こどもたちのための大改革
前橋市部活動の地域展開
前橋市部活動の地域展開
★前橋市内における中学生の受け入れ可能な地域クラブ → 詳しくはこちら「まえばしスポーツクラブ」
★前橋市の部活動休止日におけるイベント情報 → 詳しくはこちら「中学生・多様な学びの日」
部活動 地域展開だより → 詳しくはこちら
部活動の地域展開に向けて 教育長 吉川 真由美
市民の皆さまにおかれましては、本市学校教育の充実に多大なるご理解とご協力をいただき大変ありがとうございます。
さて、学校部活動は、学校教育の一環として、長年にわたり多くの生徒たちにとって貴重な経験の場でありました。しかし、昨今の社会環境や教育現場の変化に伴い、部活動の在り方におきまして新たな視点での変化が求められております。
この度、私たちは、保護者や地域の皆さまの力を借りて、部活動をより豊かで多様なものにしていくための新しい試み「部活動の地域展開」を始める運びとなりました。部活動が地域へ展開していくことにより、より専門性の高い指導が受けられたり、現状の部活動以外のより幅広い活動を行ったりすることが可能となり、生徒たちの興味や才能をさらに引き出すことができると確信しております。また、地域の皆さまにとっても、生徒たちとの関わりが新たなコミュニティーの活力となることでしょう。
保護者や地域の皆さまには、これまで以上にご協力とご理解を賜りたく存じます。共に手を携え、生徒たちが輝く未来を築けるよう、一丸となって取り組んでまいりましょう。
学校部活動は、学校教育の一環として、生徒の自主的・自発的な参加により行われ、自己を高めようと努力すること、共通の目標を掲げ仲間と切磋琢磨すること、礼儀やマナーを身に付けることなど、豊かな人間性の育成に寄与してきました。また、中学校教育において、授業とは異なる集団での活動を通じた人間形成の場として、教科指導とともに多感な思春期にある中学生の羅針盤的な役割を果たし、多様な生徒が活躍できる場にもなってきました。特に戦後の混乱期から現在に至るまでの70年余りの間、部活動が生徒の連帯意識を高め、よりよい学校づくりに向けた気運を高めてきたことは間違いありません。卒業後も顧問や仲間と深い人間関係でつながっているなど、部活動の経験は、その後の豊かな人生の礎となっているような状況も数多く見られます。
近年では、学校部活動に様々な問題が出てきました。深刻な少子化の進行による生徒数の減少が加速したり、生徒や保護者のニーズが多様化したりすることで、部員数不足による休部・廃部が相次ぎ、希望する活動が十分にできない状況が見られます。また、競技経験のない教師が指導せざるを得なかったり、休日も含めた部活動の実施が求められたりするなど、生徒や教師にとって大きな負担増になっています。
こうした現状から、部活動の果たしてきた役割を継承・発展させつつ、生徒や教職員の負担軽減を図りながら、持続可能な新たな体制を創り上げていくことが急務となっています。そのためには、学校、家庭、地域やスポーツ・文化芸術活動に関わる諸団体等が、部活動に代わる未来像を共有し、連携しながら、将来にわたり持続可能なスポーツ・文化活動の環境を一体的に整備していくことが求められています。
(1)生徒アンケート結果(実施:R5.7月 回答:中学生1~3年生4,434人)
〇部活動または習い事に取り組んでいる生徒は、約9割いる。
〇そのうち、学校部活動のみ所属している生徒は、約7割である。
〇学校部活動に対して、意義や成果を大いに感じている反面、人間関係や勉強との両立で不安を感じている。
〇現在部活動に所属している生徒のうち、休日は、部活と同じ活動を行いたい生徒が約4割、別の活動を行いたい生徒が3割弱いる。(2)保護者アンケート結果(実施:R5.10月 回答:中学生1~3年生保護者2,488人)
〇地域クラブへの交通手段は、徒歩や自転車を考えている保護者が約2割である。約3割の保護者が交通手段については、まだ考えていない。
〇休日の地域クラブへの参加費用は、4,000円/月までが可能と答えた保護者か約7割である。
〇家庭への負担として、「送迎の時間」や「金銭面での負担」を不安に感じている。
〇平日と休日の指導者が変わること、高校入試への影響も不安に感じている。
(3)教員アンケート結果(実施:R5.10月 回答:小中教員878人)
〇部活動を指導した経験がある教員が、全回答者の約7割である。
〇現在、部活を担っている教員のうち、競技経験や専門性のある者は6割弱である。
〇部活動が地域移行した場合、地域の指導者として、指導を希望する中学教員は2割である。
〇教員は、部活動が地域移行することで、生徒がより専門的な指導が受けられ、生徒の可能性が広がることを期待している。また、指導者と生徒の人間関係や、指導方針の違い、人材の確保の心配もしている。
〇令和4年12月 スポーツ庁・文化庁 部活動の地域移行に関する検討会議
「学校部活動および新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン」
都道府県・市町村は推進計画を策定するなど、地域団体、学校、保護者等に地域移行に向けた方針、取組内容、効果、スケジュール等をわかりやすく周知し、理解と協力を得られるようにすることが求められました。
〇令和5年2月 群馬県部活動運営の在り方検討委員会
「提言R5 『適正な部活動運営』と『休日の学校部活動の段階的な地域移行』の推進」
休日の部活動の段階的な地域移行を推進するために、県、市町村、学校、学校体育団体、学校文化団体、スポーツ競技団体等が取り組むべき内容が示されました。
〇令和5年7月 群馬県教育委員会・群馬県地域創生部
「学校部活動の地域連携および地域クラブ活動への移行に向けた推進計画」
令和7年度末までに、公立中学校で部活動の地域連携・地域クラブ活動への移行に取り組むことができる環境整備を進めることを目標に、県地域クラブ活動体制整備検討委員会の設置、市町村への支援、地域の多様な受け皿の確保、人材バンクの運営等に関する具体的な推進の計画が示されました。
前橋市では、令和5年度に学校、保護者、地域の各種団体等の代表者からなる「部活動の地域移行に向けた検討委員会」を立ち上げ、現状の把握と課題の洗い出しを行い、今後に向けた方向性を模索してきました。その中で、土曜日・日曜日の学校部活動を皮切りに、段階的に地域移行を進めていくことが確認されました。
そして、令和5年度から8年度末をその移行期間と位置づけ、それぞれの年度に取り組むべき課題を明らかにして、学校、家庭、地域やスポーツ・文化芸術活動に関わる諸団体等がその実現に向けて協働していくことを願い、ここに「学校部活動から地域クラブ活動への移行に向けた推進計画」を策定しております。
・「学校部活動から地域クラブ活動への移行に向けた推進計画」→ 作成中
<部活動の地域移行に向けた検討委員会の構成員>
前橋市スポーツ協会 前橋市文化協会
前橋市まちづくり公社 前橋市スポーツ推進委員会
前橋市スポーツ少年団 前橋市小中学校PTA連合会
前橋市小学校長会 前橋市中学校長会
前橋市小学校体育研究会 前橋市中学校体育連盟
前橋市吹奏楽連盟 学識経験者
前橋市スポーツ観光部 前橋市教育委員会事務局
「地域クラブ」とは・・・
①学校区にとらわれない地域のスポーツ・文化団体やクラブです。
②運営主体は、学校ではなく、それぞれの地域クラブになります。
③技術や技能向上を目指す地域クラブは、専門的指導を競技経験のある指導者が行います。スポーツや文化活動に親しむことを目的とした地域クラブは、有志のグループの一員として楽しみながら活動します。生徒が、ニーズに応じて種目やクラブを選択します。
④活動場所は、市内の公立学校施設の他、地域の諸施設で行います。
⑤会費(運営費や指導料)は、それぞれの地域クラブにより異なります。
⑥地域クラブに所属する場合は、クラブごとに定められた保険加入が必須です。
⑦地域クラブが、中体連大会に参加申請し許可を受けると、中体連主催大会に出場できます。
⑧中学生は、国や県、市のガイドラインで活動時間の上限が定められています。(平日2時間以内、休日3時間以内)
前橋市では、令和9年8月末までに、休日の部活動を「地域クラブの活動」へ展開します!(令和9年9月以降、大会参加等、特別な場合を除き、休日の学校部活動は行われないことになります。)
※ここでは「休日」を、土曜日・日曜日・祝日とします
地域クラブとは、市内または中学校区周辺にあるスポーツ少年団や各競技協会・連盟に所属する団体、地域の有志の団体・サークルのうち、中学生が参加・登録することが可能なクラブを言います。部活動の地域展開に向けて、新たにPTA 有志や競技協会・連盟で創設したクラブも大歓迎です。
中学生と一緒に活動したいクラブの方、中学生を育成したいクラブの方、団体登録をお待ちしております。
↑↑地域クラブや指導者リストを見ることができます↑↑
これまで、学校部活動は主に学校体育施設を利用してきました。令和8年度末までは、土日の部活動を地域クラブへ移行するための期間ですので、中学生を中心に受け入れて活動していただける地域クラブを優先的に、休日の昼間に、中学校施設を利用することができるようにしました。まずは、利用を希望する中学校の管理職へご相談ください。
●休日の昼間に中学校施設を使って中学生を指導したい地域クラブの方
中学校で設立されている部活動の種目のみとなります。
学校(校長)に事前に相談し、目的や運営方法を共通理解することが大切です。そして、活動日や活動場所を相談の上決定していきます。必ず「『学校部活動』に代わる『地域クラブ』の立ち上げ手順」を確認してください・
立ち上げ手順→こちら
学校との相談が終了した場合、次の書類を学校へ提出してください。
①中学校を休日に利用する地域クラブ登録申請書 書式→こちら
②中学校体育施設利用要件確認書 書式→こちら
③クラブ活動規約 規約作成例→こちら
前橋市教育委員会では、移行期間に限り、学校の部活動を実施しない週休日(土日)を設定しております。部活動のない日を設けることで、部活動休止日には、生徒は、地域クラブや地域のイベント等に参加するなど、主体的に選択できます。
部活動休止日の日程はこちら
<注意>
「中学生・多様な学びの日」には、中体連の大会に参加する場合を除き、部活動を実施しないことを原則としています。ただし、移行期間を考慮して、今年度については、次の対応となります。
(1)部活動を実施しない日が「中体連県大会直前の週末」となった場合は、大会でのけが等への心配も予想されることから、保護者へ説明し、参加者を限定して練習または練習試合ができます。
(2)群馬県及び前橋市の公共の競技団体・文化団体が主催する大会・イベントの参加ついては、学校が保護者へ説明し、部活単位としての大会参加ができます。ただし、可能な限りその月内に代替となる部活動を実施しない週休日を設けます。
(3)中体連や競技団体が主催する強化事業(練習会や遠征、合宿等)については、保護者の承諾のもと、選抜された生徒のみ参加ができます。
企業や私的団体が主催する練習会や大会等への参加については、原則部活単位として参加ができません。ただし、顧問の引率を必要としない大会等であれば、個人としての参加は可能です。
「中学生・多様な学びの日」
前橋市教育委員会では、上記の活動休止日を「中学生・多様な学びの日」とし、中学生が参加可能な体験やイベント、大会等を紹介しております。部活動のない日に、自分の趣味や可能性を広げる良い機会ですので、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。
体験やイベントの開催日や内容については、下記Webページで紹介しています。
「中学生・多様な学びの日」 → こちら
「中学生・多様な学びの日」に企画された中学生等を対象とした体験やイベントについては、中学生やその保護者に向け、前橋市保護者等連絡システム「すぐーる」および上記Webページにて、積極的に周知しています。
詳細については、こちら→【イベント募集通知】 【チラシ作成例】をクリックしてください。