制作期間:2024.9 ~ 2024.11
利用材料:精製水、酸化チタン、ホホバオイル、非加熱乳液ワックス
近年問題視されている珊瑚の白化。その原因の一端である日焼け止めを、珊瑚にやさしい成分で作り、レシピ、パッケージとともに制作した。キャッチコピーである「珊瑚にも人にもやさしいひやけ止め」の言葉通り、成分は珊瑚にも人にもやさしいものだけで、レシピは誰でも作りやすいように簡単になっている。
近年日本でも問題として取り上げられている「珊瑚の白化」。白化の主な原因は地球温暖化だが、その他に、日焼け止めに含まれている石油由来の成分も珊瑚に悪影響を及ぼしていると考えられている。過度な紫外線を浴びることは人間にとっては有害となり、皮膚がんや皮膚トラブルを招く場合もある。そのため紫外線を強く浴びる海水浴では、日焼け止めは必須となる。
これらのことから、珊瑚の白化の原因となるような成分を入れず、敏感肌の人でも使える、「珊瑚にも人にもやさしいひやけ止め」を制作することにした。
成果物2で制作した日焼け止めが、実際に日常的に使えるのか、紫外線に対して効果はあるのか検証をしてみた。効果検証には「UVシール」という紫外線の反応して、透明なシールが色付くシールを用いた。
実施日:
とある冬の晴れた日
昼12時はとても晴れていて、夏ほど紫外線量はないが、冬にしては眩しかった。
方法:
1. 2枚のUVシールを用意し、片方に手作りの日焼け止めを塗る
塗りすぎてシールを完全に覆わないように、気をつけた。当たり前だが、素材的に日焼け止めを弾いて塗りづらかった。
2. 外に出て日の当たる場所で見てみる
日の当たる場所に出た瞬間色が変わった。日焼け止めを塗った方はじわじわと色が濃くなっていった。
3. 日焼け止めを拭って、日陰で観察する
日焼け止めを塗ったままだと見づらかったため、軽く拭ってから2つのUVシールをも比べてみる。
若干、塗ってない方が色濃く、塗った方は薄い……?
「さんごガード」のイメージカラーは、珊瑚、海、白化から
・珊瑚色 #FF8990
・水色 #9FD0DE
・白 #F1F1F1
の3色であるため、この3色をメインとして、珊瑚と太陽をモチーフにロゴをデザインした。
珊瑚礁のある海の中をイメージした。表正面には生きた真っ赤な珊瑚礁と海の生き物たちを、その裏面には白化して生き物たちもいない景色を描いた。
このさんごガードの特徴である「珊瑚にも人にもやさしい」という説明は最もアピールしたい部分であるため、ここだけ白色背景にした。
実際に商品が並べられる際に、上から見ても可愛いようにロゴは上面に配置した。
日焼け止めのレシピ改良とともに、パッケージデザインをしたことで、最終成果物としては満足のいくものになった。効果検証をしてみたが、普段自分が使用している市販の日焼け止めでも若干色が変わるのは遅いくらいで、数十秒もたてば赤紫色に染まっていたため、あまり信用性のない効果検証になってしまったように思う。
パッケージに関しては、紙面上でデザインするだけでなくボックスとして実際に発表会に飾ることができてよかった。
さんごガードを通して、珊瑚の白化についてさらに関心が深まったため、このような海洋問題への人々の意識を高めるプロダクトを今後も作っていきたい。