成長戦略が生産性と資源配分に及ぼす影響の定量分析

日本学術振興会・科学研究費補助金・基盤研究(B)

Structural Reform, Aggregate Productivity and Resource Allocation

研究テーマ

「成長戦略」は、アベノミクスの第三の矢として注目されつつも、具体的な進捗は芳しくない。その背景には、利害対立を含む政治的困難に加え、成長戦略の効果に関する定性的な理解と定量的な評価が明らかになっていないことも一因にあると考えられる。そこで本研究では、規制緩和、労働市場改革、経済連携協定(TPP等)などの成長戦略が経済成長、経済全体の生産性、および資源配分に及ぼす効果を、異質な経済主体を含むマクロ経済モデルを用いて定性的に理解すると共に、当該モデルを用いたシミュレーションとミクロデータを用いた計量分析によって定量的に明らかにすることを目的とする。これによって、これまで実施されてきた構造改革の効果の評価を行うとともに、今後の政策立案に向けた新たな議論への材料提供を目指す。