現代の沖縄や日本、さらには国際社会が抱える政策課題を多様な視点から探求していきます。沖縄は、国際政治と密接に連関しているという意味で、一地方自治体にとどまらない側面を有しています。そのため、地方自治体レベルの政策研究のみならず、広く日本政治や国際政治レベルからの分析も展開していきます。
担当科目
地域研究
地域研究(Area Studies)の基礎的方法論を修得する。研究史の理解を深めるとともに、最近の動向についても取り上げ、社会学・歴史学・人類学・政治学・カルチュラルスタディーズなどに基礎を置く多様な理論を用いた国際的な研究のテクニックを学ぶ。
文化研究
1960年代にイギリスで誕生して以来、既存の多数の学問分野にわたって大きな影響を及ぼしてきた、いわゆるカルチュラルスタディーズについて、基礎的方法論を修得し、研究史的な理解を深める。政治と文化を横断する当該研究を批評的に学び、文化的表象を通じて政治がどのように作用しているのかを社会学・思想から問う。
担当科目
国際関係史
第二次世界大戦以後の国際関係史、冷戦史を分析する。冷戦期の米ソ関係に焦点を当て、その歴史を概観するとともに、冷戦とは何であったか、またその遺産が現代にどのような影響を及ぼしているかについて考察する。さらに冷戦史における重要な個別事例(例えば、朝鮮戦争、キューバ危機、プラハの春、ソ連のアフガン侵攻、ポーランド危機、韓ソ国交回復、等)を取り上げ詳細な検討を加えることによって、冷戦期の国際関係の特質について検証する。
アジア太平洋研究:東アジア
ロシア・中国・南北朝鮮・日本・米国など、現代東アジア国際関係をめぐる諸問題について考え、「東アジア共同体」の実現可能性について討議する。さらにグローバル化のなかで進行する東アジアの秩序形成と変容について、政治、外交、軍事、経済、社会の諸側面から検討する。
平和研究
「平和」とは何か、という点から始まり、戦争の諸原因と戦争を防止する方法について考察する。具体的には、過去の戦争に関して歴史的に分析しながら、戦争の原因および戦争を防止する処方箋を探る。導き出された「歴史の教訓」が、現代の事例にどのように応用可能かどうかについて議論する。さらに、「平和研究」の視点から、人間の安全保障・予防外交・人道的介入・核の廃絶・平和思想・平和教育・歴史認識・構造的暴力論などのトピックを取り上げ、戦争と平和の諸問題に関して多面的な分析を試みる。
研究の紹介(Researchmap)
担当科目
政策科学
政策科学は政策決定、とくに公共的政策決定における合理性を追求する分野であるが、そのアプローチも多岐にわたる。これらのアプローチについて考察した上で、諸外国と比較しながら、日本の公共的意思決定過程の特徴を明らかにする。そして今後、予測される分権化による自治領域の拡大と国際化による地球規模での政策課題にどのように対処するのかについて検討をすすめる。
担当科目
比較政治学
比較政治学の諸理論を紹介し、必要な研究方法論を修得する。比較政治理論、政治発展論、政治行動論、政治文化論、市民社会論などの理論研究・事例研究を行う。さらにこれらの修得を前提に、アジア太平洋地域における諸問題を、比較政治学の視角から考察する。
修了生たちは、博士後期課程へ進学するほか、新聞社などのマスメディア、自治体公務、教育機関、さらにアクティヴィズムの現場など、様々な舞台で活躍しています。