレインストーミングのためのマップ)、2枚目はアイディアを固めるために描くものです。1枚目のマップは自分の頭の中を整理するためのもので、人に見せるものではありません。
ブレインストーミング用のマップ
アイディア視覚化のためのマップ
アイディアというものは、ただ唸っているだけでは出て来ません。関連する様々な情報を頭にインプットしてかき混ぜたり、分類したり、組み合わせたりする必要があります。そのためにマップに書き出してみるということを行います。
企画にはストーリーが重要です。そのストーリーを誰かが聞いた時に、共感してもらえるものが良いです。「それ面白そうだね」「それは便利だね」「私もそれが欲しい」、そう思ってもらえるものがストーリーです。
この演習では、マインドマップのような図を描くためにcoggleというツールを使います。以下のURLにwebブラウザでアクセスしてください。
coggleは、googleのアカウントでサインアップするようになっています。大学のgmailアカウントを使ってください。
マインドマップのような図は、これまでも何度か書いているのでごく簡単な説明をすることに留めたいと思います。coggleを使ってマップを描くときには図の真ん中にメインテーマを置きます。このテーマから枝を伸ばして行って想起されることをどんどん書いていきます。この枝をブランチと呼びます。結果的には、中心から周りに向かってブランチが広く伸びていくような図が出来上がります。
以下のようなことに気をつけて描きます。
重要だと思うことは大きく描いたり色をつけたりする
絵や写真も使う
後からこれは違うなと思ってもできるだけ消さない
ブレインストーミングのマップ
まずは、ブレインストーミングのマップを作りましょう。メインテーマは「作りたいもの」です。ブレインストーミングをする際に重要なのは自由な発想です。思い浮かんだことをどんどん書き出していきます。
以下はブレインストーミングをしている途中のマップです。まだ完成していません。
このブレインストーミングのマップにつらつらと書き込んでいきながら「自分は何を作りたいのだろう」と自問します。この作業を作りたいもののイメージがぼんやりと浮かんでくるまで続けます。
作りたいものがぼんやりと浮かんで来たら、このマインドマップの役割は終わりです。それ以上に詳細化してはいけません。
以下のことに気をつけながらやってみてください。
書いたものが無駄になることを恐れない
一旦書いたものはできるだけ消さない
必要だと思えば、書いたものの場所をいつでも動かす
大事だと思うことはフォントを大きくしたりアイコンをつけたりする
アイディア視覚化のためのマップ
ブレインストーミングのマップである程度作りたいもののイメージが固まってきたら、それを企画として成り立つものに洗練していきます。そのためにアイディア視覚化のためのマップを作ります。これもcoggleで描いてください。
企画にとって大切なことは、「誰のために」、「どんなシチュエーションで」、「どんな効果を」の3つ事柄です。これがきちんと説明できないと、独りよがりのアイディアになってしまいます。
新しいマップを作成して、メインテーマをブレインストーミングで得られた作品を表すものにします。このマップの役割は、ぼんやりと浮かんでいるアイディアを詳細化し、意味のあるもの、実現可能なものへと導くことです。
以下の5つを第1階層のブランチにします。
概要
誰のために
どんなシチュエーションで
どんな効果を
こんなことを実現したい
作ろうと思うものをできるだけ詳細に頭に思い浮かべながらマインドマップを詳細化していきます。そして、そこに見えているものをできる限り言葉にしながらマップに書き込んでいきます。
アイディアを創出するにあたって、役に立つかもしれないヒントを書いておきます。
まずは、ミニプロジェクトで行った「問題から考える」ということを実践してみましょう。こういう問題を解決したい!というところから始めれば、共感も得られやすいと言えます。今回の最終作品では、「問題」というのをもう少し広くとらえてもいいでしょう。オブジェを作ってもよいとか、インタラクティブアートでもよい、ということを書きましたが、オブジェがあることで癒やしがあるとか、アート作品でほっと一息つけるとかも、ストーリーとしてはあり得ると思います。(しかし、共感してもらえるストーリー作りは依然として必要です。)
一方、今回は、選択制学修で学んだことを軸に考えるのも1つの手であると思います。このようなことを学んだのでそれを活かした作品を作ろうと考えてもよいです。ただし、やはりこのシーズから考えるという方法は、ストーリー立てが難しくはあります。ストーリー作りを特にがんばらなければいけない方法であるとは思います。
実際の作品作りでは、ニーズから入ってもシーズを考えるときに困難があったりして、少しニーズのほうを調整したりということはよくありますし、シーズを考えているときにひらめきが訪れるということもけっこうあります。なので、なんでもかんでもニーズからということではなく、両面から少しずつあいだをうめていくような作業であることが多いです。
まずは、ミニプロジェクトで行った「問題から考える」ということを実践してみましょう。こういう問題を解決したい!というところから始めれば、共感も得られやすいと言えます。今回の最終作品では、「問題」というのをもう少し広くとらえてもいいでしょう。オブジェを作ってもよいとか、インタラクティブアートでもよい、ということを書きましたが、オブジェがあることで癒やしがあるとか、アート作品でほっと一息つけるとかも、ストーリーとしてはあり得ると思います。(しかし、共感してもらえるストーリー作りは依然として必要です。)
一方、今回は、選択制学修で学んだことを軸に考えるのも1つの手であると思います。このようなことを学んだのでそれを活かした作品を作ろうと考えてもよいです。ただし、やはりこのシーズから考えるという方法は、ストーリー立てが難しくはあります。ストーリーを作りを特にがんばらなければいけない方法であるとは思います。
実際の作品作りでは、ニーズから入ってもシーズを考えるときに困難があったりして、少しニーズのほうを調整したりということはよくありますし、シーズを考えているときにひらめきが訪れるということもけっこうあります。なので、なんでもかんでもニーズからということではなく、両面から少しずつあいだをうめていくような作業であることが多いです。
(編集中)
来週は4限の時間に構想発表会を行います.