Creator : 塚谷圭那 / 窪田絢 / 喜多村太成 / 石井颯人
あなたの近くにいるあの人を思い出してください、その人と出会った最初の記憶、最初の印象。本当に覚えていますか?その記憶は確実だと言えますか?記憶はなくなるし、変わる。不変ではない、いつか変わり果てて、なくなってしまうからこそ、大きな価値があると私たちは考えています。今回見えない者の価値を考えるという点で、自分たちの身近にあるもの、という点から 「記憶」の持つ価値について考えました。
出会いの記憶
あなたのそばにいるクラスメイト、友人、恋人。色んな人との出会いの記憶をあなたは覚えていますか?どのように出会ってどのような印象を抱いていたのか。後から考えると案外忘れてしまい、思い出せなくなっています。
記憶の変化
記憶は、時間が経つにつれ、忘れられたり、変わっていったりします。あなたが覚えているあの時の記憶も、実際にはそうでなかったかもしれません。仲のいい友人も、あなたの持つ記憶や印象だけでなく、忘れてしまった印象や、知らない一面があるかもしれません。
本当の記憶
出会った時、本当に起きた出来事、あなたが感じた印象はなんだったのでしょうか。本当にそのとき、そのタイミングで感じた印象や記憶は覚えている通りだったでしょうか。変わりやすいものだからこそ、最初に相手と出会ったその瞬間の記憶や感じた印象には大きな価値があるのです。
--コロナ禍での実体験から出たキーワード--
コロナ禍で人との交流が減ったことや、オンライン化が進んだことによる人間関係の隔たりなど交流に関する悩みがありました。
そこで私たちは交流から、出会った時の記憶を覚えているかということに着目し、記憶の価値について考えました。
交流をテーマに10個のアイデアを出しました。それは「嘘を実現する」「適度な壁をつくる」「多くの人と会う」「助けを求めている人との交流」「折半を楽にする」「世代間のギャップをなくす」といったものです。最初は見えないお金の価値だけに拘らず、実現してみたいサービスや、実在したら便利なコンテンツなどを考えてアイデアを出しました。
交流という大きなテーマから、今までの自分達の経験から連想されるアイデアを出した。その中から、記憶に関するものと実際に交流をする撮影ものが良いと話し合い、コンセプトシートにまとめました。
10枚のアイデアシートから2枚をコンセプトシートに書き上げました。実際に企画として進める上で、対象者やシチュエーションなども考えました。
右のコンセプトシートは今回の企画に採用したものです。今回の「最初の記憶」は、この企画を展示場のテーマに合わせて、改良を重ねていきました。
チームでの作業を効率的に進めるために、最終発表会に向けたガントチャートを作成しました。
それぞれの仕事の担当者を決め、仕事の期間を指定しました。チーム内で共有することで、互いに進捗を確認しながら作業に取り組むことができました。
企画を考える上で、ロゴデザインの製作をしました。四角い方のロゴデザインは最初に考えたロゴデザインです。記憶をフィルムの形で表現して、時間による記憶の変化を時計で表現しました。また、複数の線が交わっている描写で記憶の分岐点を表現しました。
次にカラフルな方のロゴデザインは最初のロゴデザインを改良をして、今回の企画に採用したものです。時計のデザインを残しつつ、記憶の表現はフィルムカメラに変更しました。企画のタイトルである「最初の記憶」をデザインの上に重ねて、企画全体を表現するロゴデザインに仕上げました。